津村記久子のレビュー一覧

  • 浮遊霊ブラジル

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    津村さんの本2冊目!
    おもしろかった〜。ほんわかめな短編集だから通勤やちょっとした時間に読むのに馴染む。
    じんわりした面白さ。
    変な状況を普通に楽しむ登場人物たち。
    じわじわ面白いんだけど、ハッとする文章がちょくちょくある。『運命』が一番すき。
    こんなに悲しいんだから死ぬだろ普通、みたいな文に共感しまくっちゃった。
    どんなに気弱だったりしても、全員、受精のときに何億もの競争相手に勝った個体なんだよなぁ。十分すごいよなぁ、などと。
    もっと読みたい〜

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    2024年08月09日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    作文の書き方について「先生からの指導」というより「頼りになる先輩からのアドバイス」という感じで教えてくれる一冊です。

    津村さんご自身が、長年ずっと書くことや考えることと真摯に向き合ってきたんだな、というのが文章から滲み出ていると思います。

    ただポップなイラストなども所々あるものの、あくまで文章主体の本なので(おそらく一番読んでほしいはずの)読書が苦手な子供が自然に手に取るのは、ちょっと難しいようにも感じました。

    「授業で取り上げる」「図書室の目につきやすいところに置いておく」など、この本と子供を結びつける大人のサポートがあるといいんじゃないかなと思います。

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    2024年08月06日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    作文を書くことについて、子ども向けに分かりやすくかいている本。
    そもそも作文をすることによるいいことって何だろう?という疑問に等身大でこういう効能がありますと具体的に答えてくれているところが良いです。
    津村記久子さんのファンなので、エッセイとかもそういう風に考えて書いてるんだと分かるので面白かった。

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    2024年07月31日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    風変わりな短編小説だな、というのが第一印象。
    気付けばページをめくる手が止まらず、そのひとの他の本をチェック。
    不思議。

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    2024年07月17日
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

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    津村作品の好きなところ。
    少ししんどい(けどまだ本人は耐えられているのがミソ)状況に、フッと風穴が開くところ。
    名前も知らない隣人(街の人くらいのニュアンス)が、その風穴を開けていくところ。
    風穴が開いたその瞬間、私たちの人生に活路が生まれる。行き止まりだと感じていた道に、分岐があることに気付く。

    本作も、表題作『サキの忘れ物』ほか、好きだな〜と感じる作品が並ぶ。主人公だけでなく、読者の生活にも風穴を開けてくれる。

    さらに、挑戦的な構造の作品がいくつかあり面白い。
    読まれる際は、ペンと紙をお忘れなきよう。

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    2024年06月29日
  • これからお祈りにいきます

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    心の底から誰かのことを想うときが、
    祈るときなんだと思った。
    自分のことではなく、誰かのことを。

    とっても不思議だけど、町も神様もどこかに存在するかもしれないと思わせる「サイガサマのウィッカーマン」
    読み進める中で登場人物の繋がりやサイガサマのことが分かってゆく気持ちよさ、ラストの清々しさ。
    少年が町の大人と出会い変化していく様にニコニコしました。

    地震が多いこの国で生きていくことに対して
    そっと心が軽くなるメッセージをくれるような
    「バイアブランカの地層と少女」
    【あなたが不安と共存しながらも幸せに過ごせることを願っています。】という手紙の一文を、
    作者から読者へのメッセージだと受け取り

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    2024年06月14日
  • 浮遊霊ブラジル

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    これこれ!
    私が津村さんに期待する小説はまさにこの本、という感じの短編集だった。

    地獄の奇想天外なおもしろさ。
    中年のなかよし女性二人が事故に遭い、同時に死ぬ。
    小説家だった私は物語地獄に、親友のかよちゃんはおしゃべり地獄に。
    地獄では担当の鬼が一人に一人つき、それぞれの業に応じた「地獄タスク」をこなさなければならない。
    鬼の方にも配属される地獄に「栄転」「左遷」があり、家庭生活では配偶者の不倫にも悩まされる。
    奇想天外なのだか、意外と所帯じみているのかなんだかわからない可笑しさ。

