津村記久子のレビュー一覧

  • 水車小屋のネネ

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    8歳の妹と家を出た18歳の姉は、蕎麦屋の水車小屋でネネという名の鳥と働き始める。十年という時の流れを上手く挟みながら、それぞれの苦しさにそっと寄り添うゆるやかな善意や好意が結実させる、ささやかであたたかな幸福を描く。登場人物すべてに優しい眼差しを注ぐタイプの津村作品、大好き。

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    2026年01月24日
  • 水車小屋のネネ

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    audibleにて。1981年から2021年まで、10年ごとに話が進んでいく。しゃべる鳥のネネと水車小屋、そして主人公や登場人物たちの優しさが連鎖していく素敵な物語だった。

    出てくる人がみんな優しいんだけど、子ども達を必要以上に子ども扱いせずに人として扱うし、でも必要な時は守るし、助ける。

    押し付けがましくなくて、静かに見守ってくれているようなところがよかった。

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    2026年01月21日
  • 水車小屋のネネ

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    心温まる小説でとても良かった。日常的なストーリーで単調そうではあるけど、10年ごとに場面が変わることもあり、先を楽しみにしながら読み進められた。第一話(1981年)はほんま辛い。。。お姉ちゃんまじで頑張った。
    時代とともに環境は変わる。去り行く人がいて、来たる人がいて、そこに居続ける人がいる。受けた御恩を、また誰かに与えて、繋いでいく。そんな人達の周りには、同じように徳のある人が集まっていくような。
    藤沢先生の言葉も好き
    「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」
    人生なんてあっという間やし、みんな一生懸命生きてるんに。心の在り方を正された気がする。

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    2026年01月23日
  • 水車小屋のネネ

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    水車小屋におっきなしゃべる鳥がいて...という童話のような世界。
    残酷な家族像や人の悪意が描かれるのも童話っぽい。
    厳しい現実を助け合って生きてゆく。

    このファンタジックな世界に引き込まれて
    ページ数はあるけれどあっという間に読み終わった。

    マンゾク!

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    2026年01月18日
  • まともな家の子供はいない

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    多感な中学生が主人公の小説。
    「これだから最近の子は〜(だめね)」って昔からよく言われてきたけど、思春期に入った時、自分の親や担任の先生の言動が気持ち悪くて、子どもより大人の方がだめじゃんってイライラしてたことを思い出した。
    あの頃は必死で自分なりに、大人になろうとしてたんだなー、と小説を読みながら主人公と自分を重ねてしまった。

    お盆休みにみんなで宿題の答えを集めているだけの話なのに、なんでこんなに面白く、思春期の複雑な心情を描けるんだろう?
    津村記久子さんの作品が大好きなことに気づいたので、これからたくさん読んでいきたい。

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    2026年01月17日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    本を紹介する時のお手本みたいな、「そんな本なら読んでみよう」となる一冊でした。読んだことのある本の紹介がめちゃくちゃ良いのでなおさら。

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    2026年01月11日
  • ポトスライムの舟

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    ひとつめのポトスライムの舟、かなり好きだった。

    自らが稼いだお金をどのように使うのか

    金銭的に余裕があれば、子どもを産んでいれば、あのとき結婚しなかったら。今では友人と思えない旧友、老いていく親、古びた実家。
    満ち足りた生活にはほど遠い気がするけれど、自分で選択をして行動を起こすことはできる。

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    2026年01月10日
  • とにかくうちに帰ります

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    最近急にハマった津村記久子作品であるが、本作もとても良かった。表題作の「とにかくうちに帰ります」は兎に角家に帰りたい話で、本当にそれだけなんだけど、それだけの話をそれだけじゃなく書いている。小説が上手い。

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    2025年12月31日
  • とにかくうちに帰ります

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    何気ない日常が最高に尊いんだということを、劇的な出来事との比較ではなくそこもまた何気ない日常のまま表現されていた。
    何気ない日常が最高にありがたいと思っている人間なので、言語化してくれてありがとうという気持ちになりました。

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    2025年12月29日
  • 現代生活独習ノート

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    最後、なぜかじんわり涙が浮かんできた。
    ここ数年はミステリーとか非日常の話を読むことが多くて。
    日常の設定(今振り返れば、それぞれ独特なんだけれど)小説の感じを思い出すのに、最初ちょっとだけ時間がかかった。
    でも、ほんと一瞬。2話以降、どんどん面白くなってきて、最後は一気に読み進めた。


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    2025年12月13日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    登場人物の感性に共感
    物語の展開がユニークで面白い
    特に列に並ぶ話が面白い
    短編の様々な可能性が見られた
    電車で読むのにちょうど良かった

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    2025年12月08日
  • 現代生活独習ノート

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    クソみたいな日常で生き延びる術を教えてくれる。具体的に何をどうするという話ではなく、自分と重ねて読み進め(驚くほど荒み具合に共感しつつ)て行き、ラストではまあ何とかやってくか、という気持ちになれる。最後に希望を与えてくれる、それがまた良い塩梅で。
    あるいは、若者の無力さと希望(無力であるが故これから何にでもなれるというか)、澱んだ空気にスッと風が入るような。
    本作もとても良かったです。

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    2025年11月25日
  • ポトスライムの舟

