津村記久子のレビュー一覧

  • 水車小屋のネネ

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    10代の理佐と、まだ幼い律。この姉妹を取り巻く人々の善意と優しさに溢れる物語。

    ヨウムのネネの存在は、周りの人々の結びつきを強くし、笑顔溢れるものにしてくれています。ネネの言葉の掛け合いは楽しめます。『六波羅探題!』(笑)

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    2026年07月11日
  • 水車小屋のネネ【毎日文庫】

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    水車小屋のネネ
    高校を卒業して妹の律と2人で水車小屋のある蕎麦屋に住み込みで働くようになった姉妹。
    最初はひどい母親で2人はその後ちゃんと生活していけるのかと読み始めた。
    序盤こそ不安な空気があったが、水車小屋で石臼の監視をしているヨウムのネネとともに物語が進んでいくと、ネネを取り巻く人たちが まさに周りの人たちの良心で自分の思考、行動、性格などが出来上がっていると。ほんとに周りにいる人で人は影響を受けて育ち形成されると思った。
    温かな作品と思います。

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    2026年07月08日
  • 枕元の本棚

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    プロの作家の読書力は素晴らしい。マニアックな本のオンパレードだがどれも読んでみたくなる魅力に溢れた書評エッセイ。

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    2026年06月29日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    現在の津村さんの作品とは違う、毒のある生々しい煽るような言葉をあえて使ってる感じだった。
    (私が読んだのはちくま文庫2013年発行のものだから、作品群の中でも「若い」ほうなのかも)
    「地下鉄の叙事詩」はいっそもうホラーのように思えた。

    読んでいる間じゅう、焦燥や怒りや空虚な感情、負の感情でぐるぐるになった。掻き回されて、苦しくつらいと思った。それが最後には少しの救いがあって、状況は変わってないし、これからよくもならないままなのに、一瞬息をつかせてくれる。現実もそうであったならどんなにいいか。

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    2026年06月26日
  • 水車小屋のネネ

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    人生万事塞翁が馬、とはよく言ったものだと思わせる作品でした。私できることは、ただただ目の前に起きたことに対して誠実に、そして最善を尽くことなのだと改めて確認できました。

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    2026年06月25日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    難しい古典も難なく読まれている気がする。すごい。この中の本、ほとんど読んでいない私、いつか読めるだろうか。
    もっと、親しみを持って読んでいけたら、楽しそうだと思った。

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    2026年06月24日
  • 浮遊霊ブラジル

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    うどんの話が続いたので連作かと思いきや関係なかった。ほどよい短さの短編集。
    『地獄』が発想がすごくておもしろい。たとえ自我が保てたとしてもやっぱり死ぬのは嫌だ。

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    2026年06月13日
  • 枕元の本棚

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    自分では知りえない本ばかりで、ちょっとマニアックでとても興味深い!作家さんなのでいろんなアンテナを張ってるんですね。
    少しずつ気になる本読んでいきます。

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    2026年06月10日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    仕事に疲れた30代女性が短期の仕事を転々としていく。章ごとの表紙が妙に怖い。見張り、バスのアナウンス原稿作成、お菓子の袋の内容作成、ポスター貼り、公園整備の仕事はどれも初めて聞く仕事内容で社会を知れた気がして面白かった。掴みどころのない不思議な主人公。

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    2026年06月06日
  • ポトスライムの舟

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    こういう温度感の話好きなんだよな〜
    と思ってたけど十二月の窓辺はあまりに前職の自分がチラついて…当時はどこに行ってもダメだと思ってたけど、全然そんなことなかったな。
    こうやって学生時代ぶりに本読んだり音楽楽しむ余裕もなかったな。嫌な環境の職場って害でしかない。やだね〜ほんと。(感想じゃなくて日記になるシリーズ)

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    2026年06月05日
  • この世にたやすい仕事はない

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    働くって何、仕事に没入していてふと立ち止まって考える機会って中々ないが巡り巡ってそうだよねって思える作品とでもいいますか。
    ただ祈り、全力を尽くすだけ。

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    2026年06月04日
  • ポトスライムの舟

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    ネタバレ

    表題作がとても良かった。
    薄給の職場で働いていると、ふとした瞬間に「自分の人生はこれで良いのだろうか」「他の人は立派なのにそれに比べて私は……」みたいな思考に苛まれることは自分もよくあるので、共感できるものがあった。
    ナガセは突発的に「世界一周」という夢に向けて貯金を始めるものの、些細なことで散財してしまう自分に嫌気が差してしまう。
    しかし、それは本当に散財なのだろうか?
    親や友人や職場の人たちと関わる中で、自然に「そうするべきだ」「そうしたい」という気持ちがナガセの心を動かしたのだと思う。
    我慢して貯金することも素晴らしいことだとは思うけれど、今この瞬間の僅かなお金の消費が人生を「豊かに」「

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    2026年06月01日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    未読だった津村さんのデビュー作。

