堂場瞬一のレビュー一覧
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「汐灘サーガ」三部作最終章。
上巻に続き、弁護士川上は汐灘での手伝いに入った事件で動いていたが、真野もまた汐灘で少女を探しているということが気に掛かり、何故なのか誰なのか?知り合いの刑事に尋ねていた。
被害者と加害者、双方の息子がいつどのような場面で顔を合わすことになるのだろうかと気を揉みながら2人の行動を目で追うことになる。
因縁のある汐灘で、嫌な思いをしながら何度も少女を探すのを諦めようとする真野だったが、店に戻れば常連の警察官である石田に途中で諦めるなと言われ、汐灘のかつては刑事だった安西までもが動いてくれるのを見るとやはり動かないではいられなかった。
やっと手がかりが掴めたと確 -
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“愛こそすべて”
主人公鷲見正輝、なんてストレートなんだ。
スゥエーデンなどの警察も、CIAもラガーンも、日本の外交官すら右往左往。
なんだかわからないうちに世界を股にかけ、派手なアクションにも必死で喰らいつく。そこに政治的な意図がないだけに単純明快で、興味は「バビロン文書」に集約される。
もう少し古代バビロニアの情景を描いてほしかったが、それでこの疾走感が損なわれるのなら、要らない。
何年か前、真保裕一の「アマルフィ」シリーズが映画化された。これも、と思うが、現在の映画界事情では無理だろうなぁ(netf××ならできる?)
ともかく、目まぐるしいほどの読書でした。 -
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誰かのために頑張る。それは美しく、思いもよらぬパワーを生む。苦しい時に「誰か」を思い浮かべると踏ん張ることができ、嬉しい時には「誰か」と一緒にその感情を共有できる。
自分のために頑張る。それは当たり前なことで、誰もが備えている考えだ。しかし、それだけでは出力に限界があり、独りよがりと蔑まれることもある。苦しい時には自分の心が折れれば終わり。一瞬でそうなる可能性があるからこそ、恐怖に変わることも往々にしてある。嬉しい時には自分でしか感情を捉えることができないため、どうしてもその大きさには限界がある。
だが、「自分のために頑張る」を突き詰めた先に、「誰かのために頑張る」が待っている。「自分」を -
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鷹の飛翔、読み終わりました。
この物語では定年退職を目前に控えた高峰と海老沢が、刑事・公安、さらには警備にまたがる事件に向かい、解決に至ります。お話の筋立ては僕の下手くそな要約を晒さずとも読んでいただければと思います。この物語、僕は自身の年齢的なことから、職種・業界は全く違うけれど、まるで自分のことのように没入しながら読みました。
個人的なことですが、この物語を読み終わった今日(2025/09/06)から約1年半余で僕自身、定年退職を迎えます。この残りの日々で、僕ができること、やり残したことはなんだろうと考えています。考えているよりも日々目の前にある課題を解決していくことが大事なのかもしれ -
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『コーチ』堂場瞬一
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1. 物語のあらすじ
この小説の舞台は警察です。
キャリアや経験、年齢も異なる3人の警察官が、それぞれ仕事で壁にぶつかっています。
* 女性刑事:女性初の管理職を目指すも、理想と現実のギャップに苦しんでいる。
* 若手刑事: 尾行中にターゲットを見失うことが増え、己の衰えを感じている。
* 若手刑事: 取り調べに苦手意識があり、捜査に行き詰まっている。
そんな彼らの前に現れたのが、本庁の人事課から派遣された、通称**“コーチ”**と呼ばれる警察官です。
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2. 本作の読みどころ
コーチは、3人の悩みや強 -
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鷹の惑い、読み終わりました。
仕事上の立場の違いのためにどうしても打ち解けられないでいる海老沢、事件解決のためになら立場なんて乗り越えてしまえと思っている節のある高峰、2人がつかず離れず繰り広げていく物語、とても面白かったです。前作(鷹の系譜)と同じように最終幕が2人のサシ飲みというのがいい後味を残してくれています。
物語は「公安事件」と「刑事事件」の2つが絡み合って複雑になっていくのだけれど、その背景に「公安」の組織防衛を画策する動きが絡んで複雑になっていました。昭和のシリーズにもあったエピソードが、平成のこのシリーズにも描かれるというのは、それほどに「公安警察」を取り巻く状況には危機的