【感想・ネタバレ】世界で最もイノベーティブな組織の作り方のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年06月18日

自分を取り戻すために、組織という虚構を見つめ直し、他者との関係の中で、生きること。

未来に、世界的な集合知が形成されるのか気になりました。

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Posted by ブクログ 2022年08月02日

戦後復興期、高度経済成長期の成功体験は懐かしみながらもそれはそれとして。今の自分達の弱点と課題を冷静に分析しよう。そんな組織論、リーダーシップ論を読みやすく書いてくれている本でした。面白かったです。ワクワクします。ザ・日本企業に勤める私自身の分析にも役立ちました。肥やしにしたいです。します。

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Posted by ブクログ 2022年03月19日

この本は今もある日本の組織の病相に眼差しを向けて、具体的な処方箋を示している。
多様な人を集めたとしても、多様な意見が出るように仕組みをしなければ、意味がない。
特に権力格差指標の高い日本では、自然に任せたら多様な意見は容易に出なくなってしまう。

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Posted by ブクログ 2021年03月21日

現在、課長の職に就く自分にとって、「リーダーシップを学ぶ為だけ」をとっても簡潔で分かりやすくまとめられている。

Where 何を目指すのか
Why  なぜそれを目指すのか
How  どのように目指すのか

これを4つの誰でもわかるような事例をあげて教えてくれる。

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Posted by ブクログ 2020年12月22日

「ここではない別の場所」へ。その先を示すのがリーダーの仕事。
 高度成長の時代は作れば売れる、欧米をお手本とした明確な目標があった。
 この20年、私たちは自分たちが行なっている営みの価値を突き詰めて考えられないまま、企業の価値を上げられないでいる。
 この機会に自分たちの営みの意味づけ、異議づけ、...続きを読む位置づけを常に意識できるかと自問自答してみる。

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Posted by ブクログ 2020年09月22日

良い組織とは、上位下達で軍隊のように動く組織ではなく、良い意味でゆるい組織であると言う事はよくわかった。そういう組織であれば、自然とイノベーションは創造されると言うことか。

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Posted by ブクログ 2020年09月17日

またもや山口周氏にしてやられる。
イノベーションを実現したけりゃ、組織とリーダーシップを見直せ。自分を新たにする=イノベーションなのだ、と。

以下、ヒットした所から抜粋。ニーチェがゴイゴイスー。

日本企業の組織診断を行なっていると「自分には権限がないので」ということをよく口にする管理職がいるの...続きを読むですが、ではその人は権限を手に入れたら何かを始めるのでしょうか?僕はそうは思いません。今日、自分の判断で動き出さない人は、明日、権力を手に入れたとしてもやはり動き出さないでしょう。


経営においては「合理的な解は、そもそも合理的な解になり得ない」というパラドックスを持っているということをよく再確認しておいたほうがいいでしょう。合理的というのは論理的に正しいということですが、論理的に正しいことを追い求めれば解は必ず他者と同じになり、しかもスピードは遅くなります。ところが戦略というのは本質的に差別化とスピードを求めますから、ここには二重のパラドックスが発生することになります。

リーダーとは、フォロワーの人生をどのような企てに投下するかを意思決定する「権限と責任」を持っている人たちのことです。そのような立場にあるリーダーが、フォロワーの心を鼓舞できるような「where」を示さないまま、いたずらにフォロワーの人生を組織の延命のために浪費しているとすれば、それはほとんど犯罪ですらあると筆者は思っています。
「where」を提示できないのは、自分たちが行なっている営みの価値を突き詰めて考えられていない、何を実現したいのかについて浅いレベルの思考しかしていない、から。

ニーチェ:権力への意志
ニヒリズムとは何を意味するのか?至高の諸価値がその価値を剥奪されるということ。目標が欠けている。『何のために?』への答えが欠けている。

今ここで、企業内のサブ・サブシステムとしてチームや部門を率いる立場にある人が、そこでビジョンを打ち出せないのであれば、大きな組織を率いる立場になってもビジョンを打ち出せない。ビジョンの提示は、企業トップのみならず、フォロワーを牽引する立場にある全ての組織内リーダーに求められるものである。

