山口周のレビュー一覧
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リベラルアーツを題材にした、角界の著名人と著者の対談集。
変化の激しい時代。専門知識だけで物事を判断しようとしても、新しい変化には対応しづらいし、全体の流れとは別の方向に向かう判断をしてしまうリスクもある。全体を俯瞰して、総合的に判断する力が必要であり、それを支えるのがリベラルアーツである。ということだと理解していますが、リベラルアーツという言葉がややバズワードすぎて、時間とお金に余裕のある人の、単なる絵画、音楽、文学などの趣味の領域を指すものと、単純に理解されがちな嫌いもある気がします。著者の主張はよくわかるので、ビジネスだけでなく一般人が、日々の暮らしの中で総合的な判断をするために必要となる基礎的な知識であることを、かみくだいて説くような書もぜひ出していただきたいと願います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレVUCAの時代と言われるいまでも、多くの企業がコンサルティング会社や広告代理店に巨額の費用を支払って、「何年先にどうなるのか?」という未来予測を依頼しています。はっきり言ってそんな発想が時代遅れなのです。未来を他人に聞くのではなく、「あなたは、一体どうしたいのですか?」と、そろそろ問いそのものを変えなければならない時期に来ているのだと思います。
複雑で不安定な現代社会では、「分析」「論理」「理性」といった、これまで絶対視されてきたサイエンス重視の意思決定や方法論が限界にきていることを述べ、このような時代には、経営の判断にも、自らの「真」「善」「美」の感覚、すなわち「美意識」を鍛え、拠り所としていくことこそが重要だと訴えました。同書が幸いにも多くの読者に受け入れられたのは、私と同じような問題意識を持っている人が多かったからでしょう。(p.20)
パブル経済の崩壊から三○年近くが経ったいまなお、戦後の高度経済成長があまりにも成功したために、ご指摘の製造業モデルから脱皮するのに苦労しています。一方、世界は大きく様変わりし、まったく異なる成長モデル、成功モデルが次々と生まれています。
いま、日本が行き詰まっている理由は、モノづくり信仰の一方でGDPに占める製造業の構成比が二割程度、雇用者数は約一〇○○万人で全体の一七%程度となったことからわかるように、もはや製造業では社会全体を引っ張れない状況になっていることが主因です。代わって伸びているのはサービス産業です。
また、この三〇年間、日本の正社員の労働時間はほとんど減らず、年間二〇〇〇時間前後で推移しています。にもかかわらずGDPの平均成長率は一%にとどまっている。日本と同様に少子高齢化が進行している欧州では、年間労働時間は一三〇〇~一五〇〇時間程度で平均二·五%近く成長しています。
なぜ日本でこのように成長率が低迷しているのかというと、製造業からサービス産業へと産業構造が変化しているのに、人材も働き方も製造業の工場モデルを続けているからです。サービス業で問われるのは、与えられた課題をこなす力よりも、課題を見つけ出す力、新しいサービスにつながる独創的なアイデアを生み出すカです。APUが評価されているのは、 そうした力を養うには、 とがった個性を尊重する教育に転換しなければならないということに、社会が気づき始めた証左かもしれません。(p.87,88) -
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ネタバレ山口周氏の本。世の中に対するスコープを深めるべく読書。世の中の重要論点に対して議論がなされておりめちゃおもろい。
メモ
・来るべき世界に対する考察
仮想空間へのシフト
反都市化への反転
ライフスタイルの多様化・複層化
・自然派圧倒的に情報量が多く、人間が想像し作ったものはそれらを超えない。
そもそもアートはどこまで自然に近づけるかというもの
・交換ではなく、贈与であることの意味。関係性の違い。
・身体性。インプットに対する感受性の高さをどう担保するか
機能性、意味の追求からの脱却。
意味のないことの意味
・インフォーマル社会の存在
依存と自立の表裏一体性
貸し借りから始まる、継続する関係性
・aiが苦手なこと
抽象理解とコミュニケーション
マニピュレーション
クリエイティビティ
マネジメント
ホスピタリティ
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Posted by ブクログ
「美意識」が単なる流行りや無理やり作った標語でないことがよくわかった。人々がなにを求めているか、ひと昔前に求めいていたものがなぜあまり求められなくなったか。
書名から受ける軽薄さと違い、中身はいい意味で裏切られ、面白かった。それはそのまま、いかに私がその辺について考えていなかったか、ということでもある。
想像していたより、はるかに演繹的で視野の広い内容だった。
どういう順でどういうことを考えるのかということも書いてあり、仕事だけでなく生活においても、いやむしろ生活を中心にして取り組んでみるのがよいのだと感じた。
ただ、ときおり論理が無理やりなところがあると思えた。
カーライル本社オフィスの話は、本当に美意識に基づいたものか。後付けの論理ではないか。
私邸とオフィスの際の言及は、みながそれをしたらオフィスの統一、美意識と矛盾するのではないか。
など。
