津村記久子のレビュー一覧

  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    あとがきで、本作は文学の教養が全くない人間が書いてる的なことかいてて、タイトル的にももっと初歩の初歩かしら??と思って手に取ったんですが、私の勉強不足で全然知らない作品ばかりでした。
    読んだことある作品1.2個くらいしかなかった…
    本作ではかなりのタイトルが並んでて、1つにつき5.6ページなのでサクサク読めるかなーと思ったんだけど、意外と読み進めるのに時間がかかってしまった。

    「よい冒険小説は、読者が一切経験したことのないことを書いても、それが日常の困難と遠い延長線上でつながっているものとして人生を仮託させる」という言葉があって、冒険小説に限らず、良い小説って登場人物が突飛だったりしても、ど

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    2026年02月22日
  • 水車小屋のネネ

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    ネタバレ

    ところどころ読みづらい部分があって躓いてしまった。
    大きく心揺さぶられることはなかった。
    「自分はおそらく姉やあの人たちや、これまでに出会ったあらゆる人々の良心でできあがっている。」
    この言葉に共感できたらよかったのかもしれないが、私は良心だけではなくむしろネガティブな経験も大きく影響して自分は出来上がっていると思うので、しっくりこなかった。
    ただ水車小屋やネネ、地元に残る人など、形は変われど残る、帰る場所があることは素敵だなと。
    あとは亡くなった人のものも大事に受け継いで、いなくなったあとも物や記憶の中で生きていく。そういう暖かさを感じた。

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    2026年02月22日
  • 水車小屋のネネ 挿絵集

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    【目次】
    第一話 一九八一年(第1回~第109回)
    第二話 一九九一年(第110回~第187回)
    第三話 二〇〇一年(第188回~第244回)
    第四話 二〇一一年(第245回~第296回)
    エピローグ 二〇二一年(第297回~第300回)
    短編小説 一九八七年

    新聞連載は読んでいないのでありがたい。
    カラーで描き直したものもあり、見比べると雰囲気の違いが興味深い。

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    2026年02月22日
  • とにかくうちに帰ります

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    ネタバレ

    まず本のタイトルが絶妙です。
    うちに帰ります、に「とにかく」が付くことで何としても帰りたいという気持ちがプラスされていて(深読み)、家大好き民としては共感しかないです。

    「職場の作法」は主人公鳥飼さんの独白のような、日記のような、エッセイを読んでいる感覚でした。
    黙々と働きながらも心の中では雄弁で、突っ込んだり呆れたり…。様々な社員の職場での在り方が、どこにでも居る誰かの日常の一部として書かれていてまさに共感度高めのお話です。
    田上さんがノートに書いていた仕事への心構え、わたしも職場の作法として胸に刻んでおきたいです。

    一方表題のお話はじわじわ心に沁みて、家でくつろいで読書できる自分がいか

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    2026年02月19日
  • 浮遊霊ブラジル

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    7つの短編。昔々ある所に…といったお伽話のような、不思議な物語たち。死後の世界とか地獄とかの話だが、ふわふわと軽い独特の世界が語られる。

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    2026年02月09日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    なんとか読み終えることが出来た。
    私には時期尚早、分不相応な濃密な本だった。
    そもそもこの本のタイトルは「やりなおし世界文学」だ。そう、「やりなおし」なのである。一度は読んだが途中で挫折してしまった、という人が一番の訴求先なのだろう。
    そう捉えると私はその対象としては不適切極まりない。なぜならこの本に掲載されている作品のほぼすべてを読んだことがないからだ。2,3作、タイトルやあらすじを知っているものはあったが、まともに読んだことがある作品は1つもない。つまり私にとっては「やりなおし世界文学」ではなく「はじめまして世界文学」に等しい。
    そんなわからないだらけの状態なのだから、読むのに時間がかかる

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    2026年02月08日
  • 現代生活独習ノート

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    粗食インスタグラム
    メダカと猫と密室
    このふたつだいぶ好きだった。

    心が軽くなって、読んでよかったと思った。

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    2026年02月07日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    なんとなく結構昔の話だな〜って感じ
    今の自分と年は同じくらいだけど、価値観違いそう
    昔の30前後って今の30前後よりもすごい大人な感じですよね

    兼業作家でいろいろ悩んだりだらけたりしながらなんとか小説書いてるっていうのは
    なんか等身大な感じ
    自分は小説書いてないけど、日常生活のところでわかるよって部分はあったかも