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Posted by ブクログ 2020年03月26日

大企業にイノベーションを起こすことを考える機会があったので、
何冊か手に取った内の1冊。

少し古い本ですが、想像以上の出来で、とても驚きました。
こんな良い本だったとは…。

著者は、日本にイノベーションが起こらないのは、
個人の資質の問題ではなく、組織やリーダーシップの問題だと主張します。
そし...続きを読むて、どういった組織やリーダーシップであれば、イノベーションを起こすことができるのかについて論じています。

ただし、この本は、イノベーションの「起こし方」については深く語っていません。
(著者もそれは理解しています。)
そのため、イノベーションを起こすための土壌の上に、
イノベーションを起こすべき方法論が加われば(つまり、それについて書かれた別の本を読めば)、
(現時点では)天下無敵になることでしょう。
「現時点では」と言ったのは、そもそもイノベーションは、起こしたくても起こせるものではないからです。
必要なのは、上記2本柱に加え、運とか忍耐とか自分を信じ続けるマインドセットでしょうか。
それが、現時点の自分の理解です。

いや~、本当に素晴らしい本に出合えて満足です。
この本は、自分の殿堂入り本棚行きですね。
そして、著者のファンになってしまいそうです。

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Posted by ブクログ 2019年01月20日

最近読んだ本としてはかなり良かった。2013年発行だが、山口周氏の本はどれもよい。本書はイノベーションがテーマだが、内容は組織論とリーダーシップ論といってよい。様々な例をあげてわかりやすく解説されている。ダーウィンが実は地質学者、副操縦士より機長のほうが事故をおこしやすい、アムンセンとスコットの南極...続きを読むの話、エジソンの蓄音機、ケネディの会議、等々、再読してもよいと思う。

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Posted by ブクログ 2018年06月03日

イノベーション論と見せかけての組織論、リーダーシップ論。豊富な有名事例で分かりやすく納得しやすい。様々な示唆が散りばめられているので、要素要素を活用しようと思う。

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Posted by ブクログ 2023年09月16日

頭に雷。再び痺れた。本の内容はイノベーションではなく組織論とリーダーシップ論。イノベーションは内から変える。

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Posted by ブクログ 2022年07月02日

 WMACにおいて、「最もイノベーティブな企業」に共通して見られる特徴のひとつに「多様性の重視」が挙げられます。しかし、一体、人材の多様性とイノベーションにはどのような関係があるのでしょうか?
 カギは「多様性がもたらす創造性への影響」にあります。

 つまり最終的に重要なのは「意見の多様性」であっ...続きを読むて「属性の多様性」ではない、ということです。多くの企業が取り組んでいる「属性の多様性」に関する向上は、それはそれで否定しないものの、それが最終的に組織内における建設的な認知的不協和につながるかどうかは、「属性の多様性」がしっかりと「意見の多様性」につなげられるかどうか、という点にかかっています。
 …残念ながら、多くの企業で取り組まれている性別や出身地といった属性を多様化する試みのほとんどは、なんの効果を生み出すことなく単なる自己満足に終わるでしょう。
 重要なのは、人と異なる考え方/感じ方をどれだけ組織成員できるか、そして考えたこと/感じたことをどれだけオープンに話せるかという問題です。これは属性の問題というよりも「多様な意見を求める」という組織風土の問題であり、さらには「多様な意見を促す」という組織運営に関するリーダーシップの問題だと捉える必要があります。

 これらの事実、つまり「日本人は、目上の人に対して意見したり反論したりするのに抵抗を感じやすい」という事実と、「多くのイノベーションは組織内の若手や新参者によって主導されてきた」という事実は、日本人が組織的なイノベーションにはそもそも向いていないということを示唆しています。日本の組織(営利・非営利を問わず)においては、何かイノベーティブなアイデアを思いついたとしても、それを組織内で提案したり意見したりしにく「空気」があるということです。ここに、個人としては最高度に発揮される日本人の創造性が、組織になると必ずしも発揮されなくなってしまう大きな要因のひとつがあるのです。

