ユヴァル・ノア・ハラリのレビュー一覧

  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    上巻が、認知革命から農業革命と来て科学革命に至る貨幣・帝国・宗教のうち、どうして宗教だけを下巻にしたのか?と疑問に思っていましたが、下巻は科学と言うよりも宗教に似たイデオロギーと言うテーマが多く占める事から納得しました。

    ヨーロッパ人やキリスト教徒が野蛮だから、つまり悪い事を悪いと思わなかったから、帝国主義や資本主義が拡がり、科学革命が起きたんですね。そしてもう引き返せないって言われても迷惑なんですが、と言う感想もありますが、19章の幸福の定義の部分が特に印象的でした。

    今の日本は多くの人が日々の仕事はつまらない、通勤は苦痛、家族も負担、と感じるような世の中になってしまっているように思えま

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    2025年12月07日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    何万年も前のホモサピと今日のホモサピのどちらが幸せなのかを考える。何万年前の狩猟採集の社会へは戻れないだろうことは確定している。

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    2025年12月06日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    サピエンスは技術と文化を手に入れて幸せになったのだろうか…
    同じ歴史をなぞるのでと、見方を変えればこれだけ意味が変わる。
    進歩によって私たちの生活は向上したかもしれないけど、実は何も変わってないのかもしれない。
    そして後半、未来を考えると私たちサピエンスはどこに行き着くのかひたすら怖くなった。
    筆者が言うように、持て余すような技術を手に入れた私たちはこの先「どうなりたいのか」を考えて力を行使しないと、どうなってしまうのかもわからない。そしてそれはすぐこの先に起きてしまうこと、今もう起きているのかもしれない。

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    2025年12月02日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    認知・農業・科学の3大革命により人類は進化した?していない?色々と考えさせられる事の多い本でした。
    歴史の一連の流れに沿って書いてあり、読みやすいと思いました。

    認知革命のあたりはあまりに古く分かっていない事の方が多いようですが、その頃の人類が何を美しいと感じ何を考えていたのかを想像するのも楽しいなと思いました。
    しかしそれこそがまさに目の前にない事を想像する人類が認知革命により手に入れた能力と思えばなかなか興味深いです。

    帝国と言う概念の部分では、グローバル化とそれに伴う境界の曖昧化とありますが、本書が書かれたのがまさに2013年の二期目のオバマ大統領の頃と考えると納得です。
    それから1

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    2025年11月28日
  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    現代のカントかなと思わせる程多岐にわたる論点を取り上げ、主張が展開されており、圧倒される。そこまで技術が発展するかなと感じる点もあるが、圧倒的な知識からの説明にただただ納得させられてしまう。同時に自分で考えないとダメだなあと反省させられる。今年一番の考えさせられた本。

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    2025年11月26日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    ◾️サピエンス全史は大きく4部構成。認知革命、農業革命、人類の統一の前半分が上巻。人類の統一の後ろ半分と科学革命が下巻。
    ◾️科学革命は人類が意図せず始めたものであり、現代では科学を意図的に活用して何かを成し遂げようとしている。でも、誰も答えを持っていないということだった。
    ◾️科学革命が起き始めた1500年頃から、現代までの歴史を巨視的に見る本書は、内容が濃密過ぎて消化しきれない。何度も読み返してみたい1冊だ。

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    2025年11月24日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    人類の歴史を、まるでドキュメンタリー映像を見ているかのような語り口で辿ることができる(ということは、訳も秀逸ということである)。

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    2025年11月18日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    上巻は、主に歴史をたどる。ホモデウスとはまた違う切り口で、料理しなおしてまたこんなにも語れるのかと、著者の雄弁さには舌を巻く。第3章にある、著者の父親の体験が心に残る。

    下巻は、21-22年に主に執筆したらしいが、未来予測がすごすぎて25年の今読んでもまだまだフレッシュ。民主社会最大の成功の鍵であった、自己修正メカニズムをAI規制にも組み込めるのか?アルゴリズムによる人間の傀儡、シリコンカーテンによる陣営間の対立で、AIが真に活用されるべき環境保全やグローバル課題にはまったく活用されないコクーン状態、大国が無料でデータを吸い上げ利益は還元されないデータ植民地化での格差拡大、などなどディストピ

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    2025年11月14日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    非常に大きな視野で歴史を解説している。
    資本主義について考えさせられる。
    幸福とは何か、哲学的な問いについても記述されている。
    人とは何か、クローンをどう考えるか、など根源的な問いを考える機会を本書は与える。
    単なる歴史を振り返るだけでなく、深く人について、考えさせる一冊。

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    2025年11月08日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    主にマクロな視点でサピエンスの隆盛を考察した上巻とは毛色が異なるがこちらも面白い。
    下巻ではサピエンス自身が自ら生み出した虚構(帝国や資本主義、AI)に呑み込まれていく様が現在を通過点として描かれている。
    遅かれ早かれ科学は暴走すると立場には残念ながら説得力がある。

