山口周のレビュー一覧
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勝ちパターンが存在した20世紀後半は異常な時代。負けパターンが存在するということは、不健全で閉塞感のある社会を生み出す。
リスク回避性が高い日本だからこそ、リスクを取りにいく効果は大きい。
職業選択にあたって、地道な努力を続けられるかどうかぎ最も重要な着眼点になるので、自分は何になりたいのか?という質問よりも自分は何がやりたいのか?何をしていると楽しいのか?という質問の方が重要である。
パーソナリティとフィットしていない組織に属したり仕事に就いたりすることは、一見うまく適応してるように見えても本当の幸せは得られない。仮面が剥がれなくなったピエロのようにアイデンティティクライシスに陥ってし -
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字が多いので読書に苦労。難易度は高い。多方面からの切り口で新しい気付きを得られる。今まで読んだ本のある種の集大成、エッセンスを感じた。例えばスピノザのくだりは、暇と退屈の倫理学を思い起こさせる。楠木建氏の本との接点も多い。専門家じゃないので、深掘りはあえてしたくないけど、十分深い話が多い。参考文献と実例もあり説得力がある。著者は参考文献の一文をこうも簡単に紹介しているが、そのページをどうやって記憶しているかが興味深い。それはこの本を書こうと思った著者の動機を考えることにもあるかも知れないが。結局人生は気の持ちよう、考え方ということかな。
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Posted by ブクログ
『武器になる哲学』は、山口周による実践的な哲学入門書。ソクラテスやカント、ニーチェなどの古典的哲学者から現代思想家まで、ビジネスや人生の課題に活かせる“思考の武器”として哲学を紹介している。特徴は、抽象的な概念をビジネスシーンや日常の判断にどう応用できるかに焦点を当てている点。たとえば「正しさとは何か」「幸福とは何か」「自由とは何か」など、複雑なテーマに対し、哲学者の考えを“道具”として使う姿勢を学べる。
感想としては、哲学が「役に立つ」ことを鮮やかに示してくれる一冊で、思考力や視野を広げたい人にとって格好のガイドブック。特に若手ビジネスパーソンや自己成長を求める人には刺さる内容で、「迷った時 -
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現代において、「美意識」を鍛えることをしている人はどのくらいいるのだろうか。
本著は頭でっかちで生き残るには限界があると示唆しており、新たな生存戦略として私たちに備わっている「五感」を鍛え、「美意識」を研ぎ澄ませよと述べている。
そもそも、普通に生きていれば学歴関係無しに、美意識という言葉を知らない人は多い。小中高では美術の教育はあるが、そこでの経験だけでは美意識は得られない。
本著では、美意識を鍛えることで、コモディティ化(商品やコンテンツなどの差別化ができなくなる現象)を避け、創造性や革新性を得られると主張している。
さて、一都三県に住んでいれば、美術館での鑑賞や美意識を鍛えるのには、足を