    「運命」は構成のたくみさに驚く。
    主人公の「運命」とは、最悪の状況なのに、それにまったく気づかない赤の他人に

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    2024年05月19日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    《故人が本当にそうだったのかは、なつみの言葉のみから判断するのは難しいが、今はここで話しているというしがらみがあるぶん、なつみの気持ちを尊重すべきだ、とヨシノは思った》(P40)

    《すみませんすみません、この御恩は一生忘れません、と勢いであるにしても大きく出て》(P57)

    《うちの子がご迷惑をおかけいたしまして、と特にそういったことはなかったにもかかわらず、常套句として言った》(P76-77)

    大変な混乱に巻き込まれているにもかかわらず頭のどこかは冷たく冴え渡っているヨシノの思考の流れが面白すぎて、一行も読み飛ばせない。密度の高い文章。

    陣野俊史氏の解説にもある通り、津村作品では登場人

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    2024年05月17日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    津村記久子さんに作文について教えてもらえるなら…と30代でも読んでみました!
    押し付けがましくない、等身大の文体で、文章を書くことについて書いてありました。津村さんのことも少し知ることができて嬉しい。

    自分の考えを書き留める中で、「自分に全然関係がないように思える人も自分の生活を便利にしているのかもしれないと思うと自分と関係ない誰かを簡単に切り捨てることはできなくなる」と深めてらっしゃるのが素敵だと思った。

    「何かをおもしろい、好きだと思って、その理由を明日の自分に説明しているうちに、自分がどういう人間なのかということが作られていくようにわたしは思います。」という言葉にも共感。

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    2024年05月10日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    びっくりだ。こんな人がいるなんて。
    これだから本は面白い。

    『やりたいことは二度寝だけ』・・・

    なんて正直なタイトル。
    初めての作家さんでエッセイから読ませてもらうのは
    初めて。
    本屋さんで手にした私に
    「買っておくれー」「読んどくれー」と言われている
    みたいで買ってしまった。

    妖精本や昆虫の図鑑を眺め、
    ドラクエをこよなく愛し、
    歳をとるごとに信心深くなり、
    歳を重ねるごとに炭水化物が好きになり、
    ノート好きだが裏紙でないと安心して書けず、
    手製の裏紙メモ帳作りに精を出す。
    中でも「大人とお片付けの歌」はめっちゃ笑った。

    この人に会ってみたい、友達になりたいと思わせる庶民的な感じがす

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    2024年04月28日
  • ウエストウイング

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    ネタバレ

    ネゴロ、フカボリ、ヒロシ。
    会社員ふたりと小学生。本当だったら出会う可能性のない3人が、ビルの忘れられたような空間ですれ違いながら出会う。仕事や勉強からの、ほんの少しの隠れ場所。全編通して名前は知らない誰か同士だ。

    三人ともなんとなく先を見通せず、それでもなげやりになはならず、日々を生きている。このぎりぎりな真面目感が好きだ。同じビルに集う人たちも魅力的。

    すごく大きな出来事は起こらない。とも見えるけれど、実際に起こったら確実に人生を終えるまで覚えていそうなことが起こる。その描かれ方がやっぱり面白いなと思う。何が起きても、世界も自分もどうにかして対処し、そのときもその後も淡々と時を刻んでい

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    2024年04月07日
  • ウエストウイング

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    ネタバレ

    面白かった。津村先生の長編の物語です。
    特別な事件やハラハラするような出来事は起こらないのですが、日常をこんなに面白く物語に出来るのが好きで、他の作品も好きだなと感じています。
    今回も登場する人物それぞれに物語があって、ネゴロが新人に対して感じる苛立ちや
    ヒロシの大人な考え方や絵が上手なところ、はたまたフカボリの不幸な出来事に立ち合ってしまう体質など、、読んでいてクスクスと笑ってしまいました。特に、地下道が水没してしまった際に「渡し」がいるというシーンが可笑しかったです。
    3人は最後まで出会わずに終わってしまうのかと思いましたが、無事に会えてビルを遠くから見守るような姿が想像できました。消しゴ

