津村記久子のレビュー一覧

  • 水車小屋のネネ【毎日文庫】

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    食べ物に例えれば、お粥のような小説
    優しさに溢れています

    人と生きていくには、出会いと別れは付きものです
    そして、その時々で優しくしてもらったり優しくしたりするものだと思います
    人に親切にすることは受けてがありがたいと思える行為でなくてはならないと思いますが、親切にする側にとっても何か満たされるものがあるんじゃないかなと思いました

    刺激的な内容よりも優しさを求めるときに読むといいなと思いました

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    2026年06月07日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    仕事に疲れた30代女性が短期の仕事を転々としていく。章ごとの表紙が妙に怖い。見張り、バスのアナウンス原稿作成、お菓子の袋の内容作成、ポスター貼り、公園整備の仕事はどれも初めて聞く仕事内容で社会を知れた気がして面白かった。掴みどころのない不思議な主人公。

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    2026年06月06日
  • ポトスライムの舟

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    こういう温度感の話好きなんだよな〜
    と思ってたけど十二月の窓辺はあまりに前職の自分がチラついて…当時はどこに行ってもダメだと思ってたけど、全然そんなことなかったな。
    こうやって学生時代ぶりに本読んだり音楽楽しむ余裕もなかったな。嫌な環境の職場って害でしかない。やだね〜ほんと。(感想じゃなくて日記になるシリーズ)

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    2026年06月05日
  • この世にたやすい仕事はない

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    働くって何、仕事に没入していてふと立ち止まって考える機会って中々ないが巡り巡ってそうだよねって思える作品とでもいいますか。
    ただ祈り、全力を尽くすだけ。

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    2026年06月04日
  • ポトスライムの舟

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    ネタバレ

    表題作がとても良かった。
    薄給の職場で働いていると、ふとした瞬間に「自分の人生はこれで良いのだろうか」「他の人は立派なのにそれに比べて私は……」みたいな思考に苛まれることは自分もよくあるので、共感できるものがあった。
    ナガセは突発的に「世界一周」という夢に向けて貯金を始めるものの、些細なことで散財してしまう自分に嫌気が差してしまう。
    しかし、それは本当に散財なのだろうか?
    親や友人や職場の人たちと関わる中で、自然に「そうするべきだ」「そうしたい」という気持ちがナガセの心を動かしたのだと思う。
    我慢して貯金することも素晴らしいことだとは思うけれど、今この瞬間の僅かなお金の消費が人生を「豊かに」「

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    2026年06月01日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    未読だった津村さんのデビュー作。

    今まで読んだどの津村作品よりも、
    主人公が多面的であまりに人間臭く、とてもよかった。

    個人的に構成が若干わかりづらいところがあったり、河北のつかみどころのなさが理解できなかったりしたので4にしてみたけれど、限りなく5に近い。

    オカノ、好きだなあ。

    p. 153
    魂と肉体の組み合わせは無数にあり、その相性がよくないことに悩むことのなにを責められるというんだろう。両者の間の軋みを感じることができるのは当事者だけなのだ。

    解説が、解説しすぎていてナンセンスに感じて途中読み飛ばしてしまった。
    読み手がどう感じたか、それでいいのに、これはこの社会問題で…みたい

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    2026年05月31日
  • 水車小屋のネネ【毎日文庫】

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    ヨウムのネネと、その周囲の人々が織りなす、世代を越えた繋がりの物語である。

    決して経済的に恵まれたわけではない人々が、繋がりや助け合いで、困難を乗り越えていく。もちろん現実世界でここまで理想的な結末になることは少ないだろうが、でも、だからこそ自分とは育ちの違う他者への想像力を持ち、接していくことの大切さを認識させられる。

    それと同時に、経済的に恵まれていることが幸せにつながるわけではないこと、それよりも支え合える仲間がいることがどれだけ幸福なことなのか、再認識させられる。資本主義的思想が絶対的な権力を持つ現代だからこそ一読すべき名著である。

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    2026年05月31日
  • ポトスライムの舟

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    「ポトスライムの舟」と「十二月の窓辺」の中編2本が収められている。2つの作品は独立しているが、後者は前者の前日譚であるらしい。なので、後者の主人公ツガワは前者の主人公フカセと同一人物という事になる。確かに人物造形的に繋がりが感じられて、フカセの理解には後者も読んだ方がより理解が深まるだろう。

