津村記久子のレビュー一覧

  • つまらない住宅地のすべての家

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    登場人物が多くて序盤はなかなか物語に入り込めなかった。この本を購入したときは結構ポップなお話かなと思ってた、ドタバタ逃走劇!てきなね。だけどなかなかにシリアスなところもある感じ。中盤になると段々キャラクター達も馴染んできて少し読みやすくなる。
    最後変に綺麗に収まりすぎな気がして、フォーカスする住人を絞ってエピソードを深くすればとも思ったけど、群像劇ってこういうものかとも思う。
    普段何気なく生活してるけど、すれ違う人達にはそりゃあ家があって家族がいて物語があるんだなって感じた。

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    2024年09月28日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    ちょっと不思議な短編集。

    独特の世界観なんだけど、
    入り込んでしまえばあるような気持ちになる。

    通勤に読むのにちょうどよかった。

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    2024年09月27日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    ネタバレ

    中盤くらいまでは、登場人物が変わる度に最初のページに戻ってどこに住んでる誰?といちいち確認していた。(正直少し読みづらかった。)

    10人以上の人物が主要キャラになっているのに、全部きちんと片付いて綺麗にまとまっていた。
    ただ、うまくまとまっているけど、まとまり過ぎ感もある。
    そんな何もかもうまいこといかないでしょとはやっぱり思う、、、。

    あと、登場人物の子供達は何故か逃亡犯に捕まってほしくないと思っていて、逃亡犯に同情?しているけど、
    読んでいて、やはり犯罪者は犯罪者だなーという感想。
    一度道を誤ったからなのか、協力してくれた人から無理やり財布奪ったり、人の家の事情も考えずに洗濯物を取った

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    2024年09月23日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    津村さんの作品を2作ほど読んで、この方は日常のほんの一ミリの感情を、私たちにこうだよね?と示してくれる作品が多い気がする。
    確かに、そうかも、と思いながら読む作品が多い。

    個人的には「王国」と「ペチュニアフォールを知る二十の名所」が好き。

    私も変わった子だったので、「王国」のソノミの行動や考える事が自分と面影を重ねて読んでしまっていた。

    「ペチュニアフォールを知る二十の名所」はプチミステリー感があって面白かった。

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    2024年09月19日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    とにかく登場人物が多い!

    とある住宅地に住む人々
    そんな住宅地に住んでいた人が横領で捕まり、さらに刑務所から脱獄した

    普段、人との関わりなんて全然ないのに脱獄犯が帰ってくるかもしれないと見張りをするために団結する

    訳ありっぽい人が多いけど、少しずつ理解し合えるのはいいなと思う

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    2024年09月11日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    ドラマや映画化されるほどかな〜?
    それぞれの背景が次第に組み合わさっていく感じは面白いけど、少し不自然なお話でした。

    ネネの方が断然好き!

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    2024年09月04日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    小説家や歌人などによる子どものお悩み相談会。
    子どものお悩みというのが、子供側の事情を詳しく書いたものではなく「謙虚になるにはどうしたらいいですか?」「遅刻グセがなおりません」といった一行のみ。
    だから、お悩みに対するアドバイスというより、それをテーマにしたエッセイのようなものだった。参考になるかどうかは、微妙だった笑。
    作家さんたちの多くは、自分の経験について語っているのが、大人として読む側はおもしろかったな。
    子どもと大人、どっちが読めば共感できたり面白く感じたりするんだろう。

    一番最初に「夏休みの宿題ぎりぎり派はだめ?」というテーマについての角田光代さんの回答で、小学生の時絵が好きで美

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    2024年08月23日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    横領の罪を犯して
    刑務所を脱獄した日置昭子
    ある住宅地に向かっているとニュースがとびこむ
    10軒の家の住人達は夜間に交代で見張りを始める

    誘拐を密かにたくらむ25歳の男
    父と中3男子の2人暮し
    12歳の息子を部屋に一時的に閉じ込める夫婦
    祖母と母は気が向く時だけ家事をする家の小学生の姉妹達など
    訳あり家族が非日常がおこり
    交流をもつことで少しずつ世界が変わる

    海外文学なみに登場人物が多くて
    最初は登場人物を追うことに必死だったが
    読み進めると非常に面白い小説

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    2024年08月17日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    ネタバレ

    どの物語も、普段の日常的で起こりそうなんだよなあ、と思う。ありふれていそうな事が、津村さんの手にかかると途端に面白くなる不思議。「行列」
    も「河川敷のガゼル」も、ガゼルが何なのか、何を見るために行列に並んでいるのか明らかにされないし、読者の想像でしかないけれど、自分が体験したような既視感のある風景が浮かんでくる。
    「サキの忘れ物」は素敵な物語だった。仕事って誰もが楽しく働けるわけじゃないし、色々な思いを抱えながらやってるけど、もし一つでもこんな経験があれば、それを糧に働いていけるんだよなあと思う。

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    2024年08月17日
  • この世にたやすい仕事はない

