津村記久子のレビュー一覧
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ポトスライムの舟
なんかわかりそうでわからない。
でも心地よいって感じの話
社会人になってからお金が苦しい時期があったので、友達と会うための電車賃を脳内計算する主人公に共感しかなかった
将来のための投資を頑張ってるけど、それは幸福なのか?みたいなことを改めて考えた
いまいち掴みきれてないので、みんなの感想も見てみたい。
十二月の窓辺
ひたすらパワハラ描写がきつかった。
主人公もかなり限界まできてたし…
「でもまあ仕事ってそういうもんなよなあっていう。ばかみたいな恥をかきながらもそれは続くわけですよ。遠い空の下でアホにされながら、それでも会社員ははたらくんだよなあ」
ってセリフ好きだっ -
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2編のお仕事小説。
どちらの話も、悩みながら仕事を頑張っている姿が描かれている。キャリアウーマンではないところが、現実をリアルに切り取っていると感じた。
1話目は薄給の中でも夢や目標を持って働き、2話目は仕事がうまくできないことを自覚しながら、いじめに耐えるようにして働く姿が描かれる。
芥川賞受賞作の1話目「ポトスライムの船」は、生きるために働くのか、その人生にどんな意味があるのかという、多くの人が一度は考えるテーマ。
主人公は働くこと自体は苦ではなさそうで皆勤だが、給料の重みや働く意味について、漠然としたものから次第に形をもって考えるようになる。
2話目「十二月の窓辺」では、パワハラ上司 -
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まず、タイトルに驚いた。
つまらない住宅地って…⁉️
すごいタイトルつけるなぁって。
誰かにケンカ売ってるのか?って心配になるくらい。
でも…私の住んでる住宅地もそんなもんか。
つまりは、しないな。
つまらないかもしれん。
そんでもって、登場人物が多い。多すぎる。
つまらない住宅地と見取り図があって、住んでる住民の構成が書かれてて。
何度もパラパラと読み返さないと、誰これ?と思ったもん。
ここで挫折した人の気持ちは分かる。
でも、最後まで頑張りました。
読後感は爽やかだった。
日置、あなたがしたことはあのつまらない住宅地に波紋を起こして、救われた人も居たよ。なんて、言ってあげたい気になる -
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バリローチェのファン・カルロス・モリーナの話がお気に入り。
オフィスを舞台にした話も多くて、
めちゃくちゃありそうな、とりとめのない出来事ばかり。
当事者だったら気になって仕方ないのに、
小説として読むと、そのくだらなさにちょっと笑えてしまう。
ただ、現実逃避気味に読んでいると、
あまりにもリアルすぎて逆にしんどくなる瞬間もあって、
その行き来が不思議な読書体験だった。
特に印象に残ったのが、
タイトルにもなっている「とにかくうちに帰ります」。
台風の日、中洲にオフィスがある人たちが、
バスの運行状況に翻弄されながら、
洲と本土をつなぐ大橋を大雨の中歩いて渡る話。
それぞれの装備品が、とに -
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著者が92冊の色んな分野の文学を楽しくお喋りするかのような一冊。知らない作家、作品も多かったが、文豪大作(「カラマーゾフの兄弟」、「かもめ」(チェーホフ)、「赤と黒」(スタンダール)、「ボヴァリー夫人」(フローベル)「ペスト」その他フランスの多くの作品)から推理小説(クロフツの「樽」)、探偵小説(ルブランの「813ルパン傑作集」)、SF小説(クラークの「幼年期の終わり」、オーウェンの「1984年」)エンタメ小説(デュマ「椿姫」、ミュルジュール「ラ・ボエーム」)、映画の原作小説(「アラバマ物語」「郵便配達は二度ベルを鳴らす」など極めて広い領域の登場人物に焦点を当てて解説するのに目が開かれること
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ネタバレ私はとても血圧が低い。そして起き抜けはだいたい激怒している。(中略)ただ起床しなければいけないことを憎んでのたくっている。(現代生活手帖 60ページ)
→ここ好き。静かに怒りに震えていて、でもきっとそれを他人にあたることは決してなく、自分の怒りが理不尽であることを自覚している感じが好き。『現代生活手帖』では、ほぼ説明もないまま、少なくとも今は存在しない近未来的なロボットやサービスや出てきて、書き方がおしゃれだなあと思った。
食べることに疲れていて、自分はそのことに罪悪感があるのかもしれないと思う。しかし食べることは私にとっては判断を伴う。私は判断がもうしんどい。けれども何かを食べないと生き -
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随分前に放映された井ノ原快彦主演のドラマの原作だというので手にしたが、推理小説のように登場人物が多く、見開きの「住宅地地図」の10軒の住人紹介を確認しながら読み進めた。刑務所から脱獄中の36歳の女が彼らの住宅に近づいていく過程と、それぞれに抱えている家庭事情と秘密を絡ませながら、どうなるのかハラハラしたが、ほっとできるエンディングになっていて良かった。今までは疎遠だった家同士の関係が、だんだんにほぐれていくのは、孤独がちな現代社会に希望を灯すようだ。タイトルでもある「つまらない住宅地」の住人たちの人生が、平凡でつまらないと思っていても、実はさまざまな思いや感情が詰まっていることを、他者と関わる
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〔サキの忘れもの〕一冊のサキが示した他人とのいびつではないつながり方を。
〔王国〕幼子は彼女だけの王国を持つ。
〔ペチュニアフォールを知る二十の名所〕町の名はペチュニアフォールその過去は二十地点を巡ればわかる。
〔喫茶店の周波数〕居合わせた客のおしゃべりたまたまに周波数合い聞こえてくるが。
〔Sさんの再訪〕日記帳読み返したら出てくるはみんなSさん誰が誰やら。
〔行列〕あのあれをタダで見られる行列は十二時間の人間模様。
〔河川敷のガゼル〕河川敷ある日ガゼルが迷い来て。
〔真夜中をさまようゲームブック〕雨の夜行くあてなくしひたすらに町をさまようゲームブックで。
〔隣のビル〕入り口がどこかわからぬ謎 -
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『ポストライムの舟』が大好きなので、ハードル上げ過ぎて読んでしまってこの星数ですが、読み終わるのが寂しくなる作品でした。
第一話は『幽霊たち』(P・オースター)っぽさが強く、全体として「監視・監視される」感じが強い。
でもおそらくは著者が言いたいことは、「生きづらさ」のような「働きづらさ」だと思う。
・好感は持てる。でもその下には何か、とんでもない頑なさが潜んでいるのではないかと思わせる。
・藤子さんの首の角度と、黒目がちな目の輝きは、完全に私の精神的な硬直を見透かしているようだった。
・私が感じていた、あの老婦人の厄介さに関して、おそらくはそういう負の要素をまったく受け取らないであろう社長