津村記久子のレビュー一覧

  • これからお祈りにいきます

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    ネタバレ

    願い事を叶える代わりにからだの一部をもっていくサイガサマ。持っていかれたくない部分を工作して、それを捧げる。町全体で行われるお祭りに、少し不思議な雰囲気と、変わらない日常が入り交じって、ほんの少し期待がうまれる。悩ましい毎日はそんな上手く良い方へ変わらないけれど、最後にまさかのサイガサマのへっぽこな力?が心をぽっと温かくしてくれる。誰かのささやかな願いが誰かを救っているのかもしれない。

    関西弁で繰り広げられる物語でテンポ良く読めました(^-^)

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    2019年09月14日
  • まともな家の子供はいない

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    まともな家ってなんだろう。
    少なくともうちはまともだと思ってたけど
    自分があまりまともとは思えない。

    まともってなんだろう。

    「自分のしたことを裏書される」
    忘れちゃいけないのはこれ。

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    2019年08月22日
  • ウエストウイング

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    ネタバレ

    老朽化した雑居ビルの物置き場で、互いに素性は知らぬまま、メモを介した物々交換を通して、繋がりをもった女性事務員、塾通いの小学生、若手サラリーマン。それぞれの日常がモノローグで語られ、各自のもつ閉塞感が伝わってくる。一方、豪雨による非常事態を通して、ビル内の他の人たちともそれぞれに関わりを深めていく。余裕のある人はいないが、そんななかで一定の距離を保ちつつ、他人同士がささやかに繋がり合う温かみにほっとする。ただ、モノローグが饒舌体というか、思考の垂れ流しのようで、私には読みづらかった。面白いのだけど、疲れた。
    『エヴリシング・フロウズ』に、小学生・ヒロシの成長した姿が描かれている。

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    2019年08月06日
  • エヴリシング・フロウズ

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    中3のヒロシの1年。クラス替えと新しい友達、気になる女の子、絵を描くことや自分の限界、才能のある子、塾と受験勉強、妊娠の噂、いじめと襲撃、文化祭の準備で集まって沢山の絵、妹の児童虐待、それぞれの志望校。

    物語のような大きな夢や希望が中心に進んでいるわけではない、淡々とした日常の流れ、だけどそれが意外と侮れないんだよな、と思えました。

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    2019年04月14日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    ゆるいエッセイ読みたいと思って読んだ。ゆるいというよりは地味というか、小規模すぎる感じがした。
    小説を読んだことがないからイマイチわからないところがあるのかもしれないけど、あえてのこ感じなのかも。

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    2018年06月16日
  • これからお祈りにいきます

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    ーーー1回は作ろうと思って作った家族やろうがーーー

    津村さんの小説は集中力を要する。
    読みはじめ、買ったばかりのスポンジみたいに弾きまくるので脳に世界観が定着するまで時間がすこし必要。なのに確実にどこかで読み手のこちら側が切り替わる瞬間があって、そうするともうぐいぐい、使い古したスポンジよろしくぐいぐい設定や文章が脳みそに入り込んできて、あー、まだこの世界にいたい、帰りたくない、読み終わりたくなーいってなる。
    本作は、最初のスイッチがなかなか入らず、んー、とおもっていたのだけど、やはりすごい、いつのまにか引き込まれていた。
    「サイガサマのウィッカーマン」
    「バイアブランカの地層と少女」
    どっ

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    2018年03月26日
  • やりたいことは二度寝だけ

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    とりとめーもない話だけど、津村さんってこんな人なのね!とか 日常のなかから作品につながったこととか そういうのが垣間見れてたのしかったです〜!

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    2017年12月04日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    ーーー自分の見るもの、触るものが全部人に言うためのものとしてあるのっておかしいーーー

    読み応えあった。
    深澤さんのことよく存じ上げなかったのですが
    津村さんより10上とは思えないほどパワフルで
    お話するのが大好きな方なんだなーっと文面でもわかる

    会社員として仕事しながら芥川賞作家になった津村さんの周りの反応が意外と普通だったっていうのが大阪の良さなのかなあとおもったり。

    ーーー会社には近くのコンビニっていう通気孔があって、芥川賞には会社の仕事っていう非常口があったーーー

    メイリオのフォントはわたしもすきです。

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    2017年11月19日
  • これからお祈りにいきます

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    珍しいタイトルの付け方ですが、収録作品のどちらも「祈り」に関するお話。
    主人公が男で、高校生と大学生で、何気ない学生ライフを繊細に描いてるなと思います。不幸でもないけれど、取り立てて幸せでもないという津村先生の独特の世界観が読んでいて見える様でした。

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    2017年06月11日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    アレグリアってなんやねん!と思ってたけど、あーアレグリアってそいつねー。
    職場の様子・空気感がリアルでした。先輩との最後の会話がとてもよかった。
    地下鉄の叙事詩のほうは ちょっと読みにくかったけど、つくりは好きでした。

