あらすじ
答えなき時代の「リーダーの正解」
リーダーシップ開発で世界トップシェアのヘイグループにて知見を蓄積し、
20年にわたってコンサルタントとして数多のプロジェクトを成功させてきた筆者が、
「プロの技術」を徹底伝授!
多様な人材をまとめあげ、あらゆるプロジェクトを成功させるリーダーの「思考と行動」。
■業界・業種を問わず、リーダーの「あらゆる悩み」に応えるマネジメント教科書!
◎部下が報告をしてくれない
◎クライアントが無茶振りをしてくる
◎チームメンバーの士気が低い、やる気がない
◎計画通りにプロジェクトが進行しない
◎関係者の利害調整が苦手
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
最近、初めて大きなプロジェクトのリードを行い、
結果的になんとか形にはなったものの、
プロセスにおいて多くの反省が残ったため拝読。
事前に認識していれば防げたかもしれない
多くの失敗と対策が結びつき、
次に取るべき行動が言語化できた。
Posted by ブクログ
印象に残ったフレーズ
目的を持たないプロジェクトが成功することはあり得ない
人間は意義を感じない仕事には情熱を持って取り組めない
プロジェクトがどういった意義を持っているか定期的にリマインドさせる
「行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」と言ったようにマインドを変えるためにはまずは行動してみることが重要
リーダーは全ての責任を取るということ。メンバーのミスに対して叱責するのではなく、ミスが起きてしまったのはリーダーの配慮が足りなかった。とリーダーの責任とすること
リーダーの仕事は目的を決めること
知的指数=IQと社会的成功にはほとんど関係がみられない
一方で心の知能指数=EQは社会的成功や幸福で豊かな人生には必須と考えられている
仕事や生活に活かせるアクション
思わずメンバーを叱責しそうになったときには、ああ俺の脳は迂回プログラムに乗っ取られつつあるな。と第三者視点から客観視することで落ち着きを取り戻すことができる。
自由な感想
リーダーはトラブルが発生したときにこそ真価や本質が見られているということを意識すること
プロジェクトマネジメントの細かい技術というよりも振る舞いやマインドという点で非常に学びがあった
Posted by ブクログ
プロジェクトの進め方、仕事の進め方の基本となる考え方が書かれていて参考になった。
まずPJが成功するかどうかは、人選、目的で決まる。そこがあいまいだと失敗の可能性が高い。
そこまでは経験でなんとなくわかっていたが、仕事上、そのような状況で引き受けざるを得ない状況もあると理解してたが、立ち回り方は改めて参考になった。
また、目的志向についても何度も語られており、目的が明確であれば変えて良いこと、変えてはいけないことを見抜けるし、自発的に行動することを促せるようになると感じた。
メンバーへの伝え方については考える必要があるが、仕事軸のバイブルとして何度も読んで自分のものにしたい一冊。
Posted by ブクログ
プロジェクトマネジメントのスキルについて書かれた本。とても参考になった。
以下、参考になった箇所をまとめる。
プロジェクトは手段ではなく目的を明らかにすること。プロジェクトの成否の半分は人選で決まる。結果的にプロジェクトが成功すれば良い。
プロジェクトが失敗した場合は、所属する人間関係から離れることができれば良い。成功した経営者やビジネスパーソンのキャリアを調べると、どこかでキャリアの転機となるような失敗や試練を経験していると言うこと。もう一つはその試練となった場所から、転じて人間関係をリセットしている、と言うことである。この転機は必ずしも転職を意味しないのであるが、例えば大きな会社であれば別の事業部に移動すると、要するに印象や噂が希薄化されるような所属コミュニティーの転換が行われていると言うことである。このことはキャリアや仕事の成功における印象の重要性を示唆している。人間は一般的に私たちが考えている以上に、印象によって人の評価を左右している。印象は何によって決まるか?様々な研究が行われているが、ひっくるめるはぱっと見と噂である。人間は驚くほど印象に左右されやすい生き物である。
