あらすじ
県警捜査一課から所轄への異動が決まった澤村。その赴任署にストーカー被害を訴えていた竹山理彩が、出身地の新潟で無惨な焼死体で発見される。同時に理彩につきまとっていた男も姿をくらましていた。事件を未然に防げなかった警察の失態と、それを嘲笑うかのような大胆な凶行。突き動かされるように新潟へ向かう澤村だったが、今度は理彩の同級生が犠牲になってしまう。冷酷な犯人を追い、澤村の執念の追跡がはじまる――。
※本書は平成二十五年二月に小社より刊行された単行本『執着』を改題の上、加筆修正し文庫化したものが底本です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
潔癖な異常感覚を持つ藤巻が引き起こした事件。
今回に関しては、割と早い時点から展開が読めたのでそれはそれで確認しながら読んでいく作業が楽しかった。
個人的には、最終的な藤巻の供述まで読みたかった!
Posted by ブクログ
澤村、橋詰のやり取りが面白い。
澤村は避けたいと思っているが、案外いいコンビなのでは?
長浦南署に異動してからの澤村の活躍も読みたい!
続編はないのかしら?
Posted by ブクログ
特異な犯人像と刑事が犯罪者の心理に立ち入って推理するところが、このシリーズの特徴なのか知らん。
心理描写が多いわりには、読みやすくスムーズに読める。
澤村は「最高の刑事」に一歩近づいたか?
次回、どんな成長をみせるのか楽しみ。
Posted by ブクログ
藤巻
行動全てが気持ち悪く思えた
惚れた女性を焼死させ
彼女が頼った友人を焼死させ
彼女が相談した警察をも焼死させようとした
吉野
最初に殺された彼女の恋人であり、藤巻を撃った彼は非常に惨めな男であった
恋人に頼られなかっただけでなく、警察官の正義もなく、憎む気持ちに駆られている様
例え、藤巻を殺せたとして満足出来たのだろうか
頼られなかったという事実は変わらないのにと思った
計画的な藤巻の行動に振り回される澤村
澤村は澤村で、独断での行動が目立つ
それがいい方向に転がるのが澤村の持つ運なのだろう
途中戦線離脱した橋詰に対して
自分とは合わないと思いつつも、心配し、彼ならどう考えるかと動くところを読むと
やはり彼らはいいコンビであると思う
当事者と第三者では制裁の重さが変わるのはよく分かる
当事者の考えを異常とし、聞くことを避けてきた澤村が事情聴取を経てどうなるのか気になった
Posted by ブクログ
主人公は神奈川県警の刑事 澤村慶司。
異動となることが決まり、上司の命令で休暇を取得している最中にストーカー殺人が発生する。
被害者は澤村の異動先の警察署にストーカー被害の相談をしていたが、特に対策もされず追い返されていたことが判明する。
■感想
被害者はトランクに閉じ込められて生きたまま火に焼かれる、という死に方としてはかなり嫌な方法で殺害されているが、
被害者があまり私の仲良くなりたくないタイプの女の子だった、という理由で後味の悪さが少し軽減された感じがして、少し自己嫌悪を感じてしまった。
Posted by ブクログ
コロンボのように最初から犯人が分かっているタイプの話。その名前が藤巻というので、完全に粉雪の人を連想してしまった。雪の新潟が舞台でもあり、粉雪の人になるのは仕方がない。いざそうなると、粉雪の歌詞は「一億人から君を見つけたよ 根拠はないけど本気で思ってるんだ」とか「素直になれないなら虚しい」とか「ざらつくアスファルトの染みになる」とか、妙に本作とシンクロしているような気がしてくる。映像化の際には是非粉雪を主題歌にしてもらいたい。
Posted by ブクログ
ストーカー事件自体が自分には理解できないまのですが、本書の事例は輪をかけて理解に苦しむ犯人の動機と行動であり、些か興醒め。
犯人も刑事も暴走し過ぎで、もう少し捜査の過程を楽しめる展開にして欲しかった。
Posted by ブクログ
澤村慶司シリーズ第3弾。
執着というタイトルどおりストーカー殺人のお話。
女性は無意識に男性に優しく笑顔で接しているが男性はその気になってしまう・・・これね。
ストーカーあるある。
前作とは違うタイプの犯人で準備万端な犯行と振り回される警察とのやり取り。
結末はスカっとはしませんので注意。