あらすじ
【本書の基本メッセージ】・仕事選びを予定調和させることはできない。/・自分をオープンに保ち、いろんなことを試し、しっくりくるものに落ち着くしかない。――「好き」×「得意」で仕事を選んではいけない?! 11万部突破『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』の著者が贈る、幸福になるための仕事選びの方法。『天職は寝て待て』の改訂版。
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Posted by ブクログ
転職は目的ではなく、手段。
転職をしてどうなりたいのか?
転職をして、得られるもの、失うものは何か?
転職ありきではなく、その先の人生を見据えて、選択と決断をすることの大切さを再認識した。
○何を基準に選ぶか
給料が全てではない。
「何が好きか」→憧れに基づく職業選択
好きと憧れは混同しやすい
やってみないと得意か好きかは分からない
「何をしたいか、何をしている時が楽しいか」
→得意なものは好きになる、人生100年時代において地道な努力を続けられるかどうかが大事
ただ、何年か続けないと分からない楽しさや面白さがある。
大事なのは外からのイメージや働きかけではなく、自分の内発的動機に基づいているか?
キャリアアンカー「何をしたくないか?」から考えることも一つの手。
仕事を人生の何と定義付けるか?軸を持って選ぶことが大切。
→仕事の幸せに直結している
Posted by ブクログ
盲目的に転職を善とし煽る転職ノウハウ本とは一線を画し、幸福な職業人生を歩むための仕事選び・仕事への向き合い方を考察した本書。
冒頭から口絵であるカラヴァッチョ「聖マタイの召命」の考察から論を展開するあたりが著者らしさ全開といった具合でとても引き込まれた。
個人的に本書の核は、「幸福になるためには、いかに自分らしくいられる選択をするか」だと感じた。
人生で大きな選択となる仕事選び・転職についてあくまで中立的に、多くの示唆に富む内容の数々に、非常に学びの大きい一冊となった。
以下、気になった内容の要約。
■増補改訂版にむけて
〇「仕事選び」を困難にする三つの要因
①人工知能の台頭
②寿命の伸長と事業の短命化
③「VUCA」という問題
〇本書の主張
仕事選びを予定調和させることはできない
自分をオープンに保ち、いろんなことを試し、しっくりくるものに落ち着くしかない
〇「計画」に価値はない
未来がここまで不確実な現在、特にキャリアにおいて計画にははっきり価値がない
〇コナトゥスとエイドス
・コナトゥス=本来の自分らしい自分であろうとする力
・エイドス=自分の姿形や立場などの形相
⇒この世のあらゆるものの良し悪しは、世間一般の判断(エイドス)ではなく、その人のコナトゥスとの組み合わせによって決まる、というスピノザの主張
■はじめに
〇天職探しの旅
天職とは本来、自己を内省的に振り返ることで見出すものではなく、人生のあるときに思いもかけぬ形で他者から与えられるものではないか(口絵「聖マタイの召命」からの考察)
⇒キャリア形成のきっかけは80%が「偶然」というクランボルツの調査結果もあるように、そのような偶然をより良い形で招き寄せるための努力や習慣こそ「天職への転職」に最も必要な技術
■第一章 転職はなすべきか?なさざるべきか?
〇リスクテークは競争戦略的には有効
リスク回避性向の高い日本だからこそ、積極的にリスクをとりにいく期待効用は大きい
〇アノミー化を防ぐには
労働力の流動性が過剰に高まった「転職社会」が成立した場合、各個人は組織や家庭への連帯感を失い、孤独感に苛まれながら社会をさまよう(=アノミー化)
⇒防止策:家族の復権、SNS、宗教
■第二章 従来のキャリア戦略の問題
〇「好き」×「得意」なことを選べと言われても…
・好き…好きと憧れの混同
・得意…強みや能力は実際にその仕事について試行錯誤を経てみなければ結局はわからない
⇒そもそもの仕事内容が「好き」という場合、長期的に継続して努力できるため、やがて「得意」にもなる
⇒ある程度の奥行きを持った営みもまた、一定水準以上やり込んでみて初めて面白さが「見えてくる」ようになる傾向があるため、やはり3年程度の経験は必要
〇ありたい姿に囚われるのは危険
明確なゴールイメージを設定して強迫的にそれに囚われながら突っ走るというのは、「幸せな人生を歩む」という目的に視点を置いた場合、現在の自分が獲得している小さな幸せも含めて全否定する危険性を孕む
〇キャリア・アンカー=個人が自らのキャリアを選択する際に、最も大切、あるいはどうしても犠牲にしたくない価値観や欲求
◎個人的な優先順位
①自律・独立
②生活様式(ワークライフバランス)
③保障・安定
④専門・職能別コンピタンス
⑤奉仕・社会貢献
⑥全般管理コンピタンス
⑦純粋な挑戦
⑧起業家的創造性
〇仮面と実像
自分の本性とは異なるパーソナリティを仕事上の要請であまりに長く厳しく実践していれば、本来の自分を見失いかねない(どこまでが仮面でどこまでが顔なのか)
■第三章 「いい偶然」を呼び込むには?