メンバーの成長力を信じる。必ずしも評判の良くないメンバーであっても、そのメンバーの成長余力を信じて接してあげることがとても重要である。時として、あまり評判の良くないメンバーをプロジェクトで預かることもあるでしょう。そのような時、そのメンバーの実力や態度を最初から疑ってかかると、そのメンバーはプロジェクトで成果を出せず、ますます自信を失ってしまうことになる。自信のないメンバーを抱えてのプロジェクト運営ですから、プロジェクトの成果と言う観点からも、個人実現と言う観点からも望ましくない結果を招くことになる。マタイ効果を意識する。この初期的な評価が本人の人生を左右しかねないと言うことにメンバーを預かるリーダーであれば留意しておいてほしいと思う。この初期段階での微妙な評価の差が、本人の自信につながり、それがより高いレベルの経験につながり、それがさらに本人の自信につながる。
高すぎる期待値は苦しみを生むだけである。
日本人は意思決定に際して、空気に支配されてしまう傾向が強い。会議の場では、常に明確にやったことではなく、示唆、洞察やその時点での結論を提示することが求められる。何かおかしいと言う感覚は早めに共有する。
航空機と同じようにプロジェクトマネージャーメントにおいても離陸=スタート時と着陸=クロージング時が最も難しい。したがって、ここでは他人任せにしない。
非難や抵抗は賞賛の裏返しと考える。リーダーシップを発揮して前向きに行動したり、発言し始めると、時に思わぬ抵抗や厳しい非難を受けることがある。こういった抵抗や非難を受けて意気消沈し、それまでの自分の行動や発言を抑え込んでしまう人が多いのは実にもったいないことである。強い抵抗や非難と言うのは常に賞賛や嫉妬の裏返しと言う側面がある。なぜ彼らはあなたの行動や発言を攻撃するのでしょうか?簡単なことです。あなたが彼らの痛いところをついているからである。
場をコントロールすると言う意識を持つ。自然とリーダーとされる人には何か共通の特徴があるのでしょうか?背の高さ?知能指数?学歴?ルックス?育ち?いいえ、これら全て否定される。結局わかったのは1番先に話し始めた人だと言うことである。
日本はなかなかリーダーの登場を認めたがらない。だから、日本のリーダーはほとんどが権力と紐つく形で登場するでしょう?権力と紐づくからリーダーとして認めざるを得ないということである。なぜ日本からは権力に根ざさないリーダーが生まれてこないのか?この問題の根にはルサンチマン=やっかみがあるのではないかと作者は言う。やっかんでリーダーの足を引っ張るようなことをしていたら、自分も不利益を被るわけで、そういう意味では、これは文化的なリテラシーだと言える。ところが日本では上から指名されたわけでもないのに、ここはこうするべきだと思うとか、これは問題だと思いますといったことを言ったりやったりし始めると、どうも周囲から浮き始めてしまう、と言うより周囲が浮かせてしまう面がある。要するにリーダーが嫌いなんだとしか考えられないのである。ただこれではリーダーはやはり生まれてこない。その人のやっていることが正しいと思ったら、恥ずかしがったり空気を読んだりせず、素直についていくこと。このフォロワーシップこそが、日本のリーダーシップ育成の最大の鍵ではないのかと思う。
メンバーを比較しない。人が比較されている評価されていると感じたときに覚えるストレスを思い出せば容易に理解できる。自分がもしかしたら高く評価されていないのではないか、他のメンバーよりも低く評価されているのではないかと感じたメンバーは、大きなストレスを覚え、結果的にパフォーマンスをさらに低下されていることになる。プロジェクトリーダーの仕事はメンバーから最大の力量を引き出していくことですから、これは大きなマイナスと言うことである。他人よりできていない、と言うことを指摘することで、発奮を期待すると言う考え方を持つ人がいるようだが、僕はこの考え方に与しないと作者は述べている。成長を見ると言うのは、つまり同じ人の過去と現在を比較すると言うことである。現在と言う時点におけるメンバー感を比較するのではなく、各人の成長を評価してあげることで、余計なストレスや緊張を感じさせなくさせることなく、思う存分に発想力や思考力を発揮してもらえるようにする方法が、プロジェクトリーダーにとっては望ましいと思うことに納得した。
Posted by ブクログ
共感ばかりの内容だった。
自分の中では前半二章が特に面白く実践できそうと感じたので、また読み返したいと思う。
終盤はプロジェクトリーダーとしての立ち振る舞いへの言及が多めだった印象。
Posted by ブクログ
メンバーは思った以上に自分が思うことを言えないことが前提。肯定から入る、いつも上機嫌に、こちらから答えを教えず至らせる、を意識して自己開示してもらう。
自責の精神。やる気がない、士気が低いはリーダーの責任。目的や意義を理解してもらい、活き活きとと働ける原動力に気づいてもらうべき。
