ユヴァル・ノア・ハラリのレビュー一覧

  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    サピエンス全史で鋭い論理を組み立てた著者なので、パンデミックにどう考えたか期待したが、意外とありきたりの内容だったので少しがっかり。
    人権思想を全く根拠がないと一刀両断にしたのが、なぜ民主主義は守るべきというのかは不思議。
    歴史学者が時事問題ではさっぱり的を外すというのはありがち。

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    2021年09月14日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    パンデミック前に書かれた著作を読み、コロナ禍の現在はどう考えているのか知りたかった。理想は理想、現実は現実、相変わらず視野の広さに感服する。どうしても現状を乗り越えることに齷齪してしまうが、感染者数の増減に一喜一憂せず、未来を見据えた選択をしていかなければならないと思った。

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    2021年09月06日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    ダイアモンド、ハラリ、グラットン、コーエン等の研究者へのインタビュー集。
    今、世界が抱えている問題について、それぞれの立場から語られる。編者の大野は、特に共通する要素としてAIと格差を挙げているが、必ずしもその二つが最重要というわけではない。

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    2021年08月21日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    2020年夏に刊行された本。コロナ後の社会の変化について。 人間、生命、歴史、国家、くらしと文化をテーマに21人の知性が語る。
    インタビューと寄稿された文で構成されている。コロナが蔓延し拡大していた頃の見解なので、現在の視点で読むとやや違和感がある意見もあるけれど、総じてコロナをきっかけに、今後社会が大きく変化すること、先が見通せない不安がつきまとうことで一致している。コロナ発生から1年が経って、ワクチン接種が進んでいるが、なかなか終息しないのが心配。 経済活動は悪化しているが、でもマクロレベルでの指標と実態の乖離は、それほど危機的ではないように思う。 影響が出てくるとすれば社会構造の変化、人間の付き合い方の問題だろう。 この本は、賞味期限が短いと思うので、読むなら早めがよい。 5年から10年経って、彼らの予想がどうだったのか検証には使えるかもしれない。

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    2021年08月21日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    ラジオ「荻上チキセッション」が夕方に移ってから聞くようになり、荻上チキさんとはどういう人かと探していて行きあたった本。読みたいと思った人の章のみ読みました。

    養老孟司:「不要不急とは」という、今回もまた若干ずれた感のある内容なのだが、この用語への同氏の違和感は、医者でありながら現場ではなく解剖をやっている自分、また現在の老人で公職にもない自分の存在は不要不急なのではという根本から生まれている。そこからさらに、人間自体不要不急なのではという話。この辺りは、前回読んだ氏のインタビューで、老人はコロナ禍を乗り切ったところで生き甲斐はあるのかという疑問と相反するようで通じるところがあり、面白いなあと思った。それにしても毎回若干ずれてるのに毎回養老先生が出てくるのは、よっぽど好かれているということなんだろうなあ。

    五味太郎:絵本作家だからなのか子供にあたたかい視点。そもそもの教育が、子供の権利のはずなのに子供に失礼だというところから発し、不安だったのはコロナ禍のせいなのか、収束して非日常から戻った際の「日常」は(特に子供にとって)そもそもよかったのかという議論。学校はありがたいけれど、現行の教育に対する疑問や批判が帳消しにされるべきではないということなのだろう。これまたコロナ云々を超えた根本的議論。

    荻上チキ:検察庁法改正(定年延長)が見送られたことに見る世論の動きの分析。良くも悪くも議論が単純化されることで世論が盛り上がるというところに、なるほどなと思った。

    ブレイディみかこ:息子が受けた、コロナ禍でのアジア人蔑視発言から、各人が自分のなかにある偏見に気づくきっかけになったという話。分析する息子さんも、その発言を注意した級友も、なんとも冷静ですごいなあと思う。またキーワーカーへの拍手の要不要論も、それが次世代に残すであろう影響から反対はできないというブレイディさん、現在がそうこうで終わらせずコロナ後に続いていく、次世代を育てていくという先を見据えた視点にハッとした。

    (お名前を失念):会うことが暴力という言葉になるほどなあと思った。だから「あつ森」のように会わなくて良い平和なゲームが人気になると。裏を返せば、会うことの暴力に対峙できない人の中に、その分の暴力をネット上で振るう人がいるのではないかと思わないでもなかったが、生身とバーチャルの違い=暴力・重力という視点が面白いと思った。

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    2021年05月15日
  • 漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

