津村記久子のレビュー一覧

  • 婚礼、葬礼、その他

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    本書には、「婚礼、葬礼、その他」と「冷たい十字路」の短編2作品が所収されている。

    「婚礼、葬礼、その他」は、1日の間に、友人の婚礼(2次会の幹事を依頼されている)と会社の上司の父の葬儀が重なってしまって、さあ大変、という状況での主人公の行動や、人間観察、人間関係の機微、そこでの主人公の心の移ろいが描写されている。

    一方、「冷たい十字路」では、自転車通学の高校生達による傍若無人な自転車の乗り方から起こるべくして起こった事故を題材に、その事故の周辺の人びとの生活や思いなどが粛々と綴られた作品。

    いままで、津村さんの作品では、どちらかというと20歳代後半から30歳代の働いている女性達を主人公に

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    2013年08月24日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    婚礼、…:よくあるいらだち、どうしてこうなるの?という感じ、ぼんやりとした設定。津村さんらしい話。
    冷たい…:心が重くなります。これも津村さんらしさ。

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    2013年07月19日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    登場人物達の人間臭きドタバタ感が好かった。人間的等身大のユーモアとアイロニーの流れが、何処か澄ましたような文体から滲み出て来る小説で、アイロニカルな穏やか空気の流れを肌で感じるようだった。

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    2013年04月18日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    『ポトスライムの舟』や『アレグリアとは仕事はできない』もそうですが、働くこと、あるいは働いている人についてとなると、津村さんの筆致はひときわ冴えまくります。コピー機や故人といったモノ(物・者)に対する呪詛にどこか共感できたり笑えたりするのは快感です。

    本書に収録されている「冷たい十字路」は、『アレグリア~』に収録されている「地下鉄の叙事詩」と似た手法で書かれています。一つの出来事を複数の関係者の視点から描くというのは新奇ではありませんが、プロ作家としての手腕が発揮されています。

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    2013年03月14日
  • 水車小屋のネネ【毎日文庫】

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    この小説を読まなかったら一生ヨウムなんて知らなかったと思う。
    時代が違ったら主人公姉妹に対する周りの人々の対応が違っただろうから、きっと行く末は違ったんじゃないだろうか。
    この物語にはそういったことを考える前に人としての優しさから先に身体が動いてしまう、そんな人が多くて、つい責任や損得勘定で動きがちな私が忘れていた気持ちをほんの少し思い出させてくれた。

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    2026年06月28日
  • 水車小屋のネネ

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    夫が読んでて表紙が可愛かったので読んでみた。個人的に珍しい動機。久しぶりに夫婦で同じ作品を読んだので感想戦が楽しかった。義母もこれから読むみたい、楽しみ。内容は穏やかな物語だった。警察が登場するような事件は起きず、姉が妹を連れて、鳥のネネがいる蕎麦屋に住み込みで働くところになり、新天地で姉妹2人がどう生き往うたかの物語。物語の内容とリンクする表紙のイラストを探すのが楽しかった。作品中の挿絵は一捻りされてて、描き手の遊び心を感じた。挿絵のページがくると嬉しかった。2001年まではとても面白かった!2011年から失速した感じがした。「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」このフレーズ

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    2026年06月26日
  • ポトスライムの舟

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    ネタバレ

    ページにぎっしりと詰まった文章、改行はほとんどなし。初手から読みづらそうと思いましたが、予想は的中しました。『コンビニ人間』と『推し、燃ゆ』とはぜんぜん違う。描かれるのは過労とパワハラ。過労なんて関係なくどんどん増えていくポトスライムと、主人公の差はなんなんだろう。女4人の暮らしぶりに疑似家族好きの私は心躍りました。年収って、結婚って、子供ってなんなんだろう。お金よりも大切なことがあるって言いたいの?結局、作者が伝えたいことが分からないまま、私は本を置いたのです。人生とは辛いものなのです。

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    2026年06月22日
  • 水車小屋のネネ

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    ある姉妹とネネ、その周りの人たちの40年もの間のほっこりする話。姉妹は子供なのに少し大人びて、それをとりまく周りの人が優しく温かく支えて成長していく。そして彼女たちも次の世代を温かく見守っていく。
    最後にネネが死んじゃって終わり、みたいな終わりじゃなくて良かった。

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    2026年06月22日
  • 水車小屋のネネ

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    幼い姉妹が必死に生きる姿が描かれているが、どこかリアリティに欠ける印象を受けた。世界観に没入できず、展開のテンポも好みに合わなかったため、2週間かけて読み進めたものの途中で断念してしまった。

