津村記久子のレビュー一覧

  • ウエストウイング

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    ちょっと長く感じたけどやっぱり心地良い読後感。津村さん。

    登場人物みんな嫌味がなくてほんと好き。

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    2021年05月09日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    収録されているのは全て10年以上前のもので、著者がまだ兼業で作家をされていたころのエッセイ集。ドラクエにも造詣が深いことを知りました。
    3が好きな著者は、小5くらいの時に遊んだドラクエがその人の人生を支配するドラクエになってる気がすると書いており、確かに僕がいちばん好きなのは小4の時に初めてリアルタイムで買ったもらった5と、その少し前に遅れて遊んだ4なのだった。小5の時には新作が出ず、6が出たのは中1だった。親に言えない金で買った(悪いことはしていない)。その他サッカーファン向けのものあり。

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    2021年03月16日
  • まともな家の子供はいない

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    なぜかこの本だけ読む気がなくずっと残ってた津村作品、静かに過ごす年末年始に取り掛かる。最初はあまり物語の世界に入り込めなかったが中盤からなるほど…と思えるようになってきた。
    こういう家族、イラつくだろうな。しかし中学生ぐらいだとまだ自分の家が正しいもの、あるべきものだと思っていた自分にとっては主人公はずいぶん達観しよその家族まで冷静に見ていられるなと。

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    2021年01月07日
  • まともな家の子供はいない

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    中編「まともな家の子供はいない」とそのスピンアウト短編「サバイブ」の2編。
    表題作について出版社の紹介をそのまま転記すれば「『一週間以上ある長い盆休みはどう過ごせばいいのだろう…気分屋で無気力な父親、そして、おそらくほとんど何も考えずに、その父親のご機嫌取りに興じる母親と、周りに合わせることだけはうまい妹、その三者と一日じゅう一緒にいなければならない。…』14歳の目から見た不穏な日常、そこから浮かび上がる、大人たちと子供たちそれぞれの事情と心情が、おかしくも切ない。」と書かれています。
    この主人公、中学生のセキコ。反抗期という事も有るのでしょうが、とにかくネガティブ。弾まない。もともと私が得意

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    2020年12月05日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    お互い心の健康を保ちながら安心して過ごせる人間関係の構築のためには、繋がりすぎないことが大切なのだと思いました。
    「自分はダメだ」と言っているお2人が「ダメ」だとは思えませんでしたが…。「ダメ」ってなんだろう?

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    2020年11月21日
  • 浮遊霊ブラジル

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    人間が家族や子供を必要とするのは、義務がなければあまりに人生を長く平たく感じるからだ。その単純さにやがて堪えられなくなるからだ。
    (P.17)

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    2020年11月13日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    あまり面白みのないエッセイでしたねぇ…悪くはないんですけれどもね。群ようこさん並みの濃ゆいのを期待していたんですけれども…この作家さん、感情が無いのか(!)、なんか全体的に淡々としていますね…物事をただボーっと見て過ぎて行くタイプの人かもしれません…(!) 社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    ネットで検索してみる、みたいなエッセイは個人的にはつまりませんでしたね。それよりも著者の何気ない日常を描いたエッセイの方がなぜだか面白く読めましたね。

    基本的に喪女?(もてない女の人)なのかもしれませんねぇ…あまりに日々が淡々としていて…色っぽい話の欠片もありませんよ! 友達も似たようなタイプっぽ

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    2020年08月01日
  • 二度寝とは、遠くにありて想うもの

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    後半飛ばし読み。
    一つ一つの密度が高いので、少しずつ読み進める。
    通読に時間がかかったので、前半部分はあやふやに…
    たまにパラパラめくって読むのがちょうどいいかもしれない。

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    2020年04月02日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    表題作よりも「地下鉄の叙事詩」の方が面白かったように思える。満員電車内における人間のせせこましいマウントの取り方などが滑稽だと感じた。著者は女性のようだが、よくイチカワのような妄想を描けるな...と感嘆。

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    2019年12月02日
  • 二度寝とは、遠くにありて想うもの

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    このタイトルに両腕つかまれ、
    ぶんぶん揺らされてしまった。

    あたしの幸せを感じるときランキングの
    殿堂入り寸前。
    それが、寝るということ。
    1日を終え、ベッドに横になる…
    この時期くらいになると布団にすっぽりおさまり
    あたたかい最高の位置を探す。
    あたしはそれを【ぬくぬくポイント】と呼んでいる。

    津村さんの布団への情熱は
    わたしなど足元にも及ばない神レベル。
    「布団への限りない敬愛」は
    もう声に出して笑ってしまった。

    なにげない日常の1コマを面白おかしく、
    かと思えば、やや重たさを感じるテーマを
    さらっと書いていたりする。

    津村さんとサシ飲みしながら
    話を聞いているような感覚でさくさく

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    2021年05月30日
  • これからお祈りにいきます

