古沢嘉通のレビュー一覧
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マイクル・コナリー『ダーク・アワーズ(上)』講談社文庫。
マイクル・コナリーの36作品目。ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演作の第3弾。10年前の事件が再びハリー・ボッシュとレネイ・バラードとを結び付ける。
若い頃のボッシュならば様々な制約など物ともせず、がむしゃらに事件捜査に邁進したのだが、引退した身分ではそうも行かず、ストーリー展開がまどろっこしい。
深夜勤務専門刑事のレネイ・バラードはミッドナイト・メンと呼ばれる2人組のレイプ犯を追って大晦日の警戒態勢に入っていた。すると年越しの瞬間に銃による殺人事件が発生し、薬莢から10年前の未解決事件で同じ銃が使われていることが判明する。そ -
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ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)
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「リスポーン」行動心理学によれば人間の行動は大きくレスポンポンデント条件付けとオペラント条件付けに分けられる、簡単に言うと環境に対して行動が発現する。それの極端な形が”ゲーム”である、というところからアイデアとったのかな?と思われる短編。ゲームの中でプレイヤーはどんな人にでもなれる。でも所詮それだって、条件付けの産物にすぎない。じゃあ、俺は俺のままでもなんだってできる。そういうことだろ?みたいな話。ゲームSFの懐の深さを見せつける読みやすい良作。
「救助よろ」ケン・リュウは別格なので置いておくとしたら、これが一番面白かった。最初から現社会と異世界の合いの子みたいな世界観で、まあ、SFなんだし -
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ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)
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売春婦殺人事件の弁護を担当することになったハラー。被害者は旧知の人物グロリアだった。彼女を尾行していた者がいたり、彼女を証言させようとしていた者がいたりして怪しい。
すごく面白かった。悪が暴かれる過程、息詰まる裁判どちらも素晴らしかった。
※ネタバレ
終身刑で刑務所にいる麻薬密売人のモイアが、自分のホテルに銃を仕込んだのはグロリアだとして証言させようとした。グロリアは麻薬捜査官のマルコから頼まれた。ハラーは裁判でそれを明かし、マルコのパートナー元殺人課刑事ラングフォードは裁判中に自殺、マルコは行方不明になりどうやらメキシコで殺されたらしい。 -
Posted by ブクログ
人気作家マイクル・コナリーの新シリーズの第一作。
正直言って上巻はそれほど面白いとも思わず読んでいたが、後半一気に緊迫感が増し、最後はどう決着をつけるのだろうかとハラハラする。
(法廷ミステリはそもそも法廷が山場の一つなのでそうなりがちだが)
「リンカーン弁護士」というタイトルもいい。最初は札束を唸らせている羽振りのいい弁護士の話かと思いきや、事務所を借りずリンカーンで東奔西走して小銭をかき集めている弁護士の話である。
この後シリーズ化するのも納得の作品で、元々のヒットシリーズと共演する作品もあるそうだ。まずは一番初めの「ナイトホークス」を読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
リンカーン弁護士ミッキー・ハラーもの。今回はハラー自身が殺人犯として逮捕されてしまう。拘置所で殺されかかったり、絶体絶命のピンチに陥りながら、容疑を晴らすべく自身の弁護を行っていくことになる。丁々発止の法廷劇、サスペンスたっぷり、いつもながらコナリーは読ませるなあ。
ボッシュも少しだけ出てくる(特に活躍はしないけど)。で、やっぱり私は断然ボッシュ派なのだった。ハラーに協力し、裁判のために周辺調査を行っていたボッシュが、ハラーにこう言う場面がある。「俺は犯罪者のためには働かない」。これは、ハラーの無実を信じているという言明であると同時に、刑事弁護士として「犯罪者のために働く」ハラーへの痛烈な一