読みたい本リストから手に取った。
昨年10月に新装版が刊行されたので、タイミングが良かったようです( ¯ᵕ¯ )♡
母校代表としての箱根駅伝出場を逃した大学の中から、予選で好タイムを出した選手が選ばれる「学連選抜」。彼らは何を背負って襷を繋ぐのかー…?
「風が強く吹いている」は駅伝を舞台にした青春小説という印象でしたが、こちらは競技としての駅伝が描かれていて。
箱根駅伝について詳しくなくても、綺麗事だけでは語ることのできない箱根駅伝のリアルさが、ギュッと詰まっているかのように感じた。
例えば、学連選抜メンバーに選ばれた選手たちの戸惑い、大学陸上部の仲間たちへの罪悪感、それらを抱えてまで走る意味であったり、走っている選手たちの心情や走りざまであったり…。
彼らの気持ちがひしひしと伝わってきて、時折胸が苦しくなった。
それでいて、フィクションならではの見せ場もしっかりと用意されていて、フィクションで魅せるところと、リアルさとのバランスが絶妙だった。
そして、スポーツ小説の監督って選手たちを導く完成された大人という感じがすると思うのですが、こちらの監督は一味違っていて。
監督も選手たちと同じように、迷うし、悩むし、自分の判断を後悔することもある。
監督も決して完成された大人ではなく、選手たちと同じように人間味があって、運営管理車で選手たちと同じように戦っているんだということが、とても印象的だった。
監督の思いには、何度も何度も涙した。
価値観も、目標も、走る理由も、背負っているものも違うメンバーたちが、どのようにチームになっていくのか。チームとは一体何なのか。
必ずしも心を一つにする必要はないんですよね。
ある選手の言葉で、チームの意味が分かった気がしたし、それこそがきっと彼らを繋いだものなんだろうなぁと感じた。
箱根駅伝は学生の時は好きでテレビで見ていたのですが、社会人になってからはずっと年始から仕事をしていたので、見る機会がなく( 'ᵕ' ; )
主婦になってから見るチャンスはあったのに、見てなかったなー。
来年は絶対見ようと思いました!!!
✎︎____________
常識なんて、何だっていうんだ。何十年も陸上に関わってきた俺の常識だって、これからひっくり返るかもしれない。(p.41)
自己暗示。催眠。何でもいい。言葉にすることで、夢は目標に変わる。夢なんか見なくてもいい。目標に向かって走ることだけが大事なのだ。(p.102)
陸上は終わりのない戦いだ。永遠に破られない記録などはなく、それはつまり、いつか必ず自分より上の人間が現れるということを意味する。(p.143)
チームのためだが、自分のためでもある──それが駅伝という競技の矛盾であり本質でもあるのだ。(p.277)
自分のためだけに走る。それは決して間違いではないが、それでできることには限りがある。誰かのためを思って走る時、人は一段強い存在になれるのだ。(p.286)