あらすじ
毎日アッパッパー姿で会社に行き、仕事の合間に1.5Lの紅茶を飲み、帰りは商店街をふらふら歩く。検索やノート集め、炭水化物、サッカーをこよなく愛し、からあげ王子に思いを馳せ……。日々のささやかでどうでもいい出来事を"マヌケ面白い"視点で綴る、超庶民派芥川賞作家による脱力系初エッセイ集。
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Posted by ブクログ
誰かのSNSの投稿で見かけて購入した本です。このエッセイはまるで肩の力を抜いてリラックスするような感覚を与えてくれる一冊ですね。津村記久子さんが芥川賞を受賞した作家であることは知りませんでしたが、この本をきっかけにこの方の本を読もうかとも思いました。30代独身で、その時期に書かれたエッセイで、親近感があり、ユーモアもあって、そのゆるやかな文体や冷静でありながらどこか温かい微笑みが心地よいです。「まあ、明日も頑張ってみようかな」と思わせてくれます。好きな場所から読み始められるので、疲れた時や重厚なテーマの本の合間に息抜きとして手に取って読みたくなるエッセイでした。
Posted by ブクログ
びっくりだ。こんな人がいるなんて。
これだから本は面白い。
『やりたいことは二度寝だけ』・・・
なんて正直なタイトル。
初めての作家さんでエッセイから読ませてもらうのは
初めて。
本屋さんで手にした私に
「買っておくれー」「読んどくれー」と言われている
みたいで買ってしまった。
妖精本や昆虫の図鑑を眺め、
ドラクエをこよなく愛し、
歳をとるごとに信心深くなり、
歳を重ねるごとに炭水化物が好きになり、
ノート好きだが裏紙でないと安心して書けず、
手製の裏紙メモ帳作りに精を出す。
中でも「大人とお片付けの歌」はめっちゃ笑った。
この人に会ってみたい、友達になりたいと思わせる庶民的な感じがする津村さんのやさしい日々を綴った一冊で、一気にファンになてしまった。
先日、本屋大賞が発表されたが、
2位の『水車小屋のネネ』の作者がこの人だと
知ったときはびっくりした。
さっそく買ってきた。評判は上々。楽しみだ。
Posted by ブクログ
◆どうしてそういうことが好きなのかわからないし、説明できる必要もないと思うのだけど、やっぱり人間が生きているということはそれだけで興味深いし、見ているだけで時間が過ぎてゆく美しいことなのだろう。
◆これからはちゃんと高校野球を見ると思う。今もテレビで見ている。もう二度と見ることが叶わないかもしれない、名前もおぼつかない彼らが、ただ野球をし、見る者の在り方を問いただす。
Posted by ブクログ
とにかく1つ1つが短くて、内容も他愛なくて、たとえ「本」を読む気力や時間がない人でも心地よく読めてしまうような、読者にとってはハードルの低い本ですが、実はそれこそが手ぬかりなく整えられた、筆者による気づかいであり心づかいなのだと分かると、さすがだな、嬉しいなと感じ入ることができる2度美味しい本でした。
読んでいるとクスッと笑ったり、あ〜分かる分かると共感したり、へぇーそんな事を考えるのかと面白がったり、急に自分の小学生時代をしみじみ思い出したりします。あとがきにもありますとおり、それがたまに会う友達と気兼ねなくおしゃべりする感じと似ており、同じようなデトックス効果があるように感じました。
Posted by ブクログ
面白すぎる。低めの温度で日々のあれこれについて話している。この抑制されたユーモラス、本当に面白い。自己肯定感低そうなところ、自分と重なっていよいよ愛読書。
Posted by ブクログ
初読み。『二度寝とは、遠くにありて想うもの』をレビューで知って興味を持ち、その前編となる本書を購入。芥川賞作家の力の抜けたエッセイを楽しんだ。そして、著者の友人ネタを読んで、三浦しをん嬢のエッセイと共通するように感じた。小説もエッセイも上手い。芥川賞や直木賞を受賞する実力がある作家であるからこそ、エッセイも売れるということに今更ながら思い至った。著者の小説もぜひ読みたい。
Posted by ブクログ
会社員と小説家の、二足のわらじ生活が垣間見えるエッセイ。
わざとらしい癒やしや丁寧さはなく、かといって無頼だったり爆笑するのでもなく、淡々とというのでもない。非常になんというか親しみにみちた作家さん。ピクサーの事を書いた文章に、創作に対する真摯さがチラ見えしてよかった。