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    生き残ったホモ・サピエンス。子孫をどう繁栄させたか。
    ブラジルの講演会のやり取りが面白い。
    固定観念に囚われた人と対峙する専門家のところ。

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    2021年05月11日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    読みたいところだけ、読みました。
    このような中だから、考えること、豊かさについて色々考えました。

    一年たって、また著者の皆さんのご意見を聞いてみたいです。


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    2021年05月09日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    期待した内容ではなかった、、、
    タイトル負け な感じかな。。。
    各コラムが書かれてから1年経ってしまったので、答え合わせ(経済も壊れてないし、コロナも欧米に比べて日本では大したことなかった)ができてしまうからかな。。

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    2021年05月01日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    ネタバレ

    グローバリズム過ぎもナショナリズム過ぎも良くないんですね。監視社会の説明がわかりやすかったです。オードリータンさんの本でも言っていましたが、中立性、独立性、透明性が重要なんですね。政治家の方がもっと理解していってほしいです。でもパンデミックを終わりにするだけが目的ではない、という落とし込みがよかったです。

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    2021年04月21日
  • クリーンミート 培養肉が世界を変える

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    【感想】

    「いただきます」
    それは日本文化特有の言葉であり、全ての生命とそれを調理した人に感謝の気持ちを伝えるあいさつである。

    しかし、この本を読んだ後で、「いただきます」の意味を今まで通り受け止められるだろうか?

    本書は、フードテックの最前線に迫るバイオルポルタージュだ。様々な問題を解決する夢の食糧、「クリーンミート」の実現を目指すスタートアップ企業の実績と課題を追う。

    「培養肉」というものの存在は知っていったが、それが目指す理念がここまで多岐に渡って展開されているとは、全く想像だにしていなかった。

    本書では、培養肉のメリットとして、
    ①環境にやさしい
    ②動物たちを傷つけない

    の2点を強調して語っている。そしてここが驚くべきポイントなのだが、理念を掲げる人々が、これらを実現する「ために」価格を安くしようと研究開発している。なんと、環境を改善することが第一目標で、利益がその後なのだ。

    そう、培養肉はコストとの戦いを重きに置いているわけではない。「道徳との戦い」を目指すのである。

    道徳と戦っている代表的な人物がヴィーガンだ。ヴィーガンは肉が嫌いな人ではなく、動物を傷つけてまで肉を食べたくない人である。そのため、動物を介しない培養肉ならば喜んで口にする。
    人間は「われわれが生きるため」ということを口実に、残虐非道な畜産工場を営んでいる。そこで飼育される動物には幸福に生きる権利は無く、ただ人間の食欲のために肥え生まされていく。そして、人間が生きていくためには、その命の殆どが必須ではなく、殺された動物の肉が何万トンと廃棄されていく。「いただきます」の裏では、こんな欺瞞が平然とまかり通っているのだ。

    本書の凄いところは、こうした「動物の不幸」から更に踏み込む点だ。
    「もし傷つけられる動物がいなくなったら?」という、クリーンミートが普及した先の世界まで物事を考えている。「家畜はもはや人間抜きでは生きられず、そして生きている限り苦しみを味わいつづける。ならば、彼らを絶滅してあげることこそが幸福ではないのだろうか?」
    何とここで「反出生主義」が出て来るのだ。動物の幸福という視点を持つだけでも先進的なのに、その先の「真の幸福」の地点にクリーンミートはいるのだ。
    何という長いスパンで物事を捉えているのだろうか。

    今話題となっている培養肉を、環境負荷軽減の面で後押しする人は多いと思うが、こうした道徳の視線があるなんて思いもよらなかった。ただただ驚きだ。

    みなさんも是非手に取り、「いただきます」の意味を考えてみてほしい。


    【本書のまとめ】

    1 培養肉(クリーンミート)の可能性
    インド、中国といった途上国でのライフスタイルの欧米化によって、食肉需要は何倍にも膨れ上がっている。地球の人口は2050年までに90~100億人になると予測されているが、利用できる資源の量はその増加に見合うほど増加しない。

    そこで注目されているのが、試験管の中で作られる「培養肉」だ。

    従来のやり方で肉を育てるのには大量の水がいる。スーパーに並んでいる鶏肉を作るのに、それぞれ3.8リットル入りの水のボトルが1000本以上も費やされている。畜産業界のCO2排出量は運輸業界と釣り合うレベルに高い。

    また、肉を育てる過程で動物を奴隷化する。農場を工場にし、自由を奪い、効率的に身体を大きくするために薬品や合成餌を与え続けている。「動物の権利」を尊重する目的から、肉食からヴィーガンに転身する人が大勢生まれているほどである。

