あらすじ
作文のテーマの立てかたや書くための準備、書き出しや見直しの方法などを紹介。その実践が自分と向き合う経験を作る。若い人に手解く、心に効く作文教室。
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Posted by ブクログ
こども向けに書かれた作文の書き方の本です
実績のある小説家のかたが書かれてます
舐められるのではないかというくらい謙虚な姿勢で述べられています
作家にしては自慢話が一切なく、作文行為のハードルを下げる、スモールステップな案内で書かれています
自身の生活に関わる、本当に取り留めもないことについて書くだけで充分とあり、例文を紹介され、本当に何でもいいんだと思わせるような気分になりました
白眉は「見栄を張らずに、ほんとうのことを書く」というアドバイスでした
ありのままの自分を出す、というと開きなおっているようで受け入れたくないと批判されそうですが、自分が思ったほんとうのことを述べるだけで作文は良くなると著者は述べていました
たしかに見栄を張るより、素の話のほうがおもしろいこともあるなと思いました
そして、いくらでも自分を飾り立てれる作文で、ほんとうの自分を書く行為は逆に難しいことが伝わってきました
著者の書く文章は特異なレトリックがある訳でもないと思いますが、自身がほんとうに思っていることと文章の距離がかなり近い印象を受けました
だから面白いのかなとも思いました
Posted by ブクログ
小学校高学年くらいから読める平易さで、文章を書くことについてまとめられた本。ややエッセイ寄りかな。
「何か書きたいな」という今の自分にフィットしていて、手元に置いておきたいなと思った。眠れぬ夜にはペンを持てと似たテーマ。
Posted by ブクログ
津村記久子さんの小説は読んだことがなかったが、本書の文体のとにかく飾らない、フラットな感じが好き。おやつのうまい棒やプライベートブランドの話、みたいな超卑近な話をさらりとしたりとか、こうすべきである、という偉ぶった感じが全くない感じとか。文体について、ある人のものを真似ている、と本文中にあったが、誰のものなのか、気になるなあ。
「作文」に対してのスタンスも、ものすごくあっさり淡々としている。芥川賞作家が「書きたいとも思わない」とさらりと言ってのける、意外な感じ。純文学の作家は、何かを書くこと、物語を書くことへのオブセッションのようなものがあるのではと勝手に思っていたけれど、そうでもないのか。まあそれはそうか。
文章を書くことが内省とセルフマネジメント、自立につながるという考え方は良いなと思った。ジャーナリング的なオフロードではなく、自分自身を客観視するきっかけとしての文章。辛いことも、文章にする、自分の外側に出してみることで「まぬけ」化できてちょっと楽になる、という考え方。想定読者である若い人たちにも伝わると良いなと思った。
メモの取り方も、比較的スタンダードなものだと思うけれど、活躍している作家さんのやり方を知ることができるのは興味深かった。
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いままででいちばんいい読書読本だと思われる。なにしろ有名な小説を手本にしていないことがいい。そして日常の感想文やメモなど簡単に始められるアドバイスをしているのがいい。子どもだけではなく、文章を書くことが苦手な大学生にも薦められる本である。
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書きたいなら読んだ方がいいし、
読んだなら書いたほうがいい。
もっとちゃんと感想や自分の気持ちを言語化しておこうと思いました。
作文の書き方について、理論→実践の手法が素晴らしくわかりやすくてとてもよかった。途中絶賛されていた高校生のてんぷらの作文もよかったなー。てんぷら!
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作文の書き方について「先生からの指導」というより「頼りになる先輩からのアドバイス」という感じで教えてくれる一冊です。
津村さんご自身が、長年ずっと書くことや考えることと真摯に向き合ってきたんだな、というのが文章から滲み出ていると思います。
ただポップなイラストなども所々あるものの、あくまで文章主体の本なので(おそらく一番読んでほしいはずの)読書が苦手な子供が自然に手に取るのは、ちょっと難しいようにも感じました。
「授業で取り上げる」「図書室の目につきやすいところに置いておく」など、この本と子供を結びつける大人のサポートがあるといいんじゃないかなと思います。
Posted by ブクログ
作文を書くことについて、子ども向けに分かりやすくかいている本。
そもそも作文をすることによるいいことって何だろう?という疑問に等身大でこういう効能がありますと具体的に答えてくれているところが良いです。
津村記久子さんのファンなので、エッセイとかもそういう風に考えて書いてるんだと分かるので面白かった。
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津村記久子さんに作文について教えてもらえるなら…と30代でも読んでみました!