Posted by ブクログ
あとがきにあった、「どうでもいいことを誰かと話したい時に読んでほしい」というのがしっくり来る、脱力系等身大エッセイ
甲子園の高校球児たちの神聖さの話よかったなあ
メモは裏紙に取るのがちょうどいいってところと、今までみたいに気ままに過ごせればいいのに、30歳を超えてくるとその維持も難しいていうのに激しく頷いた
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『ポトスライムの舟』で知った津村記久子さんのエッセイ集
独特の視点と語り口調で、ふとした瞬間に手に取りたくなる作品
特にお気に入りなのは
「いっそ妖精ということで」
→日常生活でたまに出会うびっくりするような人や現象はもうそういう妖精がいるんだということにしとこ?という大胆な諦め方が気持ちいいし、実際そう思うといろいろなことを流せるように思う
「何者なのだアレックス【「毎日スペイン語 エリのドキドキ☆スペイン留学」の感想】」
→語学の勉強あるあるのその設定無理じゃない?という会話例へのツッコミ集
「数珠のようなものと弟」
→津村記久子さんの弟さんとのお話。弟さんと弟さんの勤め先の入居者さんとの関係や津村さんと弟さんの関係がなんだかさっくりしてていい
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筆者独特の観察力が詰まったエッセイでなんだかいっきに読んでしまった。
津村さんの感性はなんだかとても良いなぁと読んでて感じました。
杭全神社の読み方を初めて知った。
Posted by ブクログ
程よい庶民派(?)な貧乏性ぶりと、世の中のことに割と淡白で淡々と検索して「へー」と感じたことを活字にしている、そんな感じが所々本業の小説作品とも重なって絵面を想像してしまう。
表紙裏の解説文には「アッパッパーみたいなのを着て」という部分を取り出して「脱力系」と称されているが脱力系、という表現ともまた違うかな。アッパッパーなる言葉はこの本で初めて知りました(笑
Posted by ブクログ
まだ読み途中ですが、本当どうでもいいようなくだらないことが書かれています。それがとても脱力というか、くだらねえ〜と言いながらニヤッとしてしまう瞬間があります。何もしたくないけど何かしなきゃと相反する心境にあっても、力まず読めてダメな自分をこれでいいのだと受け入れさせてくれる安堵感のような感覚もあるかも知れません。読めてなくても同じところを何度も読んでしまっても、誰にも叱られないそんな感じのする本です。このままダラダラ読んで行こうと思います^ ^
Posted by ブクログ
面白かったです。すごくどうでもいい事ばかりですけど、とても落ち着きます、読んでいて。
こんなどうでもいい事で良いんだ…ってちょっと気力が戻る感じです。非難の言葉ばかりが目に付く日々に疲れるので、津村さんのエッセイ心地良いです。
どうでもいい事だけど、でも心に残らないかというとそうではないのですごいです。小説もエッセイも絶妙だなぁ。
『「女が働くということ」についての原稿』の、「わたしには、わたしが稼いだお金で、こうやって遊べてて、それが大事やと思う」という津村さんのご友人の言葉良かったです。
高校野球のお話と、数珠のお話も好きでした。
「今年も、劇的な成長など期待せずにやっていこう。」
Posted by ブクログ
アッパッパーってなんだよ、なにかわからんけどくたびれてることはわかる!!!w
とおもって読み進めてたらチュニック?の別名らしい。言い得て妙な造語だ、私も使っていくぞと思ってたので勝手に悲しい
最後の解説?がよかった
なんでもない話っていい。するのも聞くのも。
いや、嘘かも。オチ、いや、じゃなくても緩急ほしいかも。
Posted by ブクログ
脱力系エッセイ。
ひとつひとつの話が短く、読みやすい。
大きな盛り上がりがあるわけではないが、ちょっとした時間に読むのに向く。
ユーモラスな思考と表現力は著者ならでは。
ほっと心が落ち着くような、そんな一冊。
Posted by ブクログ
【平和で気楽に読みたいときにぜひ】
芥川賞受賞されてから出された初のエッセイ。
大阪のかたとのことで、関西圏が出てきて。
作品のもとになったショッピングモールや奈良での体験も書かれていて、
