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バベルが供給する、銀を用いた魔法によって世界を支配する大英帝国。通訳として広東を訪れたロビンたちは、イギリスが阿片貿易を口実に清朝政府に戦争をしかけ、中国が持つ膨大な銀をわがものにしようとしていることを目の当たりにする。そしてロビンは、後戻りのできないひとつの決断をする。帰国したロビンたちは、戦争を食い止めるべく奔走するが……言語の力を巡る本格ファンタジー。ネビュラ賞、ローカス賞受賞作。
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Posted by ブクログ
上下巻で価格違うくらい厚さも違うって珍しくね?その割に厚くて高い上巻は若者たちの成長物語が続いてオッさんはちょっと引きかけてたんやけど、上巻の最後からかなり畳みかけてくる怒涛の展開。いわゆるスチームパンクともちょっと違うんやろうけど、「屍者の帝国」とかあのあたりの時代の話ってええよね。元を辿ればホー...続きを読むムズなんかな。
衝撃の上巻最終シーンを受けて、ひたすら重い下巻。恐ろしいのはあれほど心揺さぶられた上巻が、下巻の“フリ”だったということだ。下巻は上巻の諸々をどっかり受け止めて、さらなるドラマの展開を図る。重いが読むのが憂鬱ではない。期待を裏切らないとはこのことだ。読むべし。
人間同士の意思疎通がどれだけ困難なことかを思い知らされた しかしその「翻訳」がいかに無駄であっても、双方が生きる世界を行き来するために必要な努力として、その地位は保たれる 立場や境遇が違うために、たとえ生活を共にしたとしても価値観が揃うことはなく、分かってくれないことへの恨みや憐れみで武力を行使し...続きを読むだす その苦痛を味わったことが無い者には想像すらできず、ただ我儘なだけに思えてしまう 人間の考えを変えることはとても難しく、正確な意思疎通を取ることも不可能に等しい 何とも虚しく悲しい話だった 未来を手にするためには行動を止めてはならず、死という誘惑に抗って進み続けなければならないのだ
ずいぶん間が開いてしまった。やっと読み終わった。やはり予想した通り希望に溢れるエンディングとはならなかったけれども。 銀と言語(翻訳)を使った魔法、物語の中に入り込むとクラクラしてしまう。 ある言葉が持つ「力」をいかに損なわずに他の言語に「翻訳」できるか。現実に「翻訳された」作品を読んでいるわ...続きを読むけで、本当に表現されていることを、どれだけ正しく受け止められているのか…… 「翻訳とはまさにそういうことなんだ、と思う。話すということはそういうことなんだ。他人の話に耳を傾け、自分の偏見を越えて、相手が言おうとすることをわかろうとすることだ。自分自身を世界に示しほかのだれかが理解してくれることを期待するんだ」(p307)
子供の夏休みの課題図書には少し話が難しいかもしれないが、ハリポタとかスチームパンク、ソフロニア嬢とかが好きなら是非。イングランド人以外の大英帝国の負の側面に触れる19世紀オックスフォードの学園もの。 銀と翻訳による言葉の魔法で蒸気機関や機能を向上させる、今なら電気やネットをイメージすると近いだろうか...続きを読む。理論は難しいのでそんな気にしなくて良い。
下巻はオックスフォード大学の王立翻訳研究所「バベル」で翻訳学を学ぶ男女4人のその後の顛末である。 主人公のロビンはカルカッタ出身のイスラム教徒ラミー、ハイチ生まれの黒人女性ヴィクトワール、英国の高級将校の娘ラティスらと共に入学した。英語から遠い言葉ほど「適合対」の威力が増すので世界中から集められた...続きを読む。彼らは一緒に行動しお互いの友情を育み、ネイティブ翻訳者を目指す。言語学や翻訳研究に没頭する黄金の日々を過ごす。 四人は卒業航海で広東に行き、侵略戦争の引き金となる交渉に関わる。当時のイギリスは銀獲得のため清朝政府にアヘン貿易を迫っていた。ロビンは大学の侵略加担に反対し、母親の見殺しを責めて同行のラヴェル教授を「銀工術」で死なせる。 帰国後バベルを占拠し大学当局や警察・軍隊と対決する。周りをバリケード封鎖し銀工術で市内を混乱させ、イギリス議会に反戦決議を要求する。 