    植物ではなく動物を飼育して食糧とすることは非常に効率が悪く、畜産物の受容が急増すれば、地球はとうてい持ちこたえられない。そうした状況下においては、ますます牛や豚、鶏への動物虐待が横行する。
    これら環境・倫理面からの打開策になり得るのが、畜産品を細胞から作り出す「細胞農業」である。細胞農業は、動物には手を触れず、ほんの少し採取した動物の筋細胞から、生体外で筋組織を作る。本物の肉や畜産品を研究室で作りながら、広大な農地をより自然な生息地として動物たちに返すことができるのだ。

    もし培養肉が実現すれば、
    ・加工過程での糞便汚染
    ・食品添加物が含まれた餌の人体への悪影響
    ・抗生物質が投与された動物を食べることで、抗生物質が人間に効かなくなること
    ・過密化した牧舎での伝染病の流行
    ・飼料生産(大豆)による熱帯雨林などの環境破壊
    などを防ぐことができる。
    つまり、地球環境と動物を一挙に救いたいなら、食べる肉の量を減らさなければならないということだ。細胞農業のスタートアップ各社が成功すれば、私達の食糧生産方法に、約一万年前の農業革命以来最大の変革が起こるだろう。


    2 「安価」というインセンティブ
    鯨脂が石油に、馬が自動車に取って代わったように、動物たちの苦痛を取り除いたのは、人間の慈悲心でも環境への懸念でもなかった。新たに誕生したより安価な代替品だった。

    2005年に、医学雑誌に掲載されたマシーニの論文「培養肉の試験管内生産」は、またたく間に注目を集める。
    培養肉は臓器再生とは違い、ただ筋肉量を増やすだけで事足りる。それならば筋細胞を採取し、単離し、細胞増殖のよりどころとなる足場に接着させるだけでいい。核となる細胞は「筋サテライト細胞」と呼ばれ、牛や人間の筋肉が傷ついたとき、その筋肉を修復するのに使われるのと同種の細胞である。

    ポストの考えでは、ハンバーグ1個をつくるのに必要な牛の筋繊維は約2万本だ。増殖のスピードから計算すると、たった3か月しかかからず、牛を育てて解体する(14か月)よりはるかに速い。
    また、生産に必要な資源もはるかに少ない。肥育場では未だに、牛1頭に対して1日に9キロ以上の飼料が必要である。

    ポストの計算によれば、この培養手法なら、1頭の牛から小さじ1杯の組織片を取るだけで、理論的には肉牛40万頭以上分にあたる牛肉を生産できると見込んでいる。
    ポストはグーグル創業者からの支援を取り付け、培養肉の試食会兼記者会見を行った。1枚33万ドルもするパテで焼いたハンバーグは、試食者が言うには「普通の肉に近く、ジューシーさは足りないが歯ごたえは完璧」とのことだった。
    記者会見は大成功に終わり、培養肉産業は一躍投資産業へと変化した。

    ポストとフェアストラ―タの培養肉ハンバーグの商品化には、まだ乗り越えなければならない壁がいくつかある。その筆頭がコストだ。
    現在の技術であれば、もう少しで1キロ65ドルから70ドルというところまで下げられそうである。(ちなみに、現状ではひき肉以外を作るのは技術的に難しい)
    もう一つの問題は、肉好きな人がクリーンミートを食べてくれるかどうかだ。動物無しで育つ肉に、多くの人は本能的に嫌悪感を抱く。それは「得体の知れないものは食べたくない」「自然に近いものを食べたい」という安全意識が根底にあるからだろう。しかしながら、そもそも現代社会の食物は品種改良されたものばかりであり、それのどこが自然と言えるのだろうか?

    結局のところ、人間の食肉欲求はなくならない。動物由来の肉を人々が止めるかどうかはモラルにかかっているのではなく、味と値段にかかっている。培養肉がそれを満たせば、肉がどうやって出来たかなんて気にしなくなるだろう。


    3 培養レザー
    細胞業界は、食肉ともうひとつの動物由来の繊維組織、「培養レザー」の可能性を追求している。
    毛皮を持つ哺乳動物は、人類史の大部分において、人間の防寒のための主要な手段であり続けた。しかし、一頭の牛から取れる牛皮は身体ぜんぶの経済価値の10%程度。であるならば、革を取るために牛をまるまる育てるのは非効率的ではないだろうか?

