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五輪代表は誰の手に? 衝撃のマラソン・サスペンス! 大学の陸上部で同級生だった三人が、オリンピック男子マラソン代表・最後の一枠選考レースに出場する。三十歳の彼らにとって、おそらくこれは五輪へのラストチャンスだった。日本最高記録を持ちながら故障に泣かされ続け、「ガラスのエース」とも称された天才ランナー・須田は、最高の練習環境に身を置いて復活を賭ける。陸連批判をして表舞台から去り、四年ぶりに走る武藤は「俺が勝つ」と豪語。そして、優勝経験がなく、“勝ち方を知らない”青山の前には、ドーピングを勧める正体不明の男が接触してきた。青山は卑劣な手段を一旦は拒むが……。スポーツ小説の名手が手がけた、ランナーたちの人生を賭した勝負を活写する、ロングセラー『チーム』の原点ともいうべき傑作長編!
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Posted by ブクログ
「チーム」長距離陸上シリーズのスピンオフ。
「ヒート」では山城の所属するチームのコーチ,「チームII」では監督となっていた須田真二郎が,現役陸上選手だったころを舞台に書かれた小説。
実業団でランナーとして走る青山晋。大学のころに徐々に力をつけ,箱根駅伝にも三年,四年のときに続けて出場している。だが,マラソンランナーとしては,怪我がないということだけが取り柄の,平均的な成績。
大学のときのチームメイトで,類稀なるスピードを持ち,日本最高記録を持つ須田真二郎。
しか期待されながらも度重なる怪我に泣かされ,五輪に出場することはできなかった。ガラスのエース。
また同じ大学のチームメイトであった武藤憲次。
四年前のオリンピックの選考レースで優勝し代表候補となったのだが,日頃からの陸連に対する批判的な言動が遠因となったのか,代表からは漏れ,結果的に会社を辞めて行方をくらましていた。
その三人が,そろって代表選考レースである五輪記念マラソンに出場し,そこからオリンピック代表を目指す。
五輪記念マラソンに向けてそれぞれのやり方で仕上げていくランナーたち。
不安に付け入るように,薗田という謎の男からのドーピングへの誘い。
ランナーとしてはベテランの青山。
走りで上を目指すことだけではいられない年齢になってきている。
走り続けたい思いと,その後の第二の人生のことも考えなければならないという葛藤。
ドーピングなど,禁じられているものに手を出すのは絶対にありえないと思う気持ちと,ドーピングすればもしかしたら勝てるのではないかという思いのせめぎあい。
これは青山の心の葛藤として描かれている。だがしかし,陸上,ひいてはスポーツ界のドーピング問題に一石を投じるものではないかと思う。
陸上,特にトレーニングを積んでいくときとレースシーンの選手の心理描写は圧巻。さらに陸上界を取り巻く社会にも問題を投げかけているのではないかと感じた。
非常に個人的ですが須田の「やあやあ」っていう力の抜けた挨拶が好きです。
Posted by ブクログ
ガラスのエース天才・須田と
優勝経験がなく"万年三位"の青山、
そして問題児の武藤。
オリンピックの最期の枠をめぐってかつてのチームメイトである三人の
それぞれの戦いについて青山視点で描かれている。
金持ちの須田、陸上界から抹殺状態の武藤、
オリンピック出場を目指している二人の狂気を見て
だんだんと変わっていく青山の心情。
そこに現れる、謎の男。
ドーピングという重たいテーマを含め
ランナーの心情にフィクションではあるがリアリティが感じられる。
堂場さんのこのシリーズは
本番のレースの時のランナーの心情が
本当に臨場感が感じられやめられない。
最期は衝撃的な終わり方となってしまうが・・・。
エピローグのほっこりで救われた。
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