【感想・ネタバレ】転落の街(上)のレビュー

あらすじ

絞殺体に残った血痕。DNA再調査で浮上した容疑者は当時8歳の少年だった。ロス市警未解決事件班のボッシュは有名ホテルでの要人転落事件と並行して捜査を進めていくが、事態は思った以上にタフな展開を見せる。2つの難事件の深まる謎と闇!許されざる者をとことん追い詰めていく緊迫のミステリー!

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Posted by ブクログ

久しぶりのコナリー。一つ前に読んだ『証言拒否』の印象が悪く長らく積ん読状態だったが、ふと気が向いて手に取った。サラサラっと上巻終了。最近は訳者の口調(でいいのかね)でイライラさせられることが多いが、コナリーもその一つ。「〜しており」「〜ということがボッシュにはわかった」が頻発。原書がそうならコナリーも老いたってことですかね。文章に味わいがない。

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2024年08月16日

Posted by ブクログ

評価は下巻で。
ただし本当に面白い。今のところ二つの遠く離れた事件がどのように結束するのか想像もつかない。
コナリーは最高のストリーテラーだね。

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2022年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズでボッシュがしばしば口にしたり思ったりするのが、捜査の勢いを維持する、ということ。勢いはタイミングということも有るのだろうが自分の思考やアイデアを次々と実践する事で見えてくるモノがあるのだろう。
そうやって証拠や証言を基に次の行動に繋げて行く。今回は2つの別の事件を追っている。
確執の上に警察を去った元上司の息子の転落死と数十年前の強姦殺人事件、この2つの事件が交錯するかどうかはまだ判らないが、それぞれを後回しにせずに追って行く。
そんな中で出会いもある。
61歳なのに、そんな事は気にしない。
ボッシュ頑張れ。

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2019年09月20日

Posted by ブクログ

やはりボッシュはよいな。

過去の作品を長い間何度も読み返して、
ボッシュのキャラクターガがしみみついているからかな。

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2018年01月22日

Posted by ブクログ

ハリー・ボッシュ・シリーズ。

この次の作品を先に読んでしまったので、
個人的にはジグソーパズルのピースがぴったりはまったような満足感があった。

前作で一緒に暮らし始めた娘が警察官を目指しはじめ、
ボッシュは銃の扱いを教え、警察のコードを覚えさせ、人の観察法を訓練する英才教育を行っている。
警察への政治の介入、ハイ・ジンゴに巻き込まれた今度の事件の展開より、
よっぽど気になった。

(下巻へ続く)

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2017年11月10日

Posted by ブクログ

ボッシュ・シリーズも15作目だそう。
当代最高のハードボイルドと言われる作品、充実した内容です。
ロス市警の未解決犯罪班で捜査を続けることになったハリー・ボッシュ。
根っからの刑事だが、定年が延長になってよかったという年齢。
引き締まった外見らしく、いまだにモテる。
今回は、15歳になる娘のマディと同居、という新しい要素も加わっています。

DNAの判定が進歩したため、再調査であきらかになった証拠による容疑者は、当時8歳の少年という。
ありえない事実は、なぜ起きたのか?
一方、高級ホテルから市議の息子が転落死。
事故か、自殺か、他殺か?
この市議というのが元ロス市警にいたアーヴィン・アーヴィングで、今では市警の天敵ともいうべき存在。
因縁のあるボッシュに、なぜか捜査を依頼してきたが‥?

いつものボッシュが帰ってきた?
期待させる展開に☆

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2017年11月15日

Posted by ブクログ

ボッシュが担当している未解決事件でレイプ殺人事件の容疑者のDNAに当時8歳の男の子が該当し、捜査を割り振られた直後に、ロス市警OBの市議の息子の転落死の捜査を指名されて、2つの事件の捜査が同時しながら、物語が進行する。

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2017年09月17日

Posted by ブクログ

純然たるハリー・ボッシュ・シリーズの上巻。若い頃の血気盛んなボッシュが定年を目前に控え、警察組織に従順なボッシュに成り下がってしまったのは淋しい限り。或いは、従順なボッシュは仮の姿なのか…

ロス市警未解決事件班のボッシュは相棒のチューと四半世紀前に起きた未解決殺人事件の調査と並行し、有名ホテルで起きた要人転落死事件の調査にあたる。少しずつ解れていく、2つの事件の謎。一体、どちらの事件がメインで進むのか。或いは2つの事件はどこかで交錯するのだろうか。

帯には『ボッシュ・シリーズ最高峰!』とあるが、今のところは驚愕の展開も、ボッシュに迫る命の危機も無く、無難な展開。

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2016年09月18日

Posted by ブクログ

因縁の相手からの指名で捜査に当たるボッシュ。

上巻では、因縁の相手からの指名に戸惑いつつも、事件の真相に迫るボッシュの姿があります。上巻では、真相が掴めたと思うんですが・・・

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2019年07月17日

Posted by ブクログ

上下合わせての感想。
ハリー・ボッシュシリーズも何作目になるのやら。
齢六十になっても全く枯れないボッシュ。仕事も恋愛も相変わらず熱い。
しかしボッシュのパートナーにはなりたくない。チューが脱線したくなる気持ちも理解出来る。ボッシュなりの気遣いもあるが、チューにしてみれば、パートナーというより雑用係かよ、と怒りたくもなるだろう。
今回ボッシュたちが抱えるのは二件の事件。どちらもからくりは複雑ではない。これまでのシリーズに比べればシンプルな方かも知れない。
しかし長年の天敵・アーヴィングと長年の友人・ライダーとの関係がこうも皮肉な結果になろうとは。
娘はまだ十五才、定年延長出来て良かったが、この老年刑事の情熱はどこまで続くのか。シリーズはまだまだ続く。