    この人こういうのが好きだったり身近な存在だから
    小説に出てきたんだなってのがいくつかあった
    スペインとか

    登場人物の名前を考えるのは難しいってところで
    この人の名前は私(作者)が考えるけど、
    実際はこの人の両親が考えたってことだから
    この人の両親が考えたっぽい名前にしないといけ

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    2026年02月05日
  • とにかくうちに帰ります

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    職場の作法が好き。
    これが小説だよなって思う。
    みんななんてことない顔してるけど、みんなそれぞれ色んなことを考えて、それぞれの人生がある。
    それを教えてくれる。
    バリローチェのフアン・カルロス・モリーナも好き。 
    え、これ何の話?って途中で何度か思うけど。
    生きるってこういうことだよな、生活っていいなって思う。
    とにかくうちに帰ります
    このタイトルに惹かれてこの本を買ったけど、読むのに時間がかかってしまった。
    雨に濡れて嫌な感じがリアルで、気持ちが重くなってしまった。
    でも最後はほっこりしたいい気分になれた。

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    2026年02月02日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    この世にたやすい仕事はないを読んで面白かったので、エッセイを読んでみた。
    小説を読むと「もっと厭世的な、もしくは淡々と世の中を見てる方なのかな?」という印象だったが、このエッセイを読むと想像以上にお友達と生活を楽しんでるまじめで地に足のついた方なのだなと思った。
    芥川賞受賞作家さんだということを存じないまま読んだので、読んでる途中で受賞の話が出てきて驚いた。
    どちらかというと山本周五郎賞とか直木賞とかそっちかと思っていたが芥川賞なんですね!?

    ものすごく面白いというエッセイでもないが、ぼーっと読むにはいい本だった

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    2026年02月02日
  • 水車小屋のネネ

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    ネタバレ

    2026.01.高校3年生の理佐は短大の入学金を母親の婚約者のために使い込まれた.そして,小学生の妹の律がその婚約者から虐待を受けているのに気付いて,妹とともに家を出てそば屋で働き始めた.守さんと波子さんの蕎麦屋では水車でそば粉を挽いていて,その水車小屋にはヨウムのネネがいた.理佐と律のことを律の担任の先生の藤沢先生が支援してくれた.水車小屋には画家の杉子さんもよく来ていた.杉子さんが亡くなった部屋に聡が住むようになり理佐と結婚した.律は中学生の研司の勉強をみるようになり,研司はちょくちょく水車小屋に来るようになる.また,律は藤沢先生の教え子の美咲の面倒もみていた.社会人になった研司は震災後希

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    2026年02月02日
  • 水車小屋のネネ

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    1羽のヨウムとその周辺の人たちの40年間のお話。
    最初こそ毒親との大きな事柄が出てくるが、その後は淡々と人間ドラマです。
    優しい心の人たちしか出てきません。ヨウムが繋ぐその人たちの人生の一片に引き込まれます。

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    2026年02月01日
  • ポトスライムの舟

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    ◼️ 津村記久子「ポトスライムの舟」

    芥川賞。小説らしい作品だな、と。読みやすく展開は、把握しやすい。

    たまたまではあるけど、最近芥川賞を読むことが多い。中には、博多弁で言うといっちょん分からんやったり、やたら理屈が多かもんもあるとばい。しかしながら、この作品は平易な言葉で、設定も展開もオチも分かりやすい。ただ、そこに含まれている意味を言葉でうまく表現できない。

    長瀬由起子29歳は、工場でベルトコンベアの乳液のキャップをチェックする仕事をし、夕方からは友人のヨシカが経営するカフェで働き、夜は入力の内職をしている上、土曜日はパソコン教室でお年寄り相手にメールの送り方などを教えている。ある日

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    2026年01月29日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    あの人は誰?

