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バベルが供給する、銀を用いた魔法によって世界を支配する大英帝国。通訳として広東を訪れたロビンたちは、イギリスが阿片貿易を口実に清朝政府に戦争をしかけ、中国が持つ膨大な銀をわがものにしようとしていることを目の当たりにする。そしてロビンは、後戻りのできないひとつの決断をする。帰国したロビンたちは、戦争を食い止めるべく奔走するが……言語の力を巡る本格ファンタジー。ネビュラ賞、ローカス賞受賞作。
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Posted by ブクログ
上巻の前半部、所謂日常パートのようなものに退屈を感じ、ここまでくるのにかなりの時間を要してしまった。上巻の後半部に差し掛かってからあっという間だった。およそ2週間で下巻まで読みきってしまった。そのくらい物語は急展開を迎え、のめり込んでしまう魅力が詰まっていた。 あとがきの末尾に、バベルは何かを抽象...続きを読む化、あるいは比喩していると述べられている。個人的な想いではあるが、自分にとってそれは「社会」だと考えた。学生時代、自分が働いている姿を全く想像できなかったが、社会に出て働くことは当然だと考えていた。自分が与えられるもの、何らかの支払える対価も持ち合わせていないというのに、どうして社会から必要とされるのか、理解ができなかった。そして今思うに、それは社会が自分のような漠然とした将来像と優れた能力の持ち合わせがない者のために設計されていないということなのだと、改めて感じた。社会に出ることに必死で、時間に気持ちが追い付かない私は闇雲に就活を続け、気付いたら人生の半分以上を自分のためではなく、社会のために費やすという設計された社会に身を投じていた。彼らはバベルに所属しなければ人権などあり得なかった。そして私達も同様、仕事は人権のためであり、そのため勉学へ青春を捧げている。バベルのような結末を望んでいるわけではない。現代の「社会貢献をしなければならない」という常識は実は歴史の産物であり、人が負うべき当然のことではなく、私達が私達のために自由に選択できるものであると広く知れ渡ると良いなと考えている。
翻訳は単なる言葉の置き換えではない。歴史的、文化的背景のもとに、似たような言葉でも別のニュアンスを持っていることがある。その差が具現化する銀工術、一種の魔法のような技術がある世界の話。この魔法を使えるのは複数の言語に習熟した専門家のみ。バイリンガルだとさらに良い。19世紀、三角貿易で栄えていた英国が...続きを読む舞台。ようやく奴隷制度は廃止されたけれど、アジア・アフリカ諸国からの搾取は続いている時代。オクスフォード大学で学ぶことになった留学生たちの物語なのだが、人種差別に苦しむところから始まり、多くの社会的矛盾に直面する。200年近く昔の話なのだが、現代にも通じるものがあるし、もしかすると世界情勢は逆行しているんじゃないかとまで思わせられる内容だった。
物語の時代背景や人物像をじっくり描いたため、読み応えのあった上巻。ラストの衝撃を抱えたまま、下巻に突入!こちらはこちらで怒涛のスピード感。一気読み必至。これまで観てきた映画やドラマのワンシーンが折々に目に浮かんでは消えた。単純に“おもしろかった”で片付けられない複雑な気持ち。やっぱり豊崎由美さんが絶...続きを読む賛する本にハズレ無しだな。
長い学校に入学するまでの期間、長いバベルでの学習期間を経てロビンたち4人の人間関係の葛藤だったり学生ならではの悩み苦しみを少しずつ見せてくれたので良かった。個人的に下巻が始まってから期待外れだと感じてしまうところもあったが、語源や言語の話が多く言語への興味をより深めることができたので良書だと思った。...続きを読む読んで良かったです
19世紀、大英帝国がその巨大な力を以て世界に君臨していた時代。 大英国の力の源は銀と翻訳にあった。同じことを表す複数の異なる言語の単語を銀に刻むと、その言葉の意味の微妙な相違による歪みが力を生み、馬車の速度を早め、船の運行を円滑に行い、大砲の狙いの精度と威力を増していた。 オックスフォードには世界各...続きを読む地から少年少女たちが集められ、大学構内の王立翻訳研究所バベルの塔で働く翻訳家となるために育成されていた。 中国の広東省から連れてこられた少年ロビン・スウィフトは中国語の翻訳者としてオックスフォードに入学する。 しかし、そこにはバベルから銀や蔵書を盗む秘密結社ヘルメス社があることや、英国は中国から銀と交換に英国に阿片を売りつけようとし、それに逆らえば戦争をも辞さない一方的な貿易をしいろうとしていることを知り、バベルの存在に疑問を抱き破始める。
ずいぶん間が開いてしまった。やっと読み終わった。やはり予想した通り希望に溢れるエンディングとはならなかったけれども。 銀と言語(翻訳)を使った魔法、物語の中に入り込むとクラクラしてしまう。 ある言葉が持つ「力」をいかに損なわずに他の言語に「翻訳」できるか。現実に「翻訳された」作品を読んでいるわ...続きを読むけで、本当に表現されていることを、どれだけ正しく受け止められているのか…… 「翻訳とはまさにそういうことなんだ、と思う。話すということはそういうことなんだ。他人の話に耳を傾け、自分の偏見を越えて、相手が言おうとすることをわかろうとすることだ。自分自身を世界に示しほかのだれかが理解してくれることを期待するんだ」(p307)
