津村記久子のレビュー一覧
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本書には、「婚礼、葬礼、その他」と「冷たい十字路」の短編2作品が所収されている。
「婚礼、葬礼、その他」は、1日の間に、友人の婚礼(2次会の幹事を依頼されている)と会社の上司の父の葬儀が重なってしまって、さあ大変、という状況での主人公の行動や、人間観察、人間関係の機微、そこでの主人公の心の移ろいが描写されている。
一方、「冷たい十字路」では、自転車通学の高校生達による傍若無人な自転車の乗り方から起こるべくして起こった事故を題材に、その事故の周辺の人びとの生活や思いなどが粛々と綴られた作品。
いままで、津村さんの作品では、どちらかというと20歳代後半から30歳代の働いている女性達を主人公に -
Posted by ブクログ
夫が読んでて表紙が可愛かったので読んでみた。個人的に珍しい動機。久しぶりに夫婦で同じ作品を読んだので感想戦が楽しかった。義母もこれから読むみたい、楽しみ。内容は穏やかな物語だった。警察が登場するような事件は起きず、姉が妹を連れて、鳥のネネがいる蕎麦屋に住み込みで働くところになり、新天地で姉妹2人がどう生き往うたかの物語。物語の内容とリンクする表紙のイラストを探すのが楽しかった。作品中の挿絵は一捻りされてて、描き手の遊び心を感じた。挿絵のページがくると嬉しかった。2001年まではとても面白かった!2011年から失速した感じがした。「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」このフレーズ
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Posted by ブクログ
誰もが思うことだが、登場人物が多すぎる。多いなら多いでそれに見合う紙幅があればいいけれど、文庫本で300ページ弱なので固有名詞の密度が高くなりすぎてしまっている。
ただ、この満員電車のような群像劇は、次作の「水車小屋のネネ」で上手く消化されている。テーマ的にも通底するものがある。
ひとびとはいろんな複雑な事情を孤独に抱えながら生きている一方、どこかで繋がりながら暮らしている。そのようなコミュニティを軽い筆致で描く。「水車小屋のネネ」はそのようなテーマが結実したもので、とてもよかった。その雛形がこの小説になんだろうと思う。
津村の小説は、むかしのジャンルでいえば中間小説のような印象がある。純