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    ネタバレ

    芥川賞受賞作『ポストライムの舟』とその前日譚とも言えそうな『十二月の窓辺』。
    やはり『ポストライムの舟』がかなりよく、『十二月の窓辺』はちょっと迷うところ。だけど『ポストライムの舟』は「こんな書き方あるかぁ!」と感嘆。なので迷いましたが、やっぱり★五つ。

    以下、解釈&ネタバレ。
    『ポストライムの舟』』の主人公・長瀬由紀子。このフルネームは最初の一文にだけ使われて、あとは「ナガセ」で統一される。ではなぜ、最初だけフルネームか?
    「脳内並行世界の確立にナガセが成功した」という個人的な感想を抱いている。本体は長瀬由紀子であり、ナガセは様々な長瀬由紀子のうちの一人。でも実際のナガセは前職、パワハラで

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    2025年11月21日
  • とにかくうちに帰ります

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    ネタバレ


    かなり好き。
    イヤミス系が普段好きだけど、ミステリーとかじゃなく単に読むお話系だと、この人の作品かなり好きだと思った。

    ふと目に止まって手に取ったけど、そのままやっぱりやめよってせずにレジに持って行った自分偉い。
    よかった〜と思った。

    タイトルから、とにかく残業とかも断り、人からの誘いを交わしまくって帰る話なのかな、と想像してて

    最初の2つの話の雰囲気からも
    そんな話が来るだろう、と想像しながら読んでいた。

    そもそもこの最初の2つの話もめちゃくちゃに面白く好み

    応援するスポーツチームが没落してしまいやすい浄之内さん、
    勝手に失礼ながらそう思ってるから、最近気になるフィギュアスケート

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    2025年11月14日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    ## 感想

    私は今の仕事を14年続けていて、この本の主人公と同じ年齢と経歴だ。

    そんな主人公が仕事で燃え尽き、様々な仕事を転々とし、不思議な体験をしつつも、「仕事」対して色々考えていく話。

    「こんな仕事あるの?」というニッチな仕事と、ちょっと不思議な体験。

    そして最後の結末に至るまでに、ちょっとずつ過去の仕事のことが出てくる感じ。

    淡々とした主人公で、仕事や同僚に対して冷ややかな目を向けたり、変なところで仕事に熱意を傾けたりしていて、面白い。

    同じ仕事を長く続けてきて、結局どの仕事でも合う合わないはあるし、人によって感じ方は様々だということを実感してきた。

    なんなら今でもそう。

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    2025年11月09日
  • エヴリシング・フロウズ

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    こんな小説は初めて。なんだこれ、という感じ。青春小説というにはキラキラしてないし、ヒロシの成長記というほどのものでもない。いわゆる日常系なんだろうけど、しょうもないような細かい所作まで描きながら、つまらなくならないのはさすがと思う。

    はじめの方は、津村作品にしては読みにくいかな、なんて思ったけど、気づいたらぐいぐい引き込まれていた。久しぶりに読み終わってしまうのが寂しいと思える作品に出会えた。

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    2025年10月26日
  • 現代生活独習ノート

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    次は何を読もうかと、積読本たちをあれでもないこれでもないと10数ページ読んでは辞めてを繰り返して、壮大な長編小説も重い話も読む元気がないな、なんか気楽なのがいいな、と手に取った。
    1話読んで、これだわ、ってなった。
    全く劇的な事は起こらなくて、明るいわけでもないただ日常の生活を切り取ったようなゆるい空気感で、それでいてユーモアで心をほぐしてくれるような話たち。温かい梅昆布茶でも飲んでいるような感じで癒される。
    8話あってそれぞれ20~50ページ弱なので読みやすい。

    どれも良いけど特に好きだったのは以下3話

    ・レコーダー定置網漁
    仕事で、SNSだとか膨大な量の情報に触れて疲れきってしまった女

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    2025年10月05日
  • ポトスライムの舟

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    仕事は生きるために週のほとんどを費やすから、気持ちを持っていかれがちだが、きちんと働けることだけや仕事での評価がすべてじゃない。
    仕事での人間関係に悩んだ経験があるからこそとても刺さるし、自分を大切にできてるか、考えさせられます。

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    2025年10月04日
  • ポトスライムの舟

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    29歳、工場勤務の主人公。
    仕事に対するモチベーションをあげるためにも腕にタトゥーを入れることで頭がいっぱいの時期にふと職場に貼ってある世界一周旅行のポスターが目に入り、その金額が自分の工場勤務の年収と同じ163万円ということに気付く。
    今まではよく考えずに何気なく使っていたお金と向き合いはじめた主人公のナガセ。
    そして163万円が貯まった時、ナガセが何に使いたいと思ったのか。
    お金の価値観について改めて考えたくなる1冊。

    本編以外に短編『12月の窓辺』も収録。
    主人公の名前は違うが本編主人公の前日譚とされている短編。
    上司のパワハラぶりが読んでいて少しつらくなったのでそういう部分はナナメ読

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    2025年09月13日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    婚礼の方は、怒涛の勢いで1日が進んで行き、とても快活なお話でした
    十字架の方は、視点の切り替わりが多く、話についていくのが大変でしたが、後から、ジワジワと、ザワザワと来るお話でした

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    2025年09月07日