津村記久子のレビュー一覧

  • まともな家の子供はいない

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    多感な中学生が主人公の小説。
    「これだから最近の子は〜(だめね)」って昔からよく言われてきたけど、思春期に入った時、自分の親や担任の先生の言動が気持ち悪くて、子どもより大人の方がだめじゃんってイライラしてたことを思い出した。
    あの頃は必死で自分なりに、大人になろうとしてたんだなー、と小説を読みながら主人公と自分を重ねてしまった。

    お盆休みにみんなで宿題の答えを集めているだけの話なのに、なんでこんなに面白く、思春期の複雑な心情を描けるんだろう?
    津村記久子さんの作品が大好きなことに気づいたので、これからたくさん読んでいきたい。

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    2026年01月17日
  • 水車小屋のネネ

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    18歳、法律上は成人とみなされる。
    進学や就職で親元を離れ、新生活を始める人もいるだろう。

    でも、主人公の理佐の場合は、とんでもない新生活の始まりだった。
    母親、そしてその婚約者、(登場人物の名前が無くてちょうど良い)なんてひどいことを。
    子供が辛い思いをするのは、とんでもなく胸が痛い。

    8歳の妹、律の保護者をしながら、働いて働いて・・・
    ハラハラしながら、ガンバレ~と応援しながら読み進めた。

    なんといっても、ネネの存在が人々の心を繋げてくれた。
    そして、浪子さんが鳥アレルギーで、よかったw

    久々の長編物だったが、姉妹の成長をずっと見守っているような気分だった。

    「誰かに親切にしなき

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    2026年01月16日
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

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    本を紹介する時のお手本みたいな、「そんな本なら読んでみよう」となる一冊でした。読んだことのある本の紹介がめちゃくちゃ良いのでなおさら。

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    2026年01月11日
  • ポトスライムの舟

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    ひとつめのポトスライムの舟、かなり好きだった。

    自らが稼いだお金をどのように使うのか

    金銭的に余裕があれば、子どもを産んでいれば、あのとき結婚しなかったら。今では友人と思えない旧友、老いていく親、古びた実家。
    満ち足りた生活にはほど遠い気がするけれど、自分で選択をして行動を起こすことはできる。

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    2026年01月10日
  • 水車小屋のネネ

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    10年おきに物語が描かれており、40年間の変化を感じながら楽しむことができた。
    人は年月を経てもコアな部分は変化せずとも、周りの環境に合わせてどんどん成長していくということを改めて感じた。
    それぞれ大変なことを抱えているにも関わらず、強さを持って生きていく様が印象的だった。

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    2026年01月09日
  • とにかくうちに帰ります

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    最近急にハマった津村記久子作品であるが、本作もとても良かった。表題作の「とにかくうちに帰ります」は兎に角家に帰りたい話で、本当にそれだけなんだけど、それだけの話をそれだけじゃなく書いている。小説が上手い。

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    2025年12月31日
  • とにかくうちに帰ります

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    何気ない日常が最高に尊いんだということを、劇的な出来事との比較ではなくそこもまた何気ない日常のまま表現されていた。
    何気ない日常が最高にありがたいと思っている人間なので、言語化してくれてありがとうという気持ちになりました。

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    2025年12月29日
  • 現代生活独習ノート

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    最後、なぜかじんわり涙が浮かんできた。
    ここ数年はミステリーとか非日常の話を読むことが多くて。
    日常の設定(今振り返れば、それぞれ独特なんだけれど)小説の感じを思い出すのに、最初ちょっとだけ時間がかかった。
    でも、ほんと一瞬。2話以降、どんどん面白くなってきて、最後は一気に読み進めた。


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    2025年12月13日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    登場人物の感性に共感
    物語の展開がユニークで面白い
    特に列に並ぶ話が面白い
    短編の様々な可能性が見られた
    電車で読むのにちょうど良かった

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    2025年12月08日
  • 現代生活独習ノート

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    クソみたいな日常で生き延びる術を教えてくれる。具体的に何をどうするという話ではなく、自分と重ねて読み進め(驚くほど荒み具合に共感しつつ)て行き、ラストではまあ何とかやってくか、という気持ちになれる。最後に希望を与えてくれる、それがまた良い塩梅で。
    あるいは、若者の無力さと希望(無力であるが故これから何にでもなれるというか)、澱んだ空気にスッと風が入るような。
    本作もとても良かったです。

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    2025年11月25日
  • ポトスライムの舟

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    ネタバレ

    芥川賞受賞作『ポストライムの舟』とその前日譚とも言えそうな『十二月の窓辺』。
    やはり『ポストライムの舟』がかなりよく、『十二月の窓辺』はちょっと迷うところ。だけど『ポストライムの舟』は「こんな書き方あるかぁ!」と感嘆。なので迷いましたが、やっぱり★五つ。

    以下、解釈&ネタバレ。
    『ポストライムの舟』』の主人公・長瀬由紀子。このフルネームは最初の一文にだけ使われて、あとは「ナガセ」で統一される。ではなぜ、最初だけフルネームか?
    「脳内並行世界の確立にナガセが成功した」という個人的な感想を抱いている。本体は長瀬由紀子であり、ナガセは様々な長瀬由紀子のうちの一人。でも実際のナガセは前職、パワハラで

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    2025年11月21日
  • とにかくうちに帰ります

