津村記久子のレビュー一覧

  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    92作品の世界文学を飲みの隣の席で「てかさーっこの主人公さー、ちょっとヤバいんだけど」って軽い感じで語りつつも、だがあってはならない事に対しては厳粛に非難する、1冊5.6ページで簡潔に語ってくれるそんな本です。
    世界文学というと構えてしまって学校の教科書を読むような机と椅子に正座して読まなくてはという雰囲気があるけど津村さんの軽妙で率直な感想を聞くと何だかもう読んだ気になってしまう。
    この中で実際に読んだ事があったのは恥ずかしながら5冊くらい、あらすじくらいなら知ってる程度なのは15冊くらいで他の作品は知らないものが多くてそんな作品でも面白く読めた。ただ全く知らないものは読んでもよく分からない

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    2026年03月21日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    やりなおしたい文学だけ10作ほど読み終えました!

    自分にはなかった着眼点で面白い。そこに目をつければもっと話が面白く読めたのか…と。

    事前に本書を読んでブックガイドにするのも良いと思いました。

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    2026年03月04日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    小学高学年から。作家7人の迷回答と言うだけあって面白い。お悩みにそれぞれ答えてくれているが、一般的な回答を期待してはいけない。とにかく文章が楽しめる。

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    2026年02月23日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    ネタバレ

    読んでよかったし、この作品を読んで心から「良かった」と思えることが誇らしい気さえした。

    ユーモラスな語りと人間味あふれる人物たちの人間模様はエンターテイメントとしても成立していて、でも、どうしようもなく現実と地続きだ。
    女版の童貞・ポチョムキンを名乗る主人公は女性らしさを排した振る舞いをするのだけど、一方で彼女はどこまでも女性であることに自覚的である。男性から性的に求められることはなくとも、彼女は常に「男に殴られれば勝てない女性という肉体の弱さ」を噛みしめている。

    そういった原体験による主人公の原動力を安易な男女差に押し込めないことが、本作品最大の魅力だろう。

    改題である「君は永遠にそい

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    2026年02月23日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    ネタバレ

    SF(少し不穏)な短編集。

    ・サキの忘れ物
    人生を変えてくれる出会いと一歩踏み出す気持ちが導く素敵な話。千春のことを心から応援したくなります。

    ・王国
    自分も子どもの頃からラッパムシが見えてました。ソノミは生きづらい子ども時代を過ごすのだろうけど、いつかきっと誰かにわかってもらえるはず。

    ・ペチュニアフォールを知る二十の名所
    こういう不穏な話大好き。最近だと坂崎かおるさんの作品にも通じるものがあると思いました。

    ・喫茶店の周波数
    もやもやするやりとりだ終わりそうで最後にあかりちゃんが来て幸せな気分で終われるいい話

    ・Sさんの再訪
    これも不穏なのに最後に一歩踏み出す気持ちをくれるのが好

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    2026年02月16日
  • 浮遊霊ブラジル

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    ネタバレ

    昔読んで好きだった本の再読週間、1冊目。私は穏やかでマイペースで自分の人生を受け入れている人たちの話が好きなのだなと、ふと得た気づき。(川上弘美さんやばななさんの作品が好きなのも、まさにそういう理由からなのかもしれない。)

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    2026年02月12日
  • ポトスライムの舟

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    決して楽しく読める小説ではないけれども、ナガセのちょっとした気遣いとやさしさ、ツガワの最後に見せる思い切りにグッときました。

    佐多稲子のデビュー作を読んだ時に感じた無力感とガッツポーズをしたくなる気持ちをちょっと思い出しました。

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    2026年02月07日
  • ポトスライムの舟

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    素朴であたたかい津村節。こういうのでいいんだよ。

    『コンビニ人間』、『ハンチバック』、『推し、燃ゆ』と芥川賞巡り中にあった本作。

    そうそう。津村紀久子さんはこういう感じだった。こういうのでいいんだよ。

    彼女の書く甘すぎないしあたたかすぎない。緩すぎるかも?独特の雰囲気が好きだ。定期的に摂取したい。

    アウトリガーカヌーに乗ってゆるゆると決して速くはないけれど、それでいて不思議と転覆しないバランスで世の中を漕いでいきたいものだなあ。

    それにしても表紙の男の子がかわいすぎる。このワンポイントが入ったTシャツあれば欲しい。

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    2026年02月06日
  • とにかくうちに帰ります

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    津村記久子さんの小説を読むのはこれで3作目。面白かった。以前に読んだ作品の表紙や挿絵が『ポテン生活』でお馴染みの木下晋也さんだったのですが、本作も文字どおり『ポテン』なお仕事・生活の話を中心に、タイトル作の『とにかくうちに帰ります』でも人間ってなんかいいなと思わせてくれる素敵な話ばかりでした。

    田上さんの
    ・どんな扱いを受けても自尊心は失わないこと。またそれを保っていると自分が納得できるように振る舞うこと。
    ・不誠実さには適度な不誠実さで応えてもいいけれど、誠実さに対しては全力を尽くすこと。
    は自分も壁に貼って毎日復唱したい。

    しばらく自分の中で津村記久子ブームが続きそうです。

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    2026年02月04日
  • この世にたやすい仕事はない

