あらすじ
日本人の高い創造性が、なぜイノベーションにつながらないのか? イノベーションを生み出すための組織とリーダーシップのあり方を、組織開発が専門のヘイグループに所属する著者が、豊富な事例やデータをまじえながら、柔らかな文体で解き明かす。
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Posted by ブクログ
経営企画に携わるようになり、事業成長を促す組織デザインなどの知識も必要と感じ手にした一冊。
イノベーションというと創造性が求められると思うが、日本人には創造性がない?という話にまず引き込まれる。
過去の事例をいくつか挙げられており、日本人の創造性の高さを理解させてくれる。但しあくまでも個人における創造性ということらしく、組織となるとイノベーションの実現が難しいらしい。
確かに過去のルールを変える事、今までにないものを生み出すような話を社内で通そうとすると、前例がない、そんなにうまくいくとは思えないとか、顧客が必要としているかわからないなどと論理的に説明のできない可能性の話は却下されるケースは多い。
最初の思いつきはその道のプロではない人から生み出されることが多いようなので、余計に説得力がないのかもしれない。
如何にしてイノベーションを生み出す組織を作ることができるのか?
以下の視点でまとめられているが、我が社も一部はそのような方向で動き出している感があり、なるほど山口氏の言うことが正しいのであれば、良い方向に向かっているのかもしれない。
人材採用
人材育成
人材配置
評価システム
報酬システム
意思決定プロセス
価値観
リーダーシップ
同じやり方がいつまでも通用する世の中ではなくなってきているし、Technologyの進化により、代替される商品・サービスの誕生速度も早まっている。
専門家といえる経営の中枢にいる人達の意思、判断も重要ではあるが過去の体験に基づくものであり、過去に体験し得なかったものに対する判断は難しい。
但し判断をするのが上司の役割であり、判断材料の無い中で決めるというある種直感に頼るしかない点も。
会社としてのビジョン(方向性)を明確にわかりやすいものを作り、それをリーダーからメンバーへ落とし込むのが最適か。(リーダーがわからないものをメンバーが理解できるわけがない)
成果を上げられる、働きやすい、仕事が面白いと思える組織づくりをできるとよいし、世の中をより便利にすることができる企業になれれば…