子供の夏休みの課題図書には少し話が難しいかもしれないが、ハリポタとかスチームパンク、ソフロニア嬢とかが好きなら是非。イングランド人以外の大英帝国の負の側面に触れる19世紀オックスフォードの学園もの。 銀と翻訳による言葉の魔法で蒸気機関や機能を向上させる、今なら電気やネットをイメージすると近いだろうか...続きを読む。理論は難しいのでそんな気にしなくて良い。
下巻はオックスフォード大学の王立翻訳研究所「バベル」で翻訳学を学ぶ男女4人のその後の顛末である。 主人公のロビンはカルカッタ出身のイスラム教徒ラミー、ハイチ生まれの黒人女性ヴィクトワール、英国の高級将校の娘ラティスらと共に入学した。英語から遠い言葉ほど「適合対」の威力が増すので世界中から集められた...続きを読む。彼らは一緒に行動しお互いの友情を育み、ネイティブ翻訳者を目指す。言語学や翻訳研究に没頭する黄金の日々を過ごす。 四人は卒業航海で広東に行き、侵略戦争の引き金となる交渉に関わる。当時のイギリスは銀獲得のため清朝政府にアヘン貿易を迫っていた。ロビンは大学の侵略加担に反対し、母親の見殺しを責めて同行のラヴェル教授を「銀工術」で死なせる。 帰国後バベルを占拠し大学当局や警察・軍隊と対決する。周りをバリケード封鎖し銀工術で市内を混乱させ、イギリス議会に反戦決議を要求する。 ラティスが闘争に反対しラミーを殺してしまう。 グリフィンの遺志を継ぐロビンは徹底抗戦でヴィクトワールを脱出させ、数人で大英帝国の植民地侵略の象徴であるバベルを銀工術で爆破し自滅する。 著者が全編を通してふんだんに登場させる言葉の語源や類語・訳語の知見はその都度興味を唆り、彼の言語を通した人間の知性へのこだわりが象徴されている。 武力による植民地侵略の裏側で言語による侵略が行われていたことを「空想で」暴いた黒歴史だ。 「言葉と翻訳」をこれ程突き付けられたのは初めてだ。 英語すら満足にものにできず、ドメスティックに生きてきた自分にとっては、もっと早くこんなことを知っていたらどうであったか考えてしまう。 人間にとって言葉は極めて本質的なものだ。 資本主義は民族や国境を超えて人間の交流を促す。 植民地侵略時は尚更で資本が武力で言葉を蹂躙する。 ここに焦点を当てたファンタジー小説であリ、 十分楽しめた傑作長編であった。
19世紀オクスフォードの架空歴史翻訳魔法小説の下巻。上巻巻末の驚愕の展開から、怒涛の展開の下巻。 キーワードは、ブリカス、銀、魔法、翻訳、学生生活、友情、植民地、産業革命、超えられない立場の違い、ダブルどころかトリプルミーニング、東大安田講堂。 これだけの材料が絶妙に組み合わさり、無駄なく世界観...続きを読むを、物語を動かしていく。 ただ、あまりにもきっちりハマりすぎており(上巻の中盤でオチが読める)、破天荒さに欠けるので星4。
“銀の棒が震えながら歌っていた。自分たちに関する筆舌に尽くしがたい真実を表現しようとしているかのようだ。それは翻訳が不可能だと言う真実だった。翻訳がとらえ、表現する純粋な意味の領域は決してわからないだろうし、わかりようがないことを。 というのも、アダムの言語なんてものがどうやったらあり得るのだろう...続きを読む? 生得的で、完璧に理解可能な言語なんてものは存在しない。そんな言語になり得る候補なんてない。威張りちらし、一つのものになろうとして、吸収できるような言語はない。 言語はたんなる相違なのだ。千もの異なる見方、世界の動き方がある。いや、ひとつの世界の中に千の世界がある。そして翻訳は、どれほど無駄であろうと、異なる世界の間を行き来するために必要な努力なのだ。” “翻訳とは、まさにそういうことなんだ。話すと言うことはそういうことなんだ。他人の話に耳を傾け、自分の偏見を超えて、相手が言おうとすることをわかろうとすることだ。自分自身を世界に示し、他の誰かが理解してくれることを期待するんだ。” 広東からきた孤児のロビン、カルカッタからきたイスラム教徒のラミー、祖国ハイチから宗主国であるフランスへ連れてこられたヴィクトワール、そしてイギリス旧提督の娘であるレティの四人は、それぞれ有色人種であること、女性であること故にイギリス社会で不当に扱われてきた。 必死の努力と生まれ持った能力でオックスフォード大学最高峰のバベルにて己の価値を証明したとき、自らを否定してきた社会の一員として進むのか。それとも、社会を糾弾する側に立つのか? 本書に引き込まれる理由は、四人の若者たちに突きつけられる問いの過酷さと苦しみながらそれぞれが出した答えにある。 誰しもが同じような疑問を抱き、苦い想いを飲み込んできた経験があるのではないだろうか。 だからこれは優れた青春小説なのだ。 硬い友情で結ばれていた彼らが、それぞれに下した選択の痛みが胸を掴んで離さない。
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