    アメリカの皮革業界は世界的な巨大産業であり、1年で30億ドル――牛3500万頭分――の牛革を輸出している。
    懸念すべきは動物への虐待だけではない。皮をなめす過程で、様々な化学物質が使われ、労働者と周辺環境に深刻なダメージを与えているのだ。
    これに比べ、モダンメドウで作るレザーには毛も肉も脂肪分もないため、皮なめしの工程は従来の第2段階だけで済み、ずっと環境に優しい。

    培養肉よりも簡単で実用性に富むため、フォーガッシュはもっぱら培養レザーに力を入れ、大量生産化を目指している。すでに高級品として一部実用化されたものもある。


    4 アメリカのクリーンミート
    モダンメドウがすでに皮革だけに舵を切り始めた一方で、クリーンミートの商業化に目的を絞った世界初の企業「クレビー・フーズ」(のちにメンフィス・ミートに社名を変更)が、2015年後半に誕生した。

    メンフィス・ミートは、
    ①動物を苦しめずに畜産物を収穫すること
    ②より健康的な肉による成人病を防止すること
    をミッションとしている。

    また、メンフィス・ミートは、世界初の培養ミートボールを作り上げた。コストは33万ドルからぐっと下がり、わずか1200ドルだ。着実に実用化に近づいている。その後は培養肉のフライドチキンと鴨肉のオレンジ風味を作り、キロ当たりのコストをより割安にした。この功績が投資家の眼に止まり、巨額の投資の提案も舞い込んで来た。

    クリーンミートは人類史上最高に清潔で安全な肉と言えるかもしれない。糞便汚染の危険がなく、今ある肉よりもずっと消費期限が長持ちする。流通に革新が起こるのは間違いないだろう。


    5 プロジェクト・ジェイク
    ハンプトン・クリークが立ち上げた「プロジェクト・ジェイク」は、鶏と鶏卵にターゲットを向けている。環境に最もダメージを与えるのは、アメリカで年間3500万頭が解体される牛だが、動物の福祉の観点から見れば、年間90億匹が殺されている鶏を救うほうが先決だからだ。

    そして幸運なことに、牛や豚よりも鶏や七面鳥のサテライト細胞のほうが、取り扱いがずっと簡単である。
    理論的には、一羽の七面鳥から採取したたった1つのサテライト細胞が、3ヶ月間で75回の分裂を繰り返し、1つの細胞からターキーナゲット20兆個分以上の筋肉が取れる。

    テトリックが技術を進歩させることで目指しているのは、単に新たな食品を生み出すことだけではない。他社にも新たな食品を生み出す力を与え、食料システム全体を改革することを目指している。


    6 遺伝子組み換え
    パーフェクト・デイとクララ・フーズは、分子レベルから牛乳と卵白を作っている。
    これらが培養肉と違うところは、培養肉は細胞「が」食品を作るのに対し、牛乳と卵白は細胞「で」食品を作ることである。ビール酵母がアルコールを作る様に、酵母を遺伝子操作によって組み換え、牛乳や卵白を作り出すように設計し、ゼロから食品を「醸造」しているのだ。
    しかしながら、培養畜産物の市場への導入は、コストや規制など導入期の障害を克服したとしても、一筋縄ではいかない。それは遺伝子組み換えというテクノロジーに対しての、消費者の受容度の低さが原因だ。

    調査によれば、アメリカ人の51%が「自然」と表示された食品を選ぶと言明している。その一方で、何が「自然」かという疑問への定まった回答は無い。私達が食べている家畜や多くの野菜は、成長が早くなるよう意図的に育種されたものだ。とても「自然」とは言えないが、消費者が食べ物を買うときにそれを問題視しているようには見えない。

    ギボンズは消費者の態度について重要な点を指摘している。小規模なオーガニックの畜産に戻れと主張する人々はしばしば、工業的畜産が生まれる以前の「古き良き時代」を思い描き、大規模か小規模かという二元論に陥る。だが、現実は、工業的畜産が標準的になる以前から、ギボンズが列挙したような多くの虐待が蔓延していたのだ。

    結局のところ、本書に登場する各スタートアップは、自らの食品が完全に安全であり、ほかの食品の生産方法と変わらないことを消費者に明示する責任があるのだ。


    7 倫理と道徳
    もしクリーンミートが世界に普及して、現在不幸を味わっている動物を必要しなくなった場合はどうなるのか?彼らは人間無しではもはや生きられない。そして、彼らは生まれて来なければよかったと思うほどの苦痛を味わっている。であれば、彼らを絶滅させて、農地を森や草原に戻るに任せて、本来の野生動物に返すのが望ましいやり方なのではないか?これは非常に難しい倫理的問題である。

