あらすじ
消えた女。
友の死。
華やかな成功の陰で、暗い《落とし穴》(ピットフォール)が口を開ける街、大都会ニューヨーク。
二つの謎を追う探偵を待ち受けるのは――。
一九五九年、ニューヨーク。
元刑事で探偵のジョーは、役者志望の女性の行方を捜してほしいと依頼を受ける。
その矢先、衝撃的な知らせが。
黒人の探偵仲間ウィリーが殺されたというのだ。
残忍な手口は、女性ばかりを狙う連続殺人事件と同じだった――。
ハードボイルドの美学が詰まった傑作!〈文庫オリジナル〉
解説 林家正蔵(落語家)
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Posted by ブクログ
すごく面白い
私に知識が無い事が悔やまれる
知識があれば恐らくもっと面白く感じるだろう
現状で星5を付けて、もっと面白く感じるようになったら…。
舞台は1959年のNY。
舞台設定がピンとこない。
たくさんの注釈にピンとこない中、
読み進めていると、その世界に入り込んでるかのような感覚。
非日常の感覚のはずが、しっかりと想像できるのが堂場先生の状況表現の巧みさだと思う。
犯人と犯人。
被害者と犯人。
難しい事はないが証拠が少なく、なかなか結論に辿り着けないのが、主人公が警察ではなく探偵ゆえというところ。
主人公のみが背負う真実や将来は、友情だけでは重いように思えるが、堂場先生の描く主人公らしさで
納得感のある作品だった
Posted by ブクログ
あなたは事件の真相を知って自分の中に留めておくことは出来ますか。
NYで探偵をしている主人公。
NYで、連続殺人事件が起こる最中、とある女性の捜索を依頼される。一見女優を目指すため地方から来たように思われるが、、、有名歌手との関係や素性を調べている間、連続殺人事件に巻き込まれることが明らかになる。
連続殺人事件も調査することになった主人公は事件の真相を知ることになるが、、、そこにはあまりにも悲しい結末が待っている。
私は国内ミステリーしか読みませんが、この作品は舞台が海外なこともあり、まるで海外ミステリを読んでいる気持ちになりました。
Posted by ブクログ
読み始めて、何これ? 1959年のNYの私立探偵???
だったんだけど、嵌まった。まさにピットフォールに落ちたわ。まあ、私が推理小説に入った入口が翻訳物ミステリーで、ハードボイルドも初期にしっかり読んだ人間だからしら。いや、好きだわ、この世界。時代設定も、ハメットやチャンドラー、スピレーンなどを彷彿とさせていいわ。そういう世界に慣れてない人には不評そう・・・ ジョー・スナイダー、また再会したいなあ。あ、ただ人に関しての注釈はくどいし、不要
Posted by ブクログ
久々にアタリや。
堂場瞬一君、やったね。
なんと心地良い読み応え。交わされる会話も、ハードボイルドの極地やんか。かと言って、大沢君みたいに端折りすぎて何言ってるのかよう分からん事もなく、読者も一緒について行けるレベルや。
このシリーズの続編早よ出してや
Posted by ブクログ
探偵、ニューヨークときたら、ハードボイルドだ!
堂場瞬一が作家20周年を記念した書き下ろしの作品。
ニューヨークが舞台で1959年の時代設定ということもあり、いつもの堂場警察小説とは違い、少し違和感があったが、読んでいくうちに慣れていき、ニューヨークの情景も浮かんできて楽しめた。ロックロール、ヤンキース、ブロードウェイ、ダイナー、イーストリバーなど、ニューヨークを感じる単語が彩ってくれる。
最後は悲しい結末になりそうだったが、「ハードボイルド=やせ我慢の美学」を地で行くような終わりで、うまく締めてくれた。
Posted by ブクログ
面白かった。
まじでそれが一番初めに思った感想。
1959年のニューヨークを舞台にした典型的なハードボイルドだけどスピード感ある進行と二転三転する物語とラストに明らかになる真実はなかなか胸を抉り探偵が下す決断も含めてハードボイルドだなあです。
2809冊
今年37冊目
Posted by ブクログ
日本の作家なのに、海外の訳本を読んでいるような感覚でした。
海外ミステリー本が好きな方にもオススメです。
しかし、なぜ著者は、日本の人なのに、海外の人のことをこんなに詳細に、生い立ちや価値観などを肉付け、自然に描くことができたのでしょうか?
