ユヴァル・ノア・ハラリのレビュー一覧
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匿名
購入済み現在当たり前のように受けている恩恵が、今後急速に発展した結果悲惨なことにつながりかねないことを改めて実感した。無知が本当に危険なので、危機感を持つべきだと思った。
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Posted by ブクログ
ネタバレ漫画を読みなれていないので、けっこう読むのに時間がかかったけど、「サピエンス全史」のおさらいをするのにはとても良いです。「文明の正体」編では、最初の方は、人間が麦の奴隷になっていく過程が描かれる。
これは、原作を読んで衝撃を受ける人が多い部分で、非常におもしろい。狩猟・採集をして暮らす人々から見れば、朝から晩まで畑で働いて、農耕をする人々は、全く自由がなく、不幸そうに見えるが、麦を手なずけた人々は「我々は素晴らしいことを成し遂げた!これからは豊かになる!」と信じている。中盤から後半にかけては、人類が築いてきた虚構(フィクション)は、人類が作ったものであって、決して生物学的に決定されたものではない、ということが語られる。
インドのカーストや、白人が黒人を劣った存在とみなすこと、男性が女性を劣っているとみなすことは、「文化」として創られたものであり、決して決定事項ではない。遺伝的に優劣が決まっているわけではない。
うーん、とうならされるのは、世界中のあらゆる人間社会で、男性優位になっている理由が「わからない」とされていること。男性が肉体的に強いからというわけでも、社交性があり統率力があるからというわけでもない。子宮があり、子どもを産み育てる能力がある代わりに、妊娠・産後・子育て中に男に頼らざるを得なかったから…という説もあるけど、サルやゾウの社会では同じ状況でもメスが優位に立つ。
しかし、この100年で人間の社会にも革命がおき、女性の地位は劇的に変わってきた。
これから、新しい虚構を生み出して、社会が変わる可能性はある。ただし、いくつか考えられる虚構があるが、どれか一つが絶対に正しいということはなく、出来上がった虚構を大勢の人がまた信じなければならない。
とりあえず、これまで当然とされていた虚構のことを「これは虚構であって絶対的な真実ではない!」ということを多くの人が知ることだ! -
Posted by ブクログ
『ホモ・デウス(下)』では、上巻で描かれた「人類が神に近づく未来」の具体的な姿がさらに鮮明に語られます。AIやアルゴリズムが人間を超える存在になるとき、私たちが信じてきた「自由意志」や「個人の尊厳」はどうなるのか――本書はその問いを真正面から突きつけてきます。
特に印象的だったのは、「人間よりもデータが自分を理解する時代が来る」という指摘。好きな映画や恋人さえ、アルゴリズムのほうが自分自身より正確に選び出す未来を想像すると、便利さと同時に強い恐怖を覚えました。
また、宗教や思想を「物語」として捉え直す視点も興味深く、人類は常に物語を信じることで社会を作ってきたのだと改めて気づかされました。
下巻は難解な部分もありますが、「AIの時代を人間はどう生きるのか」という問いは、まさに今の自分たちが直面しているテーマ。未来を考える上で必読の一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
『ホモ・デウス(上)』は、『サピエンス全史』に続いて、人類のこれからを考える壮大なテーマの本です。かつては「飢餓・疫病・戦争」といった脅威に苦しんできた人類が、それらをある程度克服した今、次に目指すのは「不死」「幸福」「神のような力=ホモ・デウス」だと語られます。
印象的だったのは、歴史を通じて人類が「神を信じる存在」から「データを信じる存在」へと変わってきたという視点です。AIやバイオテクノロジーが進歩するなかで、人間が本当に自由意志を持っているのか疑わしくなるという指摘にはゾッとしました。
文章は専門的ながらも例えがうまく、読みやすくて引き込まれます。内容は哲学、宗教、科学、歴史と幅広いですが、どれも「これから自分がどう生きるか」に直結するテーマばかり。読んでいる間、ずっと思考を揺さぶられました。
上巻はまだ導入ですが、それでも十分に刺激的。未来やテクノロジーに関心がある人、あるいは人類の行方を真剣に考えたい人にはぜひ読んでほしい一冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自由意志など存在せず、人間は単なる有機アルゴリズムであり解明可能というスタンスで科学は突き進む。
そうなのかもしれないけど、意識や心や思考(と呼ばれるもの)がどのように生じるか、完璧なメカニズムはまだまだ解明に時間がかかりそうだし、最後の1ピースが見つからずにやっぱり解明できないのかもしれない。
なんだか、ぜひそうあって欲しい。
でもその反面、データ至上主義の観点で世の中を解説されると妙に腑に落ちるところもある。
データは人間に理解しきれないアルゴリズムの境地にいよいよ到達しているが、このまま我々を押しのけて地球の中心になるのか?
