津村記久子のレビュー一覧

  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    このところハマっている津村さんの作品。
    表題作「サキの忘れ物」は心身ともに居場所が見つからなかった千春がバイト先である喫茶店の常連客が置き忘れた文庫本「サキ短編集」をきっかけに自分と自分の居場所を見つける事になる。
    鬱屈とした生活から1人の清々しい女性に代わって行く様子が気持ちの良い読後感。
    「隣のビル」は津村さんの得意分野なのだろうか、津村記久子作品を読み始めたきっかけの「十二月の窓辺」という作品も隣のビルとその中で働く人との交わりが描かれたいた。
    自分の置かれたビルから隣のビルを眺望しそのビルとその中に生きる人々に思いを馳せ、自分の今と向き合う。
    本作では自分のいるビルから隣のビルに飛び移

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    2025年06月01日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    隣人って不思議だ。あそこのおばあさんが亡くなったらしいとか、そこの旦那さんはどこそこに勤めているらしいとか。噂を聞けば近所ですれ違ったときの顔と聞いた情報をくっつけてみるが、それ以上の印象はなく特別な感情は湧かない人。
    それでもたまに大喧嘩をしてる声が聞こえるとか、植えている植物の枝がこちらの敷地に突き出しているとか、前を通ると飼っている犬が吠えてくるとか。そんなちょっと嫌だけど、文句を言うほどのことでもない不満が積もっていたりする。なぜなら毎日すぐ近くで生活しているから。

    近くで生活しているにも関わらず、ちゃんと顔を見て話したことは少ないから、そのちょっとした不満が隣人の印象の大部分を占め

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    2025年05月26日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    ネタバレ

    登場人物がかなり多く、入れ替えが多いので途中まで読むのが辛い。しかし、最後は一気に解決まで読めて楽しかった。


    一見古臭いつまらない住宅地の近くに、つまらない犯罪で捕まった女性脱獄犯が逃げてくる。
    その住宅地の町内会で見張りを行うってことになったのだが、住宅地の色々な家の住民がそれぞれ主人公目線になって少しづつ話が済む。色々な人がいること、その人たちの性格から見たその人たちなりの目線、考えがあることをよく感んじさせるストーリー。 ただこの人誰だっけってなってしまうけど、最後は中心人物が限られてきて引き込まれた

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    2025年05月20日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    とある住宅地の一区画に住んでいる住民と刑務所を脱獄した当婆飯だけが登場する話。
    最初のページに区画図と住人の名前と人となりのみ書かれていて、読み進めるためにはどこにいる人、を度々確認する必要がある。
    でも慣れてくると、あ、角の大きな家の子のことなんだな、あの家のお父さんのことか、などとまるでそこの住人になって近所の家のことを知っていくように住人について把握できていきます。
    それも面白い。
    逃亡犯からの防災予防のために夜通し見張ることになって知らない住人同士が知り合いになっていくところも面白かった。

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    2025年05月16日
  • エヴリシング・フロウズ

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    ネタバレ

    現実にありそうで想像しやすくて面白かった。血のつながらない義父による娘へのセクハラって恐ろしい。実母がいるのに義父のセクハラを否定したり認めようとしなかったりするのもさらに怖い。引っ越して幸せに暮らしていますように。

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    2025年05月10日
  • この世にたやすい仕事はない

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    全体的に不穏な空気が漂っている(ホラーではない)
    なんだか不思議というか、とらえ所がないというか。
    でも、私はけっこう好きだった。

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    2025年05月09日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    表題作は、まとめてしまえば「コピーの性能が悪い複合機の話」…なんだけど、「あるある!」「わかる!」と共感ポイントが多く、一気読み。
    複合機の話であり、人間にも置き換えられる話であり、働いていれば一度は遭遇する事態(もしくは人物)。
    もう1作品は、読みはじめと印象がガラリと変わる。これもまた、通勤あるある。でも、あってはならないこと。

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    2025年05月07日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    途中まで「めっちゃ陰鬱としてるな、、、津村記久子ってこんなダウナーな感じやったか…?」とハッピーを求めていた私は若干面食らったが、2階で見守りが始まったくらいからハッピーがじんわり押し寄せてきてコレコレェ!の気持ち
    松山さんは幸せになってほし〜、と書いてから思ったけど松山さんのこと勝手に幸せじゃない認定してる私ってなんなのか、でもフィリピンの彼女との話を最初にさらっと出されると否が応でも考えちゃうんだよなあ、難しい

    劇的に何かが変わったり問題が一件落着めでたしめでたし、となるわけじゃないけど、それぞれが以前より少しだけ未来に体を向けられるようになる感じ、最近見るのリタイアした対岸の家事と似て

