堂場瞬一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
仕組まれたマラソンレースに歯向かう2人のアスリート。一人は天才ランナー山城。もう一人は安定した力はあるが、優勝するまでの力はない甲本。甲本は山城のかませ犬となるべくペースメーカーとなることを承諾する。この2人を取り巻く陸上界の暗部も描かれる一方、人情論的浪花節的な監督・コーチも控え、人間関係がたまらなく魅力あるものとなっている。
「チーム」シリーズを読み、「キング」を読んだ最後にこの小説を読んだ。学連選抜のチームメートも説得役として出てきており、オールスター勢揃いといったところ。
もともと箱根駅伝関連の小説を読もうと思ったのがきっかけでズルズルハマってしまった。
駅伝を愛する者、スポーツを愛する者にとって、このシリーズは絶対読むべし!間違いない! -
Posted by ブクログ
ネタバレ天才ランナー山城に世界記録を出させるという目的のためだけに新設された東海道マラソン。
それに反発し途中棄権してやろうと目論む山城。
ペースメーカーとして雇われたことに鬱屈している甲本。
そんな二人が、30キロ地点を過ぎても走りをやめなかったことから展開されていく熱血ドラマ。
山城が求めていたのは、風よけでも電子掲示板でもスピードコース(彼にとってはぜんぶムダな甘やかし)でもなく、底力を振り絞って本気で競い合えるライバルだったのだ、て構図がたまらなく(・∀・)イイネ!!
その意味では汚れ役に徹した音無も(結果として)最高の仕事をしたわけだ。最後の最後に途轍もないご褒美を二人から受け取ったし。
面白かった( ´ ▽ ` )ノ
前半は新マラソンを創設する過程が丹念に描かれていて、プロジェクトX的展開。コース設定や計測(ズルもあり)、もしあと数年後に書かれた作品だったら、ここで空撮ドローンも大活躍してたんだろう。
後半のマラソンシーンはもう、王道のスポ根展開。ただ二人で走り続けるだけなのに、心燃えちゃうね( ´ ▽ ` )ノ。30キロ地点を超え限界を突破したところで二人が「覚醒」するさまが、ほんとたまらなく素晴らしい( ´ ▽ ` )ノ
ついでに言えば、もろ俗物キャラの県知事がマンガっぽくて愉快だった( ´ ▽ ` )ノ
傑作( ´ ▽ ` )ノ
迷わず読むべし( ´ ▽ ` )ノ
2024/06/24
#5299
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Posted by ブクログ
(2015/10/1)
2009年に出版されたラグビー小説が、文庫になって登場。
舞台は大学ラグビー。
リーグ戦3連覇中の大学の監督が突然倒れた。
監督の息子は4年でSOでキャプテンで日本代表。
その監督の高校時代の教え子がHCから次の監督に。
元監督の息子と新監督がラグビーに対する考え方で闘う。
息子は父の戦い方を踏襲したつもりだったが、
新監督は元監督が本当にやりたいラグビーを知っていた、、、。
というところだろうか。
2009年のラグビーはこんなに古かっただろうか。
敵陣に入ったペナルティでハイパントを選ぶ。
今はそんなラグビーは考えられない。
タッチに蹴出すか、PGを狙う。そのどちらかしかあり得ない。
しかしこの小説ではハイパント、フォワードラッシュ。
それがテンマンラグビー。
バックスがいらないラグビー。
考えてみたら昔々の慶應ラグビーはそうだった。
非力なバックスをカバーすべく、ひたすらハイパンと。
滅茶苦茶古い。
この小説、ところどころ書き換えたようだが、
ここを書き変えてしまうと、
コアな部分がなくなってしまう。
タイトルの10は、SOの10であり、テンマンラグビーの10だからだ。
元監督がOBの雑音から逃れるため、リーグ戦で勝つために選手に指導したテンマンラグビー。
本当のラグビーはそうではない。第一回ワールドカップのサモアのように、
滅茶苦茶でも繋いで走るラグビーなのだ。
高校時代、現監督は元監督にそれを学んでいた。
だからこそ、自分が監督に指名された。
最初、息子始め選手に総すかんだったが、フォワードにけが人が出るなどして風向きがかわり、
最終戦でとうとう、、。
いずれにしても今のラグビーだったら、SOがボールを持ったらハイパントとわかっていたら、
すぐ狙われるわな。オプションがないラグビーは今は通用しない。
古き良き時代のラグビー。
まあ、そ腕はいけませんよ、という小説だから、いいのかな。
プレーの描写はなかなか良く書けていて、おもしろかった。
そうした選手の葛藤もあり、一気に読み進めることが出来た。
ラグビー熱の高まりの中、こういう本にもスポットが当たるといい。
大友信彦さん解説。 -
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ネタバレ大友さんと優斗君2人の人生を見せてもらったシリーズで、完結の寂しさと2人の絆に胸がいっぱいになった。
優斗君は子供と思えないくらいの器量があって
溢すことなく父からの愛を受け取って
大友さん自身も同僚・上司・義母皆に愛されつつ、彼の変わらない芯の強さが大友家を築いていたと思うと素敵な家族で、心からこの家族の幸せを願いたくなった。
父親からの虐待を受けて育った男が教師となり、虐待を受ける子供からの相談に乗り、制裁を加える。
自己を裁きを与える者と思い込んだ悲しい生い立ちの男の話。
大友さんは自分と重ねて考えており、感情的な面もあったが人間らしくてよかった。
人間が崩壊する紙一重を感じる作品でよかった。 -
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堂場瞬一の長距離ランナーシリーズ第5作。
日本長距離会のエース、日向はスランプに悩まされていた。そんな日向を救う切り札は日本記録保持者の山城悟をコーチに就任させること。だが、引退して第二の人生を歩み始めた山城への交渉はうまくいくのか…?