まだ読んでいないのでまた読みたいと思う。そんな津村さんを引っ張っているYちゃんの存在も少し気になった。
どっちでもないことばかり考えている人がいる、ということが伝われば、というノリで、
気楽さがなにより。二度寝についてはほぼ書かれていません。
予感への楽しみ。いいよね。
Posted by ブクログ
エッセイは、合う合わないが全てだと思う。
そしてさらに言えば、好きな作家さんのエッセイがそのまますごく好きか、と言われればそうではない。
津村記久子さんという作家さんが好きだ。彼女の文章は淡々としているように見えて、主人公の正義感が強く、内に秘めたエネルギーが溢れ出していて、いつも圧倒される。くだけた文体でユーモアを言ってきたかと思えば、皮肉っぽく鋭い指摘をしてきたり。そういうところが結構好きだ。わたしにとっては初めての津村さんのエッセイ。わくわく。
日常の細々したことに対する見方にクスッと笑ってしまう作品がたくさん入っていて読んでいて飽きないが、こちら側の持っている知識量と、彼女が好きなものに対して抱いている執着心についてゆけずに、いくつかの作品で置いてけぼりを喰らっている…!ドラクエとかは特にそうだ。
独特のリズム感やものの見方には津村さんらしさを感じるものの、わたしは彼女のエッセイよりも、小説の方が好きだなぁ、と改めて認識する。
でも、津村さんがこのエッセイでわたしたちに届けたいものは、「何も得られない読書」「どうでもよさ」であることのようだ。
となると、どうでもいいものを書いた津村さんに対して、わたしが改めて小説の方が好きだなぁ、なんて思うのは、これはたぶん、わたしが読書から得たいものがどうでもいい、ではないからなんだろう。
ちょっと息抜きに、とか思いながら、結局わたしは何かを期待してこの作品を手に取った!
が!しかし!
ここには何もない!
本当に!何も残っていないし、何も残らない!
でもそのことの素晴らしさよ…!
最近は重ための読書に疲れていたので、ちょっと小道に逸れる予定が、小道の手前で足踏みをしていたらしい。
読書を続けることで、やっぱりわたしは読書から何かを得たいんだなってことに改めて気付かされたし、そういう気付きがあるから、読書に疲れても、読書を続けるって大切なんだなって思った。
読むことを完全にやめていたら得られなかった感覚が、そこにはあった。
津村さん、ありがとうございます。
あとがきで津村さんが仰った通り、次は津村さんの小説で、お会いしたいと思います。
Posted by ブクログ
収録されているのは全て10年以上前のもので、著者がまだ兼業で作家をされていたころのエッセイ集。ドラクエにも造詣が深いことを知りました。
3が好きな著者は、小5くらいの時に遊んだドラクエがその人の人生を支配するドラクエになってる気がすると書いており、確かに僕がいちばん好きなのは小4の時に初めてリアルタイムで買ったもらった5と、その少し前に遅れて遊んだ4なのだった。小5の時には新作が出ず、6が出たのは中1だった。親に言えない金で買った(悪いことはしていない)。その他サッカーファン向けのものあり。
Posted by ブクログ
あまり面白みのないエッセイでしたねぇ…悪くはないんですけれどもね。群ようこさん並みの濃ゆいのを期待していたんですけれども…この作家さん、感情が無いのか(!)、なんか全体的に淡々としていますね…物事をただボーっと見て過ぎて行くタイプの人かもしれません…(!) 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
ネットで検索してみる、みたいなエッセイは個人的にはつまりませんでしたね。それよりも著者の何気ない日常を描いたエッセイの方がなぜだか面白く読めましたね。
基本的に喪女?(もてない女の人)なのかもしれませんねぇ…あまりに日々が淡々としていて…色っぽい話の欠片もありませんよ! 友達も似たようなタイプっぽいし…。
まあ、それでも本人が楽しければそれでイイんじゃないですか…としか言えないエッセイですねぇ…さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
ゆるいエッセイ読みたいと思って読んだ。ゆるいというよりは地味というか、小規模すぎる感じがした。
小説を読んだことがないからイマイチわからないところがあるのかもしれないけど、あえてのこ感じなのかも。