津村記久子のレビュー一覧

  • 婚礼、葬礼、その他

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    津村さんの小説は淡々としたイメージが強いけど、
    「婚礼、葬礼、その他」は珍しくばたばたした感じで
    テンションもいつもよりやや高め。
    旅行<結婚式<葬式に“召喚”される様に同情しつつも
    笑ってしまう。終わり方も気持ちいい。

    併録の「冷たい十字路」は題名通り殺伐とした雰囲気。
    朝は特に自分の都合しか見えなくなってしまうよね。

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    2014年06月15日
  • アレグリアとは仕事はできない

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    ネタバレ

    タイトルの意味をはかりかねていたが、それは読み始めてすぐに氷解。複合コピー機に付けられた愛称だった。その一方、主人公で物語の語り手でもあるミノベを、暫くの間は男性社員だとばかり思って読み進めていた。なにしろ、ミノベの最初のセリフが「おまえなあ、いいかげんにしろよ!」だったものだから。それとも、女性社員も独白する時にはこんな口調が普通なのだろうか。さて、小説はアレグリアを基軸にしながら、ミノベや先輩のトチノさん、その他の登場人物たちを翻弄してゆく。たかが1台の機械でも、その後の人生だって左右しかねないのだ。

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    2014年03月05日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    結婚することと、誰かが死ぬということを、同時に深く考えさせられる一作でした。私も葬式って亡くなった方のためではないと思う。
    もう一つの中編も良かったです。自転車毎日乗ってた時期があったんで、危険性とかよく考えてたなぁ。

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    2014年01月02日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    婚礼、葬礼、その他。
    この小説は、その他にあたる、婚礼、葬礼の列席者にスポットライトをあてた小説だ。
    婚礼を挙げるひと、葬礼されるひと、するひと、どれでもなく、なかば『巻き込まれた感』のある主人公は、そもそも旅行にいくはずだった。それが結婚式がはいり、その途中で会社の上司のお父さんが死んだと葬礼に呼び出される。
    小説っぽい展開の中にも、日常のそこかしこに忍び込むリアリティ、その面白みがちょろちょろと顔を出す。
    お腹かがすごく空いてしまったとか、代打を頼んだ結婚式の幹事が使い物にならないとか、葬礼にきていた身内の高校生とのなんか近い距離感とか。
    短いお話でここまでドラマ性のあることをドラマ性のな

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    2013年12月05日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    芥川賞受賞作は読んだような、でもほとんど記憶がないので、初対面の気持ちで読んだ。「どたばた」というほど表面に汗をかいているようすはなく、帯に書いてあるとおり「てんやわんや」という感じがフィットしている。外に出る汗と言うよりは脂汗がふさわしい。面白く読ませていただきました。

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    2013年10月29日
  • 婚礼、葬礼、その他

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    ネタバレ

    実際にありそうだからハッと考えさせられる。

    津村記久子さんの描くやさぐれた(?)女性は面白い。

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    2014年01月18日