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    2025年04月28日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    子ども?の悩みを起点として
    関係がありそうな話だったり
    なんでそんな話が始まったの?
    みたいな視点から思いもよらぬ
    結論のようなものを導きだす
    作家の皆さんに脱帽。

    子どもに相談されたら
    これぐらいのふわーっとした
    ベリーロールで華麗な着地を見せる
    解決策を提示したいものだ

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    2025年04月24日
  • エヴリシング・フロウズ

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    淡々とした表現の中に、クスリと笑える部分があって、さすが津村さんと思った。中学3年の1年を通して揺れ動く心が細かく描かれていた。

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    2025年04月18日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    4.5評価
    とある住宅街に住んでいる9人の住人たちが脱走犯の女性のニュースを観て交代で見張りをすることにした。それぞれの家庭に物語があって展開が面白い。

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    2025年03月16日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    ご近所同士の人間たちがある逃亡犯をきっかけに関係しだす物語。最後は沢山の登場人物すべてに親しみを持つほどに入り込まされ一気読み。

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    2025年03月03日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    【目次】

    第1章 作文は何を書いたらいいのだろう?

    第2章 作文を書いたらいいことがある?

    第3章 作文はどう書いたらいいだろう?

    第4章 メモを取ろう

    第5章 書き始めてみよう

    第6章 伝わる文章ってどんなもの?

    第7章 感想文をなぜ書くの?

    第8章 文章をもっとよくしたいなあと思った時に

    第9章 作文に正解はあるか

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    2025年02月27日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    36歳女性の主人公が様々な職を転々とする様を描いている。
    個人的には1番最初の話が好きで、監視対象がこちらを覗き見ているような描写がぞくりとして楽しめた。

    主人公はどれもメジャーとは言い難い仕事を経験していくのだが、各所で得た経験やスキルを発揮して仕事に没頭していく進行がとても良くできているなと思う。

    最後に人生の波を受け入れる事について書かれており、主人公がこれからひとつの職場に落ち着くのか、また波乱が続くのかという先を考えさせる終わり方もとてもよかった。

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    2025年02月18日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    若さをうまく描いてる。最初は入り込めないかも、と思ったけど読み進めるうちにどんどん入り込めた。おもしろい。主人公が幼少期の話をするところで、イマダかヤマダか忘れたという同級生をイマヤマダと呼んでるのにクスり笑い。昔は同じようなこと考えたり悩んでたりしたな。今となっては大して気にしないようなことを。

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    2025年02月14日
  • とにかくうちに帰ります

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    鳥飼早智子というOL目線と短編集。
    営業社員の依頼の仕方によって書類を仕上げる期限を調整する田上さん、わざわざ人の席まで来て噂話をしたいくせに人の話は聞かない北脇部長、人は良いんだけどおおらか過ぎるのか借りた文房具を返し忘れる定年間際の間宮さん、応援してるスポーツ選手やチームが成績不振に陥る浄之内さん。

     OLの日常って感じで面白い。田辺聖子さん好きな人は好きだと思う。

     最後の『とにかくうちに帰ります』は大雨で洲にある会社からどうにか家に帰る話。オフィスを出るのが遅れたために駅からの巡回バスは運休してしまい、橋を歩いて渡る羽目になった人たち。専業主婦なもんで雨の日は外に出なくて済むんです

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    2025年02月09日
  • 浮遊霊ブラジル

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    全7編の短編集で、表題作の「浮遊霊ブラジル」も印象的だったが、一番好きだったのは「個性」だ。一番津村さんの作品らしさというものを感じた。

    イニエスタのTシャツを着てきて、イニエスタより耳なし芳一的な感じが好き、と言えてしまう秋吉君のズレたところがいい。その秋吉君と、彼に気づいてほしいと奇抜な服装をして奮闘する板東さんのえも言われぬ関係性が、微笑ましく、またささやかながら愛しさすら感じてしまう。

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    2025年02月01日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    淡々としているのにすごく惹かれて
    あっというまに読み終わっていました。
    カギをなくした人のエピソード と
    あれを見るためにならんでいる人のエピソードが
    おもしろかったです。

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    2025年01月29日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    作文とは日々の生活の感想文。
    何でもかんでもメモを取る癖をつけ、自分の頭で考えることが大事。
    そして自分の嘘偽りない正直な気持ちや考えを文章に載せること。
    作文という得体の知れないものに対するハードルが少し下がった気がする。

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    2025年01月19日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    「この地域の人」というカテゴリにはめこまれたのっぺらぼうの人たちに、次々と顔が描かれていくお話。
    だれがだれやねんと混乱し、住宅地図を見返しながら読み進めるうちに、自然と見返さなくてもくっきり人物が浮かび上っていくのがすごい!

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    2025年01月12日