津村記久子のレビュー一覧

  • ウエストウイング

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    津村さんらしい特に大きな事件が起きない淡々としたストーリー展開。
    でもところどころクスッと笑えるし登場人物に愛着がわく。
    津村さんの感性が羨ましい。
    平凡な毎日やつまらない仕事も津村さんの目で見たら面白く感じられそう。

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    2022年04月19日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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      楽しい事や悩み事が有りながら、日常を過ごす若者。

     日常の中ある突然の計り知れないほどの暴力行為。

    サラリとした文章で書く事で主人公や周りの人達の心情がよりどんなものか分かり、引き寄せられる。

     希望と言うベースがきちんとある事が嬉しかった。

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    2022年04月04日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    ミノべのキャラクターが一貫している。当たり前だけど同性同士だからといって何から何まで共感できるとは限らない、当たり前だけど。頼りにしていた存在との相容れなさに気づく過程が切ない。

    『地下鉄の叙事詩』一つの朝を多面的に描いていて面白かった。みんな勝手なこと思ってる。周囲を負け組と見なし、自分だけは特別だと多かれ少なかれ思い込んでしまうあの感じ。それを読み手の中に呼び起こす描写に冷や汗です。あと痴漢する奴は死んじまえよな。

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    2022年03月03日
  • エヴリシング・フロウズ

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    ネタバレ

    面白かった。長いけど無駄がなく、ちゃんと繋がっているから最後まで飽きない。その分一気に読むにはひとつひとつのボリュームが多いのである程度の量を数日かけて読むのがちょうどいい。津村さん十八番のお仕事小説でもそうだけど、実際体験していなくてもこういうことってあるよなあ、と、説得力のある話。主人公の「このコミュニティでは波風たたないように空気を読みつつやっていこう、できれば楽しくやろう」というスタンスに共感できる。中学生が主人公ながら、文化祭なども行われながら、学園小説感(恋と友情のスクールライフ!!という熱量)がなくてよかった。いまさら青春を求めてはいないので…。

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    2022年02月19日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    ネタバレ

    そんなに大きなことが起きず、淡々と進むから、この感じでずっと行っちゃうのかなーと思っていたら、残り三分の一くらいからは、一気に持っていかれた…

    結構、ドロドロしたことが起こっているのだが、それをまるで白黒の世界のように描ききるから、読む力みたいなものを引き出されて、読み終わりは放心状態だった。


    『君は永遠にそいつらより若い』と言えるホリガイは、このあと、きっと仕事を全うできる。

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    2022年02月10日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    まだ読み途中ですが、本当どうでもいいようなくだらないことが書かれています。それがとても脱力というか、くだらねえ〜と言いながらニヤッとしてしまう瞬間があります。何もしたくないけど何かしなきゃと相反する心境にあっても、力まず読めてダメな自分をこれでいいのだと受け入れさせてくれる安堵感のような感覚もあるかも知れません。読めてなくても同じところを何度も読んでしまっても、誰にも叱られないそんな感じのする本です。このままダラダラ読んで行こうと思います^ ^

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    2021年12月07日
  • 浮遊霊ブラジル

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    やっぱりおもしろい。
    大したことは起こらないし、オチもとくにない。でも、おもしろい。著者の人間観察の目の付け所がわたしにはとてもおもしろいし、それを文章で読むのがまたおもしろい。
    「地獄」を電車内で読んでしまい、おもしろくて声出そうになった。かよちゃんのしゃべりがたまらん。

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    2021年11月30日
  • 君は永遠にそいつらより若い

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    ホリガイのイノギさんへの気持ちがなんだか不思議。

    恋?尊敬?友情?

    大学あるあるみたいな感じで読んでたら、急に暴力とか闇的な部分が差し込まれたりして面白かった。

    闇を面白いってサイコパスかよ。

    まあでも、面白かった。

    【2023.5.10追記】
    映画を見て思ったけどこの作品には暴力わ受けた人の悲しみが描かれてると感じた。ホリガイが子供を保護したのは暴力が存在する世界での光。

    人を傷つけてはいけない。

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    2023年05月10日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    ネタバレ

    津村さんの「ドラマを途中で止めて違うことをしてしまう」は凄く共感できたし、子供心と痛い子に対する疑問もとても素敵でした。言われてみれば確かにどうしてこんなことにとらわれているのだろうと心の荷がおります。ただ深澤さん、名指しで男性作家を批判するのはやめて~!(笑)本に残るねん!

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    2021年09月19日
  • 枕元の本棚

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    この人はどんな本を読んでるのだろうと気になる人の一人。図鑑とか、雑学系?の本が結構お好きなようですね。でも後半には結構硬派な本も並んでいて、参考になった。

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    2021年09月05日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    面白かったです。すごくどうでもいい事ばかりですけど、とても落ち着きます、読んでいて。
    こんなどうでもいい事で良いんだ…ってちょっと気力が戻る感じです。非難の言葉ばかりが目に付く日々に疲れるので、津村さんのエッセイ心地良いです。
    どうでもいい事だけど、でも心に残らないかというとそうではないのですごいです。小説もエッセイも絶妙だなぁ。
    『「女が働くということ」についての原稿』の、「わたしには、わたしが稼いだお金で、こうやって遊べてて、それが大事やと思う」という津村さんのご友人の言葉良かったです。
    高校野球のお話と、数珠のお話も好きでした。
    「今年も、劇的な成長など期待せずにやっていこう。」