〇クランボルツ自身が指摘した五つのポイント
①好奇心=自分の専門分野だけでなく、いろいろな分野に視野を広げ、関心を持つ
②粘り強さ=最初はうまくいかなくても粘り強く続けることで、偶然の出来事、出会いが起こり、新たな展開の可能性が増える
③柔軟性=状況は常に変化するため、一度決めたことでも状況に応じて柔軟に対応する
④楽観性=意に染まない異動や逆境なども、自分が成長する機会になるかもしれないとポジティブに捉える
⑤リスクテーク=未知なことへのチャレンジには、失敗やうまくいかないことが起きるのは当たり前なので、積極的にリスクをとる
〇「いい偶然」の構造
①「いい偶然」の起こし方=人脈の広さ×信用の深さ
ウィーク・タイズ、即ち「親友未満、知人以上の同僚」があなたの仕事ぶりや姿勢等を知っているため、信用を醸成しやすく、仕事の縁結びになりやすい
⇒まず目の前の仕事を誠実にこなす、いま周りにいる人に誠実に対応する、自分らしく振舞う、何でもない毎日を丁寧に生きる
⇒結局いい縁はいい奴に集まる
②「いい偶然」をキャリアに結びつける方法=プロセッシングスキル×ストックスキル
・プロセッシングスキル=入力された情報を何らかの形で処理して出力する能力(論理的思考力等)
⇒これのみでは差別化や新しい価値を生み出すことはできないため、最低限の能力を獲得しておく
・ストックスキル=自分の中に蓄積された付加価値の源泉となる知識やノウハウ
⇒読書のポイント:
1) 本当に面白がって読まないと脳に定着しないため積読を恐れず、いまこの瞬間に脳が最大効率で吸収できる本を常に選ぶ
2) 自分自身を知るための絶好のリトマス試験紙であり、面白いかどうかという素直な感覚を信じる
3) 眠い時に読んでも定着しないため読まない
4) 定着効率が高く、濃く太い理解が促進されることから、関連分野を固め打ちして読む
5) 3割程度のちゃんと読む本以外は、新しいところや本当に面白いと思うところだけをつまみ食いして読みながら、頭の中にある別の本との結びつきに基づいて整理・構造化を進める
6) 読書は基本的に投資だと思って時間を投入しているため、読書量が十分の一になったとしても、読後のメモ作成は欠かさず投資対効果を確保する
7) 他人が考えたことを鵜呑みにしているばかりだと物事を本質的に考える力が衰えるため要注意
■第四章 「攻め」の転職と「逃げ」の転職
〇攻めの転職=自分のやりたいこと、よりなりたい自分へ近づくための転職
①「得るものより失うもの」にフォーカス
⇒「失うもの」が当たり前の空気のような存在になっていて意識されにくく、費用対効果の費用面の検討が疎かになりがちなので、よくよく考えておく
②仕事のネイチャー
1) 課題先行型=課題が先に与えられ、これを全力で解く
2) 好奇心駆動=課題は自分で作り、内発的な動機に基づき駆動
⇒業務の質が大きく異なるため、両者間をまたぐ転職は要注意
③報酬は高ければいいか?
