古沢嘉通のレビュー一覧

  • 復活の歩み リンカーン弁護士(上)

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    無実の罪の服役囚を救い出した刑事弁護士ミッキー・ハラーには、冤罪を訴える囚人からの手紙が殺到していた。元ロス市警刑事のハリー・ボッシュがその選別をし、前夫殺害犯のルシンダ・サンズに目をとめる。凶器が未発見など不可解な点を探り始める二人だが、その矢先、それぞれの自宅に何者かが侵入した。
    リンカーン弁護士シリーズ第7弾!

    いよいよ法廷というところで、下巻に続く。

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    2024年09月27日
  • 復活の歩み リンカーン弁護士(下)

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    リンカーン弁護士ミッキー・ハラーとハリー・ボッシュの最強コンビ。ミッキーの章は一人称、ハリーの章は三人称でスピーディーに展開する。シリーズ当初、刑事弁護で勝利を収めるために必ずしも正義や真実を求めなかったハリーが、自身の弁護によって無実の人が復活する瞬間に立ち会うことによって、これまでと全く違う弁護士になっていく。一方、ハリーは刑事弁護人の調査員となることでこれまでの法執行官としての自分自身を見つめ直すとともに娘とのふれあいを通じて生きる喜びを再認識していく。ラストに向かう息詰まる展開とカタルシスはファンを裏切らず、次回以降のふたりの活躍に益々期待させられる作品である。

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    2024年09月17日
  • 転落の街(上)

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    久しぶりのコナリー。一つ前に読んだ『証言拒否』の印象が悪く長らく積ん読状態だったが、ふと気が向いて手に取った。サラサラっと上巻終了。最近は訳者の口調(でいいのかね)でイライラさせられることが多いが、コナリーもその一つ。「〜しており」「〜ということがボッシュにはわかった」が頻発。原書がそうならコナリーも老いたってことですかね。文章に味わいがない。

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    2024年08月16日
  • 紙の動物園

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    海外SFは今まで古典的なディック、ハインライン、クラーク等の長編しか読んだことがなかったのですが、短編で作品ごとに全く違う世界が繰り広げられる本作に圧倒されました。
    読む人やタイミングで、1番心に残る作品は変わってくると思います。「結縄」「文字占い師」にショックを受け、「紙の動物園」に涙しました。「良い狩りを」も好きです。
    問題に向かって進むSFばかりに慣れていたので、こんな終わり方があるのか!と驚かされるものも多かったです。
    個人的にはNetflixで連続ドラマ化して欲しいと思いました。作品によって長さが違っても融通がきくのが配信なので。

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    2024年07月10日
  • 正義の弧(下)

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    ネタバレ

    ボッシュは1950生まれの設定。
    本書の出版は2022年、物語は2021年の設定と考えると71歳というところか。
    ボッシュシリーズは常に事件の解決なり解明はされるのだが、一方で必ずほろ苦い側面も用意されている。
    その多くの苦さは、ボッシュの性格vs.世間、組織の理不尽さの摩擦から来るものだったが、今回はちょっと違う。
    もう最終回なのだろうか?
    自分なりのケリを付けて辞めた警察組織、そして私立探偵、ボランティアとしての未解決事件への関与。
    初めてボッシュシリーズを読んでから随分経つが、そうだよな。いつまでも続くはずもない。
    これが最後とは思わないが、次にどの物語で会えるのだろう?
    そんなことを思

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    2024年06月24日
  • 正義の弧(上)

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    ネタバレ

    ボッシュ&バラードのコンビ。

    ボッシュも70歳、ジジイとか言われながら、やるべきをやり言うべきを言う。
    ボランティアという立場でありながら、時間も金も捜査のためには躊躇なく自腹を切って取り組んでいる。
    使命感と、それを果たす自信の前には年齢なんぞ知った事かと云う姿勢、そんな物語を胸すく想いで読める幸せ。