ラティスが闘争に反対しラミーを殺してしまう。 グリフィンの遺志を継ぐロビンは徹底抗戦でヴィクトワールを脱出させ、数人で大英帝国の植民地侵略の象徴であるバベルを銀工術で爆破し自滅する。 著者が全編を通してふんだんに登場させる言葉の語源や類語・訳語の知見はその都度興味を唆り、彼の言語を通した人間の知性へのこだわりが象徴されている。 武力による植民地侵略の裏側で言語による侵略が行われていたことを「空想で」暴いた黒歴史だ。 「言葉と翻訳」をこれ程突き付けられたのは初めてだ。 英語すら満足にものにできず、ドメスティックに生きてきた自分にとっては、もっと早くこんなことを知っていたらどうであったか考えてしまう。 人間にとって言葉は極めて本質的なものだ。 資本主義は民族や国境を超えて人間の交流を促す。 植民地侵略時は尚更で資本が武力で言葉を蹂躙する。 ここに焦点を当てたファンタジー小説であリ、 十分楽しめた傑作長編であった。
19世紀オクスフォードの架空歴史翻訳魔法小説の下巻。上巻巻末の驚愕の展開から、怒涛の展開の下巻。 キーワードは、ブリカス、銀、魔法、翻訳、学生生活、友情、植民地、産業革命、超えられない立場の違い、ダブルどころかトリプルミーニング、東大安田講堂。 これだけの材料が絶妙に組み合わさり、無駄なく世界観...続きを読むを、物語を動かしていく。 ただ、あまりにもきっちりハマりすぎており(上巻の中盤でオチが読める)、破天荒さに欠けるので星4。
“銀の棒が震えながら歌っていた。自分たちに関する筆舌に尽くしがたい真実を表現しようとしているかのようだ。それは翻訳が不可能だと言う真実だった。翻訳がとらえ、表現する純粋な意味の領域は決してわからないだろうし、わかりようがないことを。 というのも、アダムの言語なんてものがどうやったらあり得るのだろう...続きを読む? 生得的で、完璧に理解可能な言語なんてものは存在しない。そんな言語になり得る候補なんてない。威張りちらし、一つのものになろうとして、吸収できるような言語はない。 言語はたんなる相違なのだ。千もの異なる見方、世界の動き方がある。いや、ひとつの世界の中に千の世界がある。そして翻訳は、どれほど無駄であろうと、異なる世界の間を行き来するために必要な努力なのだ。” “翻訳とは、まさにそういうことなんだ。話すと言うことはそういうことなんだ。他人の話に耳を傾け、自分の偏見を超えて、相手が言おうとすることをわかろうとすることだ。自分自身を世界に示し、他の誰かが理解してくれることを期待するんだ。” 広東からきた孤児のロビン、カルカッタからきたイスラム教徒のラミー、祖国ハイチから宗主国であるフランスへ連れてこられたヴィクトワール、そしてイギリス旧提督の娘であるレティの四人は、それぞれ有色人種であること、女性であること故にイギリス社会で不当に扱われてきた。 必死の努力と生まれ持った能力でオックスフォード大学最高峰のバベルにて己の価値を証明したとき、自らを否定してきた社会の一員として進むのか。それとも、社会を糾弾する側に立つのか? 本書に引き込まれる理由は、四人の若者たちに突きつけられる問いの過酷さと苦しみながらそれぞれが出した答えにある。 誰しもが同じような疑問を抱き、苦い想いを飲み込んできた経験があるのではないだろうか。 だからこれは優れた青春小説なのだ。 硬い友情で結ばれていた彼らが、それぞれに下した選択の痛みが胸を掴んで離さない。
「ダーク・アカデミア」と呼ばれるジャンル 知的な(アカデミックな)雰囲気とダークでミステリアスな雰囲気を組み合わせ、学問への情熱と古典的な美意識を修身に据えたサブカルチャー 上巻は、なかなか読み進まず、辛い読書でもあったけれど、下巻は大きく物語が動いて面白く、3日で読んだ 幕間の、登場人物視点の...続きを読む話があるのが良かった
こんなに物語に没入したのはいつ以来だろう?小学生の時に時間を忘れて読書していたら周りが暗くなっちゃったのを思い出すくらい夢中になって読んでしまいました₍ᐢ⑅• ̫•⑅ᐢ₎ 少し大人向けですが、ハリーポッター好きの方や外国語、翻訳に興味のある方には是非読んで欲しいです!
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