津村記久子のレビュー一覧

  • 水車小屋のネネ

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    正直、今まで読んだ本の中で5本の指に入るくらい良かったです。40年間の物語、姉妹とネネだけかと思いきや、たくさんの人物が絶妙に繋がっていて、温かい気持ちになりました。個人的には藤沢先生の「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ。」という言葉がお気に入りです。相手のことを思って行動した方が心が満たされるっていうのが、自分の人生の中でも実感としてあるなと再認識しました。

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    2025年11月16日
  • とにかくうちに帰ります

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    ネタバレ


    かなり好き。
    イヤミス系が普段好きだけど、ミステリーとかじゃなく単に読むお話系だと、この人の作品かなり好きだと思った。

    ふと目に止まって手に取ったけど、そのままやっぱりやめよってせずにレジに持って行った自分偉い。
    よかった〜と思った。

    タイトルから、とにかく残業とかも断り、人からの誘いを交わしまくって帰る話なのかな、と想像してて

    最初の2つの話の雰囲気からも
    そんな話が来るだろう、と想像しながら読んでいた。

    そもそもこの最初の2つの話もめちゃくちゃに面白く好み

    応援するスポーツチームが没落してしまいやすい浄之内さん、
    勝手に失礼ながらそう思ってるから、最近気になるフィギュアスケート

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    2025年11月14日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    ## 感想

    私は今の仕事を14年続けていて、この本の主人公と同じ年齢と経歴だ。

    そんな主人公が仕事で燃え尽き、様々な仕事を転々とし、不思議な体験をしつつも、「仕事」対して色々考えていく話。

    「こんな仕事あるの?」というニッチな仕事と、ちょっと不思議な体験。

    そして最後の結末に至るまでに、ちょっとずつ過去の仕事のことが出てくる感じ。

    淡々とした主人公で、仕事や同僚に対して冷ややかな目を向けたり、変なところで仕事に熱意を傾けたりしていて、面白い。

    同じ仕事を長く続けてきて、結局どの仕事でも合う合わないはあるし、人によって感じ方は様々だということを実感してきた。

    なんなら今でもそう。

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    2025年11月09日
  • エヴリシング・フロウズ

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    こんな小説は初めて。なんだこれ、という感じ。青春小説というにはキラキラしてないし、ヒロシの成長記というほどのものでもない。いわゆる日常系なんだろうけど、しょうもないような細かい所作まで描きながら、つまらなくならないのはさすがと思う。

    はじめの方は、津村作品にしては読みにくいかな、なんて思ったけど、気づいたらぐいぐい引き込まれていた。久しぶりに読み終わってしまうのが寂しいと思える作品に出会えた。

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    2025年10月26日
  • 現代生活独習ノート

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    次は何を読もうかと、積読本たちをあれでもないこれでもないと10数ページ読んでは辞めてを繰り返して、壮大な長編小説も重い話も読む元気がないな、なんか気楽なのがいいな、と手に取った。
    1話読んで、これだわ、ってなった。
    全く劇的な事は起こらなくて、明るいわけでもないただ日常の生活を切り取ったようなゆるい空気感で、それでいてユーモアで心をほぐしてくれるような話たち。温かい梅昆布茶でも飲んでいるような感じで癒される。
    8話あってそれぞれ20~50ページ弱なので読みやすい。

    どれも良いけど特に好きだったのは以下3話

    ・レコーダー定置網漁
    仕事で、SNSだとか膨大な量の情報に触れて疲れきってしまった女

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    2025年10月05日
  • ポトスライムの舟

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    仕事は生きるために週のほとんどを費やすから、気持ちを持っていかれがちだが、きちんと働けることだけや仕事での評価がすべてじゃない。
    仕事での人間関係に悩んだ経験があるからこそとても刺さるし、自分を大切にできてるか、考えさせられます。

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    2025年10月04日
  • ポトスライムの舟

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    29歳、工場勤務の主人公。
    仕事に対するモチベーションをあげるためにも腕にタトゥーを入れることで頭がいっぱいの時期にふと職場に貼ってある世界一周旅行のポスターが目に入り、その金額が自分の工場勤務の年収と同じ163万円ということに気付く。
    今まではよく考えずに何気なく使っていたお金と向き合いはじめた主人公のナガセ。
    そして163万円が貯まった時、ナガセが何に使いたいと思ったのか。
    お金の価値観について改めて考えたくなる1冊。

    本編以外に短編『12月の窓辺』も収録。
    主人公の名前は違うが本編主人公の前日譚とされている短編。
    上司のパワハラぶりが読んでいて少しつらくなったのでそういう部分はナナメ読

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    2025年09月13日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    婚礼の方は、怒涛の勢いで1日が進んで行き、とても快活なお話でした
    十字架の方は、視点の切り替わりが多く、話についていくのが大変でしたが、後から、ジワジワと、ザワザワと来るお話でした

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    2025年09月07日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    津村記久子さんが対談しているということで手に取ったけど、小説と対談ではまた違うのか、意外と深澤真紀さんの言葉でバシッと決まって響く言葉が多かった。編集者のコピーライター的能力?
    津村さんの仕事の様子が読めたのも面白かった。
    ただ2人とも全然ダメではない、と本を読んだ限りでは思った。求めるところが高くて、自分たちをダメだと思ってるのか?自分を自分でダメだと思える時点で、ダメじゃないということかも。