    から始まる本読み、面白かったです。

    中学生の時に読んだ「チャタレイ婦人の恋人」の感想は
    自分の父親のお尻の形なんか見ないよ!西洋人って!へ!
    だったなぁ~。

    中学や高校生の時読んだ本の感想って単純で、面白かったかつまらなかったか。

    あー「夜と霧」大学生の時薦められて読んだ本。
    津村さん凄いなぁ~
    私はぶっ飛んで、逃げて逃げて、まだ恐ろしい。

    私は知識で分析しながら読めないから、ほほーと感心しながら読みました。




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    2026年01月27日
  • ポトスライムの舟

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    ポトスライムの舟
    なんかわかりそうでわからない。
    でも心地よいって感じの話

    社会人になってからお金が苦しい時期があったので、友達と会うための電車賃を脳内計算する主人公に共感しかなかった

    将来のための投資を頑張ってるけど、それは幸福なのか?みたいなことを改めて考えた

    いまいち掴みきれてないので、みんなの感想も見てみたい。

    十二月の窓辺
    ひたすらパワハラ描写がきつかった。
    主人公もかなり限界まできてたし…

    「でもまあ仕事ってそういうもんなよなあっていう。ばかみたいな恥をかきながらもそれは続くわけですよ。遠い空の下でアホにされながら、それでも会社員ははたらくんだよなあ」
    ってセリフ好きだっ

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    2026年01月25日
  • ポトスライムの舟

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    2編のお仕事小説。
    どちらの話も、悩みながら仕事を頑張っている姿が描かれている。キャリアウーマンではないところが、現実をリアルに切り取っていると感じた。
    1話目は薄給の中でも夢や目標を持って働き、2話目は仕事がうまくできないことを自覚しながら、いじめに耐えるようにして働く姿が描かれる。

    芥川賞受賞作の1話目「ポトスライムの船」は、生きるために働くのか、その人生にどんな意味があるのかという、多くの人が一度は考えるテーマ。
    主人公は働くこと自体は苦ではなさそうで皆勤だが、給料の重みや働く意味について、漠然としたものから次第に形をもって考えるようになる。

    2話目「十二月の窓辺」では、パワハラ上司

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    2026年01月22日
  • 水車小屋のネネ

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    読み進めるのが苦にならないにも関わらず、なんだかすごく時間をかけて読んでしまいました。逆にこの物語にはそれが合っていたのかも、とも思います。

    日々大切にしたい気持ちが自然に盛り込まれているので、それが読み手にあたたかく伝わるのだなと思いました。

    個人的に、「必ず起こることだけれど、ここは描いてほしくないな」と思う場面が全体を通して描かれていなかったことも、この本が好きな理由です。

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    2026年01月22日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    まず、タイトルに驚いた。
    つまらない住宅地って…⁉️
    すごいタイトルつけるなぁって。
    誰かにケンカ売ってるのか?って心配になるくらい。

    でも…私の住んでる住宅地もそんなもんか。
    つまりは、しないな。
    つまらないかもしれん。

    そんでもって、登場人物が多い。多すぎる。
    つまらない住宅地と見取り図があって、住んでる住民の構成が書かれてて。
    何度もパラパラと読み返さないと、誰これ?と思ったもん。
    ここで挫折した人の気持ちは分かる。

    でも、最後まで頑張りました。
    読後感は爽やかだった。
    日置、あなたがしたことはあのつまらない住宅地に波紋を起こして、救われた人も居たよ。なんて、言ってあげたい気になる

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    2026年01月21日
  • ポトスライムの舟

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    主人公はキラキラ系ではなく、どちらかというとぱっとしない生活を送るアラサー女性。世界一周旅行の貯金と友達の母子との交流の様子が淡々と描かれていく。
    ポトスライムはわたしも一時期少しだけ育てたことがあるが、地味だけど丈夫で、葉のみずみずしさが印象的だった。華やかでなくてもいいからしぶとく生きること、そこに少しのうるおいがあれば人生も充分なのかもしれない。そんなふうに思える話でした。

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    2026年01月16日
  • とにかくうちに帰ります

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    バリローチェのファン・カルロス・モリーナの話がお気に入り。

    オフィスを舞台にした話も多くて、
    めちゃくちゃありそうな、とりとめのない出来事ばかり。
    当事者だったら気になって仕方ないのに、
    小説として読むと、そのくだらなさにちょっと笑えてしまう。
    ただ、現実逃避気味に読んでいると、
    あまりにもリアルすぎて逆にしんどくなる瞬間もあって、
    その行き来が不思議な読書体験だった。

    特に印象に残ったのが、
    タイトルにもなっている「とにかくうちに帰ります」。
    台風の日、中洲にオフィスがある人たちが、
    バスの運行状況に翻弄されながら、
    洲と本土をつなぐ大橋を大雨の中歩いて渡る話。
    それぞれの装備品が、とに

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    2026年01月14日