    私達は何を望みたいのか、との問いは、何を望むべきなのかに置き換えることはできないのだろうか。

    長生きして100年ごとに再読したらきっと面白い。
    そんな本に出会えた幸運を嬉しく思う。

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    2025年11月07日
  • 漫画 サピエンス全史 文明の正体編

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    本は難しいので漫画で。農耕、宗教、人種差別、女性軽視の文明が形成された様子をものすごくわかりやすく説明してくれてる。

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    2025年11月05日
  • ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来

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    ダイヤモンド博士の「銃・病原菌・鉄」+「情報」にアップデートした作品

    人類史における「宗教の物語」から「情報の物語」への変容を描いている

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    2025年10月30日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    読んでいてずぅ〜っと面白い。
    知的好奇心が刺激され続けてページをめくる手が止まらない。
    一方で内容は一読して簡単に理解できるものではないので、何度も読み返して時間がかかる。
    自分の人生の中でも「最高」に近い読書体験であったことは間違いない。

    内容としては、人類の歴史について、鳥の視点よりも広い、宇宙を飛ぶスパイ衛星の視点で論じたもの。(本人のたとえから引用)

    歴史の中で各種の「革命」が起こったが、自分が注目したいのは二つ。

    認知革命と農業革命。

    認知革命は言わずと知れたもの。簡単に言えば言葉によって人がコミュニケーションを取れるようになったということ。
    ただ、ここで面白いのが認知革命の

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    2025年10月22日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    ずっとサピエンスの歴史を追ってきて、おしまいのところで幸福論と将来の人類が扱われる構成が巧み。特に最後に問われる「私たちは何を望みたいのか?」という問いが深い。「そんなの腹いっぱい食べることじゃないか」「お金持ちになりたいに決まってる」「健康と不老長寿でしょ」といった定番の回答が、これまでの議論ですべて先回りされているのだ。

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    2025年10月19日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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     情報テクノロジーの歴史について、様々な事例を本に解説されていてとてもわかりやすかった。
     そして、事例の一つ一つがとても興味深く、見識に富んだものだった。
     情報テクノロジー歴史をもとに、AIの危険性を重点に置き説明されていた。
     AIはただの情報テクノロジーではなく、主体になり得る情報テクノロジーであることに気付かされた。
     欲望のままにAIからもたらされるメリットにばかり目を奪われるのではなく、危険性をはらんでいることを認識しなければならない。
     ホモ・サピエンスの名の通り、賢き人にならなければならない。
     

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    2025年10月17日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    人類の成長と未来についてマクロ視点で語る本。
    人類がホモ・サピエンスだけではないところから始まって、近未来の予想までを順を追って説明してくれる。
    あまりにも明快に、そして言いにくいこともバッサリと述べている。
    モヤっとしていた歴史というか人間というものが非常にクリアにくっきりと見えてくる。
    孔子がこの本を読んだら死んでしまうのではないかと思うくらい人間の本質を掴んでいるように思える。
    外国の本に良くある言い回しで読みにくい部分はあるけれど、全ての人にオススメです。

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    2025年10月16日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    1年越し二週目の感想です。

    下巻も非常に面白い内容ばかりでした。個人的には科学史に興味があったので、特に帝国主義や資本主義が絡む本巻はとても読み応えがありました。「無知が信用を生む」という考えが非常に面白いです。

    一方、19章以降の幸せ、未来については、現代人にとって少し耳の痛い話だなぁと思いました。「そもそも科学と幸せがどう結びつくか」という問いは、確かにこれらか非常に重要になる問いだと感じました。以前科学哲学の本を読んだのですが、今の時代は、科学から「創造主の計画を明らかにする」という目的が抜け落ち、技術的な科学に向かっている、という知見が述べられていました。

    この抜け落ちたものこそ

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    2025年10月09日
  • NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク

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    「物語」という学術用語の定義が非常に明確。情報の歴史書なだけではなく未来を生き残るための指南書になりうる

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    2025年10月08日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    黎明期からの人類の興りが生々しく推察されている。農耕の罠など、なぜこのような世の中になっているんだろうと感じていた違和感をほどいてくれている感じがする。とても面白い。再読必至。

    ふと思い出したが小麦の奴隷という名の高級食パン屋があったが、あれはこの本の威を借りようという目論見だったんだな。商魂たくましいわ(笑)

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    2025年10月08日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    ネタバレ

    第6章 非有機的ネットワーク
    Facebookのフェイクニュースによるミャンマーでのロヒンギャの虐殺は史上初のアルゴリズムによる人間の行動への関与であり活版印刷やラジオなどのプラットフォームとは責任の意味が違う。ユーザーエンゲージメントを最大化するために自動的に最適化されたアルゴリズムが憎しみを煽るフェイクニュースだったというのは人間の潜在的なバイアスとしても重要だと思われる。
    意識consciousnessと知能intelligenceは異なり、前者は主観的な感情であり後者は客観的な行動決定である。例えば細菌は意識を持たずとも知能を用いるし、人間でさえも生命維持のための呼吸や心拍などは無意識

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    2025年10月06日