 …上位の立場にある人間は、下位の立場にある人間がフィードバックを与えてくれることを待っていてはいけません。むしろ積極的に、下位の人にフィードバックを与えるように求めるリーダーシップが必要になってくるのです。


 まず、トーマス・クーンの指摘する通り、イノベーションの推進において主導的な役割を果たすのは、組織における「若手」か「新参者」であることが多い。
 次に、日本人は、組織内の目上の人に対して反論したり意見したりすることに心理的な抵抗を感じる度合いが、他の文化圏よりも相対的に強い組織風土を持っている。
 そして最後に、現在の日本ではイノベーションの主導役となることを期待される若手を、シニア層が数のうえで大幅に上回っており、どの組織でもシニア層が分厚くなっている。
 この三つの事実は、イノベーションの促進という観点について、我が国が大きな矛盾を抱えていることを示しています。
 この大矛盾のリンクを解こうとする場合、改善可能なのは「組織風土」しかありません。

 ヘイグループは、50年以上にわたって全世界の企業でリーダーシップ開発の支援を行っていますが、部下に意見を促し、それに対して真摯に耳を傾けるリーダー、つまり「聞き耳のリーダーシップ」を発揮している程度は、組織成員のモチベーションやコミットメントと強い相関があることを把握しています。

 スコットが犬ゾリを信用しなかったのは、かつて極地で予行訓練を行った際に、知識不足ゆえに犬を伝染病で全滅させた経験のためだと考えられています。たった一回の「たまたま犬が役に立たなかった経験に基づいて、極地では「そもそも」犬は役に立たないと断定してしまったわけで、これは統計的品質管理で厳しく戒められている「慌てものの誤謬」の典型と言えます。
 イノベーションの推進にあたって、この「慌てものの誤謬」が多くの組織で障壁となります。皆さんも何度か言われたことがあるのではないでしょうか?
 典型的なのは「それは以前試してみたけど、うまくいかないんだよ。理由はいくつかあって……」という声です。先述した通り、楽天の三木谷氏が楽天を起業した際、多くの論者がこのビジネスモデルを批判しましたが、これらの論者が囚われていたのもまさに「慌てものの誤謬」だったということができます。

 イノベーティブな組織に共通して見られる特性として次に指摘したいのが、「社内外に広く濃いネットワークが形成されている」という点です。平たく言えば、イノベーティブな組織では、通常業務で情報交換する相手以外の異なる部門や社外との間でも活発な情報交換が行われているのです。

 ここでカギになるのが個人のリーダーシップです。先述した大河内賞に関する一橋大学イノベーション研究センターの研究や、あるいはヘイグループによるこれまでの研究では、短い場合は数年、長ければ10年以上にわたって「思い入れ」を持った個人が様々に組織に働きかけて人・モノ金を注ぎこみながら、結果的にイノベーションの実現に漕ぎ着けた事例がたびたび観察されています。
 結局のところ、イノベーションの実現にあたり「最適な決め方」はない、ということです。「最適な決め方」がない以上、「決め方」そのものを画一的に運用することはできません。
 したがって、ここで重要になるのは「決ではなく「決め方の決め方」だということです。

 最初に設定したのが、ケネディ大統領自身は会議に出席しないというものでした。
 理由は「安全保障について深い知識と経験を持つ諸君の議論について、自分が影響を与えることのないよう、また特別に自分に気を使ってもらうことのないように」というものでした。結果的に、これは極めて賢明な判断でした。

