古沢嘉通のレビュー一覧

  • 罪責の神々 リンカーン弁護士(上)

    Posted by ブクログ

    この種の海外ミステリーのよくない点として、前作から間が空き、最初は少し入り込みづらい点がある。本書も同様だが、少し読み進めると違和感はなくなり、コナリーのページターナーぶりが遺憾なく発揮されている。衝撃の展開もあり、下巻に期待大。

    0
    2018年06月02日
  • 隣接界

    Posted by ブクログ

    プリーストならではの夢幻のたゆたい感。どこに運ばれるかわからないけど、ずーっと浮かんでいたかった。ネタバレしてはいけないやつなので、何も書かないけど、今のところ今年1番じゃなかろうか。早川書房さんは立派だなあ、こんな本を次々と!
    特定できない誰かが恋しく、その不在を痛く感じるのは、隣接界の私の記憶なのかも。

    0
    2018年05月23日
  • スタートボタンを押してください ゲームSF傑作選

    Posted by ブクログ

    「スタートボタンを押してください(ゲームSF傑作選)」
    全作が書籍初収録。


    「紙の動物園」のケン・リュウ、「All You Need Is Kill」の桜坂洋、「火星の人」のアンディ・ウィアーら、現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞受賞作家たちが、ビデオゲームと小説の新たな可能性に挑む。本邦初訳10編を含む全12編を厳選した、傑作オリジナルSFアンソロジー。


    という触れ込み。桜坂洋しか知らなかったのですが、どれも面白い。ゲームSFと言うジャンルすら初耳なんですが、こんな小説の世界観があったとは知らなんだ、、、


    まず1発目の「リスボーン」が強烈なインパ

    0
    2018年05月18日
  • 罪責の神々 リンカーン弁護士(下)

    Posted by ブクログ

     マイクル・コナリーは、デビュー以来追い続けている作家の一人である。まず外れがないということもあるが、読んでいて安心感がある。ハリー・ボッシュ・シリーズもミッキー・ハラー・シリーズも、どれほどの苦難に曝されようと、それを上回る胆力と知力とで相手を打ち負かす。その知略の対決が常に凝りに凝ったプロットで固められたページターナーとしての作品力も素晴らしいが、またその主人公である刑事や弁護士の個性を構築してゆく力も凄い。決してタフで強いの一辺倒ではなく、人間味溢れる優しさ、悲しみ、慈しみ、迷い、そして生活感がいつもそこにある。

     そうしたシリーズのバランスを保ちながら安定して傑作を描き続ける作家がコ

    0
    2018年03月26日
  • 罪責の神々 リンカーン弁護士(上)

    Posted by ブクログ

     マイクル・コナリーは、デビュー以来追い続けている作家の一人である。まず外れがないということもあるが、読んでいて安心感がある。ハリー・ボッシュ・シリーズもミッキー・ハラー・シリーズも、どれほどの苦難に曝されようと、それを上回る胆力と知力とで相手を打ち負かす。その知略の対決が常に凝りに凝ったプロットで固められたページターナーとしての作品力も素晴らしいが、またその主人公である刑事や弁護士の個性を構築してゆく力も凄い。決してタフで強いの一辺倒ではなく、人間味溢れる優しさ、悲しみ、慈しみ、迷い、そして生活感がいつもそこにある。

     そうしたシリーズのバランスを保ちながら安定して傑作を描き続ける作家がコ

    0
    2018年03月26日
  • 双生児 下

    Posted by ブクログ

    あー、最初から文庫版で読みたかったかも。ミスリードされたまま「続く」で終わって、下巻でやられちまった感で満喫できたかも。w
    世界史の勉強のし直し迄も強いられてしまいました。

    更に大森望の解説を読んで、「ドリームマシン」の内容が思い出せなくて焦っている。そして他にも未読のものがあると気付いてポチりに走ってしまった。

    0
    2018年02月21日
  • ブラックボックス(下)

    Posted by ブクログ

    やっぱり面白い!!上巻は説明的な要素が多く間延びした感があったけれど、下巻中盤からのテンポの良さ!!
    まさにハリーの言う『勢い』が留まることなく溢れ出る。後半はいつものように一気読みしてしまった。

