山口周のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ自由になるためには、さまざまな視点で物事を見て感じて考えて思索して想像して考える教養と行動力が必要である。
難しいことではない。善い人と会い育み、古典名著や近代、現代にいたるまで読み継がれている本を読み思索する。そして、自分が知らない場所に行って五感で体験をする。
それだけだ。その数が多い程、人生は濃く深みが増して豊かになる。
まずは自分の中にある偏見というコレクションから向き合うところから、多様な視点で物事の世界の解像度が見えることだろう。
テクノロジーがいくら発展しようが、様々な思想や考えを学び、自分で考え学習を止めずに思索し、五感で感じる体験を自分の糧とすることが重要であることを教 -
Posted by ブクログ
センス⇄スキルの対比について描かれた本。
センスは人生のインプットの蓄積であり、事後性の高いもの。
最初からこれと決めつけて磨きにいっても(磨き方に型がないが、、、)、それが自身の本質に根付いているとは限らない。
それでも試行錯誤する中で、自らの内から生まれてくるのがセンス。
そのセンスで仕事の方向性を決めていくことでしかよい仕事はできないと、この本では説かれている。
スキルは体系化された、あくまでも具体的な、ある種の答え。
ただ、体系化されている時点で少し古い。
目の前の現象に対しての答えにはならないし、あくまでも応用する必要がある。
その応用のためにはセンスで方向性を決めてあることが大 -
Posted by ブクログ
2023年末に出た、ChatGPTのこれからを論じた本。
1年経ってみると、日常的に使う人とほとんど使わない人に別れてしまったなと言う感じ。ハルシネーションや知識が不足している話については、1年経った今も状況はあまり変わらない。というかこの時点でGPT-4まで出ており、2024年末現在ではo1 Proなので想定できる範囲の進化だなあと感じる。
内容は、ベーシックインカムと絡めて論じている人が複数人いるのが今となっては懐かしい。初期は仕事が奪われるというところからこう考える人が多かったイメージ。初期の粗削りな議論を見て理解できる今にこそ読むのがおすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレビジネスにおいて、「儲ける」、以外の価値軸を加えることはできるのか、というお話かなー。
サブとしては、理念に基づくパーパス経営や、サステナビリティを一つの評価基準とする動きは近年活発になっている。ソーシャルビジネスでは、利益よりも社会課題の解決を優先とする。
著者のクリティカル・ビジネスと呼ぶものは、ビジネス事態を通して社会課題を定義し、社会の変革を促す。
社会運動のツールとしてのビジネス。
抵抗としてのビジネス。既存の体制、価値体系、社会の在り方に対して。
企業の成功の新たな価値軸として、「センス」を打ち出しているのかな、と思いました。
先日読んだ、ク゚チネリさんの本を思い出しま -
Posted by ブクログ
山口周の著書を何冊か読んでいると、本書と似たような内容も書かれている気がするが、それはそれで良し。繰り返しで更に気付く事もあるし、勿論それだけではなく、全くの新たな視点も得られるので。今回は以下の内容。
ー ここで重要になるのが「何の役に立つのかよくわからないけれども、なんかある気がする」というグレーゾーンの直感です。これは人類学者のレヴィ・ストロースが言うところの「プリコラージュ」です。… あり合わせのよくわからないものを非予定調和的に収集しておいて、いざというときに役立てる能力のことを、レヴィ・ストロースはプリコラージュと名付けて近代的で予定調和的な道具や知識の組成と対比して考えています -
Posted by ブクログ
山口周氏の切り口はいつも鋭く、参考になる思考だ。ただ、本書は中川正七商店のビジョンと経営が題材なだけに、具体性がある事が逆にアドリブの効かない内容になっていて残念。
参考になる文を抽出しておく。
僕はピーチ・アビエーションという格安航空会社のお手伝いもしているんですが、10年ほど前に当時CEOだった井上慎一さんから「人事制度づくりを手伝ってほしい」と声をかけられたときは、そのビジネスに対してかなり懐疑的だったんです。すでにデフレにうんざりしているときだったので、「また安くするのか」と思ったんですよね。
それで最初に「井上さんは、この会社を何のためにつくったんですか」と質問したら、「僕は戦