【感想・ネタバレ】砂の家のレビュー

あらすじ

「お父さんが出所されました」大手企業で働く健人に、弁護士から突然の電話が。20年前、母と妹を刺し殺して逮捕された父。「殺人犯の息子」として絶望的な日々を送ってきた健人の前に、現れた父は――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

幼い頃、父親に母親と妹を殺され伯父の家と施設で離れ離れになった兄弟。
被害者家族でもありながら加害者家族でもあるという重いテーマの話。
竹内が、頼り甲斐のある芯の太い人だと感心して読み進めたらどんどん女性問題も出てくるしギャップにびっくり。
なんだか色々てんこ盛りで最後にうまくまとまっていなかった感があるなあ。

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2024年08月16日

Posted by ブクログ

犯罪被害者の家族がテーマとなった暗く重い内容だった。しかし、人間どんな過酷な状況に置かれても立ち直れるという、一筋の光を見いだすことを予感させるものだった。スリリングな文章構成に引き込まれた。

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2021年11月04日

Posted by ブクログ

父が母と妹を殺し、辛うじて助かった浅野健人が苦労して食品会社で順調に生活している中で、社長に脅迫状が届き、それに対処する健人の苦労話だが、20年前の出来事から現在までのエピソードを刻々と並べて、映画を見ている感じの構成だった.弟の正俊の存在が事件と大いに関連が出て来るが、社長の竹内一正からの信頼もあり、健人の対応がある程度功を奏する.恋人の有希子と過ごす時間の存在が、殺伐としたストーリーの中でほっとするものを感じた.

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2021年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

逆境から這い上がろうとする兄弟が別々に育って、20年後に再会した時は全く違った道を歩いていた。#カドフェス
解説では「砂の家」という題名から、名作「砂の器」を引いていた。
だが弟がいることで兄の生き方が際立っている、その足にもつれ込む弟が兄を暗闇に引き込もうとする。
題名からの連想だが、家族の罪が障害になって、そこから抜け出そうとする憐れは兄弟どちらにも重い鎖になっている。
読み始めで先の筋書きを追ってしまう癖で、この兄弟の生い立ちから未来を予想して読んだが思い通りに進んでいった。だが最後になって、思いも寄らない意外な方法で解決した。

父親が経営に行き詰って、一家心中の保険金で負債を弁済しようとした。母と妹が刺殺された直後に兄(浅野健人)が帰宅した。
健人が10歳の時だった。
4歳の弟(正俊)がドアをすり抜けて走り出てきて泣きながら階段に逃げ、転がり落ちて左足を折った。

兄は叔父夫婦に引き取られ、弟は九州の父の実家に行くところが祖父の具合が悪くなり施設に入った。

20年後兄は大手食品企業の末端でアルバイトをしていて、たまたま出会った社長に見込まれ、学費の援助を受けて大学を卒業した。聡明で真面目なところが気に入られ出世コースに乗る。彼は重い恩義を社長に尽くして返そうと決心していた。

社長あてに脅迫状が来る。チェーン店の海外進出を計画して交渉の折裏金を使ったらしい。会社には危機管理会社が付いていて社長は全面的に信頼していた。しかし担当者が乗り気でない。ことが決まればなんとかなると構えていた。

内々で済ますために健人が指定の場所に1000万を届ける。だが話はそれでは済まず社長の個人情報で3億円を要求された。
指定場所に行くと、隠し撮りをしたカメラに正俊に似た顔が写っていた。

ふらっと正俊が来た。出世と金の話をほのめかす。弟が可愛く可哀そうで小遣いを渡し励ましてきた。だが施設でも問題児で少年院にも入っていた。まっすぐ生きろと言ってみたが笑い飛ばして帰っていった。すでに父親は出所して九州の実家にいることも知っていた。

健人は社長の恩義に報いようと解決策を練る。車のナンバーや仲間のマンションを探し当てた。正俊が現れた時がその時だ。

社長は無理をするなというが彼は、任された仕事を果たさなくてはならない。


悲惨な生い立ちから壊れてしまい、兄に嫉妬する足の不自由な弟。
兄は恩を受けた社長を助けたいと一途に思い詰める。
社内の勢力争いも筋書き通りという展開で、業界の話もあまり深くない、正俊のいじけ方に対して真面目過ぎるくらいの健人が、少し作り物めいて重かった。
家族に恵まれなかった、家族によって前途の闇の中を歩かなければならなかった兄弟。
誠実に生きようとしても閉ざされている兄弟の哀感は理解できるものの何か作家の熱意についていけないところが残念だった。

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2026年02月11日

Posted by ブクログ

評価を付けるのは難しい作品だった。
緊迫する物語の合間に挟まれる、主人公と周りの人々の食事の描写が、登場人物たちが生きていることを感じさせた。またそのリアルな描写が読者の食欲をそそらせ、どこか現実離れした物語と読者をつなげているように感じた。「食べることは生きること。」食に全く興味がない人も一定数いる中で、主人公がそのタイプではなかったことは大きな救いだっただろう。

読み進めながら、砂の家というタイトルにはどんな意味が込められているのだろう?と考えていた。
もし砂でできた家で暮らしていたら、ざらざらしていて脆く、あまり希望は感じないだろう。しかし解説を読んで初めて、砂の家は意外と脆くなく、壊れても再構築しやすいという特性を知って、物語全体の見え方が少し変わった。