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    ネタバレ


    かなり好き。
    イヤミス系が普段好きだけど、ミステリーとかじゃなく単に読むお話系だと、この人の作品かなり好きだと思った。

    ふと目に止まって手に取ったけど、そのままやっぱりやめよってせずにレジに持って行った自分偉い。
    よかった〜と思った。

    タイトルから、とにかく残業とかも断り、人からの誘いを交わしまくって帰る話なのかな、と想像してて

    最初の2つの話の雰囲気からも
    そんな話が来るだろう、と想像しながら読んでいた。

    そもそもこの最初の2つの話もめちゃくちゃに面白く好み

    応援するスポーツチームが没落してしまいやすい浄之内さん、
    勝手に失礼ながらそう思ってるから、最近気になるフィギュアスケート

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    2025年11月14日
  • この世にたやすい仕事はない

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    ネタバレ

    ## 感想

    私は今の仕事を14年続けていて、この本の主人公と同じ年齢と経歴だ。

    そんな主人公が仕事で燃え尽き、様々な仕事を転々とし、不思議な体験をしつつも、「仕事」対して色々考えていく話。

    「こんな仕事あるの?」というニッチな仕事と、ちょっと不思議な体験。

    そして最後の結末に至るまでに、ちょっとずつ過去の仕事のことが出てくる感じ。

    淡々とした主人公で、仕事や同僚に対して冷ややかな目を向けたり、変なところで仕事に熱意を傾けたりしていて、面白い。

    同じ仕事を長く続けてきて、結局どの仕事でも合う合わないはあるし、人によって感じ方は様々だということを実感してきた。

    なんなら今でもそう。

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    2025年11月09日
  • エヴリシング・フロウズ

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    こんな小説は初めて。なんだこれ、という感じ。青春小説というにはキラキラしてないし、ヒロシの成長記というほどのものでもない。いわゆる日常系なんだろうけど、しょうもないような細かい所作まで描きながら、つまらなくならないのはさすがと思う。

    はじめの方は、津村作品にしては読みにくいかな、なんて思ったけど、気づいたらぐいぐい引き込まれていた。久しぶりに読み終わってしまうのが寂しいと思える作品に出会えた。

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    2025年10月26日
  • 現代生活独習ノート

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    次は何を読もうかと、積読本たちをあれでもないこれでもないと10数ページ読んでは辞めてを繰り返して、壮大な長編小説も重い話も読む元気がないな、なんか気楽なのがいいな、と手に取った。
    1話読んで、これだわ、ってなった。
    全く劇的な事は起こらなくて、明るいわけでもないただ日常の生活を切り取ったようなゆるい空気感で、それでいてユーモアで心をほぐしてくれるような話たち。温かい梅昆布茶でも飲んでいるような感じで癒される。
    8話あってそれぞれ20~50ページ弱なので読みやすい。

    どれも良いけど特に好きだったのは以下3話

    ・レコーダー定置網漁
    仕事で、SNSだとか膨大な量の情報に触れて疲れきってしまった女

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    2025年10月05日
  • ポトスライムの舟

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    仕事は生きるために週のほとんどを費やすから、気持ちを持っていかれがちだが、きちんと働けることだけや仕事での評価がすべてじゃない。
    仕事での人間関係に悩んだ経験があるからこそとても刺さるし、自分を大切にできてるか、考えさせられます。

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    2025年10月04日
  • ポトスライムの舟

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    29歳、工場勤務の主人公。
    仕事に対するモチベーションをあげるためにも腕にタトゥーを入れることで頭がいっぱいの時期にふと職場に貼ってある世界一周旅行のポスターが目に入り、その金額が自分の工場勤務の年収と同じ163万円ということに気付く。
    今まではよく考えずに何気なく使っていたお金と向き合いはじめた主人公のナガセ。
    そして163万円が貯まった時、ナガセが何に使いたいと思ったのか。
    お金の価値観について改めて考えたくなる1冊。

    本編以外に短編『12月の窓辺』も収録。
    主人公の名前は違うが本編主人公の前日譚とされている短編。
    上司のパワハラぶりが読んでいて少しつらくなったのでそういう部分はナナメ読

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    2025年09月13日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    婚礼の方は、怒涛の勢いで1日が進んで行き、とても快活なお話でした
    十字架の方は、視点の切り替わりが多く、話についていくのが大変でしたが、後から、ジワジワと、ザワザワと来るお話でした

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    2025年09月07日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    津村記久子さんが対談しているということで手に取ったけど、小説と対談ではまた違うのか、意外と深澤真紀さんの言葉でバシッと決まって響く言葉が多かった。編集者のコピーライター的能力?
    津村さんの仕事の様子が読めたのも面白かった。
    ただ2人とも全然ダメではない、と本を読んだ限りでは思った。求めるところが高くて、自分たちをダメだと思ってるのか?自分を自分でダメだと思える時点で、ダメじゃないということかも。

    以下、心に残った箇所。
    ・(深澤)男性が仕事で長持ちするのは「いつまでも少年でいることを許されているから」
    ・(深澤)サブカル男グループって、「中二病」とか「DT(童貞)」とか言って、「男は幼稚であ

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    2025年09月02日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    こども向けに書かれた作文の書き方の本です
    実績のある小説家のかたが書かれてます
    舐められるのではないかというくらい謙虚な姿勢で述べられています
    作家にしては自慢話が一切なく、作文行為のハードルを下げる、スモールステップな案内で書かれています

    自身の生活に関わる、本当に取り留めもないことについて書くだけで充分とあり、例文を紹介され、本当に何でもいいんだと思わせるような気分になりました

    白眉は「見栄を張らずに、ほんとうのことを書く」というアドバイスでした
    ありのままの自分を出す、というと開きなおっているようで受け入れたくないと批判されそうですが、自分が思ったほんとうのことを述べるだけで作文は良

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    2025年08月27日