読みやすく、楽しめる小説でした。
Posted by ブクログ
ニューヨークで私立私立探営む所へ家族から依頼があり追跡を始める。田舎から女優になるため出てきた女の子が殺害された その仲間ウィリーも殺されジョー1人で捜査をする 女の子は仲間のウィリーが殺し(頭痛持ちでストレスを解消するため)それを見た歌手がウィリーを殺す。このニューヨークは人を有名にも金持ちにもするが同時に精神ダメージを与えることも珍しくない。子供の頃からこの街で育って来た人は免疫があるが田舎から出てきた人間はニューヨークに慣れるまで時間と覚悟が必要この都市に慣れない内 消えて行く人間が多い。ピットフォール(穴に落ちる)
Posted by ブクログ
これぞハードボイルド小説。という感じの重厚な作品。結末も、そう来るか!と驚きながらも作品に厚みを持たせるものである。
所々の話に出てくる有名人の説明文も、読者に分かりやすく、その時代に思いを馳せされる。骨太な作品を読みたければぜひ。
Posted by ブクログ
海外が舞台だが翻訳作品より断然読みやすいのは何故だろう。余計な叙述や登場外国人が少ないからストーリーに集中できるのだろうか。林家正蔵氏の解説通り著者が楽しんで書いたのが伝わる。
Posted by ブクログ
堂場瞬一『ピットフォール』講談社文庫。
1959年のニューヨークを舞台にしたオールドスタイルの海外翻訳小説風ハードボイルド。文庫オリジナル。
探偵小説に有りがちの人探しに加えて連続殺人事件が絡むのかと思いきや、全てが連続殺人鬼イーストリバー・キラーにつながっていくという冒頭の怒濤の展開。そして、真犯人に迫る後半の二転三転の展開にはドキドキするものの、所詮、海外翻訳小説風は所詮、偽物にしか過ぎない。日本が舞台では探偵小説にならなかったのか……
主人公は野球好きの私立探偵ジョー・スナイダー。ある日、ジョーは探偵仲間のウィリー“ザ・ライトニング”ネイマスとの約束をすっぽかされ、独りで野球観戦をした後、二日酔いになるくらいバーボンを喰らって事務所に泊まる。
翌日、ジョーの事務所をカンザスからはるばるやって来た若い女性エマが訪れる。エマはニューヨークで行方不明になった妹シャーロットの探索を依頼する。エマの帰り際、事務所にニューヨーク市警のハリーが訪れ、ジョーにウィリー殺しの嫌疑を掛けるが……
殺害されたシャーロットとウィリーの敵討ちを誓ったジョーに恐るべき殺人鬼の魔の手が忍び寄る……
定価968円
★★★★
Posted by ブクログ
ハードボイルド探偵もの。読みやすくてサラッと読めました。
主人公が一匹狼だけど、肉体的にも立場的にも?強いので安心して読めた。欲を言うともうちょっとハラハラしたかったな。唯一の敵?のハリーはアホすぎて全然怖くないし…
シャーロットとジャックマンが付き合ってるのももっと早く気付いてほしかったかも。
結末は悲しい…。
秘密を全部1人で抱えて生きていくのも彼なら強いから大丈夫と思えた。
あと、主人公いっぱいご飯食べてて可愛い。笑
ヴィクとのその後も出てくるかと思ったら出てこなかった。うまくいくのかな?
Posted by ブクログ
舞台は、1959年のニューヨーク。元刑事で探偵のジョーは、役者志願の女性の捜索依頼を受けるが、黒人の探偵仲間・ウィリーが殺害されるという衝撃的ニュースが。その残忍な手口は、女性ばかりを狙う、連続殺人事件と同じだったー。珍しく、1959年のアメリカ・ニューヨークが舞台の本作、ハラハラした。
Posted by ブクログ
ニューヨークで私立探偵を営むジョーが行方不明の女性捜索を依頼された矢先に、友人の探偵が連続殺人鬼に殺された遺体となって発見される・・・というハードボイルドミステリ。
翻訳物のハードボイルド小説みたいでなかなかに面白かったんですが、ミステリ自体は、こう、登場人物の引き算みたいなもので真犯人が割とわかりやすかったり・・・いやでもハードボイルドミステリってそういうものだったような気もする。ミステリ要素よりもハードボイルドを重視というか。ストーリーよりもキャラクター重視というか。