宇佐美まことのレビュー一覧

  • 超怖い物件

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    それぞれ個性ある文章と、短編だからこその潔さが面白さになっている。幽霊?ヒトコワ?妖怪?多彩なお話ですぐ読み終えてしまいました。個人的には、澤村さんの短編は、やられたー!でしたww

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    2023年12月22日
  • 黒鳥の湖

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    人の正義はそれぞれで、それこそどれだけ他人に迷惑をかけても守りたいものがあれば一歩踏み出してしまうかも。その一歩が行き過ぎた人、中途半端だったためにものすごく悩む人、色々出てくる話だった。自分を駄馬に例えた娘さんがこの先明るい未来を歩んでいけそうな終わりかたにはホッとした。

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    2023年12月18日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    昭和初期の華族のお屋敷での物語。
    華族の暮らしぶりが細やかに描かれており、イメージが膨らんだ。100年やそこらで、時代は完全に様変わりしたのだとつくづく思う。
    名家での庭造り、池に絡んだ事件などを軸に展開していくのだけど、ゆるゆるとしたテンポ感がイマイチ合わないのか、途中中だるみしてしまった。
    後半、真相に迫ってきたあたりからは面白かった。

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    2023年12月01日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    芭蕉の句のタイトルが目に留まり読んでみました。
    戦前の特権階級だった華族の優雅な暮らしぶりとか、淡々とした品のある女中の一人語りが続く。遠い世界の事のようで、あちらこちらと話も的を得ずとめどもない噂話に、寝落ちしてしまい夢見心地でした。100人も女中を抱えていたとか、ただ車のドアを開け閉めするためだけの係もいたとか。それ以外する事なければ時間持て余してさぞかし退屈そうだからいろんな噂話に花が咲いたんだろうなって思いました。
    色々と秘められた情事とか殺人もあったりで、こうゆう事が起こらないと欠伸がでそうな話でしたが、そこら辺の箇所になると釘付けになったりで、そんな自分が下世話で残酷に思えたりでした。やがて華族制度が廃止になり衰退し、庭だけが残りその栄枯盛衰を現在に伝える。
    事件も風化され忘れ去られていくなか、枯山水を設計した庭師の意匠だけが誰にも気づかれずに残ってるって、この遊び心いいですね。ナスカの地上絵みたいに謎めいて問いかけているようでした。

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    2023年11月23日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    血で染まった柳刃ゴテをトミから隠すよう命じられた惣六。冒頭から闇深い。昭和8年~令和5年と時代を区切り、華族家に築かれた淸閒庭の謎、没落していく描写が切ない。芭蕉の句『魚の目は泪』の引用に得心。

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    2023年11月20日
  • 愚者の毒

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    この世は良い行いが報われる因果応報であると信じたいです。

    「無償の愛とか、母性とか、曖昧でとらえどころのないものは恐怖でしかない」
    「他人の見解に便乗して賢者になるくらいなら、むしろ自力だけに頼る愚者であるほうがましだ」

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    2023年10月29日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    昭和初期に吉田房興侯爵が、作庭師・溝延兵衛に池を埋めて枯山水を造る依頼をする。
    大きな池から白骨が見つかり…
    華族のさまざまな事情を知ることとなる。

    異能の作庭師の溝延兵衛、彼の造り上げた彼の知る企みと言うべき、空から庭を俯瞰したら土地全体が魚に象られてる…魚は泣いてる。という気づきになんともいえない思いがした。
    まさに庭に取り憑かれた男が成したことだと改めて驚かされる。

    華族が生きた昭和初期から庭に携わるものは、何年経っても心に残る美しい庭をという思いを持っているんだなと感慨深い気持ちになった。

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    2023年10月01日
  • 超怖い物件

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    やなぎっ記/糸柳寿昭
    たかむらの家/花房観音
    笛を吹く家/澤村伊智
    牢家/黒木あるじ
    トガハラミ/郷内心瞳
    終の棲家/芦花公園
    ろろるいの家/平山夢明

    上記が特に面白かったなぁ。

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    2023年09月24日
  • 熟れた月

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    冒頭で殺人を犯してしまう母親、陸上部の先輩に憧れる高校生、余命宣告されたヤミ金業の女、取り立て屋の男、身体不自由で車椅子生活の男…年齢も住む世界もバラバラな彼ら一人一人の人生を追って最後まで読み終えると、その重みと巡り巡る縁から生まれる奇跡に言葉を失い、ほぉ~っという深いため息しか出ない。
    漠然としたあらすじにあまり期待せず読み始めたが、完成された結末は心を熱く揺らすコクある味わい。
    リョウの存在には少し戸惑ったけど、彼が登場する度に殺伐した俗世の空気が優しくなる気がした。この役目は彼しかできないのだろう。

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    2023年09月16日
  • 超怖い物件

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    気鋭の若手からベテランまでが一堂に会した「最恐」の物件怪談アンソロジー。


    家や土地をテーマにしたホラーアンソロジーです。
    作家陣が豪華で、個人的には外れなしでした。どれを読んでもじっとりと湿度のある話が楽しめます。
    珍しい方だと、事故物件検索サイト「大島てる」の管理人・大島てるさんのお話なんかも掲載されています。サイト自体は見たことがありますが、文章も書いているとは初めて知りました。

