古沢嘉通のレビュー一覧
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私の中では『ユダの窓』と本作品がリーガル・ミステリの双璧。
長めの助走を経て、物語は一気に加速する。中盤にサスペンス色を際立たせた、リーガル・ストーリーの挟み撃ち。この構成は素晴らしく、どうやっても抗うことのできない吸引力となって、読者を確実に支配する。サスペンスフルな展開の中にも、リーガル・ミステリとしてのテリトリーをキープしているので、全体のトーンは統一されている。
保釈保証人や調査員、検事である元妻や囚人など、脇役が次々と事件に絡んでくるストーリーもいい。その辺りに無駄な動きは一切なく、また過剰にキャラを利用して話を歪めるという欲深さもない。
刑事弁護士という主人公の立場は、いろんな -
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待ちに待っていたマイクル・コナリーの新作。しかも、あらたな分野に挑戦。今回は、なんと異色のリーガル・サスペンスであった。ハリー・ボッシュ、テリー・マッケイレブに次ぐ、本書の魅力的な主人公は、弁護士のミッキー・ハラー。高級車リンカーンの後部座席を事務所代わりに、ロサンジェルス郡に点在する40ヶ所近い裁判所を縦横に行き来し、こまめに事件を拾って弁護報酬を稼ぐ刑事弁護士である。期待を裏切らない面白さだった。主人公ハラーが悩み、追い込まれていく過程に、ドキドキ・ハラハラしてしまい、どんな対抗策、どんな結末が待っているのかと、読むスピードが一気に上がったほどだった。内容(「BOOK」データベースより)
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後半は展開急で、これまで以上に派手な感じ。
結末には救いがあります。今までで一番読後感が良かったですよ。
ボッシュのシリーズは92年発行の「ナイト・ホークス」で始まり、この後も順調に出ていて、現代最高のハードボイルドと評されています。
ハリー・ボッシュは1950年生まれという設定。(作者より6歳上)
本名はヒエロニムスで、有名な画家と同じ運命的な名。
シングルマザーだった母を11歳で亡くし、里親を点々として育つ。ベトナム戦争での過酷な体験でトラウマを負い、刑事としては凄腕だが一匹狼タイプ。
痩せ型でなかなか渋い外見らしく女性にはもてるし、中身もだんだん変わってきたみたい。
低い立ち位置に立っ -
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中国系アメリカ人の作家が描く15のSF短編集
表題作と日本人の精神性に触れた物語が一番心に残った
「紙の動物園」
親の心子知らず
孝行したい時に親はなし
日本の諺が頭に浮かんだ
親子の関係性 今の自分に直球で返ってきた
「もののあはれ」
地球から脱出した人類 移住先に向かう途中
アクシデントに見舞われる
日本人ヒロトは父から教えられた
もののあはれを思い出し勇気ある決断をする
万物は流転し命あるものは全て儚い
古代から受け継ぐ自然や死への眼差し
私の心の中にもあるのか
どこかにいってしまったのかわからない
他に
不老不死が幸せに繋がるのか問われる
「円弧」 「波」
子を亡くした喪失感を -
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ネタバレまさかのバッドエンド!
そう来たか。主人公が生き残るわけじゃないんだな。予想できる結末じゃない点には満足。人種差別が何をどうしてもなくならないことも伝わった。
ダークアカデミアな雰囲気、大人よりの魔法、勉強、語学、オックスフォードが好きなので、設定は間違いなかった。
ただ、読むに従ってここまで人種差別が描かれているとは思わず、後半で「もういいよ」と満腹になってしまった。また、私はレイシストなので、主人公が中国人という時点で、実は本屋でTBRリストには入れなかった本でもある。
イギリス人が読んでいるのを見たけど、どのように捉えるのだろう。私は損得感情が大きいので、自分が少しの得をするなら、