    まあでも、そんな簡単に犯人が割れるのか?
    下巻が楽しみ。

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    2024年06月23日
  • 紙の動物園

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    15作もの短編集で、魔法や呪い的な要素が入った作品、生命の定義を問うもの、システマティックなもの、歴史認識に関するものなど幅広い作品が収録されていました
    読み応えのある作品が多く、読む時間は長くなりました

    【特に好印象だった作品】
    ・良い狩りを
    ・紙の動物園
    ・結縄
    ・波

    【歴史認識を高めた作品】
    ・文字占い師
     
    訳者の後書きは、あらすじに触れずに作者の略歴や収録の経緯を解説されていて秀逸、先に読んでも問題はなさそうです

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    2024年04月28日
  • ダーク・アワーズ(下)

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    ネタバレ

    下巻は一気に読めてしまう。
    硬直した官僚主義、事なかれ主義の上司、怠惰な同僚。
    それでもバラードは腐ること無く捜査活動を続ける。
    ボッシュのバックアップによって新たな証人からの情報を基に殺人犯人を追い詰めていく。
    レイプ犯についても街灯への事前工作から次のターゲットを見つけ罠を仕掛ける。
    一連の活動でバラードはロス市警を退職することとなったが、最後に本部長から復職を打診されて終わる。



    二人組のレイプ犯(ミッドナイト・メン)も同夜に犯行を重ねており、バラードは忙殺される。射殺事件でボッシュの協力を得た彼女は、動機の解明につながるギャング団の内通者に接触しようとする。だが、その行動から彼女は

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    2024年01月09日
  • ナイトホークス(下)

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    原題の方がいいじゃないかと思いながら読んでいったが、ラスト後、絵を確認すると、邦題もなるほどと。しかし、第1作からここまでスト=リーを練っているとは。

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    2023年11月16日
  • 正義の弧(上)

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    ボッシュが未解決事件捜査班に復帰。市議の妹殺人事件と黒人女性殺人事件が関連して捜査が進む。一方砂漠での一家殺人事件という未解決事件もあり、経理者家族失踪後に会社の資材を売却し失踪した人物を捜査する上巻でした。下巻へ

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    2023年11月08日
  • ダーク・アワーズ(下)

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    ロス市警の伝説的刑事のボッシュは、いろいろな事件に顔を出してくるわけですが、今回の事件につながる手掛かりにもボッシュは顔を見せます。それで、再び、バラードとボッシュは手を組むようになるわけですけどね。

    それにしても、ロス市警の腐敗というか、怠惰は、酷いですね。これが本当だとしたらLAには住みたくないですね。

    事件を解決した(?)にも関わらず、周囲と軋轢を生んでしまい、バラードはロス市警を去る決意をするわけですが・・・。

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    2023年10月18日
  • ダーク・アワーズ(上)

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    レネイ・バラードとハリー・ボッシュの登場作品。

    相変わらずバラードは、深夜勤務を努めているわけですが、彼女が優秀であることと、black lives matter問題に端を発したロス市警のえん戦気分の影響で、本来任務以外の任務にも従事する様になっています。

    そして、バラードの能力で事件は少しづつ動いていくわけですが、バラードが単独行動を好むが故に、周囲との軋轢を大きくして行ったりします。

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    2023年10月18日
  • ダーク・アワーズ(下)

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    ハリーボッシュとレネイバラードのコンビ3作目。レイプと殺人の2つの事件がレネイバラード主体で並行してストーリーが進んでいくあたり、流石の筆力で読ませる。いつも通りのクオリティでがっかりすることは決してないが、その面白さは突き抜けてはいない。

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    2023年10月08日
  • レイトショー(上)

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    マイクル・コナリーの新ヒロイン、女性刑事レネイ・バラード登場作。
    期待が持てます。

    レネイは、ハワイ出身の30代、独身。
    ボクサー犬ミックスの大型犬ローラがコンパニオン・アニマル。
    サーファーの父と各地を回りながら育ったため、今もよく海に行き、浜辺で眠ったりもする自由さがある。
    この健康さとギャップがあるのが、今の立場。

