津村記久子のレビュー一覧

  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    津村記久子さんに作文について教えてもらえるなら…と30代でも読んでみました!
    押し付けがましくない、等身大の文体で、文章を書くことについて書いてありました。津村さんのことも少し知ることができて嬉しい。

    自分の考えを書き留める中で、「自分に全然関係がないように思える人も自分の生活を便利にしているのかもしれないと思うと自分と関係ない誰かを簡単に切り捨てることはできなくなる」と深めてらっしゃるのが素敵だと思った。

    「何かをおもしろい、好きだと思って、その理由を明日の自分に説明しているうちに、自分がどういう人間なのかということが作られていくようにわたしは思います。」という言葉にも共感。

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    2024年05月10日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    びっくりだ。こんな人がいるなんて。
    これだから本は面白い。

    『やりたいことは二度寝だけ』・・・

    なんて正直なタイトル。
    初めての作家さんでエッセイから読ませてもらうのは
    初めて。
    本屋さんで手にした私に
    「買っておくれー」「読んどくれー」と言われている
    みたいで買ってしまった。

    妖精本や昆虫の図鑑を眺め、
    ドラクエをこよなく愛し、
    歳をとるごとに信心深くなり、
    歳を重ねるごとに炭水化物が好きになり、
    ノート好きだが裏紙でないと安心して書けず、
    手製の裏紙メモ帳作りに精を出す。
    中でも「大人とお片付けの歌」はめっちゃ笑った。

    この人に会ってみたい、友達になりたいと思わせる庶民的な感じがす

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    2024年04月28日
  • ウエストウイング

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    ネタバレ

    ネゴロ、フカボリ、ヒロシ。
    会社員ふたりと小学生。本当だったら出会う可能性のない3人が、ビルの忘れられたような空間ですれ違いながら出会う。仕事や勉強からの、ほんの少しの隠れ場所。全編通して名前は知らない誰か同士だ。

    三人ともなんとなく先を見通せず、それでもなげやりになはならず、日々を生きている。このぎりぎりな真面目感が好きだ。同じビルに集う人たちも魅力的。

    すごく大きな出来事は起こらない。とも見えるけれど、実際に起こったら確実に人生を終えるまで覚えていそうなことが起こる。その描かれ方がやっぱり面白いなと思う。何が起きても、世界も自分もどうにかして対処し、そのときもその後も淡々と時を刻んでい

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    2024年04月07日
  • ウエストウイング

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    ネタバレ

    面白かった。津村先生の長編の物語です。
    特別な事件やハラハラするような出来事は起こらないのですが、日常をこんなに面白く物語に出来るのが好きで、他の作品も好きだなと感じています。
    今回も登場する人物それぞれに物語があって、ネゴロが新人に対して感じる苛立ちや
    ヒロシの大人な考え方や絵が上手なところ、はたまたフカボリの不幸な出来事に立ち合ってしまう体質など、、読んでいてクスクスと笑ってしまいました。特に、地下道が水没してしまった際に「渡し」がいるというシーンが可笑しかったです。
    3人は最後まで出会わずに終わってしまうのかと思いましたが、無事に会えてビルを遠くから見守るような姿が想像できました。消しゴ

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    2024年03月21日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    小中学生向けに書かれた本ですが、大人の方も文章を書いてみようかな、と考えた人のとっかかりに最適な本だと思います。
    日常を切り取り、丁寧に文章にする。
    そのためのものの見方を知ることができます。

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    2024年03月10日
  • これからお祈りにいきます

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    すごく面白かったです
    誰かのための祈りというのは何だか途方もないことだけど、どこかできっと通じてるようなそんな気になる中編2作でした
    どちらとも好きでしたが、私は『サイガサマのウィッカーマン』の方が好みでした

    何となく色々上手くいってないフツウの高校生の男の子が主人公なんですが、この世代の何だか分からないけど手当たり次第にイラついてるという感じが思春期全開という感じでとても良かったです
    いまいち異様に熱心な祭りのあれこれについていけないのに結局その周辺を手伝うことになったり、家族もなんだかバラバラで別にそんなに上手くいってなかったりするけど学費のことなどきちんと考える…
    内心どう思ってようと

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    2024年03月04日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    ◆どうしてそういうことが好きなのかわからないし、説明できる必要もないと思うのだけど、やっぱり人間が生きているということはそれだけで興味深いし、見ているだけで時間が過ぎてゆく美しいことなのだろう。

    ◆これからはちゃんと高校野球を見ると思う。今もテレビで見ている。もう二度と見ることが叶わないかもしれない、名前もおぼつかない彼らが、ただ野球をし、見る者の在り方を問いただす。

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    2024年02月13日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    心に残った言葉

    自分の考えたことを書き留める行動は、自分という人間を内側から支えることにつながります。

    自立という状態は、自由という価値のあるものへとつながっているようにわたしは思います。

    人間関係は選ぶことが難しくても、本を読むということは選ぶことができます。

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    2024年01月25日
  • 浮遊霊ブラジル

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    111108さんに教えていただいて早速読む。
    全編に渡ってとぼけたユーモアが漂っているけれど、ふいに人生の真理をつくような一文があったりするのが癖になる。どうやってこんないい意味で変な小説思いつくんだろう!
    特に『地獄』『浮遊霊ブラジル 』が好きだけど、『運命』のラストの「何もかもが、簡単にいくわけはないだろう。それでも幸多からんことを。」という文章も、不甲斐ない人生を勇気づけてくれるようで心に残った。
    津村さんのこのヘンテコな世界観の物語、もっといろいろ読んでみたい。

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    2023年12月23日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    クセ〜!
    中学生向け?面白い!
    好きなクセの文章。
    なにこの書き方!