    いろんな仕事、いろんな世界があって、前向きな気持ちになれる話だった。
    どの仕事においても主人公は誠実に自分がやれることをしっかり全うしてて、ある程度はどの環境でも順応できるシゴデキの人なんだろう。

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    2024年08月10日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    「隣のビル」がだいぶよかった。

    言葉にしづらいできごとがあって、どうにもできないと思っていたら、なにかきっかけがあって動き始め、動き始めたことに主人公が気づいて、おそるおそるでもちょっとずつ動かしていく感じ、津村さんの物語でよく見るような気がする。
    初めは受動で、なにかに転がされているのかと思ったら、のろのろと能動になってやがて立ち上がって歩いていくような。

    なんともひょうひょうとした感じの津村さんの文章、面白い。

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    2024年07月29日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    普通ーであってもおかしくない状況が全然普通じゃない世界。どれも静かにながれる川のようだった。好きだったのはずっとガゼルを見ていた少年

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    2024年07月25日
  • この世にたやすい仕事はない

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    『水車小屋のネネ』が良かったのとタイトルに惹かれて手にしたが、うーん、進まない…。ネネも時間はかかったので、私には読みにくいのかも。

    長年勤めた仕事を逃げるように辞めて、恐らく前職とは180度違う職業を求めてハローワークに行く主人公。
    一見後ろ向きだけど、仕事を始めてしまうと意外とのめりこんでしまう性格が見てとれる。
    それにしても、こんなニッチな職業ってあるの?
    ちょっと面白いけど、これを続けるとなるとどの仕事も困ったことが出てくる。
    全てに満足できる仕事って、ないよね。

    いろいろあって、目をそらし続けた元々の職業に戻るときの複雑な気持ちは共感できる。

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    2024年07月13日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ふふふ、おもしろかったです♪
    ミステリアスなお仕事ばかりに転職していくわけですけど、主人公、なかなかにたくましい!
    わりと順応して(なんなら前のめりぎみ)、その能力があるのに、すり減ってしまった本職って…

    でも、最後に本職に戻ろうとするところや、菅井さんとの語らいの部分には、なんか考えさせられた。
    ずっと笑える話だったのに、最後意外とグッときました。

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    2024年06月25日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    脱力系エッセイ。
    ひとつひとつの話が短く、読みやすい。
    大きな盛り上がりがあるわけではないが、ちょっとした時間に読むのに向く。
    ユーモラスな思考と表現力は著者ならでは。
    ほっと心が落ち着くような、そんな一冊。

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    2024年06月08日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    ネタバレ

    【平和で気楽に読みたいときにぜひ】
    芥川賞受賞されてから出された初のエッセイ。
    大阪のかたとのことで、関西圏が出てきて。
    作品のもとになったショッピングモールや奈良での体験も書かれていて、
    まだ読んでいないのでまた読みたいと思う。そんな津村さんを引っ張っているYちゃんの存在も少し気になった。
    どっちでもないことばかり考えている人がいる、ということが伝われば、というノリで、

    気楽さがなにより。二度寝についてはほぼ書かれていません。

    予感への楽しみ。いいよね。

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    2024年05月21日
  • この世にたやすい仕事はない

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    こんな仕事ある?というお仕事に少しの謎が混ざった話。
    違う仕事を経験して最後には元々していた仕事に戻る。
    謎が少し盛り上がったかなというところで終わってしまう感じがありもう少し謎に踏み込みたかったなという感想。

    仕事辞めたいーって思ってもやっぱり戻っちゃうんですかね。

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    2024年05月06日
  • この世にたやすい仕事はない

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    どんな仕事でも主人公のように真剣に取り組んだら面白くなるんだろうな。
    愚痴ばかり言ってないで、今の仕事をしっかり頑張ろうと思えた。

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    2024年05月03日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    なんとなく、どこかしらクセ(個性?)のある人たちが主役の短編集。

    表題作「サキの忘れ物」、何にも興味がもてない、何をしたらいいか分からない千春が、本を読んでみたいと思うようになったこと、分からないことを分かりたいとするところが、心に刺さった。

    1篇ずつ趣の異なるストーリーが展開されるのだけれど、あまりにさらっと読みすぎたなと、解説を読んでちょっと後悔。
    さらっと読めてしまうんだけれど、じっくり考えながら味わいながら読むと、もっと違う世界が見えただろうか。

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    2024年05月01日
  • この世にたやすい仕事はない

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    大学を出て14年間働いた前職で燃え尽き症候群になった36歳の彼女がハローワークで様々な仕事を紹介される。
    短期間のうちに5つの職を体験して何かを感じ取ったって感じの作品でした。
    あっ、でもこれダメなやつでした。
    ありそうで、なさそうな架空の仕事なんですよね。
    特に意味もなさそうな主人公の趣向回路に流されて、
    波長が合わなかったみたいで興味が出ませんでした。
    そんななか次第に飽きてくるんですが最後まで読み切ろうと大好きな山関連のワードを拾ってました。
    1話目では、監視の対象者の名前が山本山江ってフルネームで終始語られてたことと、
    2話のバスのアナウンスで出会った江里口さんが全然自分語りしないなか

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    2024年04月30日