押し付けがましくない、等身大の文体で、文章を書くことについて書いてありました。津村さんのことも少し知ることができて嬉しい。
自分の考えを書き留める中で、「自分に全然関係がないように思える人も自分の生活を便利にしているのかもしれないと思うと自分と関係ない誰かを簡単に切り捨てることはできなくなる」と深めてらっしゃるのが素敵だと思った。
「何かをおもしろい、好きだと思って、その理由を明日の自分に説明しているうちに、自分がどういう人間なのかということが作られていくようにわたしは思います。」という言葉にも共感。
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小中学生向けに書かれた本ですが、大人の方も文章を書いてみようかな、と考えた人のとっかかりに最適な本だと思います。
日常を切り取り、丁寧に文章にする。
そのためのものの見方を知ることができます。
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心に残った言葉
自分の考えたことを書き留める行動は、自分という人間を内側から支えることにつながります。
自立という状態は、自由という価値のあるものへとつながっているようにわたしは思います。
人間関係は選ぶことが難しくても、本を読むということは選ぶことができます。
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クセ〜!
中学生向け?面白い!
好きなクセの文章。
なにこの書き方!
作文嫌だなぁ〜と思ってる子たちに、
ほんとうに小さな単位まで噛み砕いて、作文とは?を教えてくれている。
ただ、作文嫌いな子は本を読むのも苦手な子が多いので、この文章を読み通せるかが疑問。
なんとかこのエッセンスだけでも伝えたい…
Posted by ブクログ
優しい語り口で分かりやすかったので、書くことのハードルが下がりました。
書く技術より、書くときの気持ちの持ち方の方が特に参考になったので、素直に書くことを楽しもうと思えたことが良かったです。
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文章を書くことについて、わかりやすく優しい語り口で書かれていて、読みやすかった。あと、自分の中で長年言語化できていなかった「なんで映画やマンガより本がいいのか?」について「それだ!!」という回答をゲットできた。
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「書けそうなことを書く」「情報(what,when,how)」「実感(あるある)」「読む書くを繰り返す」「好きな感じを真似る」「本を選ぶ自由(本は読む人を選ばない)」
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新しい趣味として、自分の楽しみのために作文しようかなという気持ちになった。
日記も続いたことがないけれど、書いてみようかと思うほど、ハードルを下げてくれる。
中学生の頃に読みたかったし、大人になった今でも出会えてよかった一冊。
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【目次】
第1章 作文は何を書いたらいいのだろう?
第2章 作文を書いたらいいことがある?
第3章 作文はどう書いたらいいだろう?
第4章 メモを取ろう
第5章 書き始めてみよう
第6章 伝わる文章ってどんなもの?
第7章 感想文をなぜ書くの?
第8章 文章をもっとよくしたいなあと思った時に
第9章 作文に正解はあるか
Posted by ブクログ
作文とは日々の生活の感想文。
何でもかんでもメモを取る癖をつけ、自分の頭で考えることが大事。
そして自分の嘘偽りない正直な気持ちや考えを文章に載せること。
作文という得体の知れないものに対するハードルが少し下がった気がする。
Posted by ブクログ
作文が書けたらいいことがある?