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    2026年06月19日
  • 水車小屋のネネ

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    評価が難しい。

    特に大きな転機も無く、
    登場人物達の半生を追っていく。
    気張らずに読めるが、
    ハラハラドキドキはない。

    ある意味、現実に近い話。
    でもそんな中でも、1人の人間にとっては
    特筆すべきイベントや瞬間があり、
    それらが未来の自分を作り上げていく。

    人生ってこんな感じなんだな、
    と思わされた作品。

    気負わず、集中せずに読めて、
    私は嫌いでは無かった。
    でも、心に何か残るか、
    登場人物の心の動きに寄り添えるか、
    と聞かれたら少し距離を感じる作品だった。

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    2026年06月13日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    津村記久子さん毎回面白いので今回はオヤッと…つまらない住宅地なので住んでいる人々もつまらないせいなのか、あまり読み進められず。興味もわかなかったので、挫折。

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    2026年06月11日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    総じて、自分の心と向き合うような内省的な短編集でした。

    登場人物たちは、前向きに捉えられない出来事や感情について思いを巡らせており、その心の動きには共感できる部分も多かったです。一方で、それぞれの作品にテーマはあるものの明確な答えが示されないことも多く、読後も霧の中にいるような感覚が残りました。すっきりとした結末を求める人には合わないかもしれませんが、人の心の曖昧さを味わえる一冊でした。

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    2026年06月09日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    誰もが思うことだが、登場人物が多すぎる。多いなら多いでそれに見合う紙幅があればいいけれど、文庫本で300ページ弱なので固有名詞の密度が高くなりすぎてしまっている。

    ただ、この満員電車のような群像劇は、次作の「水車小屋のネネ」で上手く消化されている。テーマ的にも通底するものがある。
    ひとびとはいろんな複雑な事情を孤独に抱えながら生きている一方、どこかで繋がりながら暮らしている。そのようなコミュニティを軽い筆致で描く。「水車小屋のネネ」はそのようなテーマが結実したもので、とてもよかった。その雛形がこの小説になんだろうと思う。

    津村の小説は、むかしのジャンルでいえば中間小説のような印象がある。純

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    2026年06月06日
  • 水車小屋のネネ

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    良かったです。さすが本屋大賞ノミネート作品。こういうヒューマンドラマ系好きです。登場人物全員いい人で優しい気持ちになれます。多少冗長かなとも思いましたがほっこりとした気分で読めました。

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    2026年06月06日
  • この世にたやすい仕事はない

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    そんなに頑張らなくて良いのにどうしても首を突っ込んで頑張ってしまう。割り切れたらどんなに楽か。この主人公の行動に共感してしまった
    せんべいの話はすごい頑張って思い入れもあるのに、上の気ままな判断に振り回され、やる気がなくなるのに共感しました。

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    2026年06月01日
  • ポトスライムの舟

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    パワハラで精神を病んで会社を退職した主人公と自分の境遇が多少重なる部分もあった。
    そんな境遇でありながら世界一周旅行に向けて、複数のバイトを掛け持ちし、ひたむきに節約を続け前向きに日々を生きている。
    その姿が健気で慎ましく、美しい。

    派手な話の展開もなく、ただ淡々と彼女の日常が綴られだけだが、その姿が胸にじんわりと染み入る。
    そういったタイプの作品だった。

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    2026年05月30日
  • つまらない住宅地のすべての家

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    挨拶を交わすだけのご近所さんも、表面的なことしか知らない職場の人も、誰でも何かの事情や問題を抱えている。理解はしているつもりだが、触れる機会もないし、あえて触れにいくこともない。
    そんな一端を垣間見せてくれた本だった。
    同時に、自分が思うほど自分自身はちっぽけな存在ではないのかもしれない。今日はいつもより人と深く関わってみようか、そんな風に思わせてくれた。

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    2026年05月28日
  • 現代生活独習ノート

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    誰もが生活していて、陥ってしまうこと。
    どうでもいいことなんだけど、そういうドラマにハマってしまうと抜け出せない。
    毛玉取りは、意外とそういうところから抜け出せる手段だったりする。
    という、私としては、自己啓発的な意味のある作品だった。

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    2026年05月27日
  • この世にたやすい仕事はない

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    最後に、元の仕事に戻るという結末は、ちょっと悲しかった。ため息ついて難しい仕事に戻るなら、戻らないという結末でも良かったのかなと思う。

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    2026年05月26日
  • 現代生活独習ノート

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    初めましての作者の本。現代社会の生活に疲れた人達の話。最後は少し気持ちが浮上出来るそんな後味でした。ただ、悔しい事に牢名主だけ理解出来なかった…。

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    2026年05月25日