 では、具体的にイノベーティブな組織のリーダーはどのようなリーダーシップスタイルを発揮しているのでしょうか?…
 ヘイグループの調査によると、「フォーチュン500」の中でも「最もイノベーティブ」であると考えられる企業において発揮されているリーダーシップスタイルは、「ビジョン型」が68パーセンタイルと最も高く、「率先垂範型」が4パーセンタイルと最も低くなっています。これは、組織の管理職が、目指すべきゴールを明確化している一方、日々の業務レベルへの介入は最小限に留めな
がら組織を率いていることを示唆しています。つまり、先ほどのサン・テグジュペリの言葉を借りれば「海へ漕ぎ出したいという情熱」を訴えることで組織を動かしているということです。
 一方、同項目について日本企業の平均を見てみると、「率先垂範型」が58パーセンタイル最も高く、「ビジョン型」が3パーセンタイルと最も低くなっており、先述した「最もイノベーティブな組織」とは真逆のリーダーシップスタイルを示していることがわかります。これは、組織全体の向かうべき方向性や達成すべきゴールを管理職が明確化せず、日々の業るに介入することで組織を回していることを示唆しています。中長期的なゴールを示していないので権限の移譲も進まず、上位管理職が日々の業務に介入することで「目先の火消し」に奔走していることが窺えます。つまり、こちらは「森に行かせ、木を集めさせ、のこぎりで切って厚板で留めさせる」ことに奔走している、ということです。
 リーダーシップスタイルを算出するために用いられているパーセンタイル値の母集団は、ヘイグループが全世界で行っている経営幹部・管理職アセスメントの参加者ですから、日本企業のリーダーが示している36パーセンタイルというビジョン型のスコアはイノベーティブな組織はもちろん、グローバルの標準的水準と比較しても際立って低いものと言えます。

 ビジョンに求められる最も重要なポイント―それは「共感できる」ということです。
 リーダーの仕事とは究極的に「ここではないどこか」を指し示し、そこに向けてフォロワをリードしていくことだということはすでに指摘しました。「ここではないどこか」へ、フォロワーを駆動させるために必要になるもの。それが「共感」です。自分も一緒にそこへ行きたい。そのために自分の能力を捧げたいと心の底から思うこと、つまり「フォロワーシップ」が生まれることで初めて、それと対になるリーダーシップが発現するのです。ところが、多くの日本企業のビジョンは、その事業に参画する人にとって「共感できる」ものになっていません。
 では、どのようにすれば「共感」を獲得できるビジョンを打ち出せるのでしょうか?歴史上、多くの人を巻きこんで牽引することに成功した営みには、ビジョンに関する三つの構成要素が存在しています。
 それはすなわち「Where」「Why」「How」という三つの要素です。順に説明していきましょう。

■人材育成
 ひとつ目は、組織内の若手スタッフに対して「常に自分の意見を持つ」ように求めることです。コンサルティング業界ではこれを「ポジションを取る」と表現します。これは、平たく言うと「自分はこう思う」ということを常に「口に出せ」ということです。…
 …
 二つ目の取り組みが、組織内のシニアスタッフに対して「人に意見を求める」ようにしてもらうことです。権力格差指標の大きい日本では、シニアスタッフは積極的に若手の意見を求めなければなりません。

■人材配置
 本書では、「多様なバックグラウンドを持つ人材が集まることでイノベーティブなアイデアが生まれる」とたびたび指摘してきました。この「多様性こそがイノベーションの源泉になる」という命題を是とするのであれば、採用の主軸を新卒一括採用に依存し、多くの人材が数十年にわたって同じ領域でキャリアを積み重ねるような組織から、時代を画するイノベーションが生まれることは期待できません。つまり、今現在の大手日本企業で進行している「キャリアの単線化」は、イノベーションの促進という側面では大きなマイナス材料になるということです。

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Posted by ブクログ 2022年02月22日


“イノベーション”をテーマとしつつも、組織論やリーダーシップ論について考えが深まる良書です。

☑︎イノベーションは「新参者」から生まれる
☑︎ビジョンに求められる「where」「why」「how」→『共感できること』

おすすめの一冊です!

