津村記久子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今では大人になってしまっているんで、
大人には大人の事情があるのよ、大目に見たってよぅ と
思ってしまったり。
中3やったころの自分は家族に対して、拘りも興味もなかったからさ、
このお話にあんまり共感はできないんやけど
全体にある息苦しさみたいな空気には覚えがあるかな。
折れそうなメンタルを抱えながら
吐き出す言葉だけが段々と強みを増して
ブーメランとなって返ってくる
そんな感覚。
大人になって世界が広がると忘れてっちゃうんだけどさ。
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タイトル。
どこの家庭でも何かしら「問題」は抱えてるワケで。
そう考えると捉え方が変ったりして、
そのうえで再読すると、ちょっと感想も変 -
Posted by ブクログ
婚礼、葬礼、その他。
この小説は、その他にあたる、婚礼、葬礼の列席者にスポットライトをあてた小説だ。
婚礼を挙げるひと、葬礼されるひと、するひと、どれでもなく、なかば『巻き込まれた感』のある主人公は、そもそも旅行にいくはずだった。それが結婚式がはいり、その途中で会社の上司のお父さんが死んだと葬礼に呼び出される。
小説っぽい展開の中にも、日常のそこかしこに忍び込むリアリティ、その面白みがちょろちょろと顔を出す。
お腹かがすごく空いてしまったとか、代打を頼んだ結婚式の幹事が使い物にならないとか、葬礼にきていた身内の高校生とのなんか近い距離感とか。
短いお話でここまでドラマ性のあることをドラマ性のな