津村記久子のレビュー一覧
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素敵なタイトルだなと思って読んでみたら中学生男子が主人公で、彼らなりには不安定だったりヤキモキモヤモヤしていたりするんだろうけど、ごく普通の日々を描いている。だから読み始めは退屈な感じ。でもそういう小説なんだと思った真ん中あたりからページを繰るのも早くなったかな。
津村さんってあまり読んだことないけど、現代の仕事をしている普通の女子を描いた小説が多いようなイメージで、それでいながら本作は男子中学生が主人公というのはちょっと意外な感じがしたけど、男子中学生の親や友達とか女子とか世間に対する感覚がけっこううまく表現されているような感じがする。
舞台が大阪なのもいい。何となく大阪弁の会話ややりとりに -
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ネタバレとても心が温まるお話でした。
登場人物を応援したくなるような、そんな小説でした。
男に依存する母との生活から離れることを決断し、妹を連れて自分たちの生きる道を探すため、勇気を持って行動した18歳の理佐。妹の律はまだ小学生。
引っ越し先の土地で、水車小屋で蕎麦曳きの見張りをしているヨウム、ネネのお世話などをしながら、地元の人たちと関わりの中で姉妹は成長していきます。
ネネが、他人同士だった人たちの接点になって縁を繋げてくれていて、40年という時の経過を通して、姉妹やネネと関わってきた人たちのさまざまな岐路や交友や別れが描かれています。
降ってきた理不尽な環境に、諦めたり流されそうになっている -
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津村記久子さんの現代社会をテーマとした短編集。
金原ひとみさんの「もう何もしたくないという切実な本音に寄り添ってくれる稀有な小説」という帯文に惹かれて手に取りました。
仕事で疲弊している私にとって、『レコーダー定置網漁』と『粗食インスタグラム』は痛いほど共感する内容でした。膨大な情報に晒されていると、選択することが億劫になる。そんなときは、思い切って情報から距離をおき、心の赴くままに過ごしてみようと背中を押されたような気持ちになりました。
『イン・ザ・シティ』では、「キヨはますます人間というか、人情が嫌いになった。そしてそうやってはっきりと嫌いなことが増えると、自分という人間が一歩あるべき姿に -
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ネタバレ社会人の内容であるため、読書というよりどこかテレビ見ているような感覚だった。ポトスライムの舟はなんのために働いていくのかというところが主題だと思うのだが、それは生きるためなのか、旅行行くためかなど様々であるはずなのだが、主人公は生きるために働いているのか、働くために生きているのかが上手く掴めていない社会人をよく表していると思う。しかし、163万貯金するという目標を達成したことで、そんなに張り詰めなくてもいいと気付くところは面白かった。
12月の窓辺は、パワハラが横行する会社で務める人の話なのだが、読む中で主人公が悪いのかもしれないと錯覚するようにできていて上手いなぁっと思う。パワハラする人が -
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二人で暮らし始めた姉妹の人生を、水車小屋に住むネネと取り巻く人々
うーん。長い!正直な感想としては、ごめんもうちょっと話をはしょってくれません?という感じで、私はこの世界にもう一つしっかりと入り込めなかったようです。あと文体がちょっと単調というか夏休みの日記みたいなですます文体なのも気にはなりつつ。
が、過酷な人生を過ごすと思われた姉妹が(それなりに過酷ではあるが)周囲の良心にひたすら助けられ、そしてそれを周囲に返す、そんなサイクルを繰り返しながら家族ではなくてもみんながそれを受け継いで行く。劇的な大河ではないが、穏やかな川の流れのようなドラマとして、とても暖かな気持ちになりました。悪 -
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勝手なイメージで、難しい教養小説のようなものと想像していて長らく読むのを躊躇っていた。いざ読み始めると全く違った!
文章で読ませるのではなく、情で読ませる感じで、ややヤングアダルト的でもあった。初めての作家さんなのもあってか、正直、語り手が誰なのか?主語が誰なのか?など、ちょっとわかりづらくて戸惑うこともあった。難しい表現は使われていなかったが、読むのに時間がかかった。
それでも、人の優しさに溢れていて、途中泣けてきたくらい、素敵な世界観だった。
姉妹が仲が良いのも羨ましい。親が良くなくても、家族の中の誰か一人だけでも良好な関係を築ければ幸福度や安心感はぐっと上がる。
ネネが遭難した人の -
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人の善意や優しさが、時を越えて受け継がれていく、あたたかい物語。
大きな事件が次々と起こる作品ではなく、物語はゆっくり、淡々と流れていく。人によっては刺激が少なく、物足りなく感じるかもしれない。
でも、その緩やかな時間の中で描かれる、人と人とのつながりがとてもいい。
そして、この物語に欠かせないのがネネの存在。
ネネがいることで、人と人との距離が少し近くなる。ネネのことが大好きな人たちが、ネネを通じてつながっていく。そのつながりが時代を越えて広がっていくのが、この作品の素敵なところだと思う。
章ごとに視点や時代が変わり、それぞれの人生が少しずつつながっていく構成もよかった。
派手さ