【感想・ネタバレ】鷹の系譜のレビュー

あらすじ

警察小説の旗手による大河シリーズ「日本の警察」平成編。

「公安は常に同じ相手の仕事だ。だが捜査一課の仕事は毎回、違う相手なんだ」
「捜査一課は目先の事件を追う。公安は、未来を見据えて仕事をしている」

捜査一課と公安一課。同じ警察でありながら相容れない二つの組織に身を置き、昭和を駆け抜けた二人の刑事。
その息子たちは、父と同じ道を歩んでいる。
昭和天皇が崩御し、60年余にわたる昭和の時代が終わりを告げた日に起きた殺人事件。高級マンションに住みポルシェを乗り回す被害者に見え隠れする、極左の過去。
バブル景気の拝金主義に浮かれる世で、思想活動は衰退の一途をたどる。その交錯点で起きた事件を、二人の刑事が追う。

刑事は地べたを這いずる仕事だ。だが、空から全体を見る鷹の目を持て。
父の道を継ぎ鷹となった息子たちの物語が、いま幕を開ける!

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Posted by ブクログ

「日本の警察」昭和編三部作を読み終わり、年齢的にみて高峰と海老沢の2人の物語はこの辺りで終わるのだろうと思っていたけれど、続編とも言える「平成ミレニアム編」があると知り、3冊揃って連続で読めるタイミングを見計らいつつ、この週明けから読み始めました。高峰と海老沢の2人の息子が出会い、お互いの父親同士の関係を知らずに始まるこのシリーズ、どんなふうに2人はそれぞれの父親の付き合いのことを知るのか…父親同士の付き合いを知らないで始まった息子2人の間柄がとても面白く感じました。

物語の登場人物がそれほど多いわけではないけれど、それぞれの関係、間柄が複雑にみえて、お話の筋は結構入り組んでいたような気がします。でもそれは最後にはすっきり解けていて、読後はある種の爽快感がありました。

次のお話ではどんな展開が待っているのか、読み進むのが楽しみです。

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2025年08月19日

Posted by ブクログ

主人公高峰とは同級生の自分だけに学生時代の学生運動の話は懐かしいものがあった。題名の「鷹の系譜」の意味がわからなかったが最後の2ページ前でわかった。
刑事の仕事は地べたを歩き回る仕事、だが実際は空から全体を見る視点を持たなければならない。鷹になれ、そういうノウハウを系譜として引き継ぐべきだ。
警視庁捜査一課の陣容は400名近いということを知り驚いた。

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2025年11月13日

Posted by ブクログ

昭和天皇崩御の日に起きた殺人事件。捜査一課と公安一課、相容れないはずの組織が日本の転換点で密かに交錯し…。父の道を継ぎ鷹となった息子たちを描いた「日本の警察」平成編。

読み始めてすぐ主人公2人の名字に既読感があると思ったら、「動乱の刑事」等の主人公たちの息子たちの話だった。堂場瞬一は「小さき王たち」など、こうした大河小説が好きらしい。いろいろ突っ込みどころはあるけれど、ページを捲る手を止めさせないのはさすがだった。
(B)

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2022年12月09日

Posted by ブクログ

前3作を読んでいたので息子たちの成長が嬉しい。スーパードライの発売やポケベル時代の尾行なども時代の変遷を感じる。親父たちの域にはまだまだ達してないので次作に期待したい。

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2022年08月24日

Posted by ブクログ

昭和天皇崩御の日に起きた殺人事件。
公安絡みかと思われたが、内ゲバではないと判断し、捜査一課が動くことになる。

捜査するにつれ、明らかになってくる状況。
捜査一課の高峰と公安一課の海老沢の2人が、それぞれに活躍する。
安定感のある流れで、さらさらと読み進めることができたが、激しさやスピード感はなく、高揚感があまりなかったかなと思った。

彼らの父親もまた警察官でよく知る間柄であったことに終盤になって気づく。

そういえば、「焦土の刑事」「動乱の刑事」「沃野の刑事」3冊とも本棚にあった。
このころは、けっこうシリーズ物にハマっていろいろ読んでいたなぁと。

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2022年07月17日

Posted by ブクログ

前三部作から連なるシリーズですが、なかなかやっぱり面白い。
警察ものの面白さと人間物語。さすが。

2699冊
今年138冊目

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2024年09月09日

Posted by ブクログ

物語の舞台は昭和から平成に変わる1989年。今から30年以上前のバブル華やかりし時代だ。
堂場瞬一は公安ネタも多いし、捜査一課と公安の確執といった話も警察小説ではよくある展開。
ただ本作は極左ネタが多く盛り込まれており、今読んでいてもピンと来ない感じも強い。「内ゲバ」とか若い人は意味が分からないんじゃないかな…。
1989年は私自身も学生で、確かにキャンパスには学生運動の看板も一部残っていたような記憶もあるが、既にその頃から極左ネタは都市伝説的な扱いになっていた。
2023年現在も地下活動を続けている極左は存在しているのかもしれないが、ドラマ「VIVANT」にも出てくるように今の公安の主な活動は国際テロ対策なのだろうと思う。

警察小説はどれだけリアルさを読者に感じさせるかが肝心だが、本作は今読むと現実感が乏しく、中途半端な仕上がりになってしまった感がある。

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2023年08月30日

Posted by ブクログ

昭和の刑事(刑事・公安)シリーズの主人公たちの息子が主役の話。これもまた続きそうな感じ。時代は当然親の時代から遷って1989年、昭和から平成に変わった年。私らは日本にいなかったんだけど、それでも懐かしい。話は悪くはないけど、元々のシリーズもそんなに好きじゃなかったので同じかな?

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2022年10月10日

Posted by ブクログ

公安と捜査一課。
同じ警察でも水と油みたいなもの。
二つが混じっての捜査。
違いが面白いですね。
ただラストが物足りない気がします。

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2022年08月28日

Posted by ブクログ

昭和から平成への時代での、捜査一課と公安の二人が絡み合い殺人事件を追う一冊。時代背景が懐かしかった。スピード感はありませんが、1つ1つ丁寧に解き明かされていく展開はさすが。

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2022年08月27日

Posted by ブクログ

プロットもさほどでもなく、大学同期の捜査一課刑事と公安刑事の関係性はよいが、捜査協力の描き方が荒唐無稽な感じがして長さの割に面白さも今一つといったところ。。

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2022年07月04日

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