    すべての畜産動物を大切に思えるようになるためには、私達の多くが、まず口にする肉の量を減らさないといけないのかもしれない。まずまずの代替肉がいまより簡単に手に入り、頻繁に口にされるようになって初めて、徐々に、畜産動物を、知性を持った個々の存在として見られるようになるのかもしれない。

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    2021年03月01日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    新型コロナウイルスは瞬く間に地球上に広まり、多くの生命と日常を奪った。この危機にどう向き合えばよいのか。各界で活躍する精鋭たちの知見を提示し、アフターコロナの新たな世界を問う。『朝日新聞デジタル』連載を書籍化。

    もう少し突っ込んだ話を読みたい。

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    2021年02月05日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    ネタバレ

    何より大事なことはこの危機を乗り越えたときに私たちはどのように行動するのか。というセリフに心打たれました。

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    2021年01月28日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    本書において、コロナ禍における感染防止の観点から、ジョージ・オーウェルの「1984年」のビックブラザーを彷彿とさせる監視社会が成立することを危惧している内容が面白かった。国際協調の必要性を主に説いていたが、具体的にどうするべきかについて、あまり言及していなかったことが残念。本書の構成が新聞の寄稿文やインタビューをまとめたものなので仕方がない気がするが、「サピエンス全史」が面白かった分、期待が大きかった。

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    2021年01月27日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    <目次>
    序文
    人類は新型コロナウイルスといかに闘うべきか
     ~今こそグローバルな信頼と団結を
    コロナ後の世界
     ~今行う選択が今後長く続く変化を私たちにもたらす
    死に対する私たちの態度は変わるか?
     ~私たちは正しく考えるだろう
    緊急インタビュー、パンデミックが変える世界

    P30この大流行からより緊密な国際協力が生じれば~
    P85監視システム~緊急事態が去ったあとも消えない
    P86皮膚の内側で起こっていること~情報を収集する
     システムの導入


    このあとを想像することはできるが、予言することは
    できない。しかし、正しく想像することは大切だと思う

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    2020年12月13日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    パンデミックの原因がグローバル化による弊害と考えられることで、各国家がロックダウンなどの内向的な姿勢を示す中、本書ではパンデミックの解決におけるグローバル的な姿勢の必要性を説いていた。また筆者はトランプ政権に批判的であると感じた。

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    2020年12月10日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    あくまでも途中経過、もしくは現在進行形の新型コロナの世を語っている。見通しが立たない中で共通するのは、コロナ後の世は前と決してイコールにはならないこと。世界はこれを繰り返してきたということ、だろうか。スピード感を持ってひとまずまとめられた評論を読めたのはよかったと思う。

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    2020年12月02日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    一見すると二者択一に受け取ってしまうことも、しっかり考えれば両立するということ、独裁者はそういうことを言いがちで、そして言いなりになってはいけないこと、とにかく協力して情報を共有することを学んだ。

    そのためには、安易に敵を作るのではなく、新型コロナウイルスが共通の敵であることを切り返し認識することが必要だと思う。
    ふだんの生活でもそうで、簡単にいがみあうのではなく、なるべく共通の目的を見つけて協力すること、二者択一も疑ってかかることが必要。

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    2020年11月23日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    それぞれの識者の考察。すべて読んだわけではないが、それぞれが置かれている環境や仕事に絡めてあって興味深かった。ブレイディ、斉藤の記事が印象に残る。前者は子供を通じての差別や思い込みの話、後者は人と接することはそれだけで暴力だったのだということ。人と対面してやりとりすることが繊細な人には暴力にも感じられるし、刺激にもなる。この刺激が同じ時期に読んだ暇倫の増補分とオーバーラップする。

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    2020年11月22日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    大切な事が書かれていたとは思うがどれも理想ばかりで具体的でないように思えた。
    テレビ番組の話してる内容を纏めたものだから仕方がないのかもしれないがもっと深い本人の思考と一緒にこのパンデミックについて読んでみたかった。

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    2020年11月04日
  • 緊急提言 パンデミック 寄稿とインタビュー

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    過去の寄稿とNHKでのインタビューをまとめたもの。
    過去作品において人類の未来に対して悲観的な見解を示して警句を発してきたのに対し、コロナに関しては理想主義的な発言を繰り返している。
    これはコロナに対する(というよりもコロナ下においても混乱し続ける国際社会)に対する不安から来たのでろうと思える。

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    2020年10月11日