ジェフリー・ディーヴァーのレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
第2次世界大戦前のアメリカ、ニューヨークで殺し屋をしていたポール・シューマンは罠にはめられ拘束されるが、米国海軍情報部から意外な二者択一を迫られる。刑務所に送られるか、それとも国家的任務を果たし罪を帳消しにするか。やむなく引き受けた任務は、ドイツへ赴き、ヒトラーの元で再軍備を指導するラインハルト・エルンスト大佐の暗殺だった。ベルリンで行わるオリンピックに参加する選手団とともにドイツへ渡り潜入するのだが…。どの作品に対しても事前のリサーチが入念なディーヴァーのこと、当時の米国側、ドイツ内に関わる官庁、警察の様子から住民の暮らしぶりに至るまで実に丹念で細かに描写されている。膨大な資料による調査に基
-
Posted by ブクログ
ネタバレリンカーン・ライムシリーズの4作目。中国からの密航船がニューヨークに近い沖合いで沿岸警備隊に見つかった。国際指名手配の密入国斡旋業者ゴーストを追う合同捜査班が、万策尽きてライムに分析を依頼した結果行方を突き止めたからだ。ゴーストは船を爆薬で沈め、密入国者たちは命からがら脱出。夢の国アメリカでの彼らの運命は?そしてライムたちはゴーストを捕まえられるのか…?「ゴースト合同捜査本部」と化したライムのタウンハウスには、おなじみのFBI捜査官フレッド・デルレイ(漆黒のスーツにカナリア色のシャツ!)、NY市警刑事ロン・セリットー(しわくちゃ〜)、同署中国系米国人刑事エディ・ドン(ロンの今の相棒で二丁拳銃の
-
Posted by ブクログ
ネタバレ(つづき)ゴーストによる証人殺害は続き、複数個所の捜査現場から採取された証拠物件は増え続け、ホワイトボードの書き込みは最終的に6ページ分に(多すぎ)!!爆破事故に巻き込まれた○○、ライムと希少な友情を育むリー、捜査メンバーに近づくゴースト、そして取り返しのつかない永遠の別れ…。ディーヴァーお得意のどんでん返しやスリリングは佳境に入ってからも用意されているが、それを心から楽しめない哀しみも満ちている。在米中国人の秘密結社「堂」が地方出身地ごとに存在するとか、民族間の文化の違い、中国的な迷信や考え方など、あまり馴染みのない部分もあり、今までとはちょっと趣きの違う作品だ。
-
-
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスの妹が襲われた。辛くも命に別状はなかったが、犯人は前日に男性を殺害したのと同一人物とおぼしく、事態は連続殺人の様相を呈する。犯人には蜘蛛のタトゥーがあったことから「スパイダー」と呼称されることになった。だが捜査は遅々として進まず、サンチェスは妹を守るために自ら「スパイダー」を追うことを決意、ハッキングや権利侵害事案のエキスパートであるジェイク・ヘロン教授に協力を要請する。
サンチェスが行動し、自らを名探偵ホームズにならって「諮問探偵」と称するヘロンが情報分析と推理にあたるという役割分担で、二人は着実に「スパイダー」に迫るも、第三の事件が発生。現場は南 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ2025年の33冊目は、ジェフリー・ディーヴァーの新シリーズ「スパイダー・ゲーム」です。9月は、このディーヴァーの新作の他にも、ホロヴィッツとクレイヴンの新作が控えています。正に読書の秋到来と言った所でしょうか。
リンカーン・ライムシリーズの終焉が見えた今、ディーヴァーが新シリーズを投入して来ました。舞台は、ニューヨークからロサンゼルスに移ります。主人公は、連邦捜査官のカーメン・サンチェスと大学教授にして「侵害」を専門とするセキュリティコンサルタントのジャコビー・ヘロンです。ページターナーである事は、間違いありません。面白いです。ただ、1つ言うならば、機動力の有る女性刑事+癖の有る男性ホームズ -