美意識を鍛えなくてはいけない、と述べられている。そして、それは鍛えられる、とも。その点は救いだと思う。 -
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イノベーションを起こす人と発明する人は
異なることが多い
また、その分野に入って日の浅い人ほど
イノベーションを起こすというのが面白かった
以下メモ・・・
野蛮であるということは 、すぐれたものを認めないということではないか 。エッカ ーマン 『ゲ ーテとの対話
日本人は日本人が持つ創造性を認識できてない
アニメや建築など
日本の美は鑑賞のためにある西洋と違って生活の中に根ざした美
個人の持つ高い創造性を 、組織が活かしきれていない
→カリスマ創業者
ウォークマンにおける井深大
→全権を持ったスターエンジニア
零戦における堀越二郎
東海道新幹線における島秀雄
■多様性の重要性
ビートルズはロンドンではなくリバプールで生まれた
リバプールは田舎町だが
アメリカとイギリスの大西洋航路を結ぶ主要な港だった
→船員は暇つぶしに大量にアメリカのレコードを買い、港で売るということをしていた
→それらを聴いて、アメリカのロックと、イギリスの音楽を合わせたのがジョンやポール
なぜルネサンスがフィレンツェでおこったか
メディチ家が才能ある人にお金を使っていた
その持てる富を絵画 、彫刻 、建築 、文学 、政治学などの幅広い分野に提供し 、多くの才能ある人材をフィレンツェに集めました
→いろんな分野が混ざって切磋琢磨したから生まれた
クーン
「本質的な発見によって新しいパラダイムへの転換を成し遂げる人間の多くが 、年齢が非常に若いか 、或いはその分野に入って日が浅いかのどちらかである 」
■例 ダーウィン
地質学者→神学者→医者→どれも中途半端だった
ダ ーウィンは結局のところ一度も 「生物学者 」だったことがない
ライエル
「地層はわずかな作用を長い期間蓄積させて変化する 」
→動植物も同じではないかと考えた
マルサス
「食科生産は算術級数的にしか増えないのに人口は等比級数で増えるため 、人口増加は必ず食料増産の限界の問題から頭打ちになる 」
→だから環境に応じて変化することが種の存続において大事と考えた
「独創性とは 、人と人とのつながりをつくるプロセスにほかならない 」
イノベーションの可能性に関する評価は、そのイノベーションがもたらすインパクトが大きければ大きいほど見抜きにくい
→エジソンは蓄音器ののちの音楽業界にもたらすインパクトや可能性を見抜けなかったし、ベルは電話機を大手電信の会社に断られた、ワーナーは無声映画の時代声の出る映画の可能性を低く見積もった
どうすれば良いか?
→複眼的に評価する、多数な人が、多数な視点で
→上司だけが評価するのではなくアイデアを拾うものがいるネットワーク密度が高い組織にする
イノベーションの目利きは一種のオーディション
→拾う神あれば捨てる神あり
→革新的だからこそ目利きが難しい
→→ビートルズもemiに決まるまでオーディションを落ちていた
過去の多くの事例において、イノベーションの核となるアイデアは組織の外部からもたらされているからです。
→アイデアを生み出した人がそのままイノベーションを達成する事例はあまりない
例えば、エジソンの電球のアイデアは他の人が考えたもの、エジソンは全体システムとしてその事業化に成功した
あり合わせのよくわからないものを非予定調和的に収集しておいて、いざというときに役立てる能力
→ブリコラージュ
大切なのは
何の役に立つのかよくわからないけど、なんかある気がする」というグレーゾーンの直観
「イノベーションは予定調和しない」
→行きつ戻りつ七転八倒しながら結果的にイノベーションになる
「合理的な解は、そもそも合理的な解になり得ない」
→スピードも遅くなるし他社と同じになる
これまで誰も考えたことがない新しい要素の組み合わせがイノベーションの源泉
■言えない空気があると間違った方向にいく
→大韓航空のコックピット
■自ら動け、それがリーダーだ
■人が創造性を発揮してリスクを犯すためにはあめや鞭も効果がなく「ただ自分がそうしたいから」
■慌てものの誤謬
たまたまの経験に基づいて、そもそもそれはできないものだと思い込んでしまうこと
■働き蟻の中にマヌケありがいることで効率化される
結果的に「短期的な非効率」が「中長期的な高効率」につながることになります -
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強烈なタイトルだが、
残業が悪と言っているわけではなく、
思考停止で努力に逃げるなということを示している。
初めて山口周さんの本を読んだが、20代を過ごす上での哲学や美学が語られており、とても面白く参考になった。定期で読み返したい
そしてごく普通の毎日が運命の日である
という視点は大切にしたい。
残業をすれば一生懸命やっているように見える
→一種の逃げになっている
努力に逃げず結果にこだわる
○以下響いた内容メモ
・自分という船の船長になる
・決断の際、人からは意見ではなく、判断に必要な情報を聞く
→アドバイスは価値観によって異なるから
・20代は初夏。焦らずタネを撒いて育てる時期
・若いうちは時給が低いからこそインプットしておく
・目の前にいる人、状況をなんとかしたいという気持ちが世の中を変えるきっかけになる
・今ここからやれることに意識を集中させる
大きくて抽象的な目標ではなく、
小さくて具体的な目標こそが未来を変える。
世界平和のために何ができるか?