    0
    2018年01月28日
  • 母の記憶に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ケン・リュウ第2短編集。
    ショートショートのようなワンアイデアで切れ味勝負のような作品から、中編と読んでもいいようなちょい長手作品まで、飽きることなく捨て作品なしの良質なSF宝箱である。上下2段組み500Pのボリュームはさすがにズシンときたが、これも掲載作の密度が濃いからで、決して水増しじゃないということの証明。

    どの作品もそうだが、オリエントっぽいテイストが漂うのがよい。チャイニーズアメリカンである作者ならではの作風が強みになっている。時には郷愁が漂い、時には生命力を感じる。
    どの国にもどの民族にも歴史や物語があり、誰にだって人生がある。あの国はダメだとか、あの民族は劣っているとか、あいつ

    0
    2017年11月21日
  • 転落の街(下)

    Posted by ブクログ

    ボッシュ・シリーズ15作目、後半。
    水準が高く、息の長いシリーズです。
    他のシリーズ・キャラクターとの共演作もあるため、どう数えたらいいのか、何度やっても間違えちゃうんだけど(笑)

    ロス市警の未解決犯罪班で現場の仕事を続けているハリー・ボッシュ。
    勘の鋭い根っからの刑事だが、定年延長がかなったという年齢です。

    2つの事件を抱え、どちらも当初とは様相を変えてくる?
    未解決事件なので、昔のことのようですが、今に続くような大事件を掘り当ててしまうこともある‥
    相棒がデイヴィッド・チューという中国系の刑事なのも今の時代らしい。
    経験の差がありすぎて、一匹狼の癖が出そうなボッシュだけどね。

    今回は

    0
    2017年11月07日
  • 母の記憶に

    Posted by ブクログ

    素晴らしきケン・リュウ!
    表題作もいいが、ヒーロー好きとしては、スーパーなあの方と『三国志』きっての英雄をテーマにした作品がハートに刺さる。後者の主人公は「老関」と呼ばれ英語にすると〝ローガン“にもなるという…

    0
    2017年06月10日
  • ブラックボックス(下)

    Posted by ブクログ

    マイクル・コナリー『ブラックボックス(下)』講談社文庫。

    2012年に刊行されたハリー・ボッシュ・シリーズの邦訳。マイクル・コナリーのデビュー、そしてハリー・ボッシュ誕生から早くも20年。我らがハリーは未だに健在であり、期待を裏切らない。今回も現代最高峰のハードボイルド小説を十二分に堪能した。

    20周年記念作品と銘打つだけにハリーの原点や過去にも触れながら、現代を舞台にした孤高の刑事、ハリーの活躍が描かれる。意外な方向に進む事件の真相、まさかの急展開、そしてハリーを見舞う最大の危機。

    1992年のロス暴動時発生し、未解決事件となったデンマーク国籍のジャーナリスト殺人事件。果たしてハリー・

    0
    2017年05月18日
  • ブラックボックス(上)

    Posted by ブクログ

    マイクル・コナリー『ブラックボックス(上)』講談社文庫。

    デビュー20周年記念作品。ハリー・ボッシュ・シリーズはデビュー作の『ナイトホークス』以来、全作を読み続けてきた作家だけに非常に感慨深いものがある。

    本作では20年前の未解決事件にハリー・ボッシュが挑む。物語はいつも通りスローな立ち上がりなのだが、徐々にハリーの事件捜査に賭ける一途な姿勢に物語の世界に引きずり込まれていく。

    1992年のロス暴動時発生し、未解決事件となったデンマーク国籍のジャーナリスト殺人事件。事件発生時に初動捜査に関わったハリー・ボッシュが20年の歳月を経て未解決事件を再捜査するが…そして、ハリーに訪れた最大の危機

    0
    2017年05月17日
  • 蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ二 囚われの王狼

    Posted by ブクログ

    ますます荒唐無稽(これはほめ言葉!)になる物語の構造。しかしふと現実社会に目を向けると、ロシア、欧州、そして日本などの誰や誰に重なる。未来は必ず過去にある。「不安定という安定」を見いだすのはどこの誰なのだろうか。

