津村記久子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ津村さんはいちいち言葉遣いが好き!!
「その時はどうしても自然に手が出て、目の前の律の頭をなでた。まだ小さな、子供の頭だった」
理佐だって子供と言ってもいい年齢なのに…
自分に下がいないからお姉ちゃんお兄ちゃん役をしてきた人は本当にえらいと思うしこの歳ではもう2度と矯正できないことに絶望
「老けたな、と思った。父親と別れてから、苦労して自分たちを育てたのは知ってる。だから今になって男に寄りかかりたくなったのかもしれない。それはもう本能なんだと言われたら、自分は否定はしない、と理佐は思う。」
津村さんの本に書いてあったけど、この人はこうやって理解できない親を、肉身だけではない自分以外の他人とし -
Posted by ブクログ
前作エッセイより大人しい感じ。
淡々としてていい。
ただやはり、津村さんの、物事一つ一つへの解像度が恐ろしく高い。それもは例えば、会社での裏紙の利用方法などといった、モノに対しても。
大量に溜まってゆく裏紙を何とかしようとしてあぶらとり紙、雑巾、保水オブジェクトなどを試したとあったりですごいなー。
私だったら裏紙はメモとしてしか使用法が思いつかないや。
おそらくエッセイだけでなく雑誌連載を本書にまとめたのだろう、途中から美術展レポートがいくつか掲載されていてそれも面白い。全然知らない画家や器の展覧会に行っても「これぞ」的なものを見つけて描写してくれる。
さらに販売されているグッズまで毎回記述 -
Posted by ブクログ
文芸評論家の三宅香帆さんが勧めていたので読んでみた。
この本から感じたのは
・今の仕事に疲れたら一旦離れる勇気も必要
・いろんな仕事をすると自分の傾向がわかる
・仕事をしない時間をずっと過ごすのもハリがなくてつまらないと感じるようになる
・何事も一生懸命にやれば楽しくなる(でもやはり人間関係で苦しむこともある。こればかりは選ぶことができないのがまた難しいところ)
私は新卒で入社して今も10年以上働いている。4,5年目には転職も考えたけど、結局今の会社。転職した同僚は辞めて初めて自分の会社の良いところを知ったって人もいた。
やりがい、報酬、人間関係、、、いろんな悩みの種はあるだろうけど自分な -
Posted by ブクログ
本紹介がされている本を読むのが好きだ。
その人の好みや思考の一部を見ることができる気がするので度々手にすることがあるのだが、この本もとても面白かった。
津村さんの淡々とした語り口や日々の暮らしを大切にしていることが分かる本紹介は読んでいてなんだかほっとした。
津村さん自身が分からないことは分からないと率直に書いている潔さもとても好きだった。(津村さんは自分自身のことを頭が良くないと何度か書いていたがセレクトしている本や紹介文を見てとてもそうは思えなかったけれど…笑)
この本の中で紹介されていた生活図鑑は実際に買って読んでみようと思った。 -
Posted by ブクログ
住宅街の路地10軒の家の住人たち、それぞれの背景と生活模様があるが、近所づきあいは乏しく表面的な付き合いばかり。
刑務所を脱獄した女性の目撃情報、ニュースから夜間に交代で見張りを行うこととなる。これがきっかけで団結心、よりそれぞれが少しずつつながりを見つけ出していく。
近所づきあいは意識したことがなく、隣近所の住人たちの顔も名前もわからない。落とし物を拾って届けてくれたり、上の階で水漏れがあると差支えない範囲でできることを行う。
ある意味特殊な関係であり、唯一の頼りになることもあると振り返る。
登場人物が多くて、冒頭の「住宅地地図」を何度も確認しながら読み進めた。読み進めると人となりと温か -
Posted by ブクログ
あとがきで、本作は文学の教養が全くない人間が書いてる的なことかいてて、タイトル的にももっと初歩の初歩かしら??と思って手に取ったんですが、私の勉強不足で全然知らない作品ばかりでした。
読んだことある作品1.2個くらいしかなかった…
本作ではかなりのタイトルが並んでて、1つにつき5.6ページなのでサクサク読めるかなーと思ったんだけど、意外と読み進めるのに時間がかかってしまった。
「よい冒険小説は、読者が一切経験したことのないことを書いても、それが日常の困難と遠い延長線上でつながっているものとして人生を仮託させる」という言葉があって、冒険小説に限らず、良い小説って登場人物が突飛だったりしても、ど