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Posted by ブクログ 2022年01月19日

イノベーションは新参者から生まれる
任務と能力の関係は単純なものではなく、能力の背後にある「動機」が大きく職務のパフォーマンスに影響を与える、動機のプロファイルによって、活躍できる仕事の種類は変わるということを示している。
まさに、現場で実感している。

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Posted by ブクログ 2022年01月03日

イノベーションを起こす人と発明する人は
異なることが多い

また、その分野に入って日の浅い人ほど
イノベーションを起こすというのが面白かった

以下メモ・・・

野蛮であるということは 、すぐれたものを認めないということではないか 。エッカ ーマン 『ゲ ーテとの対話

日本人は日本人が持つ創造性を...続きを読む認識できてない

アニメや建築など

日本の美は鑑賞のためにある西洋と違って生活の中に根ざした美

個人の持つ高い創造性を 、組織が活かしきれていない
→カリスマ創業者
ウォークマンにおける井深大

→全権を持ったスターエンジニア
零戦における堀越二郎
東海道新幹線における島秀雄



■多様性の重要性
ビートルズはロンドンではなくリバプールで生まれた
リバプールは田舎町だが
アメリカとイギリスの大西洋航路を結ぶ主要な港だった
→船員は暇つぶしに大量にアメリカのレコードを買い、港で売るということをしていた
→それらを聴いて、アメリカのロックと、イギリスの音楽を合わせたのがジョンやポール

なぜルネサンスがフィレンツェでおこったか
メディチ家が才能ある人にお金を使っていた
その持てる富を絵画 、彫刻 、建築 、文学 、政治学などの幅広い分野に提供し 、多くの才能ある人材をフィレンツェに集めました
→いろんな分野が混ざって切磋琢磨したから生まれた

クーン
「本質的な発見によって新しいパラダイムへの転換を成し遂げる人間の多くが 、年齢が非常に若いか 、或いはその分野に入って日が浅いかのどちらかである 」

■例 ダーウィン
地質学者→神学者→医者→どれも中途半端だった

ダ ーウィンは結局のところ一度も 「生物学者 」だったことがない

ライエル

「地層はわずかな作用を長い期間蓄積させて変化する 」
→動植物も同じではないかと考えた

マルサス
「食科生産は算術級数的にしか増えないのに人口は等比級数で増えるため 、人口増加は必ず食料増産の限界の問題から頭打ちになる 」
→だから環境に応じて変化することが種の存続において大事と考えた

「独創性とは 、人と人とのつながりをつくるプロセスにほかならない 」


イノベーションの可能性に関する評価は、そのイノベーションがもたらすインパクトが大きければ大きいほど見抜きにくい
→エジソンは蓄音器ののちの音楽業界にもたらすインパクトや可能性を見抜けなかったし、ベルは電話機を大手電信の会社に断られた、ワーナーは無声映画の時代声の出る映画の可能性を低く見積もった

どうすれば良いか?
→複眼的に評価する、多数な人が、多数な視点で
→上司だけが評価するのではなくアイデアを拾うものがいるネットワーク密度が高い組織にする

イノベーションの目利きは一種のオーディション
→拾う神あれば捨てる神あり
→革新的だからこそ目利きが難しい
→→ビートルズもemiに決まるまでオーディションを落ちていた

過去の多くの事例において、イノベーションの核となるアイデアは組織の外部からもたらされているからです。
→アイデアを生み出した人がそのままイノベーションを達成する事例はあまりない
例えば、エジソンの電球のアイデアは他の人が考えたもの、エジソンは全体システムとしてその事業化に成功した