    解説でも触れられているが、文体が独特で静かな語り口であるのだが、中々にハードボイルドで、主な登場人物がカタカナで表記されている事により客観的に物語に入っていける。
    両作品ともいわゆるロスジェネ世代の女子の人生観や仕事観がよく表現されているように感じるが、僕がそこからかけ離れた世代であるのでどうでしょうか

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    2026年05月30日
  • 水車小屋のネネ

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    2人の姉妹の40年のお話。
    18歳で8歳の妹を連れて独立しようとする勇気
    その勇気が沢山の素敵なご縁を結び
    色んな優しさの連鎖を感じて心があったかくなった。
    最初は妹を思う姉の優しさ、そこから蕎麦屋の夫婦、街の人々、、、
    よくしてもらった分を他の人へ返す2人を見て
    私もちょっと人助け、よくしたいなと思った。
    他人が幸せなときに自分も幸せを感じる。
    人付き合いが減ってる今だからこそ
    無理ない程度にハッピーウイルスを少しずつ
    広めていけたらいいのかなと思えた!
    ネネに会いたくなりました!

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    2026年05月27日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    サラサラっと読んだ。
    本のブックガイド的に使っていきたい。
    津村さんの注目する点が面白く感じた。
    読んでない本ってまだまだあるなと感じた。

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    2026年05月27日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ありそうでなさそうな仕事が、夢を見ているようで面白い。
    自分もこの主人公に似てると思った。
    淡々としているが慣れてくると好奇心が勝って自分がしんどくなるラインを踏み越えてしまう。

    あとは、路地の話にあった、団塊世代への描写がキレッキレで最高だった。

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    2026年05月25日
  • 水車小屋のネネ【毎日文庫】

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    くまさんの本棚より、かわいいタイトルで以前から気になっていたが、書店で文庫化されたのを知り購入。

    『水車小屋』自然の流れを力にかえる。
    『ネネ』環境により何色にもなれる鳥の名前。モノマネ上手の鳥ヨウム(オウムの仲間)

    ネネは水車小屋の中で蕎麦粉を挽く石臼の当番鳥
    『からっぽ!』が愛らしい。そんなネネは人のように喋り、歌い、踊り、寄り添い、喜び、悲しみ、恐れ、励ます(擬人化されているわけでない)。

    家出を決意した18歳理佐と8歳律の姉妹は、親の愛情を受けられず、川の音が聞こえる田舎町に暮らし始める。
    そんな2人と1羽の物語は”良心”と”絆”の大切さをグイグイ書くわけじゃなく、日常の中に散り

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    2026年05月29日
  • 水車小屋のネネ

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    ネタバレ

    身勝手な親から逃れ、2人で生きる決意をした18歳と8歳の姉妹の40年間を描いた長編小説。読む前は「ネネ」は人間だろうと考えていたが、ヨウムだった。序盤は理佐と律の親に嫌悪感を抱きながら、思い切った行動をする理佐にも驚いた。しかし、そば屋の守さんや浪子さんをはじめとする優しい人たちに恵まれて、その土地で彼女たちは成長しながら、新しい関係を築いていく。ページ数は多いが、文章はさっぱりしていて読みやすかった。また、登場人物が温かく、穏やかな日常が続くため、着地に注目していた分、最後は少し物足りなさがあった。

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    2026年05月23日
  • 水車小屋のネネ

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    母から短大の入学金の支払いするためのお金を継父に使われて、入学できないというネグレクトされた18歳の姉理佐と継父から身体的心理的暴力を受けた8歳の妹律が、全く知らない土地で周囲の人々の暖かさの中で成長していく30年以上に渡った物語。
    今なら児相が介入してくる家庭だけれど、その前頃のどこか牧歌的な助け合いの大人たちがいたことによって二人は救われて貧しいながらも成長していく。
    その二人の支えには大人もいたけれど、おしゃべりするヨウムーオウムじゃないーのネネとの会話と関係性が物語の主要な軸となる。ネネのかわいい会話に、とても辛い話もあるのだけれど、癒される。
    姉妹を支える大人たちの魅力的なこと。そし

