堂場瞬一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
シリーズ8作目。アメリカでの研修を終えて八王子署に赴任した鳴沢。代議士の不審死に違和感を感じて捜査に乗り出す。東京地検特捜部や捜査一課も絡み広がりを見せる結果に。
ジャーナリストの永瀬の家族や永瀬の著書の話も絡んでくる。家族がひとつのテーマの様に思えました。鳴沢自身も3代に渡る刑事の家計だし、永瀬の家も3代に渡るジャーナリストの家計。更に秘密を持ち合わせていることも、ふたりは似た者同士という印象を持ちました。
物語の序盤で今が登場したのが良かったです。もう少し、活躍してもいいのにと思いましたが。そして美優とは、今後どうなっていくのか気になるところです。 -
Posted by ブクログ
「警察小説史上、最も読者に近い」と謳われ、ユニークな課を扱ったこのシリーズも、はや7作目。
被害者に寄り添うこのような課が警視庁にあれば(室としてはあるらしい)という著者の願望も込めてのシリーズだろう。
今回は、有名子役が誘拐されるという事件がメイン。
しかし、新しい課長と何故か折り合いの悪い村野は、この事件の担当から外される。命じられたのは、火事で焼死した女性の家族への対応。
一見何の繋がりもないこの二つの出来事が、次第に関係してくるのが小説の妙だろう。
誘拐後解放された少女から事情を聞く担当者の名前がなつかしい。『ラストライン』で、主人公の岩倉の相棒を務めた伊東彩香。他の作品の人物を、しばしば別のシリーズで登場させる著者の手法を「否」という読者もいるだろうが、ファンにとってはそれも楽しみのひとつだけどね。 -
Posted by ブクログ
題名の通り、鳴沢が父の葬儀のため新潟へ帰り、父の唯一ともいえる未解決事件に取り組む第5巻。
警視庁所属の鳴沢には新潟ではもちろん捜査権がなく、私立探偵の如く事件を追う。手助けしてくれるのは、新潟県警時代の相棒大西海。
時効となったこの事件の真犯人は誰か?
ミステリータッチの展開となるが、途中「まさか」という意外の言葉や、鳴沢の父が一歩踏み出せなかったことなどから、犯人の予想はついてくる。
この捜査をきっかけに、反駁の対象だった父の素顔や本質を見出せた鳴沢は、父を認めることができるようになる。
家族のしがらみを超えた鳴沢の次の課題は、優美と勇樹のアメリカ行き。
アメリカでの鳴沢を見られるのは、第7巻? -
Posted by ブクログ
アドベンチャーレースというスポーツをこの書で知った。
マラソンやトライアスロンに、山道を走るトレイルラン、それにオリエンテーリングを足したような、しかも一昼夜もしくはそれ以上をかけて競い合う極めてハードな競技だとか。
それでいて勝敗を決めるのは、個人ではなくチームというルール。
そんな過酷なレースを実況中継のように、著者は描き出す。
それだけでも立派なスポーツ小説となるが、贅沢にも警察小説もプラスされている。
レースに参加したのは、警察官で構成したチームP。
そのリーダーは、家族を人質に取られ、ある任務を誘拐犯から強要される。チームメートに打ち明けられず苦悩しながら、ゴールを目指す。
有力なライバルチームとの優勝争いは?
誘拐された家族の運命は?
否応なく頁の先を読まずにはいられない。
スポーツ小説と警察小説とがコラボしたタイムリミットサスペンス。