    実際に届いたメールや、自身が本を出すための取材で回った際に見聞きしたものについて書いているお話や、伝染する呪いを扱ったような作品も多く、虚構と現実が曖昧になる感覚がしてそれもまた良かったです。現実に侵食してくるような話は不安になる感じが好き。

    個人的に気に入った2作は、その土地に憑く”ナニカ”の不気味さが存分に楽しめる平山夢明さん『ろろるいの家』と、恐ろしくも耽美な化物の話、郷内心瞳さん『トガハラミ』。
    でも、それ以外のどの話もそれぞれ味わいが違っていてどれも面白いですよ。

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    2023年09月04日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    女中の一人語りで淡々と綴られる昭和初期の家族の日常。ツカミでミステリーなんだと意識したが、長々と続く平安絵巻に飽きてきた頃、ようやく動き出すも…「決められた道を行くことは簡単。既にある道を外れることも容易い。難しいのは、新しい道を作ること」タイトル、芭蕉の別れの句だったんだ⁈

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    2023年08月24日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    CL 2023.8.20-2023.8.22
    昭和初期、華族の一家のお話。
    家内と類稀な庭のこと。
    華族という今から思えば無駄としか言いようのない特権階級の家の中の話。だからなのか、語り手がどんなに奥様や御前様を褒めても残念ながらあまり共感できるところはなかった。

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    2023年08月22日
  • 逆転のバラッド

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    ゴロー死んじゃうかなー?と思いながら読んだけど誰も死なないで良かった。最初の人と悪人は死んだけどね。

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    2023年08月10日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    普通に読んだら標準作だが、宇佐美作品となると全くもって物足りない。導入部の冗長さはいつものことだが(読者をグイっと小説世界に引き寄せるツカミが弱いといつも感じる。文章もプロットも上手いのに。。)、公・侯・伯・子・男から始まる華族世界の説明は、おおよそ知っている身からすると余計な説明。全体プロットは悪くないが、庭園に魅せられる没落貴族の感慨が、何か小説全体の主題とマッチしていないように感じた。半分の文量でギュッと凝縮した作品の方がしっくりくる感じ。

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    2023年08月09日
  • るんびにの子供

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    宇佐美まことさんのデビュー作。
    受賞作を含む短編7篇が収録された作品でした。

    夏だし暑いしたまにはホラーでも…
    と思って手に取った作品。
    いやぁ、まず文庫の装丁…怖すぎます。
    ブックカバー必須ですね笑


    るんびにの子供
    柘榴の家
    手袋
    キリコ
    とびだす絵本
    獺祭
    狼魄

    解説は岩井志麻子さん


    さてさてホラー作品って初めてでしたが、意外にサクサク読めました。そして読み進めるにつれ、次第に高まるゾワゾワ感。なかなか楽しめました。

    映画や漫画と違って、特にこの様なホラー作品では読者がこの世界観をどの位想像して、脳内で展開し彩り良く描けるかが肝ですね。
    その意味で、どの作品も注意力散漫になることなく没頭させるストーリーでした。

    短編だけに凝った伏線回収等はありませんが、その分直球勝負で面白かったです。割と女性目線が強いので、女性の方が没入しちゃうかもしれません。
    私は特に『柘榴の家』と『とびだす絵本』が印象に残りました。

    ホラーというか地上波の『世にも奇妙な物○』みたいな不思議な物語でした。

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    2023年07月20日
  • 熟れた月

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    なんとも…中盤から怒濤の伏線回収というか、人と人との繋がりが一気にクリアになっていくんだけど、そこまでが、というかそこからも漂うなんとも言えない重い背景。この作家さんのほの暗い感じが好きなんだけど、これはまたリアルすぎてちょっとしんどくなってしまった。

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    2023年07月07日
  • 恋狂ひ

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    女を正直に生きたら…ってなことを考えながら読んじゃいました。同じ人間だけど 感情とか欲情とか すごく人間的な部分の受け止め方に違いがあるんだなぁ〜と。登場人物の誰かに自分が当てはまるな。とも思いました。

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    2023年07月01日
  • 入らずの森

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    夜一人では読まないでください。の帯にゾクゾク!
    中学教師の圭介、田舎にも馴染めない隆夫
    金髪中学生杏奈、座敷でお手玉するヤヤコ、幻の校歌三番、そもそも粘菌ってなに?
    最後までよう分からんお話しでした、、、

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    2023年05月24日
  • 黒鳥の湖

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    最初、なかなか入り込めなくて先に進まなかったけれど、中盤からはハラハラしておもしろかった。
    みんなそれぞれ秘密を持っているだろうけれど、なんだか人間不信になってしまいそうなほど秘密がありすぎ笑

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    2023年05月22日
  • 逆転のバラッド

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    いつも追ってる宇佐美氏の作品。始めからどうなるのかと不安に思ったが、中盤からは定年後あたりのオジ達が大奮闘する。スカッとする読後感が良い。

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    2023年05月20日