あり合わせのよくわからないものを非予定調和的に収集しておいて、いざというときに役立てる能力
→ブリコラージュ

大切なのは
何の役に立つのかよくわからないけど、なんかある気がする」というグレーゾーンの直観


「イノベーションは予定調和しない」
→行きつ戻りつ七転八倒しながら結果的にイノベーションになる


「合理的な解は、そもそも合理的な解になり得ない」
→スピードも遅くなるし他社と同じになる

これまで誰も考えたことがない新しい要素の組み合わせがイノベーションの源泉

■言えない空気があると間違った方向にいく
→大韓航空のコックピット

■自ら動け、それがリーダーだ

■人が創造性を発揮してリスクを犯すためにはあめや鞭も効果がなく「ただ自分がそうしたいから」

■慌てものの誤謬
たまたまの経験に基づいて、そもそもそれはできないものだと思い込んでしまうこと

■働き蟻の中にマヌケありがいることで効率化される

結果的に「短期的な非効率」が「中長期的な高効率」につながることになります

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Posted by ブクログ 2020年12月09日

日本でイノベーションが進まない理由がわかりました。
箱を作るのではなく、意識から変えなくちゃ。変革にあたり、コロナは良い機会ですね。

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Posted by ブクログ 2020年03月08日

本書の「おわりに」で書かれているが、この本は決して「イノベーション」の話ではない。
本筋は「組織論」「リーダーシップ論」の話なのだ。
組織とリーダーがきちんと機能すれば、結果的に「イノベーション」につながるはずだという。
本当にその通りと思う。
しかしこの本の初版が2013年だったことを考えると、本...続きを読む当に恐ろしい。
すでに何年も経過しているにも関わらず、日本企業の状況は全く変わってないってことなのだ。
そうこうしている内に自分自身も歳を取る。そして劣化していく。
今はそうならないためにどうすべきかを考えてしまう。
この本を40代前半で読んだ時に感じること。
自分が50代を迎えて読んだ時に感じること。
その感じ方は大きく異なるだろうと思う。
パニック映画について、ハリウッドと日本では解決するリーダー像の描かれ方が異なるのは気付かなかった。
ケネディのキューバ危機の際の失敗および解決方法も非常に興味深い。
リーダーとは「Where・Why・Howを明確に示すことが大事」も刺さった。
上司に盾突けない日本人の特性に対して、上下関係なくフラットに自己主張する英米人。
そういう民族の文化がある中で、どうやって組織を作って行くのか。
まさに今のリーダーに求められていることだと思う。
とにかく今は特にVUCA(Volatility変動性・Uncertainty不確実性・Complexity複雑性・Ambiguity曖昧)の時代だ。
過去の成功体験も、まったく意味がない。
マニュアル化してもすぐに陳腐化するので、それも意味がない。
つまり「都度状況に対応する能力」が求められているのだ。
仲間とコミュニケーションをとり、きちんと方向性を示す(Where)。
なぜ(Why)今はその答えなのかを納得させ、具体的にどう(HOW)するかを指示する。
劣化していく自分にどこまでできるだろうか?
そんな事を感じてしまった。
(2020/1/26)

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Posted by ブクログ 2019年09月11日

イノベーションに成功している企業に見られる傾向を、失敗の構造とともに、組織論とリーダーシップ論で解説。山口さんご本人があとがきで記しているように、どの解説も元ネタを明示した上でのキュレーションである。

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Posted by ブクログ 2019年04月28日

わかりやすい解説、文体で読みやすい。自分の立場を省みると耳の痛いところもあるが、こういう事を体系的に纏めて読めるのは講演会、セミナーに出るよりも頭に入る。企業のマネージャー、マネジメント職務に従事する人には、オススメの書籍。

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Posted by ブクログ 2019年01月26日

イノベーションは、若者か新参者から「しか」生まれない。まさに、その通り!では、若くない輩はどうすればよいか。新参者になればよい。コンフォートゾーンを飛び出して、新参者になる。となると、新参者になるお作法が求められる。昔懐かしい立花隆の「まず本屋に行って、その領域の本を、何冊か自腹で買ってくる」という...続きを読むようなお作法が。40歳定年、4ステージ人生、3すぎ人生からの脱却、そして、新参者のすすめ。皆がみんな出来る訳じゃないだろうが、やってみよう!という時代か。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年08月01日