と聞かれたマザーテレサ
→家に帰って家族を愛すること
と答えた
大きな抽象的な目標のために、
3年後までに何を学んでおく必要があるか、今年、今月、今日何をするか
やれるか、やれないか自分の能力水準に見合うギリギリの目標に向けてそれにチャレンジする
その失敗を内省することで成長する
⭐️人生を変えるきっかけは
自分ではとても無理と思っていたものが、もしかしたらできるかもと思うことで訪れる
プロデューサーの仕事は
弱みを矯正するのではなく、強みをどう伸ばせるかを考えること
掛け算の時、トップクラスでなくても構わない
スジの良い仕事
→成長に繋がるか、評価に繋がる
⭐️昨日までと同じ時間配分で生きていたら、昨日までと同じ人生が続くだけ
思考停止した不真面目な優等生ではなく、
真面目な不良であれ
・スジの良い努力とは
方向と方法が合っている
→主体がどのような戦略をキャリアや人生に描いているかによって変わる
怠惰の反語は努力ではなく思考だ
どうしたら目的が達成できるかを思考すること
いかに目的をラクして達成できるか
周りと同じような努力ではなく、思考してユニークな努力を
ex)ローランドさんが、周りのホストがお酒で酔わない方法を研究している中、ひとりお酒を飲むことに疑問符を投げたこと
何かを強く肯定することは、何かを否定すること
⭐️態度を曖昧にすると強い肯定はできず、主張が曖昧になる
肯定すべき時は肯定し、否定すべき時は否定する
⭐️人生は選択であり、他の全ての可能性を拒否してこれだと思うものを選ぶこと
何をしないかを決める
拒否することはネガティブなことではない
ビジネスコミュニケーションは2×3
質問と主張 →モード
事実 洞察 行動 →内容
必要がないのに学ぶことは腹が減っていないのに飯を食うことと同じ
知ることが難しいのではなく、いかにその知っていることに身を処するかが難しい
人生の勝敗は余暇で得点を取れるかで決まる
⭐️大事なのはイベントの是非ではなく、それをどう受け止められるかという解釈
叱られた回数によって20代の成長は決まる
⭐️自分の立ち位置を知ること2つ
・立ち位置そのものの趨勢 伸びる場所か
・周囲にいる人との能力差 良さが生かせるか
自分の能力や特性がどのような立ち位置で一番生きるのかを考えることが重要
キャリア形成に繋がるいい偶然を導く5つの要素
好奇心、粘り強さ、柔軟性、楽観性、リスクテーク
20年間ではなく、この先5年何をやろうかで考える
⭐️何よりも今日の一日を丁寧に生きる
自分の価値観や感性を大事にして、やるべきだと思うことをやり、やるべきでないと思うことから遠ざかる
ごく普通の毎日が運命の日
待っているだけでは、何も始まらない
関連書籍として読む本
・モモ
・その幸運は偶然ではないんです -
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに アフターコロナの世界を生きるためのコンパス
第1章 夢中になれる仕事を見つけられない日本の社会システムとは?~北野唯我
第2章 「資本主義はもうダメだ」では社会は変わらない。「隙間」を埋める言葉を~近内悠太
第3章 五感から情報化するために人間は「ノイズ」を求める~養老孟司
第4章 タンザニア商人に学ぶ制度や組織に頼らない生き方~小川さやか
第5章 生物的な仕組みの理解なしに資本主義は成り立たない~高橋祥子
第6章 毎月7万円のベーシックインカムが日本の閉塞感を打ち破る~井上智洋
第7章 ゆるやかに今を楽しむライフスタイルが徐々に広がっていく~広井良典
<内容>
「Business Insider Japan」の連載の書籍化。著者の山口周が、ビジネス界を中心とした人々とインタビューをしたもの。これからの社会を考える際のひとつの「コンパス」になるように、コロナで変わるであろう社会を見通すヒントが多くあり、インタビューに登場した人たちの本を読んでみたいと思った。