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  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上
    3.9
    1~2巻2,750~3,199円 (税込)
    銀と、ふたつの言語における単語の意味のずれから生じる翻訳の魔法によって、大英帝国が世界の覇権を握る19世紀。英語とは大きく異なる言語を求めて広東から連れてこられた中国人少年ロビンは、オックスフォード大学の王立翻訳研究所、通称バベルの新入生となり、言語のエキスパートになるための厳しい訓練を受ける。だが一方で、学内には大英帝国に叛旗を翻す秘密結社があった。言語の力を巡る本格ファンタジー。ネビュラ賞、ローカス賞受賞作。

ユーザーレビュー

  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

    Posted by ブクログ

    寝食を忘れて物語に没頭したのは何十年ぶりだろうか。
    それほどまでにこの物語は、ここ十数年で読んだ本の中で特別に素晴らしい。

    舞台は十九世紀のイギリス。銀と翻訳を支配する者が世界を制する時代。その中枢機関・オックスフォードのバベルで学ぶ一人の学生が主人公。

    中国の広東の港で育ったことから複数の言語が得意という能力をもち少年の頃に教授に拾われる。その生い立ちがまさしくこの本の作者の人生そのものだ。

    伝統と格式を重んじるイギリスにおいてアジア人はあざけられ不当な扱いを受ける。その様子が同じアジアの日本人である読者に共感を呼ぶ。

    たいていの翻訳SFものはカタカナが多く人の名前は覚えられず世界に

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    2025年05月26日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    物語は佳境に入り、登場人物がどんどん死んでいく。
    バベルの塔を占拠しストライキを決行。ラッダイトやチャーチストと同盟し、議会の中国との戦争決議を阻止しようとする。同盟がすぐに結ばれるのは聊か安直。
    「翻訳とはー他人の話に耳を傾け、自分の偏見を越えて、相手が言おうとすることをわかろうとすること。自分自身を世界に示し、ほかのだれかが理解してくれることを期待する。」

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    2025年05月11日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1830年代大英帝国は、言語間の意味の差異により魔法を生じさせることを力に植民地帝国を維持・建設する。言語間の隔たりのと意味の差異が銀を媒介に魔法の力となることから、混血のバイリンガルの少年がオックスフォード大学のバベルに呼ばれ教育を受ける。
    大学生活の勉学と試験、友人との交流の穏やかな流れに、秘密結社との接触、さらにアヘン戦争直前の広州へ。

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    2025年05月10日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    もし原題のうち省略された部分(バベル、もしくは〇〇)を知っていたら、どういう読書になっていたのか考えてしまう。しかも創元の紹介HPのファンタジーっぽい登場人物イラストとかの騙し要素に完全に誘い込まれたし。で、下巻からは怒涛かつ想定できる厳しい展開で、まさかこうなるとは正直思ってなかった。帝国主義のイギリスに翻弄される革命家たち。4人それぞれの避けられない運命は胸を打つ。現実と虚構を取り混ぜたスケールの極めて大きな異世界が構築されており、素晴らしい小説。この類の読書を習慣とする者は必読だと思う。

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    2025年04月14日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    二つの言語での単語の意味のずれから生じる翻訳魔法が支配する世界の中で、多数言語を学ぶ学生たちの物語という導入設定から、ハリポタを大人向けにしたブラックファンタジーと誤解して読み始めたが、開始とともに違和感満載(笑)。その裏には、アヘン戦争時の植民地政策末期での帝国主義のほころびを描いた骨太の展開があった。DEIと真反対の環境下で4人のオックスフォード大学生の視点から描かかれる反乱の萌芽は上巻を通じてゆっくり育っていき、一気にクライマックスへ。上巻と下巻の分量的バランスがこうなったのもよくわかる。嫌な予感がしつつ、これはすごく面白い。下巻へ。

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    2025年04月14日

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