津村記久子のレビュー一覧
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タイトルの『浮遊霊ブラジル』?何だこれ?
これはいったいどんな物語何だろう?と興味を惹かれ手に取った。
表紙の絵がタイトルに負けず劣らずでうどんの海に夜空の月のかわりにすだち?
その下には地獄の鬼が女性の足を引っ張っている。タイトルの字のまわりも最初餃子?と思ったけど耳っぽい。
「流行る芝居は外題から」という【ことわざ】もあるように読む前からバロメーターがぐんぐん上がっていく。
肝心の中身はというと、また風変わりな短編が7編。
最初はおとなしい感じの話だけど徐々にボルテージが上がり最期は天にも昇ってしまうかんじだ。
死後の世界を面白おかしく扱っていたりとうどん屋から外国、地獄へと自由で多彩な -
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卒業間近の大学生の日常の話
心の中にわだかまるものを抱えた女性同士が出会う
最初は何の話かわからず、全体像がつかめない
所々に主人公の諦めやら、今の状況を受け入れてる感じで話が進む
他者を力で制圧する
男性と女性、大人と子ども
力の強いものが弱いものを侵す
弱者の抗いの哀しみを
まるで
傾いて暗くなり翳りゆく部屋のような雰囲気で描きだされてるような作品だと思った
終わり方も、なんだか物語を創っていますという感じかない
自然体がよかった
津村記久子の今の作風では性的な描写が全然ないので、そういう表現があまりすきではない作家さんなんだと認識していたけど、初期の作品は結構それがあるのかな
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▼津村記久子さんの短編集。
収録作は
「レコーダー定置網漁」
「台所の停戦」
「現代生活手帖」
「牢名主」
「粗食インスタグラム」
「フェリシティの面接」
「メダカと猫と密室」
「イン・ザ・シティ」
▼津村さんはけっこう長く、もう15年くらいか、読ませていただいています。何といっても長編の最新作「水車小屋のネネ」が破格に素晴らしかったので、それとくらべちゃうとなんですが、この短編集は津村さんらしい息遣いの一冊。
▼津村さんの文章が好きなので、基本的にはなんでも其れなりには楽しめます。割と解決するのが難しい現代的な「気分」をつかもうとする作風な気もするので、当然ながら必然の結果として 「問 -
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中学生で、誰に対しても見た目だけでなく内面まで見ようとする人が、一体どれほどいるだろう。顔の印象や体格、声・髪など、一瞬で人を判別できる表層的な部分。思春期なんて、大抵そういうもので仲良くなるグループが決まっていたように思う。
主人公のヒロシは背が小さい中学3年生。絵を描くことが好きだが最近は気が進まず、面倒な受験も控えていて、家では一方的によく喋る母親が鬱陶しい。それでもヒロシは、クラスメイトの身に起こる不穏な出来事を解決しようと奔走する…
ヒロシのようなクラスメイトがいたら、中学生の頃の私は彼の人間性まで見ようとしていただろうか。小さくて地味な男子、くらいに思って、それだけで心の中で彼 -
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このところハマっている津村さんの作品。
表題作「サキの忘れ物」は心身ともに居場所が見つからなかった千春がバイト先である喫茶店の常連客が置き忘れた文庫本「サキ短編集」をきっかけに自分と自分の居場所を見つける事になる。
鬱屈とした生活から1人の清々しい女性に代わって行く様子が気持ちの良い読後感。
「隣のビル」は津村さんの得意分野なのだろうか、津村記久子作品を読み始めたきっかけの「十二月の窓辺」という作品も隣のビルとその中で働く人との交わりが描かれたいた。
自分の置かれたビルから隣のビルを眺望しそのビルとその中に生きる人々に思いを馳せ、自分の今と向き合う。
本作では自分のいるビルから隣のビルに飛び移 -
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隣人って不思議だ。あそこのおばあさんが亡くなったらしいとか、そこの旦那さんはどこそこに勤めているらしいとか。噂を聞けば近所ですれ違ったときの顔と聞いた情報をくっつけてみるが、それ以上の印象はなく特別な感情は湧かない人。
それでもたまに大喧嘩をしてる声が聞こえるとか、植えている植物の枝がこちらの敷地に突き出しているとか、前を通ると飼っている犬が吠えてくるとか。そんなちょっと嫌だけど、文句を言うほどのことでもない不満が積もっていたりする。なぜなら毎日すぐ近くで生活しているから。
近くで生活しているにも関わらず、ちゃんと顔を見て話したことは少ないから、そのちょっとした不満が隣人の印象の大部分を占め