日向を、山城を、そして低迷する日本マラソン界を救うべく、かつての学連選抜チームメイト達が動き出す…!
走ることしか頭に無い山城、世話焼きの浦、山城を毛嫌いする門脇、チーム最年少だった弟的存在の朝倉など、選手ではなくなったメンバー達の成長ぶりや、芯は変わっていないところが描写されていて人物が活き活きしている。
特に山城の心境の変化は物語を通じて目が離せない。
駅伝に限らず、かつてのチームメイトに会いたくなる物語である。 -
Posted by ブクログ
愉しんでいるシリーズの小説で新作が登場すると、遠方の友人や知人の消息に触れるような気がして凄く愉しくなる。「ガンさん」こと岩倉刑事が活躍する「ラストライン」シリーズの新作が登場した。頁を繰る手が停め難くなってしまい、ドンドン読み進めた。「意外な展開」に引き込まれてしまう。「年輪」という題名に在る語が、色々な角度で意味深長だと思った。
シリーズの最初の作品で、警視庁の岩倉刑事は捜査一課から南太田署に異動したところだった。定年退職迄の10年を有意義に過ごそう等と、多少訳アリでもあって、考えが在って希望して異動していた。その後は立川中央署に異動し、本作の現在も立川中央署に在る。
本作の冒頭、岩倉刑事の所に捜査一課への異動という打診が在って、定年延長で岩倉刑事の年代は65歳迄の勤務が可能になることから、更に10年の勤務を続けるというようなことに想いが巡っていた。そんな時、事件発生の報が入った。
河川敷で遺体が発見された。所持品から身元が判明してみれば、87歳の元小学校教員であった。殺害されたと見受けられる状況で、立川中央署に捜査本部が設けられ、岩倉刑事も捜査に参加することになる。
87歳の被害者は老健施設に住んでいた。歩行が不自由であり、車椅子を常用していた。深夜から早朝に施設から連れ出されるように出て、殺害され、遺体が棄てられたと見受けられる状況だった。
やがて「あの事件は自分が」という者が署に出頭した。出頭したのも87歳の男であった。
被害者も被疑者も共に87歳と高齢で、岩倉刑事は少し戸惑いながら捜査に臨む。が、捜査陣を戸惑わせたのは、被害者や被疑者が高齢であったということだけではなかった。被疑者は、被害者を殺害場所へ連れ出し、殺害して遺体を棄てた経過は詳しく供述し、関係の証拠も在るのだが、犯行動機に関しては黙秘してしまっているということだった。
そういう中、被疑者は被害者との関係に関して「60年以上も前からの知り合いだ」と言う。60年前に何が在ったのか、捜査陣は調べ始める。
その他方、岩倉刑事は被疑者の家族の様子に何か不自然なモノを感じ始める。そして事件の意外な真相が次第に明らかになって行く。「そう来た?」という展開になる。
こういうような物語である。立川中央署の刑事課で最年長の捜査員である岩倉刑事が、若い他の捜査員達と協力して難しくなってしまった事件の謎を解き明かす。
このシリーズは岩倉刑事の個人的な部分も描かれる。大学3年生になっている娘―娘とは会っているが、岩倉刑事は離婚した。―や、交際している女性も登場する。更に、同じ作者の別シリーズの主要人物への言及や登場も幾分見受けられる。今般は事件の被害者、加害者の家族関係の対応ということで「総合支援課」の柿谷や秦が登場する場面が在る。
本作の岩倉刑事だが、設定上の生年は偶々自身と同じであった。これまで以上に親近感を覚えた。物語の最終盤は、これからも更に活躍して行きそうな感、「つづく」という雰囲気だったので次回作も楽しみにしたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白い
新作を心待ちにしてたシリーズであり今回も面白くて嬉しいのと、次回作への期待が高まる
西川さんが狙われる
かつての仲間から、過去の事件の容疑者から
恨まれるとは無縁そうな西川さんがターゲットと言うところが意外であり
2回も狙われたことで西川さんが不安になるという状況も意外であり
長編シリーズではあるが新鮮だった
なんだかんだで全力を尽くす沖田さんと部下2人の姿や、ラストラインのガンさん
やっぱり恨まれるような人間では無いなと
登場人物たちの行動からも証明されていた
2人の将来と4人の将来がより楽しみになる
沖田さん丸くなったな〜〜!