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2017年06月11日

Posted by ブクログ

ボッシュシリーズも歳をとったなぁ感が
2つの事件を抱えても大丈夫かい?、な

相棒もアジア系なのは時代の流れ

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2021年02月20日

Posted by ブクログ

<上下二巻を併せての評>

『転落の街』は、ロス市警強盗殺人課刑事ハリー・ボッシュが主人公。下巻カバー裏の惹句に「不朽のハード・ボイルド小説!」のコピーが躍るが、御年60歳で、15歳の娘と同居という設定では、どう転んでもハード・ボイルドになるわけがない。事実、射撃の腕は娘にも負け、視力の衰えや観察力、推理力が以前ほど働かなくなったことを認めてもいる。なにしろ引退を考えるほど自信をなくしかけている。

シリーズ物の作品をはじめから読まずに途中から読むのは厄介だ。キャラクター設定がのみ込めていないし、人間関係にも疎い。それでも、どうにか読めるのは、作家がそのあたりを配慮して、一話完結でも読めるようにしてくれているからだ。年をとり、一度は年金生活者となった主人公が再雇用され、「緊急呼び出しやできたてホヤホヤの殺人事件」を待たない未解決事件班に配属されているところから話がはじまる。

昔は使えなかった技術が可能となり、DNA解析が犯人割り出しの決め手となる。古い事件のDNAが、全米のデータベースに登録されている遺伝子プロファイルに該当し、特定の個人に合致したものをコールド・ヒットと呼ぶ。その報告書をたよりに犯人の身柄を押さえる未解決事件班は、荒っぽい現場に不似合いな年寄りや、血を見るのが苦手な刑事には似つかわしい職場だ。

今回の事件にはおかしな点があった。被害者から採取された血痕のDNAは、性犯罪の逮捕歴を持つペルという男のものだったが、事件発生当時の年齢は八歳。八歳児が十九歳の女性を拉致監禁後レイプし、死体を遺棄できるものだろうか?捜査をはじめるボッシュに呼び出しがかかる。別の事件を担当せよという本部長命令だ。元刑事で今は市議のアーヴィングの息子が昨夜ホテルのバルコニーから転落死した。自殺説を認めない市議はかねてから因縁の仲であるボッシュに白羽の矢を立てたのだ。

互いに関係のない二つの事件の捜査が同時に進行していく。ボッシュは相棒のチューとレイプ殺人事件の犯人を追いながら、アーヴィング・ジュニアの死の真相を追う。警察内部から情報が漏れたり、かつて警察にいながら職場を追われて遺恨を持つ、市議を含む複数の元刑事がからんでいたり、と転落事件は警察と市議会を巻き込む政治的事件の様相を呈してきていた。

冷静で有能なボッシュの捜査や尋問を通して捜査はすすめられてゆく。組織の中の力関係を見すえ、危うい均衡を操りながら動くボッシュの姿は、クライム・ノヴェルの緊張感に溢れている。話の途中にたびたび顔を出しては、鋭い観察眼を披歴する娘のマディとのかけあいも緩急のテンポを生んでいる。性犯罪者相手にセラピーを行う社会復帰訓練施設勤務の女医ハンナとの間にはロマンスさえ生まれ、上巻は地味ながら落ち着いた警察小説の色合いが強い。

転落死したアーヴィングの背中には特徴的な傷跡があり、落下する前に着いたものであることが分かる。床に落ちたボタン、不自然な目覚まし時計の位置、目撃証言、監視カメラの映像を手掛かりに、アーヴィング父子と利害関係のある巡査や元刑事を尋問し事件解決に近づいてゆくボッシュ。市議である父の力を利用してロビーストとしてのし上がってきた息子が何故死なねばならなかったのかを追う、こちらのほうの展開はハード・ボイルド調で楽しめるものになっている。

一方、未成年者の拉致監禁、レイプ殺人という陰惨な事件の解決は、ハンナがセラピーを担当するペルの記憶にかかっていた。母の情人によって虐待を繰り返された少年は、満足に学校にも通えず過酷な人生をたどるうちに、かつての被害者が今は加害者になっていた。救いようのない事案は、それにかかわるハンナとボッシュの関係にも影を落とす。未成年者のからんだ性犯罪というモチーフは、どう扱っても後味が悪い。ノワールに猟奇事件を持ち込むのはそろそろ止したらどうだろうか。

二つの事件が最後にどうからんでくるのかという興味があったのだが、DNAの二重螺旋構造よろしく、結局二つは最後まで交差することはない。どんでん返しに慣れすぎて、普通の解決の仕方では裏切られた気がするのだが、これは無理な注文というものだろう。ただ、転落死の解決は、動機が弱い。美人妻はハード・ボイルドでは謎を解くカギというのが定番。せっかく美しい妻を登場させておきながら出番が少ない。ハード・ボイルド色を薄めてしまった原因だろう。

かつてのパートナーが出世して上官になっていたり、現在のパートナーとの関係に齟齬が生まれたり、と警察小説ならではの人間関係を基軸としたサイド・ストーリーが、小説に厚みをもたらしている。惜しむらくは読後にスッキリ感がない。巧緻なプロットで有名な作家が二重螺旋構造というアイデアに固執し、二つの事件を同時に扱おうとしたところに無理があったのでは。一粒で二度美味しい、というキャラメルのように甘くはなかったというところか。

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2016年10月25日

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