    作文嫌だなぁ〜と思ってる子たちに、
    ほんとうに小さな単位まで噛み砕いて、作文とは?を教えてくれている。
    ただ、作文嫌いな子は本を読むのも苦手な子が多いので、この文章を読み通せるかが疑問。
    なんとかこのエッセンスだけでも伝えたい…

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    2023年12月21日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    仕事がうまく進まない感じがリアルに伝わってくるというか
    心境的にはそんな感じっていう
    そしてアレグリアみたいなやつに対する苛立ちとか
    こんな極端なシチュエーションではないけど、なんか分かるな、みたい
    そしてウッカリしちゃったこととか
    別にやる気がないとかそんなのではないんだけど、嫌なんかダルいなっていう
    なんも考えたくなくて「あー」しか言えない気分を、言語化できてるというか
    そして同僚がおなじくOA機器に愛着持ってるシーンとか、なにか得も言えない感動がある
    孤独な世界に、同族を見つけたような
    案外近くに、仲良くなれそうな人がいたんだっていう
    あと営業の人とかに見下されていたりとか
    ナチュラルに

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    2023年12月17日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    優しい語り口で分かりやすかったので、書くことのハードルが下がりました。
    書く技術より、書くときの気持ちの持ち方の方が特に参考になったので、素直に書くことを楽しもうと思えたことが良かったです。

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    2023年11月19日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    2023年39冊目。
    読書って、おもしろい。
    今悩んでいる事の答えに導くような言葉に出会える。

    「実るほど頭を垂れる稲穂かな」のことわざ。実るから謙虚にするのではなく、謙虚にするから実るのである。このことわざの本当の意味を知ることができた。

    「気づきをありがとう」…世の中というところは気づきに満ちており、いくらでも感謝できる。まさしく、最近そんな思いをした。考え方一つで生き方が楽になると思えた言葉。

    最後の「珍回答してくれた先生方」の紹介までも面白かった一冊。

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    2023年09月09日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    また素晴らしい小説に出会えたことに感謝。そして、また大好きな作家が増えました。津村氏の語る言葉のあまりの熱量と、また、それを軽くいなすようなユーモアセンス、言葉のチョイスなど、どれも最高っす!イノギの「そこにおれんかったことが、悔しいわ」は最強に優しい。
    主人公ホリガイのブレブレではあるが
    やるべき時にはやる、行動力は素敵すぎる。動くべき時のために普段いかに準備しておけるか。誰かの為に…。

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    2023年09月02日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    津村記久子のデビュー作のタイトル「君は永遠にそいつらより若い」は改題されてつけられたものらしい。作品を象徴するとても秀逸なタイトルだと思う。このタイトルに惹かれ、沢っっ山の人に作品が読まれるといいなと思う。

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    2023年07月14日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    ネタバレ

    沈黙に焦る、ありがとうがないと腹が立つ、体育がだるくて嫌い、など普遍的な悩みに作家7名が趣向を凝らして答えた1冊。
    とくにありがとうがない、という悩みに対し、そもそも世界で「ありがとう」をめったに言わない国の人がおり、水くさいと考える人もいるということを初めて知った。自分の考えだけだと決して浮かばない考えなので、興味深い。
    その他にも「結局悩み解決してないじゃん」といったものもあったが、回答の内容が大喜利のようで面白く、こう考えればいいんだな、自分もこういうところあるなぁと楽しく読めた。
    真剣な悩み解決に一役買う本ではないが、小さいコラムを読んでいるようで面白かった。

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    2023年06月04日
  • 苦手から始める作文教室 ──文章が書けたらいいことはある?

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    読み終わったあと文を書きたくなる本。
    何気ないことでも書いてみればいいんだ、と思わせてくれました。
    もっと自分の日常に目を向けてみたいです。

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    2023年04月24日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    とても面白い。そして大人も人生の訓示として読むべき?ww私は読むべきだと思います。
    肩の力を抜きながら生き抜く術を教えてくれています。
    回答者様達は、こども向けに言葉を選んで優しい言葉で答えてくれていると思うのですが、内容はけっこう辛辣ですし的を得ています。さすが。
    読んで良かった

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    2023年04月24日
  • 枕元の本棚

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    大好きな作家の書評エッセイを読むのはまたとりわけウレシイものだ。6年ぶりくらいの再読だがこんな本も取り上げてたんだという驚きもあり、小説を読むのと同様の津村さんの文章を読む喜びも存分に味わえて、おまけに読みたいと思う本も新たに発見した。

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    2022年10月29日
  • 浮遊霊ブラジル

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    面白かった〜!
    現実じゃありえないことでも、何か妙なリアリティ?があって好き。
    【地獄】が面白すぎる笑
    読んでる分には笑っちゃうような世界なのに、ちゃんと"地獄の苦しみ"が存在してて良い笑

    タイトルにもなってる【浮遊霊ブラジル】
    こちらも好き。女湯へのこだわりが好き笑
    終わり方もちょっと儚くて好き。
    私は死んだら誰に憑依して何処を目指そうかなあ…笑
    何処ってよりも、自分じゃ出来なかった体験とかもいいかも?

    いやはや面白かった…!!
    ブクトモ様におすすめしてもらった、独特な世界観の1冊!
    最高でした\( ´ω` )/
    ありがとうございました(*´ω`*)♪

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    2022年08月31日