    今まで読んだどの津村作品よりも、
    主人公が多面的であまりに人間臭く、とてもよかった。

    個人的に構成が若干わかりづらいところがあったり、河北のつかみどころのなさが理解できなかったりしたので4にしてみたけれど、限りなく5に近い。

    オカノ、好きだなあ。

    p. 153
    魂と肉体の組み合わせは無数にあり、その相性がよくないことに悩むことのなにを責められるというんだろう。両者の間の軋みを感じることができるのは当事者だけなのだ。

    解説が、解説しすぎていてナンセンスに感じて途中読み飛ばしてしまった。
    読み手がどう感じたか、それでいいのに、これはこの社会問題で…みたい

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    2026年05月31日
  • ポトスライムの舟

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    「ポトスライムの舟」と「十二月の窓辺」の中編2本が収められている。2つの作品は独立しているが、後者は前者の前日譚であるらしい。なので、後者の主人公ツガワは前者の主人公フカセと同一人物という事になる。確かに人物造形的に繋がりが感じられて、フカセの理解には後者も読んだ方がより理解が深まるだろう。

    解説でも触れられているが、文体が独特で静かな語り口であるのだが、中々にハードボイルドで、主な登場人物がカタカナで表記されている事により客観的に物語に入っていける。
    両作品ともいわゆるロスジェネ世代の女子の人生観や仕事観がよく表現されているように感じるが、僕がそこからかけ離れた世代であるのでどうでしょうか

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    2026年05月30日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    サラサラっと読んだ。
    本のブックガイド的に使っていきたい。
    津村さんの注目する点が面白く感じた。
    読んでない本ってまだまだあるなと感じた。

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    2026年05月27日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ありそうでなさそうな仕事が、夢を見ているようで面白い。
    自分もこの主人公に似てると思った。
    淡々としているが慣れてくると好奇心が勝って自分がしんどくなるラインを踏み越えてしまう。

    あとは、路地の話にあった、団塊世代への描写がキレッキレで最高だった。

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    2026年05月25日
  • ポトスライムの舟

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    久しぶりに小説を読んだ。選んだのは、津村記久子さんの『ポトスライムの舟』。
    映画『君は永遠にそいつらより若い』を観て以来、ずっと気になっていた作家さんだ。文芸評論家の三宅香帆さんもお薦めしていたので、「それならまずはデビュー作から」と手に取ってみた。のちに芥川賞受賞作だと知り、そういえば当時ニュースで見聞きした記憶がうっすらと蘇る。

    慣れない関西弁に最初は少し戸惑ったものの、読み進めるうちに、それが逆に主人公・ナガセの思考をダイレクトに脳内へ届けてくれるような感覚に変わっていった。彼女の淡々とした日常の中に、自分も一緒に没入していくような心地よさ。

    読み終えたとき、これはまさにあの映画と同

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    2026年06月06日
  • うどん陣営の受難

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    このレーベル(?)、2冊目ですが薄くて気軽に読めて表紙もオシャレでいいなあ。
    久しぶりに小説読みたいな…って層にもおすすめできそう。

    そして安定の津村さん。
    ふざけているのか真面目なのか。よく分からないラインを堅実に歩いていく。
    私は津村さんの会社小説に出てくる登場人物たちに大体好感を持つし、なにより読後感が好きなんですよね。
    なんだろう、謎の爽やかさに少しの切なさが混ざっている。大人、みんな働いて生活してんだな、そうさつまりこういうことなんだよと、背中をポンポンと叩いてくれるような…

    それにしても緑陣営、緩そうで意外と強固な絆が「うどん」なの面白い。うどん好きに悪い人間はいないのか。どん

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    2026年05月05日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    主人公に世代と境遇が近く、自分も現職を辞めたらこうなりそうだと思いながら読んだ。気がついたら仕事に没頭してしまう性格も似てた。やりようを見出すと没頭してしまう。やりがいではなくやりよう。それで期待以上の成果を出すものの疲弊している。何が起こるかわからない中で大抵のことは受け入れて、ただ全力を尽くし、どうかうまくいきますようにと祈る…というスタンスでしかないのに。箱田さんみたいな憎めない上司がいたらいいな。主人公の性別が途中まで伏せられていたのは構成の妙かな。純文学は苦手な方だけど楽しめた。

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    2026年05月03日
  • ポトスライムの舟

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    おそらく作者のエッセイをいくつか読んだ影響もあるかと思うが、「仕事」や「働く」という事柄に関する生々しさや切実さに胸を衝かれる。ここに書かれていることは「労働」という言葉の響きより、「働く」という言葉が合っているように感じる。
    ナガセは徐に一年かけて世界一周旅行の資金を貯め始めるが、些細な、または些細でなかったりする事情で順調に貯められかったりする。
    大きく何かが変わるわけではないけれど、憑かれたように働き詰めだった彼女にささやかな心情の変化が訪れ、また日常に戻っていく描写に自然と涙が流れた。
    十二月の窓辺は読んでいてずっと呼吸が浅くなっており、こういう上司、知っている…という覚えのある痛みを

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    2026年05月01日