経営企画に携わるようになり、事業成長を促す組織デザインなどの知識も必要と感じ手にした一冊。

イノベーションというと創造性が求められると思うが、日本人には創造性がない?という話にまず引き込まれる。
過去の事例をいくつか挙げられており、日本人の創造性の高さを理解させてくれる。但しあくまでも個人における...続きを読む創造性ということらしく、組織となるとイノベーションの実現が難しいらしい。

確かに過去のルールを変える事、今までにないものを生み出すような話を社内で通そうとすると、前例がない、そんなにうまくいくとは思えないとか、顧客が必要としているかわからないなどと論理的に説明のできない可能性の話は却下されるケースは多い。
最初の思いつきはその道のプロではない人から生み出されることが多いようなので、余計に説得力がないのかもしれない。

如何にしてイノベーションを生み出す組織を作ることができるのか?

以下の視点でまとめられているが、我が社も一部はそのような方向で動き出している感があり、なるほど山口氏の言うことが正しいのであれば、良い方向に向かっているのかもしれない。

人材採用
人材育成
人材配置
評価システム
報酬システム
意思決定プロセス
価値観
リーダーシップ

同じやり方がいつまでも通用する世の中ではなくなってきているし、Technologyの進化により、代替される商品・サービスの誕生速度も早まっている。
専門家といえる経営の中枢にいる人達の意思、判断も重要ではあるが過去の体験に基づくものであり、過去に体験し得なかったものに対する判断は難しい。
但し判断をするのが上司の役割であり、判断材料の無い中で決めるというある種直感に頼るしかない点も。
会社としてのビジョン(方向性)を明確にわかりやすいものを作り、それをリーダーからメンバーへ落とし込むのが最適か。(リーダーがわからないものをメンバーが理解できるわけがない)

成果を上げられる、働きやすい、仕事が面白いと思える組織づくりをできるとよいし、世の中をより便利にすることができる企業になれれば…

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Posted by ブクログ 2018年07月04日

ほとんんどすべてごもっともな意見である。
第五章「イノベーティブな組織の作り方」は少し抽象的になり、当てはまらない業界もあるのであまり納得できないが。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年07月30日

【文章】
 とても読み易い
【気付き】
 ★★★★・
【ハマり】
 ★★★★・
【共感度】
 ★★★★★
・創造性について
 ・日本人は、個人の創造力は高いが、組織の創造力が低い
 ・重要なのは、「属性の多様性」ではなく、「思考や意見の多様性」
 ・創造性を発揮させるために必要となるのは、アメでもム...続きを読むチでもない、失敗への寛大さ(セキュアベース)
 ・人から期待されている事よりも、自分がやりたいと思う事をやった方が成功を収めやすい
・イノベーションについて
 ・イノベーションを起こしやすいのは、若者や、その分野の経験が浅い者
 ・年上を敬うという思想が、イノベーションを妨げている
 ・既存フレームの書き換え
 ・目標管理制度では正しく評価できない
 ・イノベーション自体を狙って作ることは出来ない、出来るのはイノベーションが起こりやすい環境を作ることだけ
 ・革新的なモノの目利きは難しく、皆がその価値を正確に判断できるとは限らない
・リーダーシップについて
 ・日本では、権威と混同されがち
 ・決められた基準では判断できない、例外事象の判断
 ・シチュエーションによって、有効な特性が異なる(保守的、革新的)
 ・メンバーに示すビジョンに含めるべき3つの要素「Where,Why,How」
 ・自分の上の人間がビジョンを示さない状況でも、自分の影響を及ぼせる範囲ではビジョンを示すべき
 ・状況がダイナミックに変化する場において、現場にいない管理者が意思決定を行う事は合理的か?

