堂場瞬一のレビュー一覧
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『捜一の鬼』と言われた、父・鳴沢宗治が亡くなった。
葬儀の翌日、ひとりの男、鷹取正明が鳴沢了を訪ねてくる。『時効になった殺人事件を再捜査して欲しい』と。鷹取は、15年前に父を殺人事件で亡くしており、『犯人は羽鳥だ』と告げる。
その殺人事件は、父・鳴沢宗治が唯一未解決の事件であった。
父への挑戦、父への想いから、新潟の街で、鳴沢は事件を調べ始める。
父の未解決事件への想い。
父の家族への想い。
事件を調べるうちに、明らかになる自分の知らなかった父の姿。
事件の真相は…
未解決事件は解決できるのか…
もっと、父と話すべきだった…
わかりあえたはずなのに…
今ならわかるんじゃないだろうか、父が警察官になることを止めた理由が… -
Posted by ブクログ
全572ページ。長いです。
序章は現代。群馬県の製薬会社の工場跡地で毒ガス事件が発生。
第一部は50年前、安保闘争が起きていた日本が舞台。
クーデターを起こそうと準備を進める集団の動きが描かれていますが、計画はとある事情で頓挫。
ただ、革命への情熱を失えない若者が。
第二部。再び現代。
群馬に続き、都内でも毒ガス事件が発生。
50年前の思想をとある流れで受け継いだ者が再び革命を試みるー。
広げた風呂敷が大きく、構想もしっかり練られているので興味深く読めるのですが、収束の仕方がやや物足りない感じ。
でも完璧に描けちゃったら、実現しちゃうかもしれないので描けなくていいのかもしれません。
小説としては、松島の心理をもっと深く描いていたら
読み応えがあったのではないでしょうか。
登場人物の心理の描き方が広く浅くすぎたのが残念です。
2013年、最後の一冊。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天才的感覚派というのか
作中では人より目がいいと表現されているが、過去にトラウマを持つ主人公の澤村
ストーリーの起点の事件である連続殺人事件が10年前の事件と繋がっているのではないか、
10年前の事件の詳細を知っているのは、犯人と警察…
ここから犯人が絞り込まれ一気に浮上した鬼塚
澤村と鬼塚
非常に似た思考を持つ2人だが、自己評価は異なった
それぞれが一度の失敗をきっかけに
こんなにも道を違えてしまうのか
その失敗に対し、彼らを取り巻く環境は大きく異なり
澤村は自分を責め続け、
鬼塚は周りを卑下した
正義から生まれた『悪』だろう
鬼塚の話を真剣に聞く相手がいたら、
共に闘ってくれる仲間がいたら、
正義のまま、悪の根源を断つことが出来ただろう
登場人物それぞれがすごく人間らしい
手を差し伸べるか、遠ざけるか
行動できるか、出来ないか
人間の強さ・弱さを濃く描かれた作品だった
作品の構成
本筋の澤村目線と犯人の心情が書かれており
犯人が明白となるまでの進度が表現されており
その臨場感も面白い
登場人物たちの最後がどうなったのか分からず、少しもやっとした -
Posted by ブクログ
警視庁のSCU(特殊事件対策班)という架空の部署に所属する八神警部補が主人公。
発足のきっかけは、社会が複雑化し、どこが担当していいかわからないような事件を捜査するためということだが、あまりいい評判は聞いてなく、1か月前に異動になったばかりの八神には、具体的な役割がはっきりせず、もやもや感を引きずりながら、上司の意味も理解できない指示のまま操作に携わる。
主人公のもやもや感は、読んでいる読者にもそのまま引き継がれたままなため、頁を繰る手も止まりがち。
しかし、このSCUのメンバーの個性が明らかになるにつれ、俄然面白くなる。
なかでも、部下からは”謎”と言われ私生活も明かさないキャップの結城。最後で明示される彼の趣味には思わずニヤリ。
『捜査』シリーズのように、メンバーひとりひとりが主人公となったシリーズになるのだろうか。