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    2026年05月21日
  • 水車小屋のネネ

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    いい人ばっかり出てくる。
    始まりは18歳のりさが8歳の妹、律を連れて2人での生活をスタートさせるので軌道に乗るまでなかなかしんどいはずなのにりさの性格とお蕎麦屋さんの店主、ヨウムのネネ、律の学校の先生の人間性のおかげで気分が下がらず読めた。
    かなり長かったし途中から情景が想像しにくい描写(蕎麦粉を挽くシーンとか馴染みがないからかも)も多かったけど40年間見届けようていう気持ちで読んだ。

    人に親切にしようて思えるかも

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    2026年05月21日
  • ポトスライムの舟

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    久しぶりに小説を読んだ。選んだのは、津村記久子さんの『ポトスライムの舟』。
    映画『君は永遠にそいつらより若い』を観て以来、ずっと気になっていた作家さんだ。文芸評論家の三宅香帆さんもお薦めしていたので、「それならまずはデビュー作から」と手に取ってみた。のちに芥川賞受賞作だと知り、そういえば当時ニュースで見聞きした記憶がうっすらと蘇る。

    慣れない関西弁に最初は少し戸惑ったものの、読み進めるうちに、それが逆に主人公・ナガセの思考をダイレクトに脳内へ届けてくれるような感覚に変わっていった。彼女の淡々とした日常の中に、自分も一緒に没入していくような心地よさ。

    読み終えたとき、これはまさにあの映画と同

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    2026年06月06日
  • 水車小屋のネネ

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    「不幸」と思われてしまいそうな境遇に育ちながらも、恨んだり嘆いたりすることなく、出会った人に助けられ無事育ったことに感謝しそれをまた誰かに返そうとしていく。なかなかできないこと。皆が幸せでありますようにと祈りながら読んだ。良いフレーズもあり良かった。

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    2026年05月16日
  • 水車小屋のネネ

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    1981年
    8歳の律は、18歳の姉理佐と母の元を離れた。短大の入学費を流用され、男を選んだ母から逃れたかったのだ。
    住み込みで働き始めた蕎麦屋の条件は、水舎小屋とヨウムのネネのお世話をすること。

    賢い律と、とても賢いネネ。
    この土地に暮らす二人、10年毎の生活の2021年までの物語。「人に恵まれ」と言う姉妹。

    本当に。
    小さな事件はあるも、血のつながらない人たちの関わりが暖かい。とは言え、その人たちも父子家庭であったり、一人暮らしを貫いた老女だったり。

    本を読めること。音楽を楽しめること。
    は、人間として大事だなあ。

    近年、普通の小説にふつうに複雑な事情の家庭の話しがある。これはもうす

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    2026年05月15日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    主人公に世代と境遇が近く、自分も現職を辞めたらこうなりそうだと思いながら読んだ。気がついたら仕事に没頭してしまう性格も似てた。やりようを見出すと没頭してしまう。やりがいではなくやりよう。それで期待以上の成果を出すものの疲弊している。何が起こるかわからない中で大抵のことは受け入れて、ただ全力を尽くし、どうかうまくいきますようにと祈る…というスタンスでしかないのに。箱田さんみたいな憎めない上司がいたらいいな。主人公の性別が途中まで伏せられていたのは構成の妙かな。純文学は苦手な方だけど楽しめた。

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    2026年05月03日
  • ポトスライムの舟

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    おそらく作者のエッセイをいくつか読んだ影響もあるかと思うが、「仕事」や「働く」という事柄に関する生々しさや切実さに胸を衝かれる。ここに書かれていることは「労働」という言葉の響きより、「働く」という言葉が合っているように感じる。
    ナガセは徐に一年かけて世界一周旅行の資金を貯め始めるが、些細な、または些細でなかったりする事情で順調に貯められかったりする。
    大きく何かが変わるわけではないけれど、憑かれたように働き詰めだった彼女にささやかな心情の変化が訪れ、また日常に戻っていく描写に自然と涙が流れた。
    十二月の窓辺は読んでいてずっと呼吸が浅くなっており、こういう上司、知っている…という覚えのある痛みを

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    2026年05月01日