    以下、心に残った箇所。
    ・(深澤)男性が仕事で長持ちするのは「いつまでも少年でいることを許されているから」
    ・(深澤)サブカル男グループって、「中二病」とか「DT(童貞)」とか言って、「男は幼稚であ

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    2025年09月02日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    こども向けに書かれた作文の書き方の本です
    実績のある小説家のかたが書かれてます
    舐められるのではないかというくらい謙虚な姿勢で述べられています
    作家にしては自慢話が一切なく、作文行為のハードルを下げる、スモールステップな案内で書かれています

    自身の生活に関わる、本当に取り留めもないことについて書くだけで充分とあり、例文を紹介され、本当に何でもいいんだと思わせるような気分になりました

    白眉は「見栄を張らずに、ほんとうのことを書く」というアドバイスでした
    ありのままの自分を出す、というと開きなおっているようで受け入れたくないと批判されそうですが、自分が思ったほんとうのことを述べるだけで作文は良

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    2025年08月27日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    大好き津村記久子さん。今回も安定の面白さ、というか普段よりわかりやすく希望が持てる結末のお話が多い印象でした。ちょっとした一歩が主人公の人生を大きく変える……かもしれないというテイスト。
    テレビドラマにもしやすいんじゃなかろうか。津村作品は抜群に面白い割に映像化があまりされていないというイメージなので、どこかのどなたか、ぜひ検討をお願いします。「河川敷のガゼル」のラストシーンなんか、とっても画になるんじゃないでしょうか。ガゼル連れてくるのが難しいか。

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    2025年08月16日
  • ポトスライムの舟

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    2009年芥川賞受賞。題材はロスジェネですが、作者の文章から立ち上がる人物の気配や物語の空気は、題材を超えて立体的に語りかけてくる何かがある気がします。読んでたら目の前に主人公が周りの空気ごと見えた瞬間があったということです

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    2025年08月12日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    面白かった。ゲームブックが収録されているのには驚いたが、懐かしく遊ばせてもらった。表題作がとても良かったが、個人的にはSさんの再訪が面白かった。

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    2025年08月05日
  • ポトスライムの舟

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    工場勤務のナガセは、生活の糧を得るための労働に虚しさを覚えていた。ある日、自分の年収である一六三万円で世界一週が可能なことに気づく。果たして、ナガセは思いを実現することができるのか。ユーモラスな題材と文章でありながらも、周りの人々との交流で変わっていくナガセに心を打たれた。

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    2025年08月04日
  • 浮遊霊ブラジル

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    おもしろい短編の詰め合わせ、どれを選んでもハズレなし!

    おじさん臭が伝わるような(そんなに、悪い意味じゃなく)おじさんが主人公の話。

    うわー、女の怖さ炸裂、という話。辛辣な部分もイヤな後残りなくサラッと。

    『世にも奇妙な物語』的な不思議感、満載の話。

    鋭い人間観察力でもって、独特の世界を作り上げられる津村記久子さん。どんな方なんだろう。お会いしてみたくなりました。

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    2025年07月19日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    小学校高学年くらいから読める平易さで、文章を書くことについてまとめられた本。ややエッセイ寄りかな。 
    「何か書きたいな」という今の自分にフィットしていて、手元に置いておきたいなと思った。眠れぬ夜にはペンを持てと似たテーマ。

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    2025年07月06日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ミステリーなのか、ファンタジーなのか?
    とても不思議な、でも心地良い世界に浸れる作品だ。
    読み終わって、水車小屋のネネの作者さんだったんだと気付く。
    また好きな作家さんが出来た。

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    2025年06月24日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    私はホリガイがとっても好きだ
    なんだろうか、私に似てるとかそんなおこがましいことは思わないけど、彼女の中途半端で流されやすいところも人の気持ちを考えてるのに考えられてない行動してしまうところも、まっすぐにしか見れなくなる時があることとか。
    読み終えた時、あぁホリガイさんに会いたいって思った会ったこともないのに

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    2025年06月16日
  • 現代生活独習ノート

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    現代生活手帖と粗食インスタグラムが好き。

    特に粗食インスタグラムの、オプションが多いことがいや、という感覚は共感が強い。
    あんまり料理をすることが好きではないのは、オプションが多すぎるからだと思う。最近、物事のルーティン化について、考えている。選ぶことを減らす。別に何でもかんでも減らしたいわけではなく、休日や自分の好きなことに選択のリソースを残すため。選びたいものを選ぶために、不必要には選ばない実験開催中。

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    2025年06月11日
  • とにかくうちに帰ります

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    お仕事小説。オンやオフのちょっとした出来事が静かに物語に紡がれていく。作者の腕。派手な出来事はないけれどみんなちゃんと働いて生きているなあと感じられる。そんな短編連作の後の表題作。大雨という非常事態ではあるけれど、それでもただ職場から家に帰るだけなのに絶望寸前までドキドキさせられた。おみごと!

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    2025年06月10日