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    ネタバレ

    願い事を叶える代わりにからだの一部をもっていくサイガサマ。持っていかれたくない部分を工作して、それを捧げる。町全体で行われるお祭りに、少し不思議な雰囲気と、変わらない日常が入り交じって、ほんの少し期待がうまれる。悩ましい毎日はそんな上手く良い方へ変わらないけれど、最後にまさかのサイガサマのへっぽこな力?が心をぽっと温かくしてくれる。誰かのささやかな願いが誰かを救っているのかもしれない。

    関西弁で繰り広げられる物語でテンポ良く読めました(^-^)

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    2019年09月14日
  • まともな家の子供はいない

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    まともな家ってなんだろう。
    少なくともうちはまともだと思ってたけど
    自分があまりまともとは思えない。

    まともってなんだろう。

    「自分のしたことを裏書される」
    忘れちゃいけないのはこれ。

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    2019年08月22日
  • ウエストウイング

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    ネタバレ

    老朽化した雑居ビルの物置き場で、互いに素性は知らぬまま、メモを介した物々交換を通して、繋がりをもった女性事務員、塾通いの小学生、若手サラリーマン。それぞれの日常がモノローグで語られ、各自のもつ閉塞感が伝わってくる。一方、豪雨による非常事態を通して、ビル内の他の人たちともそれぞれに関わりを深めていく。余裕のある人はいないが、そんななかで一定の距離を保ちつつ、他人同士がささやかに繋がり合う温かみにほっとする。ただ、モノローグが饒舌体というか、思考の垂れ流しのようで、私には読みづらかった。面白いのだけど、疲れた。
    『エヴリシング・フロウズ』に、小学生・ヒロシの成長した姿が描かれている。

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    2019年08月06日
  • エヴリシング・フロウズ

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    中3のヒロシの1年。クラス替えと新しい友達、気になる女の子、絵を描くことや自分の限界、才能のある子、塾と受験勉強、妊娠の噂、いじめと襲撃、文化祭の準備で集まって沢山の絵、妹の児童虐待、それぞれの志望校。

    物語のような大きな夢や希望が中心に進んでいるわけではない、淡々とした日常の流れ、だけどそれが意外と侮れないんだよな、と思えました。

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    2019年04月14日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    ゆるいエッセイ読みたいと思って読んだ。ゆるいというよりは地味というか、小規模すぎる感じがした。
    小説を読んだことがないからイマイチわからないところがあるのかもしれないけど、あえてのこ感じなのかも。

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    2018年06月16日
  • これからお祈りにいきます

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    ーーー1回は作ろうと思って作った家族やろうがーーー

    津村さんの小説は集中力を要する。
    読みはじめ、買ったばかりのスポンジみたいに弾きまくるので脳に世界観が定着するまで時間がすこし必要。なのに確実にどこかで読み手のこちら側が切り替わる瞬間があって、そうするともうぐいぐい、使い古したスポンジよろしくぐいぐい設定や文章が脳みそに入り込んできて、あー、まだこの世界にいたい、帰りたくない、読み終わりたくなーいってなる。
    本作は、最初のスイッチがなかなか入らず、んー、とおもっていたのだけど、やはりすごい、いつのまにか引き込まれていた。
    「サイガサマのウィッカーマン」
    「バイアブランカの地層と少女」
    どっ

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    2018年03月26日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    とりとめーもない話だけど、津村さんってこんな人なのね!とか 日常のなかから作品につながったこととか そういうのが垣間見れてたのしかったです〜!

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    2017年12月04日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    ーーー自分の見るもの、触るものが全部人に言うためのものとしてあるのっておかしいーーー

    読み応えあった。
    深澤さんのことよく存じ上げなかったのですが
    津村さんより10上とは思えないほどパワフルで
    お話するのが大好きな方なんだなーっと文面でもわかる

    会社員として仕事しながら芥川賞作家になった津村さんの周りの反応が意外と普通だったっていうのが大阪の良さなのかなあとおもったり。

    ーーー会社には近くのコンビニっていう通気孔があって、芥川賞には会社の仕事っていう非常口があったーーー

    メイリオのフォントはわたしもすきです。

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    2017年11月19日
  • これからお祈りにいきます

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    珍しいタイトルの付け方ですが、収録作品のどちらも「祈り」に関するお話。
    主人公が男で、高校生と大学生で、何気ない学生ライフを繊細に描いてるなと思います。不幸でもないけれど、取り立てて幸せでもないという津村先生の独特の世界観が読んでいて見える様でした。

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    2017年06月11日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    アレグリアってなんやねん!と思ってたけど、あーアレグリアってそいつねー。
    職場の様子・空気感がリアルでした。先輩との最後の会話がとてもよかった。
    地下鉄の叙事詩のほうは ちょっと読みにくかったけど、つくりは好きでした。

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    2017年05月25日