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    朝井リョウさんおすすめで読みました。仕事を辞める理由や事情は千差万別。逃げ出してもいいし、時間が経ってから戻ってもいい。この本に登場する、仕事を一度離れたけど復帰した人物たちは、元の職場から迎え入れられている。みなさん共通して、仕事に全力を尽くしていたからなのだと思います。

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    2026年02月03日
  • まともな家の子供はいない

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    多感な中学生が主人公の小説。
    「これだから最近の子は〜(だめね)」って昔からよく言われてきたけど、思春期に入った時、自分の親や担任の先生の言動が気持ち悪くて、子どもより大人の方がだめじゃんってイライラしてたことを思い出した。
    あの頃は必死で自分なりに、大人になろうとしてたんだなー、と小説を読みながら主人公と自分を重ねてしまった。

    お盆休みにみんなで宿題の答えを集めているだけの話なのに、なんでこんなに面白く、思春期の複雑な心情を描けるんだろう?
    津村記久子さんの作品が大好きなことに気づいたので、これからたくさん読んでいきたい。

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    2026年01月17日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    本を紹介する時のお手本みたいな、「そんな本なら読んでみよう」となる一冊でした。読んだことのある本の紹介がめちゃくちゃ良いのでなおさら。

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    2026年01月11日
  • ポトスライムの舟

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    ひとつめのポトスライムの舟、かなり好きだった。

    自らが稼いだお金をどのように使うのか

    金銭的に余裕があれば、子どもを産んでいれば、あのとき結婚しなかったら。今では友人と思えない旧友、老いていく親、古びた実家。
    満ち足りた生活にはほど遠い気がするけれど、自分で選択をして行動を起こすことはできる。

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    2026年01月10日
  • とにかくうちに帰ります

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    最近急にハマった津村記久子作品であるが、本作もとても良かった。表題作の「とにかくうちに帰ります」は兎に角家に帰りたい話で、本当にそれだけなんだけど、それだけの話をそれだけじゃなく書いている。小説が上手い。

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    2025年12月31日
  • とにかくうちに帰ります

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    何気ない日常が最高に尊いんだということを、劇的な出来事との比較ではなくそこもまた何気ない日常のまま表現されていた。
    何気ない日常が最高にありがたいと思っている人間なので、言語化してくれてありがとうという気持ちになりました。

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    2025年12月29日
  • 現代生活独習ノート

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    最後、なぜかじんわり涙が浮かんできた。
    ここ数年はミステリーとか非日常の話を読むことが多くて。
    日常の設定(今振り返れば、それぞれ独特なんだけれど)小説の感じを思い出すのに、最初ちょっとだけ時間がかかった。
    でも、ほんと一瞬。2話以降、どんどん面白くなってきて、最後は一気に読み進めた。


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    2025年12月13日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    登場人物の感性に共感
    物語の展開がユニークで面白い
    特に列に並ぶ話が面白い
    短編の様々な可能性が見られた
    電車で読むのにちょうど良かった

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    2025年12月08日
  • 現代生活独習ノート

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    クソみたいな日常で生き延びる術を教えてくれる。具体的に何をどうするという話ではなく、自分と重ねて読み進め(驚くほど荒み具合に共感しつつ)て行き、ラストではまあ何とかやってくか、という気持ちになれる。最後に希望を与えてくれる、それがまた良い塩梅で。
    あるいは、若者の無力さと希望(無力であるが故これから何にでもなれるというか)、澱んだ空気にスッと風が入るような。
    本作もとても良かったです。

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    2025年11月25日
  • ポトスライムの舟

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    ネタバレ

    芥川賞受賞作『ポストライムの舟』とその前日譚とも言えそうな『十二月の窓辺』。
    やはり『ポストライムの舟』がかなりよく、『十二月の窓辺』はちょっと迷うところ。だけど『ポストライムの舟』は「こんな書き方あるかぁ!」と感嘆。なので迷いましたが、やっぱり★五つ。

    以下、解釈&ネタバレ。
    『ポストライムの舟』』の主人公・長瀬由紀子。このフルネームは最初の一文にだけ使われて、あとは「ナガセ」で統一される。ではなぜ、最初だけフルネームか?
    「脳内並行世界の確立にナガセが成功した」という個人的な感想を抱いている。本体は長瀬由紀子であり、ナガセは様々な長瀬由紀子のうちの一人。でも実際のナガセは前職、パワハラで

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    2025年11月21日
  • とにかくうちに帰ります

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    ネタバレ


    かなり好き。
    イヤミス系が普段好きだけど、ミステリーとかじゃなく単に読むお話系だと、この人の作品かなり好きだと思った。

    ふと目に止まって手に取ったけど、そのままやっぱりやめよってせずにレジに持って行った自分偉い。
    よかった〜と思った。

    タイトルから、とにかく残業とかも断り、人からの誘いを交わしまくって帰る話なのかな、と想像してて

    最初の2つの話の雰囲気からも
    そんな話が来るだろう、と想像しながら読んでいた。

    そもそもこの最初の2つの話もめちゃくちゃに面白く好み

    応援するスポーツチームが没落してしまいやすい浄之内さん、
    勝手に失礼ながらそう思ってるから、最近気になるフィギュアスケート

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    2025年11月14日