    0
    2016年09月18日
  • 蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ一

    Posted by ブクログ

    とんでもない壮大な世界観。その頭の中だけに広がるスケールの大きさは絶対映画化しないで欲しい。(まあ絶対するだろうけど、そして絶対失望するだろうけど)

    0
    2016年09月18日
  • 双生児 上

    Posted by ブクログ

     邦題は『双生児』、原題はSeparation『別離』。これだけでもう意味深だ。1人と見せて2人、2人と見せて1人、そんな詐術を仕掛けてきそうだ、プリーストなら。
     もっとも双生児と思わせてソーセージだったなんて仕掛けはない。ソーセージの本場ドイツが主要舞台のひとつではあるが。

     第二次大戦のノンフィクション・ライターであるグラットンは良心的徴兵忌避者にして英空軍爆撃機操縦士であるソウヤー大尉にチャーチルが言及したメモを発見し、この人物を調べようとする。読者としては良心的徴兵忌避者にして英空軍爆撃機操縦士とは双子を混同しているということだろうとすぐにわかるわけだが。
     グラットンは1941年

    0
    2016年02月29日
  • 夢幻諸島から

    Posted by ブクログ

     待望の夢幻諸島(ドリーム・アーキペラゴ)のガイドブックであり、アーキペラゴのいくつかの魅力的な、あるいは特徴的な島が紹介されている。『限りなき夏』で訪れたことのある旅行者も、これから夢幻諸島を旅行しようと考えている人にも歓迎される一書であろう。
     だが、この手の本にはお定まりの地図というものが本書にはまったく欠けている。周知の通り、時間歪曲のため、夢幻諸島ではたとえ航空写真を撮っても、正確な地図を描くことができないのだ。この点については、リーヴァー島の項を参照されたい。ディデラー・エイレットの調査の概要が説明されているからである。1日2回、ふたつの時間歪曲の渦が世界を回っているのである。それ

    0
    2016年02月12日
  • 双生児 下

    Posted by ブクログ

    読んでみるといい歴史改変ものと紹介されたが、
    たしかに面白い物語だった。
    双子が歩む二つの歴史というだけではなく、
    その二つでさえ、絶えず変化を繰り返して、
    解説にあるような、ヒントもちりばめられており
    (見落としたヒントはあとがきで回収)
    何が起こっているのかと、思いながら
    一気に読み進んで、鮮やかに、かつ幻想的に
    物語は終わる。
    国戦時中の人々の生活の一端、兄弟家族の複雑な感情、
    と戦争と平和に対する考証も加えて、
    技巧的エンターテインメント小説。
    第2部の時代の行き来や変化と、第5部の変化には
    何らか構成上に関係があるのではないかと、
    思ってしまうが、どうだろう?

    0
    2015年12月06日
  • 真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まさに二転三転する展開は見事しか言いようがない。
    しかもミッキーとボッシュという2大キャラをうまく描き分け見せ場を作りながらラストになってタイトルの意味が分かる展開はまさにコナリーならではの緻密なプロット。これだけ綿密に計算され構成された小説はなかなかないが、このレベルの作品を年に一作以上のペースで書いているコナリーの力量はスゴイ。

    0
    2014年08月06日
  • 真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    リンカーン弁護士の第2作。1作目も十分面白かったがこの作品も冒頭からグイグイ引き込まれる。もうひたすらマイクル・コナリーの職人技的な起伏にとんだストーリー展開、魅力的なキャラに陶酔できる。しかも、今作はそれに加えて、なんとハリー・ボッシュが登場!今までハリーの作品は一人称のハードボイルト形式が多かったので、リンカーンの視点で3人称的に描かれるハリーは興味深い。こうやって読むと意外と嫌な奴?
    後半の謎の急展開に期待大!!

    0
    2014年07月25日
  • 夢幻諸島から

    Posted by ブクログ

    SFじゃなくてファンタジー、いや神話かな。特に最終章は原始的で野蛮な男女が創造神のようだった。そんな2人がインスタレーションアーティストというのも。それと時間の縛りがない自由さも素晴らしい。重層的で、つながっているようできちんとは解になっていないもどかしさというかあいまいさ。これ英語で読むとどんな感じなんだろう。プリーストは双生児が面白かったけど、こちらのほうがMYベストです。

    0
    2014年05月29日