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    2024年03月21日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    小中学生向けに書かれた本ですが、大人の方も文章を書いてみようかな、と考えた人のとっかかりに最適な本だと思います。
    日常を切り取り、丁寧に文章にする。
    そのためのものの見方を知ることができます。

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    2024年03月10日
  • これからお祈りにいきます

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    すごく面白かったです
    誰かのための祈りというのは何だか途方もないことだけど、どこかできっと通じてるようなそんな気になる中編2作でした
    どちらとも好きでしたが、私は『サイガサマのウィッカーマン』の方が好みでした

    何となく色々上手くいってないフツウの高校生の男の子が主人公なんですが、この世代の何だか分からないけど手当たり次第にイラついてるという感じが思春期全開という感じでとても良かったです
    いまいち異様に熱心な祭りのあれこれについていけないのに結局その周辺を手伝うことになったり、家族もなんだかバラバラで別にそんなに上手くいってなかったりするけど学費のことなどきちんと考える…
    内心どう思ってようと

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    2024年03月04日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    ◆どうしてそういうことが好きなのかわからないし、説明できる必要もないと思うのだけど、やっぱり人間が生きているということはそれだけで興味深いし、見ているだけで時間が過ぎてゆく美しいことなのだろう。

    ◆これからはちゃんと高校野球を見ると思う。今もテレビで見ている。もう二度と見ることが叶わないかもしれない、名前もおぼつかない彼らが、ただ野球をし、見る者の在り方を問いただす。

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    2024年02月13日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    心に残った言葉

    自分の考えたことを書き留める行動は、自分という人間を内側から支えることにつながります。

    自立という状態は、自由という価値のあるものへとつながっているようにわたしは思います。

    人間関係は選ぶことが難しくても、本を読むということは選ぶことができます。

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    2024年01月25日
  • 浮遊霊ブラジル

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    111108さんに教えていただいて早速読む。
    全編に渡ってとぼけたユーモアが漂っているけれど、ふいに人生の真理をつくような一文があったりするのが癖になる。どうやってこんないい意味で変な小説思いつくんだろう!
    特に『地獄』『浮遊霊ブラジル 』が好きだけど、『運命』のラストの「何もかもが、簡単にいくわけはないだろう。それでも幸多からんことを。」という文章も、不甲斐ない人生を勇気づけてくれるようで心に残った。
    津村さんのこのヘンテコな世界観の物語、もっといろいろ読んでみたい。

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    2023年12月23日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    クセ〜!
    中学生向け?面白い!
    好きなクセの文章。
    なにこの書き方!

    作文嫌だなぁ〜と思ってる子たちに、
    ほんとうに小さな単位まで噛み砕いて、作文とは?を教えてくれている。
    ただ、作文嫌いな子は本を読むのも苦手な子が多いので、この文章を読み通せるかが疑問。
    なんとかこのエッセンスだけでも伝えたい…

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    2023年12月21日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    仕事がうまく進まない感じがリアルに伝わってくるというか
    心境的にはそんな感じっていう
    そしてアレグリアみたいなやつに対する苛立ちとか
    こんな極端なシチュエーションではないけど、なんか分かるな、みたい
    そしてウッカリしちゃったこととか
    別にやる気がないとかそんなのではないんだけど、嫌なんかダルいなっていう
    なんも考えたくなくて「あー」しか言えない気分を、言語化できてるというか
    そして同僚がおなじくOA機器に愛着持ってるシーンとか、なにか得も言えない感動がある
    孤独な世界に、同族を見つけたような
    案外近くに、仲良くなれそうな人がいたんだっていう
    あと営業の人とかに見下されていたりとか
    ナチュラルに

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    2023年12月17日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    優しい語り口で分かりやすかったので、書くことのハードルが下がりました。
    書く技術より、書くときの気持ちの持ち方の方が特に参考になったので、素直に書くことを楽しもうと思えたことが良かったです。

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    2023年11月19日