    ロス市警のエリート部門である本部強盗殺人課にいたのだが、2年前、上司のオリヴァスにセクハラされ、訴え出た。ところが、見ていた同僚が裏付ける証言をしなかったため、ハリウッド分署に飛ばされる羽目に。
    しかも、レイトショーと呼ばれる深夜勤務に回され、夜間に事件が起きると駆け付け

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    2023年10月05日
  • 正義の弧(下)

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    前作のあとがきで「次作の展開はファンには衝撃的」と書かれていたので、ちょっと読むのが怖いような気がしていたのだけど。いやあこれは確かにショッキング。「えーっ!? ウソでしょボッシュ!!」と思わず口から出た。しかも二回。参ったなあ。

    ここ数作はレネイ・バラードが中心で、ボッシュは助言者っぽい脇役だったが、今作では形はダブル主演でも、焦点ははっきりボッシュにあたっている。長いスロープで息を切らしたり、立ち上がる時膝がバキバキいったり、ボッシュも加齢には勝てない。チンピラにあなどられて「じいさん」と呼ばれたりしてる。あのタフでかっこいいボッシュが。ずっと読んできたファンとしては、うたた感慨に堪えな

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    2023年09月11日
  • 母の記憶に

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    やはりケン・リュウ、いいですね。短編集ですが、どれもニヤリとさせられる作品ばかりで、違うテイストの物語をたくさん楽しめるお得な一冊です。

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    2023年09月02日
  • 正義の弧(下)

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    ネタバレ

    (上巻より)

    それと、昔の事件でセシウムを扱った影響がまた出始め死を覚悟したボッシュが、
    自分を一家殺人の犯人に殺されて逮捕に導こうとしていたのも衝撃的だった。
    結局返り討ち(?)にして、死体を始末していたが。

    巻末の解説によると、
    コナリーはアメリカン探偵作家クラブの巨匠賞を受賞したらしい。
    お菓子探偵ハンナの著者ジュアン・フルークとともに。
    その組み合わせには驚いた。

    ボッシュのシリーズはこれで最後なのだろうか。
    刑事となった娘と活躍する日が来るかと思っていたのに。

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    2023年08月26日
  • 正義の弧(上)

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    ネタバレ

    ボッシュ&バラードの第五弾。

    ボッシュとバラードで探偵事務所をやるはずだったのに、
    結局バラードが警察に残って一年。
    未解決事件班のリーダーになって、ボッシュをスカウトする。
    ボランティアとして捜査に戻ることにしたボッシュは、
    家族四人が殺され砂漠に埋められていた事件を追う。
    同時に「政治的」な要求で市議会議員の妹が殺された事件も調査することに。

    また警察で働くことになるとは。
    バラードと出会った時にはこんな風に二人で働くことになるとは、
    思ってもみなかった。
    目の付けどころ、疑問の持ち方、証人の追い詰め方は、さすがボッシュ。
    あっという間に犯人の目星をつけ、対峙し、銃で撃たれてしまうとこ

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    2023年08月23日
  • 素晴らしき世界(下)

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    ネタバレ

    あーボッシュも年老いてきてしまったな、そりゃマディが大学生なんだもの、などと思いながら読んでいたので、途中で本当にボッシュは死んでしまうのかと思った。バラードが遺志を継ぐ流れかと本気で思ってしまった。
    この先は無給で事件を調べるなんて趣味の域みたいになっていきそうだけど、昔より丸くなったボッシュも素敵だからいいか。
    でもエリザベスがボッシュの家に居候するのは想定内だったけど、結局亡くなってしまうなんて。けちん坊な私は地震のお金が!って思ってしまうけど、心の傷は簡単には治らないということかな。

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    2023年08月15日
  • 正義の弧(下)

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    ボッシュシリーズとも長い付き合い。いずれ終わるときが来る、と覚悟はしていたが、いざ終焉が見えてくると自分でも思ってたよりずっと寂しい。切実に次作が読みたい。レネイもいいけどやっぱりボッシュが好きなんよな…

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    2023年08月15日