リーダーが常に正解であるはずがない。自分の考えが誤っていたことをいつでも認めることができるか、修正することができるか、が器量の大きさ。真に強いPMとは心の圧力に屈せず事実を直視する。
一番最初に話し始めることで場をコントロールできる。どんな意見でもファーストペンギンになる。
Posted by ブクログ
プロジェクトマネジメントにおけるスキル(タスク管理、スケジュール管理、会議進行など)ではなく、センス(人間関係としてどのように考え、扱い、立ち振る舞うか)を学ぶのに役立った。
Posted by ブクログ
日頃プロジェクトマネジメントにおいて大切にしていることの再確認、自身の視点として欠けている点の認識ができた。
特にステークホルダマネジメントについて、期待値を低く設定し、プロジェクト終了時にその期待値を超えて行くための前準備の大切さを学ぶことができた。
リスクを排除してプロジェクトの成功の為に行動すると言うことが必要であると認識していたが、それの達成にあたりプロジェクトメンバーのモチベーション管理をどの様に行うかという点が大きな学びになった。
動機づけや、プロジェクトの方向性の継続的な認識、またリーダーの判断でのプロジェクト目標の再定義の必要性、このあたりについては継続的に学習を深めていきたい
Posted by ブクログ
特に下記について、主に本書から学ぶことが出来た。
・目的を明確にしてステークホルダーに徹底すること。
・トラブル発生時にリーダーの本質が出ること。
当たり前のように見えて、これまで自分の仕事で出来ていたか、これからの仕事にどう活かすか考えながら読むことが出来た。文章はそれくらいに分かりやすく平易である。
過去の事例や歴史的事件など豊富な事例を筆者なりに解釈して解説されており、筆者のご経験や知見の深さに脱帽です。
Posted by ブクログ
これまでは個人の能力を伸ばすことにウェイトを置いて勉強してきたが、それからはもっと周りを巻き込んでプロジェクトを進めていくような、組織・集団としての動き方について知っていくべきだなと痛感した。
チームビルディングに関する本の入門書。
Posted by ブクログ
マネージャーになる前に読み、マネージャーになった後にも読みかえし、実践したいと思うことばかり。
・相手が不安だと思っていることを理解し、その不安に気づいていることを知らせる
・何を言っても許されることを保障する
・チーム内の情報量を増やす
などなど…。
これからも読み返そうと思う。
Posted by ブクログ
プロジェクトの目的を明確化し、意義をメンバーと共有する
チームの稼働に「遊び」を持たせる
プロジェクトオーナーの期待値と問題意識を把握する
期待値のコントロールでは「心理の影響」を意識する
いつも上機嫌でいる
一貫性をもつ
メンバーを比較しない
アクティブ・ノンアクションに注意
忙しい、それなりの充実感もある、だけれどもどこかに虚しさを感じている
怠惰な多忙
個人として成果を出す責任(論理思考やファシリテーション、プレゼンテーションのスキルなど)
→組織として成果を出す責任(プロジェクトマネジメントのスキル)
Posted by ブクログ
プロジェクトマネジメントというよりは、リーダー論に近いなと言う内容です。
著者がプロジェクトを動かしてきた際のノウハウが詰め込まれています。
PMPの取得や、プロジェクトマネジメントの理論を学習したい人には向いてません。
一方で、プロジェクトマネージャーやリーダーとして何かを動かす人が、ノウハウを知りたい!と読むのであれば学びはかなり多いです。
学び
・プロジェクト開始前に、リーダー抜きでリーダーについて話す時間を設ける。言い合える関係性を早めに作るため。
・トラブル時のリーダーの人間性がすべて。いたずらに責める・犯人探しをする等はNG。
・プロジェクトの成否がリーダーの評価になるので、成功させるために必要な事柄は全部声に出す。遠慮してプロジェクトが失敗に終わると、結局それがリーダーの評価に反映されるので。
Posted by ブクログ
プロジェクトマネジメントだけでなく、普通のマネジメントノウハウ学べる。
勝てるプロジェクトを選ぶ
部下やる気がないのはマネジメントの問題
トラブルが発生したら自分のマネジメントの責任。
Posted by ブクログ
リーダーとしての振る舞い方、考え方をまとめた本。
喋り言葉のようで平易な文章と、様々な事例や例え話でイメージを湧かせてくれるので、かなり読みやすかった。
フレームワークやTipsの紹介というよりは、「リーダーはこうするべきだよね」という説明をいかに腹落ちさせるかという主旨だと思った。
