堂場瞬一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私は物語はハッピーエンドで終わって欲しい、といつも思う。
もちろんイヤミス、ホラー、その他の本を読まないことはないわけではないが、どこかに救いを求めてしまう。
現実の追体験だけでは苦しいから。
さて、そんなことをいうのだから、本書が(私の心とは反対に)少し不本意な終わり方になってしまったのは十分香らせられたかと思う。
犯罪者の子供は犯罪者か?
子供の人生はどう変わるか、がメインテーマだが、なんとも苦しい結末となった。
主人公の弟正俊が不憫でならない。
もう、大人になってしまった彼は変わらない、かもしれない。
きっとこういうことは往々にして起こる。
主人公の浅野健人は苦しいながらも勤務先の社 -
ネタバレ 購入済み
最後の展開が読めなかった
大手企業で働き、愛する恋人もいる。一見すると順風満帆に見える主人公・浅野だが、その一方で暗い闇から救い出してくれた恩人や家族との繋がりに囚われており、また恋人とは結婚に踏み切れないままでいる。父の出所、弟の存在、恩人のスキャンダル、恋人からの催促…様々なトラブルや重圧に押しつぶされそうになっている浅野の描写が巧みであった。設定上リアルよりもフィクション味がやや強く感じられたが、最後の結末は想像以上で、思わず見返してしまった。ハッピーエンド好きとしてはざらつく終わり方に感じられたが、浅野が過去ときちんと向き合い一歩前へ進む決意をするところで、少し救いがあると思った。