本書では「すべてのモノのインターネット」に接続することでデータ自由化が加速度的に進むことを目指し、すでに我々は走り始めているということだった。でも、もしかしたらインターネットを介さない、我々の認識できない別の次元で、もうすでに我々は接続されているのではないかと妄想した。
人間よりも優れたアルゴリズムが人間よりもはるか昔からその別次元に存在しており、ただひたすらその筋書き通りに、人間は宗教を作ったり遺伝子工学を発展させたりAIを開発してきただけなのかもしれない。
人間内部に解明できないアルゴリズムがあることも、開発途上のAIあるいは外部アルゴリズムのうち、人間が解明できていない部分があることも、いずれも我々よりも高次元のモノの存在を感じさせる。
その場合、その大いなるアルゴリズムこそ、我々が神と呼んできた存在ではないか。 -
Posted by ブクログ
前作に引き続き、ホモサピエンス特有の強みである「集団で見えないなにかを信じる力」の解説から始まったので、ああそうだったと思い出しながら楽しくすんなり読めた。
アニミズムから神の存在、ルネサンスと人権主義までどんどん人間の歴史の歩みが解き明かされていく。そして、現代のすべての秩序を宗教と言い切ってしまう。これは自分にとって新しい視座だった。
たしかに資本主義ですら、信者が圧倒的に多いから現状上手く回っているだけの宗教なのかも。
科学と宗教のライバル関係?奇妙な均衡?は、これからの時代どうなるのか。とんでもなく力を増していく科学に対して、新たな宗教が対抗してくるのか。
下巻が楽しみ。
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Posted by ブクログ
本書は大統領選挙前に書かれたものだが、概ね予測どうりが恐ろしい。
トランプ政権の主たる政策の中で「プロジェクト2025」にある「ディープ・ステート」(闇の政府)を崩壊させる事はバイデン政権でも続いた民主党下での腐敗した組織を壊滅し、従来の自由主義を復活させると言う意思がある。だが、司法省内の裁判権含めた法的免責問題などは、悪用される懸念があると言う。元トランプ大統領補佐であるボルトン氏はトランプ氏が独裁者的存在を持つかについて「それほど利口ではない」し「アメリカの憲法も制度も強靭」であるとも言っている事には期待したい。だが、現実多くの大統領令による世界を恐怖・脅威を発進していることが今後どんな悪影響を及ぼすのか心配だ。特にボルトン氏が言うプーチンなどの「トランプはいいカモ」(操れれている)は強烈だ。戦争についてはフランス経済学者ハラリ氏の「日本も戦争に備えよ」と核保有国となるべき時期だと言い、同時に米国経済学者サックス氏の「中国、韓国等の良好な関係を築く時期」とも言っていることだ。日本も日本版「ディープステート」なる「闇金政治家」への対策はまたしても「先延ばし」で期待は薄い。著名達が言う気になる言葉は「トランプは『有言実行』者だ」、「貿易戦争で勝者はいない、保護主義で貿易戦争に勝った国はない」と言うが世の中を悪い方向への動きがないことを期待したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻を読み終えるのにかなり苦労したのですが、下巻は文庫を買って肌身離さず携帯していたので意外に早く読み終えることができました。
やはりかなり難しかったですが、一応、著者の主張を理解しながら結論に到達することができました。
以下ネタバレなので注意して下さい↓
上巻のレビューにも書いたとおり、下巻では「人間至上主義」にとって変わるものは何かを予想する、ってことになってたので、何が出てくるん!?と期待して読みました。な、な、な、なんと、本書での説によると・・・
科学が進歩すると、人間も他の生き物も、ただの「アルゴリズム」にすぎないことが分かってしまう。最終的には一部の人間が力を手に入れて、多くの人間は失業者ですらなく、「無用者」になってしまう。意識と知能が切り離され、知能はAIが人間の脳に接続され、超人が誕生する。地球上の人間やありとあらゆるモノのデータがすべてつながり、人間はデータ処理するためのツールでしかなくなる、鶏より人間が勝っているのは、ただ単に鶏より人間の方が複雑なデータを処理することができるからだ。今や人類は、常にwebにアクセスしてその経験や意識を「共有」しないと価値がない状態になっており、あなたがどんなに素晴らしい経験をしても、それをデータとして保存し、SNSにアップロードし、公開し、いいねをもらわないと価値がないとされる。
↑読んでいるうちに不安になってくるがもちろん極論で、最後は「本当にそうなのかよく考えろ」的なことも書かれているので良かった。
今回も、ところどころ日本の政治の例も差し挟まれていて興味深かった。また、「訳者あとがき」が素晴らしくわかりやすかった。 -
Posted by ブクログ
なぜ歴史を学ぶのか?それは、固定観念や先入観を覆し、新しい視点で物事を眺める力を養うため。歴史を学べば未来を知れるというのは違う。多くの、未来があり、多くの可能性があることを理解することが歴史を学ぶということ。学校の授業では、なぜ学ぶのか?を教えてくれない。ここに、問題があるのではないか?
取るに足らない存在であったホモサピエンスが、認知革命、農業革命、科学革命、産業革命を経て、現代に至る。集団生活が可能になったのは、ホモサピエンスだけが、遺伝子に頼らない虚構、集団的主観を持てるようになったからであり、故にどの種よりも、繁栄し、危険な存在となった。農業革命により、狩猟採集社会から決別した。帝国主義、資本主義と結びついた科学革命を経て、歴史のスピードは早まり、産業革命を経て、マルサス主義からの脱却を成し遂げた。次に、遺伝工学やサイボーグ工学が、DNA改変を成し遂げ、これまでの自然選択による進化すら、超越しようとしている。特異点に到達するのは時間の問題である。
そんな中で、幸福度という尺度で考えた時、これらの革命は人類を幸福にしたのか?生化学は、ホルモンこそが幸福度を決定するという。仏教は、内なる自分を知り、絶えず波のようにくる感情との戦いから脱却することが幸福という。ニーチェ等の哲学は、意義ある人生こそが幸福度という。外部刺激と内部理解。現代人は、過去の人々と比較して本当に幸福なのだろうか?歴史学は、歴史の変遷、事実、仮説を示すが、幸福度については、何も回答してくれない。
今後50年のうちに何が起こるのか?おそらく、ほぼ全てのことは達成できるようになると筆者は述べる。故に、何になりたいか?ではなく、我々は何を望むか?が至上命題となる。歴史の選択は、人類の利益追求による結果ではない。歴史が進むことで人類の境遇が改善させるという根拠はどこにもない。だとすると、今の我々が考えるべきことは何か?