クリーンミートとは――動物の細胞から人工培養でつくる食肉のこと。
成長ホルモン、農薬、大腸菌、食品添加物に汚染されておらず、一般の肉よりはるかに純粋な肉。培養技術で肉をつくれば、動物を飼育して殺すよりも、はるかに多くの資源を節減できるうえ、気候変動に与える影響もずっと少なくてすむ。そして、安全性も高い。2013年に世界初の培養ハンバーグがつくられ、その後もスタートアップが技術開発を進めている。
これはもはやSFではない。
シリコンバレー、ニューヨーク、オランダ、日本など世界の起業家たちがこのクレイジーな事業に大真面目に取り組み、先を見据えた投資家たちが資金を投入している。
フードテックの最前線に迫る!
ユヴァル・ノア・ハラリ(『サピエンス全史』著者)序文で推薦!
「希望にあふれる魅力的な本書で、著者は『細胞農業』と呼ばれる食品・衣料品の新たな生産方法の可能性を生き生きと描き出している」
エリック・シュミット(グーグル元CEO)絶賛!
「クリーンミートの革命をリードする科学者、起業家、活動家について学ぶには、説得力があり、前向きな本書を読むといい」
Posted by ブクログ 2021年02月06日
自分の世界を広げてくれたという意味では、ここ1〜2年でもトップクラスに面白かった。
動物の肉を食べるためには、
・家畜が機械のように、量産され虐待とも取れる扱いを受けなければならない
・そのために広大な土地が必要で、森林が伐採されている
・その家畜の排泄物などによる土壌、水質汚染や、温室効果ガスの...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月09日
細胞を培養して畜産品を作るベンチャー企業たちのお話し、医療の世界ではすでに皮膚移植等に使われている技術を、食品や装飾用レザーに使うらしい。
細胞を培養する際に使用する酵素は、遺伝子を操作する必要があるらしいのだが、実は今でもチーズの発酵に不可欠なレンネットという物質は、遺伝子操作により作られている...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月17日
試験管で作られるクリーンミートに関して、それに関わるベンチャー起業家を何人もとりあげ、その産業の立ち上がりを描いた本。著者アメリカの動物愛護団体の代表を務める。
感想としてはクリーンミートのメリットも分かり、近未来的なものとして食べてみたくなった。正直、平凡な日本人としてはこの本に出てくる起業家の...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月10日
米国における細胞農業のノンフィクション。人口爆発と肉食する人類増加に向けた対策をフードテックで取り組む人たちの紹介。
試験管で作られる「肉」を非現実的と思うことなかれ。まだ普通の畜産よりは高いけど、いずれ解決されると思った。
市場に受け入れられるイメージを作るには、畜産品には肉1kg作るのに、9倍の...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年02月06日
食肉、乳製品、皮革など、本来は動物由来で作られる畜産物を、特定の細胞を人工的に培養することにより、科学的に全く同じものを作り出す「細胞農業」の最前線と、商用化に向けた課題をまとめた一冊。
今日の多くの工業的畜産は、大量の飼料を消費する非効率性、それら飼料作物の栽培に伴う資源の浪費、「牛のげっぷ」な...続きを読む