堂場瞬一のレビュー一覧
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大手新聞社が経営危機になりアメリカのWEBニュース会社に買収を持ちかけるが、先方が出した条件は紙媒体の完全廃止だったという設定は、決して小説の中だけではない今の社会を反映したものだと感じました。
自分は昭和の人間なので、ネットニュースの軽薄さや素人が匿名で書いた無責任なコメントを取り上げる風潮に馴染めないけれど、この先紙の新聞が今のまま生き残っていけるとは思えない。でも、今までやってきた仕事に誇りを持っていて無くなることを受け入れたくない社員の気持ちや、生活の安定ややり甲斐を求めて転職した同僚への複雑な気持ちもよく分かる。
その意味で、中年のサラリーマンにとっては考えさせられることが多い作品で -
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鳴沢了シリーズはついに、アメリカへ!
研修のため、ニューヨークへ派遣された了。優美や勇樹と再会するが、その勇樹がバスジャックに遭いさらに誘拐されてしまう。
どこに行っても事件に遭遇する鳴沢了。「事件のほうが俺を呼んでいる」(笑)。
犯人は、宿敵トミー・ワン。
勇樹と犯人の行方を求めて、ニューヨークからアトランタ、フロリダへと、了がアメリカを縦断する。
疾走感に溢れ、ハードボイルドタッチがいや増す。
そんな展開の最中、了に小野寺冴から国際電話が突然に。かつてバディを組んだ今が、予ての予定通り警察を辞職し寺を継ぐという、この事件とはかけ離れた話。
これが何を意味するのだろうと思っていたら、クライマ -
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鳴沢のピンチに、続々と駆けつける仲間たち。
海くんは、初登場時がなかったくらいに逞しくなったなと思う。一番、成長したのも海くん。流石、鳴沢の一番弟子。
冴とは色々と考え方の違いも、あったかもしれませんが、背中を預けるほどの相棒であることは変わりない。
今は初登場時から全く変わらないけど、変わらず頼もしいパートナー。そして再登場の場面も今らしいです。
現在の相棒の藤田も鳴沢の良き理解者ですね。美鈴との関係も上手くいくとよいなと感じました。
高城検事も飄々としているけど、悪いやつを許せないというのもカッコいいです。
そして何よりも美優と本当の意味で家族になれて良かったです。
最後、鳴沢も大ケガし -
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鳴沢了シリーズ第6弾。
前巻の青山署から、この巻では東多摩署に転勤となっている。
冒頭、連続少女誘拐殺人事件の犯人・間島を逮捕した鳴沢たちが、署への帰り道、爆破事件に巻き込まれる。
「事件の方で俺を呼んでいる」と言う、鳴沢の面目躍如?
さらに続く爆破事件。間島の釈放を要求する犯人の正体は、間島の仲間なのか、それとも殺人事件の被害者家族なのか。
捜査は難航し、解決の目途がつかないまま、やがてSNSで警察たたきが始まる。
現代の小説では、やはりSNSに触れないわけにはいかないだろう。
書中、ある刑事が語る。
「法律の枠に入りきらない事件があるのはお前にもわかるよな。それどころか、法律が犯人を守って