「堂場瞬一」のラグビーを扱った長篇スポーツ小説『10‐ten‐俺たちのキックオフ』を読みました。
今月の20日にはラグビーワールドカップ(RWC)2019が開幕しますからね… ラグビー関係の作品が続いています。
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理想のラグビーとは何か。
頂点に挑む男たちの熱き闘い!
大学リーグ四連覇を目指す強豪・城陽大ラグビー部が初戦に大勝した夜、名監督の誉れ高い「進藤元」が急死。
チームは、ヘッドコーチから昇格した「七瀬龍司」に引き継がれた。
「七瀬」は城陽OBではなく、「進藤監督」の高校時代の教え子で、半年前にヘッドコーチに就任したばかりだったが、亡き監督が生前、「七瀬」を後継者にしたいという意向を伝えていたのだ。
動揺する選手たちに対して「七瀬」は、従来の城陽の「型に縛られた」プレースタイルにとらわれず、選手の自主性を促し、相反する戦術を試みようとしていた。
そのことに、亡き監督の息子でもあるキャプテンの「進藤直哉」は反発。
OBも介入し、チーム内には不協和音が……。
新たな戦術にこだわる「七瀬」の真意とは。
そして、最後に栄冠をつかむのは誰か!?
ラグビー日本代表の「五郎丸歩選手(ヤマハ発動機ジュビロ)」も一気読み。
「激しいプレーでラグビーの魅力を伝えたい――僕と同じ思いが、この本に凝縮されている」と激賞する一冊、待望の初文庫化!
[解説/ 「大友信彦」]
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ラグビーを扱ったスポーツ小説って少ないと思うんですよね… わかり難いルールや表現し難い選手の心理状況やゲーム展開等が原因なんでしょうが、、、
著者がラグビー経験者ということもあり、それなりにリアリティがあり、愉しめる作品に仕上がっていたと思います… 試合の描写が多いので、ラグビーを観戦したり、経験していないと、なかなかイメージし難いとは思いますけどね。
シーズン途中で、大学リーグ四連覇を目指す強豪・城陽大ラグビー部の名監督「進藤元」が急死… 「進藤監督」の遺言もあり、半年前にヘッドコーチに就任したばかりの「七瀬龍司」が繰り上がり監督に就任、、、
恩師でもある「進藤監督」が本当にやりたかったラグビーを知っている新監督の「七瀬」は、従来のやり方に固執する前監督の息子でキャプテンでスタンド・オフを務める「進藤直哉」をはじめとする選手やOBたちとの間に確執を生じる… シーズンが進んでいくうちに、キックアンドラッシュで攻めるという常勝パターンは綻びを見せ始め、チーム内にも不協和音が生じてくる。
OBからのプレッシャーを受けながらも、選手たちに「今のプレースタイルのままでいいのか!」と疑問を投げかけ、気付きを促す「七瀬」だったが… やがて、リーグ戦の優勝をかけたライバル校・天聖大学との試合が始まる、、、
これまでの戦い方を貫こうとする「直哉」だったが、天聖大学には全く通用せず、前半を終了した時点で3トライを奪われ"0-19"と窮地に陥る… ハーフタイムでの「七瀬」の指示は? そして「直哉」等、選手たちの判断は?
ラグビー経験者立場から見ると、監督と選手の微妙な関係や心理描写、バックスとフォワードの考え方の違い、試合中のメンタルの変化等は、共感できるほど巧く描けていると思いましたが、、、
得意な戦術がキックアンドラッシュ… それとドロップ・ゴール って、ちょっと現実味がないような気がしましたね。
(私が高校生の頃の戦術ですもんねー 監督に言われた通りで、選手が何も考えずにプレーしているところまで、ホントにそのまんまでした)
それで「直哉」はアンダー19やアンダー20の年齢別の代表にも選ばれている設定なんですからね… そんなこんなで気になる点はあるものの、それなりに愉しめました。
もっともっと… ラグビーを扱った作品が生み出されるとうれしいですね。