堂場瞬一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「プル!」
綱を引く合図だ。
綱引きといえば運動会で誰もが経験していると思う。
その綱引きには、「競技綱引」という世界がある。
一本の強靭なロープを8人1組のチームが引き合い勝ち負けを競う。
単純明快なルールの中には、過酷なトレーニング、緻密な駆け引きがぎっしりと詰まった奥の深いスポーツである。
真島製作所 社長の真島は、かつて全国優勝もしたことがある「プルスターズ」の選手だった。
しかしチームは感染症終息後も休眠状態のままで、やり切れていない感を抱えていた。
そんな時、アイルランドからの留学生で綱引選手のケリーと知り合う。
ケリーをチームに引き入れれば、チームが復活し、活動を再開できるのではと考えた真島はチーム再開に動き出した。
「燃え尽きない症候群」
やり切れていない男たちが綱引と出会い、自分の納得できる夢や目標を求めて打ち込んでいく、そんな姿に綱引の真骨頂を味わえる小説です。
試合のシーンでの「プル!」のセリフに、自然と本を持つ手に力が入る。
読後感爽快、堂場瞬一ならではの熱い綱引の世界を楽しんでください! -
Posted by ブクログ
読みたい本リストから手に取った。
昨年10月に新装版が刊行されたので、タイミングが良かったようです( ¯ᵕ¯ )♡
母校代表としての箱根駅伝出場を逃した大学の中から、予選で好タイムを出した選手が選ばれる「学連選抜」。彼らは何を背負って襷を繋ぐのかー…?
「風が強く吹いている」は駅伝を舞台にした青春小説という印象でしたが、こちらは競技としての駅伝が描かれていて。
箱根駅伝について詳しくなくても、綺麗事だけでは語ることのできない箱根駅伝のリアルさが、ギュッと詰まっているかのように感じた。
例えば、学連選抜メンバーに選ばれた選手たちの戸惑い、大学陸上部の仲間たちへの罪悪感、それらを抱えてまで走る意味であったり、走っている選手たちの心情や走りざまであったり…。
彼らの気持ちがひしひしと伝わってきて、時折胸が苦しくなった。
それでいて、フィクションならではの見せ場もしっかりと用意されていて、フィクションで魅せるところと、リアルさとのバランスが絶妙だった。
そして、スポーツ小説の監督って選手たちを導く完成された大人という感じがすると思うのですが、こちらの監督は一味違っていて。
監督も選手たちと同じように、迷うし、悩むし、自分の判断を後悔することもある。
監督も決して完成された大人ではなく、選手たちと同じように人間味があって、運営管理車で選手たちと同じように戦っているんだということが、とても印象的だった。
監督の思いには、何度も何度も涙した。
価値観も、目標も、走る理由も、背負っているものも違うメンバーたちが、どのようにチームになっていくのか。チームとは一体何なのか。
必ずしも心を一つにする必要はないんですよね。
ある選手の言葉で、チームの意味が分かった気がしたし、それこそがきっと彼らを繋いだものなんだろうなぁと感じた。
箱根駅伝は学生の時は好きでテレビで見ていたのですが、社会人になってからはずっと年始から仕事をしていたので、見る機会がなく( 'ᵕ' ; )
主婦になってから見るチャンスはあったのに、見てなかったなー。
来年は絶対見ようと思いました!!!