津村記久子のレビュー一覧
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『水車小屋のネネ』
津村記久子さんの『水車小屋のネネ』は、身寄りのない姉妹が周囲の温かい人々に支えられ、40年という歳月をかけて緩やかな絆を育んでいく物語です。
ネネというのは、この作品の主人公のヨウムの名前です。
特に心に残ったのは、「出会った人が分けてくれたいい部分で自分は生きている」からこそ「誰かの役に立ちたいという思いが人生の道を示してくれる」というフレーズ。
現代は「自立」や「自由」が重視されがちですが、この言葉は人間が一人では生きていけないこと、そしてそれでいいのだという安心感をくれます。私たちは誰もが、過去に出会った誰かの優しさや言葉といった「分けてもらったいい部分」で形作ら -
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プロコル・ハルムの青い影
私も知ってたー
たびたび出てくるので思わず調べて聴いてみた。ビックリした。
アーティストと結びつけて記憶してなかった。
ユーミンにもあるよな?と思ったら、ユーミンも影響を受けてたって。
あの曲の雰囲気と本のイラストの素朴なかわいらしさがピッタリ。
10年刻みで長い長いお話。
彼女達の人生にずっと寄り添える幸せ。
ヘビーなスタートだけど、悲壮感はなくて、周りに良い人たちがいっぱいいるから温かい気持ちで見守り続けられた。
前にヨウムが出てくる本を読んだことがあったから、ネネちゃんのこともすんなり入ってきた。
長生きさんだな。
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酷い親元から離れて暮らした姉妹と、姉の勤務先の蕎麦屋の水車小屋にいたヨウムのネネとの40年間の抜粋
第一話は一九八一年から始まり、10年単位で経過が描かれる
短大の被服課に合格していたが、母から婚約者のために入学金を使ってしまったと言われて呆然とした理佐
さらに、家に来る母の婚約者が小学二年生の妹の律に五年生の問題を解かせ、間違いが多かったらご飯を抜きにしたり、度々家から締め出しているという事を知ってしまう
そこで理佐は律を連れて家を出る決意をする
職安に出ていた応募要項に「そば屋のホール係、鳥の世話じゃっかん」という奇妙な一文が添えてあったお店で住宅と共にお世話になるが
仕事内容は蕎麦屋の -
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ネタバレ登場人物が多いので、読み始めは新しい名前が出て来るたびに「うぅ~」と思いながら必死に頭に入れ、住宅地の地図を確かめ、の繰り返しで、一通り把握するまでは我慢(?)の読書ですが、津村記久子さんだもん、絶対楽しくなる、と思うと、このうじうじタイムも楽しいもんでして・・・
それにしても外からは見えない各家庭の抱える不安要素というか、”不幸”とよぶほどではないかもしれないけれど、当人の心には確実に影を落とすであろう様々な事情がうまく描かれていて、本当に津村さんはうまいな~と思わされます。私はやはり、子どもが関わってくると非常に辛くなるので、お母さんに好きな人ができるとネグレクト気味になる矢島家と、息子 -
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そうだ、私がずっと素敵だと思っていたのはこんな世界だったんだ。そう思って、本当に温かい気持ちになりました。
とりあえず訳ありな環境の中で、それが悲壮感や重々しい空気をあまり感じさせなかったのは、軽やかな作者の文体や表現の仕方だったのだと思う。ずっとラフな手書きの温かい漫画の様で、ずっと必死じゃないのに一生懸命で。
次の世代にバトンを渡していくということ。その温かな繋がりの中に、ネネが愛くるしくそこに居る。
愛で溢れて愛を繋いで愛を注いでもらって、だけどそれはどこまでも穏やかな川の流れの様な、素敵な繋がりのバトンでした。
私はそんな社会が、それを幸せだと感じられる人が、一人でも多く、この幸せをシ -
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奇しくも仲のいい後輩の家にいるヨウムの動画を見せてもらったあとに読んだので、「りすぁちゃん!」というのが脳内再生されてクスクス笑ってしまった。
理佐と律がふたりで生きて行くと決めたきっかけの人達の表記が、ほんとに最初らへんしかなくて腹ただしかった。
律がまだ8歳の時しかほぼ出てこなかったのに対して、大人の都合であまりにも身勝手すぎるなと思った。
公園にいた律の姿を想像して、なんだか胸が締め付けられて、読み終わってから考えたらあの描写が1番悲しかった。
作中何度か出てきたが、ほんとに周りに恵まれていたとは思った。
舞台がどこかは分からなかったが、田舎特有の嫌がらせもあるにはあったと思うが、そ -
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18歳で短期大学の入学金を払わずに
新しい恋人との仕事に使う母親に
アルバイトで頑張っていた姉は
虐待にあっていた10歳の妹を連れて
部屋を準備してくれて賄いを食べさせてくれる蕎麦屋に就職した
仕事の条件に鳥の世話が含まれていた
鳥は10歳の頭のいいヨウム
歌を歌い 石臼で挽く蕎麦の投入時間を知らせてくれる
姉と妹はヨウムのネネの世話をしながらネネを囲む人々と仲良くし 助けられながら成長していく物語
姉は裁縫の腕を活かして地域のコーラスの衣装をつくり
訳ありの優しい男性と結婚する
頭のいい妹は高校卒業後 働いてから
大学に入学して働き
困っている子ども達への学習支援を行う
その間もネネの世 -
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2024年本屋大賞2位。この年の1位は「成瀬は天下を取りにいく」だったらしい。成瀬の方が「元気が出る」ヤツで、こちらは「シンとした気持ちになる」だ。
8歳が38歳になっていく流れる日々の出来事。登場人物は酷い家族を持つ人が多いが、同じような境遇の人もそうでない人も、とにかく気にかけあって生きていく。「助け合っている」と書くと大袈裟で、一方通行なこともあり正確な感じがしない。「気にかける」ぐらいの範疇で皆ができることをしている、というのがじんわりと、まったく説教くさくなく伝わるのが嬉しい。
あとがきで「本書が誰かの友人に」なることを願っているのもまた味わい深い。そうだ、こういう小説を人生の友 -
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ネタバレ「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」
身勝手な母親からの逃れ、山間の町で暮らしはじめた18歳の理佐と8歳の律。
姉妹を見守るそば屋の浪子さん、絵描きの杉子さん、そしてしゃべる鳥「ネネ」。
ネネのいる水車小屋で働く青年・聡、水車小屋に現れた中学生・研司…
人々が織りなす40年にわたる愛おしい物語。
子供二人を女手一つで、新しい恋人を優先するようになり生活がままならなくなってきた頃
理佐の進学資金を母親の恋人に使われたことをきっかけに様々な問題が浮き彫りになり、姉妹二人で川の音がせせらぐ山間の町へ移り住み再出発。
そこで出会う人、動物を巡る希望と再生の物語です。
物語の前半は、