父親が人殺しという環境は同じ中で、主人公と弟・正俊の道を分けたものは何だったのだろう。弱った人間には手を差し伸べてくれる人がいる。ただそれがどんな種類の救いなのか、は運でしかない。日の当たらない道に引き込む人もいれば、日の当たる道に引き込んでくれる人もいる。それを冷静に判断する力をまだ若く、壮絶な経験をした彼らに求めるのは難しいかもしれない。

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2024年12月16日

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これからどうなるのかってところで、"はい、終了"みたいな終わり方かな、色んなことをちゃんと完結させてくれって感じ。

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2022年11月23日

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感想を簡単に言うと
【恨みは何も産み出さない】
ですかね…

なんでも他人のせいにしても、意味ないし
自分の人生は自分で決まるんだから自分の事だけやって
余裕があれば他人に幸せを分けるだけ
人のせいにする人は他人の足を両手で掴んでるからその間 、両手塞がってるから
自分がやるべき事は出来ない

スーパーボールは強く投げればその分強くかえってきて
優しく投げれば優しくかえってくる
ってことだと思います

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2022年03月30日

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最後どのような終わり方をするのかと楽しみにしていたのですが、個人的にはスッキリせずモヤモヤが残りました。

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2022年01月29日

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堂場瞬一さんの初めて読んだ作品。

一家心中を図った父親によって殺された母と妹、生き残った主人公と弟。
「殺人犯の息子」として周りからの厳しい当たりに耐えて成長した20年後の兄弟は、進んだ道が正反対だった。一見、真っ当な道を進んでいるように見える兄も心の闇は深い。
主人公の父親に対する恨みや弟に対する負い目、弟の兄に対する嫉妬…第3者が言うほど家族の縁は簡単には切れないし、それぞれの想いがある。
兄弟の成長過程を通して、人の成長において環境や良い影響を与えてくれる人の存在の大切さを改めて感じた。

物語自体はこじれることなくスムーズに進んでいくので読みやすいが、個人的には最後がモヤっとした終わり方だった。
でも読み手次第で兄弟の今後について様々考えられるので、そうゆう意味では思考(想像)が広がる終わり方だとも思う。

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2021年11月12日

Posted by ブクログ

途中から健人が社長を守る為に考えていいる事が、よからぬ事だと感じられ読むのが辛かったです。
最後がどうなったんだろう?とスッキリ出来なかった。

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2021年08月22日

Posted by ブクログ

私は物語はハッピーエンドで終わって欲しい、といつも思う。
もちろんイヤミス、ホラー、その他の本を読まないことはないわけではないが、どこかに救いを求めてしまう。
現実の追体験だけでは苦しいから。

さて、そんなことをいうのだから、本書が(私の心とは反対に)少し不本意な終わり方になってしまったのは十分香らせられたかと思う。
犯罪者の子供は犯罪者か?
子供の人生はどう変わるか、がメインテーマだが、なんとも苦しい結末となった。
主人公の弟正俊が不憫でならない。
もう、大人になってしまった彼は変わらない、かもしれない。
きっとこういうことは往々にして起こる。

主人公の浅野健人は苦しいながらも勤務先の社長と出会ったことで学費やその日の糧を得られ、「普通」の生活を送っている。
社長には多大な恩を感じている。
これが社畜の始まりで、これが終わりまで続く。
男女の違いを簡単に言うのは時代にそぐわないかもしれないが、男性的な生き方だと思った。
会社が存続してくれればいい、自分はどうなってもいい、自分はなんとか立ち上がった、迷惑をかけないように生きてきた…。
なんだか息苦しい。
恩はあっても会社に人生を捧げたいとは思わない。
物語の本質はそこじゃない、のはわかっているが、主人公の行動は理解し難い。
子供の頃の環境が大事なことも、救ってくれる大人がいたら依存してしまうことも、頭では理解できる。
だが、せめて小説の中は夢を見せてよ。
現実には助けてくれる大人が少なくても、いないわけじゃない。
正俊が救われて欲しかった、その思いでいっぱいだ。

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2021年05月01日

ネタバレ 購入済み

最後の展開が読めなかった

大手企業で働き、愛する恋人もいる。一見すると順風満帆に見える主人公・浅野だが、その一方で暗い闇から救い出してくれた恩人や家族との繋がりに囚われており、また恋人とは結婚に踏み切れないままでいる。父の出所、弟の存在、恩人のスキャンダル、恋人からの催促…様々なトラブルや重圧に押しつぶされそうになっている浅野の描写が巧みであった。設定上リアルよりもフィクション味がやや強く感じられたが、最後の結末は想像以上で、思わず見返してしまった。ハッピーエンド好きとしてはざらつく終わり方に感じられたが、浅野が過去ときちんと向き合い一歩前へ進む決意をするところで、少し救いがあると思った。

#切ない #ドキドキハラハラ #ダーク

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2021年04月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

犯罪者の息子としてのハンデを背負いながら何とか自分の人生を立て直すために懸命に生きてきた健人。
そして兄を恨めしく思い、破滅させようと画策する弟・正俊。
バッドエンドでありながら、最後はほんの少しの希望を残して終了。
父親と兄弟、それぞれの心情に思いを馳せるとスッキリしない部分はあり。

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2021年03月07日

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