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Posted by ブクログ 2023年07月29日

日本のトップと組織の病巣をつく

おわりにで筆者が種明かしする様に、イノベーションではなくリーダーシップ論と組織論

■概要
そもそもイノベーションが「日本人」から生まれないのではなく、日本的リーダーシップと日本型の組織、人材採用・配置、コミュニケーション、評価に問題あり。
権威や役職がないのでリー...続きを読むダーシップを取れませんではなく、必要に迫られてアクションを取り人を動かしていくのが本来のリーダーシップ。米国型を映画『ジョーズ』に、日本型を『ゴジラ』から見て取れる。後者は政府は絶対正義、前者は無能な市長を差し置いて街の人が勝手に動く。
組織は多様性、特にバックグラウンドの多様性(それが思考の多様性につながるので)が大切。
ところがどっこい新卒一括採用して、キャリアを成り行きにしている日本企業はダメ。P&Gの様に経済と文化が異なる国でマネジメントした人が幹部になる、の様にデザインしないといけない。

■感想
リーダーシップのあたりは山口周節が効いていて、なるほどの正論&胸が熱くなる論調だった。全体を通すとしつこいのが多少あるのと、本人が再編と言っている様に既視感を拭えず、頭に残るものは少なかった。2013年に書かれたことを考えると当時にしては先進的な見方であるが、今にも通ずる要素はそこまで多くないと感じる。山口氏への期待値が高かったのと、推薦図書として絶賛されていただけに、その差分から★3つ。内容としては4つでも良かったかも。

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Posted by ブクログ 2021年06月20日

後の「ニュータイプの時代」等の作品にもつながるものなので、事例や文献のネタはかなりかぶりますが、それはそれとして。ナレッジキュレーターのスキルは素晴らしい。
イノベーションが生まれないのは、個人の創造性の欠如ではなく組織が邪魔するようにできてるから、とは。なんとも実感できる。
そもそも組織はイノベー...続きを読むションを求めてるはずなんだが、いったい何に気を使ってるのか。説明責任やガバナンスに傾斜しすぎてるのか。

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Posted by ブクログ 2021年01月17日

読んでから少ししてから感想を書いているため、多少うろ覚えの内容も含まれますが、あしからず。

イノベーションを生み出すのは人の能力ではなく環境。
日本人がイノベーションを起こす能力がないわけではなく、そういう環境でないだけ、ということは今後もっと面白い商品が出てくるわけで…
そんな世の中になればいい...続きを読むな、と思った。

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Posted by ブクログ 2020年02月22日

読み終わった。
過去事例が前半多いので、自分は「第四章 イノベーションを起こせるリーダー、起こさないリーダー」「イノベーティブな組織の作り方」だけで良いかなって感じ。

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Posted by ブクログ 2019年09月23日

わかりやすく、リーダー論についてかかれている。
ただ、ビートルズがリバプールから出た訳等を詳しく知りたい。

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Posted by ブクログ 2019年09月09日

イノベーションにおいては好奇心駆動が大事という話
仕事を任せるのにおいてはその仕事をやり切るかで評価され、モチベーションなどはあまり気にされていなかった。
イノベーションのためには夢中でやってくれる人こそ大事
題材はいいけど文の書き方がなんか面白くない
組織の意思決定のクオリティは決め方によって左右...続きを読むされる
コンドルセの定理
リーダーシップスタイル、支持命令、ビジョン、関係重視、民主、率先垂範、育成
会社としてビジョンを示すことが大事

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Posted by ブクログ 2019年03月02日

ー 多分野にわたって列挙したこれらの反証例が示唆しているのは「日本人が創造性に劣っているとはとても考えられない、むしろ世界トップレベルにあるはずだ」ということです。

個人の創造性がすでにトップクラスである以上、このポイントに問題解決の論点を設定しても大きな改善は期待できません。システムの出力を大き...続きを読むく向上させるには、常にボトルネックに着目することが必要です。

では、日本企業でイノベーションの促進を阻害するボトルネックファクターは何なのか?

それは「組織」です。 ー

個人がイノベーティブになるためには、組織風土、組織構造、リーダーシップが重要で、そこにメスを入れない組織開発ではイノベーションは生まれない。
って、そりゃ〜、そうだよなぁ〜。

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