「手段に口を出さず、目的を伝えよう」「いつでも上機嫌でいてコミュニケーションを取りやすくしよう」「ビーイングを変えるにはドゥーイングを変えよう」など、読者自身が(確かにそうした方がいいかも...)と思うような説明で、イケてる先輩からアドバイスを貰っているような学びがある。
とはいえ、事例がこじつけに感じたり、表層的なエピソードを都合よく使っていないか?など感じる時もあるので、やはり先輩のアドバイス程度に受け止めるのが丁度いいかもしれない。
プロジェクト(=なんらかの計画)を立てて、マネジメント(=管理して上手く進める)するという行いに課題を感じている人にはおすすめ。仕事をする人や、学生でもチームをまとめるような立場ならイメージが湧きやすいと思う。
Posted by ブクログ
プロジェクトのサブリーダーをしているため、自身の仕事に置き換えながら読み進めることができた。
プロジェクトは走り始めているため、第一章の内容についてはすでに取り返しが効かないなあと思う部分もあり絶望したが、次から気をつけようと思えた。
「トレードオフを即座に提案する」ことは今後最も徹底したいことである。
現在参加しているプロジェクトはトップダウンやステークホルダーの横槍によるプロジェクトのスコープ追加や変更が発生することが少なくないため、即座にコストやリソースの追加を提案していきたい。
Posted by ブクログ
総評
プロジェクトマネジメントというビジネスにあける汎用的なスキルについて学べる。プロジェクトの目的に立ち返って考えていくことが重要だと感じた。
要約
1. プロジェクトは始まる前に全てが決まる。
勝てないプロジェクトはやらない。勝てないと思うなら、期待値を下げたり、人員リソースを増やしたり、納期を遅らせたりするなど勝てるプロジェクトに調整する。
2. プロジェクト序盤に注意すべきこと
期待値をコントロールして、できるだけ低くすること。
目的に都度立ち返ること。
情報の流通量を増やすこと。
3. プロジェクトをうまく「着陸」させる
何かおかしいと思ったらすぐに共有する。
FBする文化を作る。
行動ではなく目的を伝える。
変えることを恐れない。
4. 計画を成功に導くリーダーシップ
嫌われることを恐れない。
いつも上機嫌でいる。
犯人探しよりも原因探し。
一貫性を持つ。
Posted by ブクログ
山口周さんによるプロジェクトマネジメントにおける基本的な考え方の解説本。基本的なことしか書かれていないといえばその通りなのだけれど、プロジェクトマネジメントにとってはそれが最も大切であり、実はみんなできていないということ。
一貫性、マイクロマネジメントしない、話しかけやすい雰囲気とか。イノベーションにあたっては管理しないなどがレヴィ=ストロースのブリコラージュという概念とともに解説される。
基本的なことを振り返りたい人向けにはいい本なのではないか。
Posted by ブクログ
リーダーは行動ではなく、目的を与える
being ではなく doing
率先して行動ではない
プロジェクトの意義をメンバーに継続的に再確認させる→このプロジェクトの目的って何だっけ?と問い、メンバー自身に答えを出させる
個人ではなく、組織で成果を出す力 = プロジェクトマネジメントはポータブルなスキルである
Posted by ブクログ
プロマネの方法論というより極意。プロジェクトに臨むスタンスやポジション取り、マインドセットなどプロマネとして研鑽を積んだ著者ならではの視点や動き方が豊富。プロマネ自体は速筋と遅筋を組み合わせた総合芸術なので、ある程度運動神経ならぬプロジェクト神経を鍛えないと本書の語る内容を具現化するのは難しいが、先人の知恵を先に学ぶという観点では良い本である。
Posted by ブクログ
プロジェクトマネジメント/リーダーについてポイントを記した図書。読みやすい。
▼リーダーとは
・最初に意見を発する人
・小さなリーダーからリーダーの輪を広げる
・嫌われて当然
・目的を明確にする人
▼良いリーダーとは
・一貫性がある
・嫌われることを怖れない
・トラブルを自分の責任と考えられる
・いつも上機嫌
・変なプライド無く方向性の修正が出来る
・助けてくださいと言える
・上位役職者と生意気なやり取りが出来る
┗こっちの方が出世もする
・とにかく話を聞く
▼プロジェクトを上手く進行させるには
・勝てるプロジェクトを選ぶ
・勝てるメンバーを選ぶ(リソース込み)
・稼働の遊びが大事
・目的に立ち返る
┗質問来たら目的に帰れる質問を部下に投げる
・キーマンの時間を最初の段階で抑える