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    2017年05月25日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    女子力の低いダメの話かと思ったら、職場に馴染めないなど、要領の悪いダメな人への処世術というかアドバイス的な本でした。各テーマごとに鋭い真実がちりばめられていて、ぜひ20代で読みたかった。そしてSNS全盛の今に繋がりすぎないことの重要さを書いているのが非常に興味深い。

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    2017年04月11日
  • ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法

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    あてはまる部分もなかなかあった。ダメをみがくというか、ダメなりに生きていくための処世術。これを読んでも決して悪化はしない、と思う。

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    2017年03月12日
  • これからお祈りにいきます

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    巡り合わせというものだけはどうしても科学で説明できない。そこに宗教や民俗信仰、祈りといったものの無視できない価値があるのは確か。お祈りなんて馬鹿らしいとどこかで感じずにはいられない現代人と、宗教や信仰は、この小説のような感じで共生していくんだなと思った。外から見たらいかにも怪しげな土着信仰のお祭りを担っているのがごく普通の一般人というのが印象的。偶然を奇跡や迷信に回収して人々を安心させるという大層な役目の一方、その運営はいかにも草の根的・現実的なのが可笑しかった。けれど同時に、これはかなり実態に近い姿なのだろうなと思った。

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    2017年03月06日
  • まともな家の子供はいない

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    高校受験を控えている少女の多感さが、家族への苛立ちや友人との付合いなどを通じて描かれています。

    作者が幾度となく手掛けてきた(いわゆる)仕事小説とは、やや異なる一面があらわれているように思えます。

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    2016年08月16日
  • まともな家の子供はいない

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    今では大人になってしまっているんで、
    大人には大人の事情があるのよ、大目に見たってよぅ と
    思ってしまったり。
    中3やったころの自分は家族に対して、拘りも興味もなかったからさ、
    このお話にあんまり共感はできないんやけど
    全体にある息苦しさみたいな空気には覚えがあるかな。
    折れそうなメンタルを抱えながら
    吐き出す言葉だけが段々と強みを増して
    ブーメランとなって返ってくる
    そんな感覚。
    大人になって世界が広がると忘れてっちゃうんだけどさ。
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    タイトル。
    どこの家庭でも何かしら「問題」は抱えてるワケで。
    そう考えると捉え方が変ったりして、
    そのうえで再読すると、ちょっと感想も変

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    2016年05月10日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    「婚礼葬礼、その他」は、こんなことあらんやろと思いつつも面白く読めた。「冷たい十字路」は、ミドリバシ先生が気持ち悪くて仕方なかった。

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    2015年06月04日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    津村さんの小説は淡々としたイメージが強いけど、
    「婚礼、葬礼、その他」は珍しくばたばたした感じで
    テンションもいつもよりやや高め。
    旅行<結婚式<葬式に“召喚”される様に同情しつつも
    笑ってしまう。終わり方も気持ちいい。

    併録の「冷たい十字路」は題名通り殺伐とした雰囲気。
    朝は特に自分の都合しか見えなくなってしまうよね。

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    2014年06月15日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    ネタバレ

    タイトルの意味をはかりかねていたが、それは読み始めてすぐに氷解。複合コピー機に付けられた愛称だった。その一方、主人公で物語の語り手でもあるミノベを、暫くの間は男性社員だとばかり思って読み進めていた。なにしろ、ミノベの最初のセリフが「おまえなあ、いいかげんにしろよ!」だったものだから。それとも、女性社員も独白する時にはこんな口調が普通なのだろうか。さて、小説はアレグリアを基軸にしながら、ミノベや先輩のトチノさん、その他の登場人物たちを翻弄してゆく。たかが1台の機械でも、その後の人生だって左右しかねないのだ。

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    2014年03月05日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    結婚することと、誰かが死ぬということを、同時に深く考えさせられる一作でした。私も葬式って亡くなった方のためではないと思う。
    もう一つの中編も良かったです。自転車毎日乗ってた時期があったんで、危険性とかよく考えてたなぁ。

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    2014年01月02日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    婚礼、葬礼、その他。
    この小説は、その他にあたる、婚礼、葬礼の列席者にスポットライトをあてた小説だ。
    婚礼を挙げるひと、葬礼されるひと、するひと、どれでもなく、なかば『巻き込まれた感』のある主人公は、そもそも旅行にいくはずだった。それが結婚式がはいり、その途中で会社の上司のお父さんが死んだと葬礼に呼び出される。
    小説っぽい展開の中にも、日常のそこかしこに忍び込むリアリティ、その面白みがちょろちょろと顔を出す。
    お腹かがすごく空いてしまったとか、代打を頼んだ結婚式の幹事が使い物にならないとか、葬礼にきていた身内の高校生とのなんか近い距離感とか。
    短いお話でここまでドラマ性のあることをドラマ性のな

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    2013年12月05日