作文とは未来の自分に対して書くこと。メモの取り方、テーマの決定、書き出し、いい文章とは、などなど実例を挙げて具体的に述べられている。
学生を念頭に置いた語り掛けが功を奏し、テーマを体現する構成も素敵。
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初読。作者の本は読んだことがないが、結構自分にささる内容だった。特にメモの話と感想文の話。書き留めることは自分自身を知ることにもなる、みたいな部分。読んでよかった。
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著者の津村さんが普段どんなふうに執筆されているのか、その一端を垣間見れる一冊だった。
ネットで他人の言葉ばかり見て、自分の言葉で文章を綴ることをしなくなったせいか、どんどん自分の感受性が低下していたり、自分の言葉で書いたりすることができなくなっている。まずは自分の言葉でメモするところから始めてみようと思った。
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私は「しずかなインターネット」という文章投稿サービスを使っており、日記というか雑記というかそういったものを投稿している
文章を何かしら毎日書くようにしたいと思っているため、可能な限り毎日投稿するようにしているのだけど
書くことがねえ!とか書いたけどなんかなーということも多かったのでそういう文章を書くことに関する本を読みたくて色々と探したらこの本にたどりついた
文章に関する本というと小説などの創作に関する技術のことを書いている本が多く、
またネットに文章を上げることに関してもアフェリエイトで稼ぐ!みたいなものが多くて、いや、そういう方向性じゃない…っていうものが多かった
これは作文とあるけれど、エッセイや日記などにも活かせると思う。書き出しや何を書くか、どう書くか、考えたことを留め置くためにメモを取るコツなんかも平易に解説してくれている
もともと10代向けのシリーズの1冊なので、ちょっとだけ自分の文章をブラッシュアップさせたいぐらいの温度感の人には合っていると思う
Posted by ブクログ
数々の賞を受賞されている著者が記すエッセイテイストの作文指南書。フワリとした雰囲気の中に知を盛り込み、肩肘張らずに気楽に日常に作文を取り込むといいことあるよ、楽しいよと教示してくれる内容でした。
何か書いてみようと思わせてくれる一冊です。
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読書は友達の話を聞くことに似ている。
動きを追う必要がなく、ただ聞いていれば良い、ただ文を読んでいれば良い親密さがあるとのこと。
抜き書きではなく、要約をメモすること。
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津村さんの小説が好きなので読んでみた。
まず、津村さんが文章を書くことが苦手だと書いていることに驚く。小説家が文章を書くことと、学校の授業で作文を書くことは「あまり変わりはありません。」(P8)それでも書くのは「「それが仕事だから」と説明するよりほかはありません。」(P9)
こんな芥川賞作家がいるだろうか。他にも色々な賞を受賞していて、コンスタントに作品を発表し、長編も短編もエッセイも書き、ドラマ化されたこともある、デビュー20年(この本がでた時は17年だけど)の作家なら、一流と言って良く、大いに威張っても誰も文句は言えないのだが、とことん謙虚であるのが津村さんらしいというか、そこが好きだなと思う。
ひたすら書くことのハードルを下げてくれるのだが、読んでいくとやっぱり只者ではないという気がしてきた。文例として冷凍のたこ焼きを食べたことが書かれているのだが、冷凍のたこ焼きについて素人が書くときは、それが「意外と美味しかった」か「やっぱりまずかった」かのどちらかになってしまうと思うが、津村さんは「どんなふうにおいしくもまずくもなかったのか」(P33)について書いている。その視点が才能なんだよなー。
平易な言葉で、「あなたにも書けるよ」と勇気づけてくれる本であり、読書が素晴らしいことについても書かれているので、実際の中高生にも読んでほしいけど、読むのはある程度書ける・読める子、書きたい気持ちのある子かもしれないなと思う。(そもそも書けない・読めない子は、こういう本を読まない。)
でも、いい本でした。巻末に3冊のおすすめ本が載っていて、その紹介文もとても素晴らしい。
『中学生から知りたいウクライナのこと』の紹介では、わからないところは飛ばしていい、「なんか複雑なんだな」とぼんやりわかればいいとあり、その上で素朴な疑問が平和につながることもあることをきちんと書いている。
Posted by ブクログ
読んでばっかりよりは書いたほうがいいし、書いてばっかりよりは読んだほうがいいです。読んでばっかりだと、単なる読書家になってしまうというのはおわかりだと思いますが、(でも読書家でいるのは本当にすばらしいことですよ)、書いてばっかりでも、自分の慣れた文章の書き方、ものの考え方、内容の展開のさせ方にこり固まってしまって、あまり良くないように思います。
また、書いてばかりで他の人の文章を読まないと、自分だけがものすごくいいことを言っていて、自分だけが上手だという気分になりやすいという罠があるようにも思います。そのぐらい、文章を書くということは、書いてくれる人に対して優しい、誰にでも開かれた趣味だと私は考えています。
(P.91)
Posted by ブクログ
作文なる学生時代の苦難を、気軽に吹き飛ばしてくれる一冊。
そっか、もっと気楽なものでいいんだー!
書くと同時に読むことも大事、とはこれまた納得。
津村さんの、うまい具合に肩の力が抜けた柔らかい文体が好きなので、ここに真髄をみた気がしました。
Posted by ブクログ
文章の中でも「作文の書き方」に
焦点を当てた本。
テーマの選び方や作文を書く意味、
書き出しの方法などサラッと書かれている。
作家の方ならではの視点が面白く小気味よいが、
中高生向けのようでやや物足りなさを感じた。