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    2021年08月22日
  • エヴリシング・フロウズ

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     新学期、掲示板で何組かを確認するシーンから始まる。とても読みやすい。中3男子の内面がよくわかる。ヒロシから見た母の姿をみていると、思春期男児をもつ母には大変参考になる一冊。家庭の事情、離婚、受験、塾、SNSの時代っ子、いじめ、様々な事情が盛り込まれ、コンビニもよく登場する。現代の物語。運動会や文化祭などイベント事も経て卒業するまでの1年間が語られている。学力こそそこそこだが、ヒロシはとてもしっかりした考えの少年だと思う。『たぶんまた誰かが自分を見つけて、自分も誰かを見つける。すべては漂っている。』と言う言葉がすっと入ってきた。こうやって、人との関係を作り学生時代には大切な友達をもつ、誰もが通

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    2021年07月04日
  • これからお祈りにいきます

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    なぜか読みもらしていたので購入。エブリシングフロウズでも思ったが、一人称語りの10代の子の心の声をかくのが抜群にうまいなあ。10代の子に限らないのだが、とにかく途切れそうで途切れないうねるような文体がこちらの心の凹凸にぴったり沿うような感覚をおぼえる。津村紀久子という作家の作品をリアルタイムで読めることを幸せに思う。彼女のファンであるということをなぜか自慢したくなる。

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    2021年05月25日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    ネタバレ

    ヨシノさん、大変!
    色々と呼びつけられて
    アタフタしている彼女と一緒にワタワタしました
    お疲れさまでした
    お腹すいたねえ
    目指す人生、きっと送れる気がします
    ヨシノさんなら

    二編目の「冷たい十字路」
    視点が面白いです
    ただカタカナの名前について行けませんでした

    津村記久子さん 好きです

    ≪ 婚礼と 葬礼どっち? てんやわんや ≫

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    2021年05月19日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    同僚が結婚式を挙げた。
    わたしは出席していない。

    友人が亡くなって一年が経った。
    わたしは彼女に会いに、地元に帰れていない。

    結婚式は、事前に出席者の予定を空けておくように告知がなされる。その時点で、最重要案件である。一方で、葬儀は突然告知される。当然だが、突如として最重要案件となる。
    では、そんな結婚式と葬儀が重なった場合。あなたならどうするか。
    この作品では、主人公ヨシノがその重なった最重要案件に立ち向かっていくお話。
    まるで、そんな日常を一挙手一投足で描いたエッセイのような作品でした。

    本作品でも、津村さん持ち前のユーモアが冴えわたっている。そして、主人公の正義感の強さとなめらかに

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    2021年03月28日
  • エヴリシング・フロウズ

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    うわ~これまたむちゃくちゃ好きなやつ。

    特別な人間が出てこない、みんな等身大でその辺にいそうな感じがたまらなく愛おしいんよな、津村さんの小説って。
    ヒロシもヤザワもフジワラもフルノも野末も大土居も増田もみんな好き。
    野末はこんなん絶対好きになる。なにより、ヒロシと大土居の感じが恋の1000歩手前みたいでたまらない。安易に恋愛路線に持っていかないあたりが津村さんの凄さであり、良さ。

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    2021年03月09日
  • これからお祈りにいきます

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    いや~津村さんの安定感凄いわ。
    本当に登場人物がリアルというか、無駄にハイスペックだったり無駄に悪人だったりってのが無くて、過不足無く丁度いい塩梅なのが最高。

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    2021年02月22日
  • 浮遊霊ブラジル

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    表題作の『浮遊霊ブラジル』の他、『給水塔と亀』『運命』『地獄』『個性』などを収録した短編集。
    この中で私の一推しは何と言っても『地獄』です。

    この短編集全体で言うと、すごく好きなのとそうでもないのがあったので星4評価ですが、『地獄』は満星!面白くてずっと笑いながら読みました。

    生前、ドラマや映画、ドキュメンタリーやスポーツなど、虚実の物語を消費しすぎた罪で物語消費しすぎ地獄に堕ちた主人公。同じバス事故で死んで喋り過ぎ地獄に堕ちた友人と、担当の鬼についてLINEでやりとりしたり、どこか暢気な地獄での暮らし。

    隣の席の喋り好きの女同士の会話を、ずっと聞いているかのような面白さ。
    コロナでなか

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    2021年01月22日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    津村記久子作品の映像化ブーム来てほしい。津村記久子さんの会話劇を映像で見たいと強く思う。なんなら津村記久子さんが脚本を書いても良いのでは。現代の向田邦子だ。どこか企画してほしい。

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    2020年12月22日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    電車に乗ってる知らん人ってだいたいキモく見えちゃうけど(ごめんなさい)、それぞれ色々考えてて各々の人生があるんですねとキモさマシなったもののやっぱりどう足掻いても自分が世界の中心ではあってしまうのでキモく見えちゃうねえ
    特に態度デカめの中年おっさんおばさんやムカつく顔の大学生とイラチっぽい人間は健やかなる時も病める時もほんま……

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    2020年12月17日