⇒高額な報酬という外発的な要因に駆動されることに慣れると、その後なかなか内発的な駆動力を維持できず沈没する可能性
⇒大事なのは、自己を駆動するための内発的動機付けを維持することなので、報酬と成果のバランスには要注意
〇逃げの転職=自分にとって望ましくない、耐え難い状況から脱するための転職
①あと半年待てないか?
⇒逃げたくなるような辛い状況は時間を経ると「平均への回帰」によって自然に改善する可能性があるため、状況の振り子が今後改善側に振れる可能性が多少でもあるのなら、今の状況が悪いというだけで転職してはもったいない
⇒状況が悪いときは精神的にも肉体的にもエネルギーレベルが落ちているので、人生の舵を大きく切るようなことをするのはリスクが大きい
⇒もし半年待ち、現在の状況が改善して逃げを打つ必要がなくなる可能性があるなら、あまり頑張らずにやり過ごしてみる、つまり「何もしないでじっと待つ」というのも有効な戦略の一つ
②宙ぶらりんの状態に耐える
⇒非常に辛い、進退窮まった状態に陥ると、「窮鼠猫を噛む」ようなリスクの高い決断をしがちで、これが破滅を招くため、拙速な行動は避け、正確な情報を集めながらじっと機会を待て
③自由であるために不自由を受け入れる
⇒会社に依存しないで生きていけるような「自由さ」を獲得するためには、人生の一時期に逆に隷属的に仕事に支配されることで「自由に生きるための力」を獲得しておく必要がある
⇒一方、自由であることは耐え難い孤独と痛烈な責任を伴うため、この劇薬の扱いには相当の心の強靭さが必要
〇三大幸福論の共通点:「世の中に確固とした価値を提供している、誰かの役に立っている、必要とされているという実感」が、精神の健康を保つためには必要
■第五章 転職後の心の変化への対処
〇リアリティ・ショック=当初の期待や想定が打ち砕かれて戸惑うこと…対仕事と対組織
⇒雑用や小さな仕事の中に、先輩たちが活躍している仕事のエッセンスが隠されているため、一種の通過儀礼と考えるべき
⇒転職時にはリアリティ・ショックは必ず発生し、下降局面は長く続かない
⇒下降局面をできるだけ早く抜けるためのポイント
①自分を失わない範囲でオープンに!=まずは受け入れてみる
②「過去の美しい思い出」を忘れる=終わらせる、ケリをつける
Posted by ブクログ
そこらへんのキャリア論とは一線を画す内容です。「今すぐに行動しろ!」「計画を立てて実行しろ!」と言った既存の内容とは違い、筆者の独自の理論と理由に深く頷けます。自分のんかでは結構評価高いです。
Posted by ブクログ
深く広い知識と経験に裏打ちされた、他者や仕事への愛と尊敬に満ちたキャリア考察記。
いろいろあるけど、自分の人生を抱きしめ暖め、ともに生きていこう、と思える本。
今回もありがとう、山口周。
Posted by ブクログ
転職についての本であるけれど、転職以外にも応用できるような深い内容が多くがとても勉強になった。
冒頭に書いてある言葉「重要なのは著書が『何を言っているか』よりも『どのように考えたか』という点です」 が示すように、内容を鵜呑みにして暗記するのではなく、なぜそのように考えるか深く考察することが重要で、この本からはさまざまな学びがあった。
その中で一つ心に残ったことをここに記録しておく。
「ロジカルシンキングは大事だけれど、適切な状況下でロジカルシンキングを捨てることがコアに求められる」
全て言語化してロジカルに考えがちであるが、それにこだわりすぎるとうまくいかないこも多い。
職業柄職場での悩み相談を聞くことが多く、職員同士のいざこざの仲裁をすることがあるが、大抵の場合はコミュニケーションエラー、特に言語化にこだわる人が言語化しきれない内容または人に対してイライラしているケースが多い。
ある程度相手の意図を汲んで溜飲を下げることも必要。かといって、何でもかんでも我慢すれば言い訳ではなく、絶妙なバランスでロジカルシンキングとそうでない場合とを切り替えることが大事なのだろう。
Posted by ブクログ
・自由を獲得するためには、大いなる不自由を一度受け入れなければならない
・いい偶然を呼び込むには、同僚ゾーンに紹介してもらう。そのためには今の仕事、人脈をまずは大事にする。なんでもない毎日を丁寧に生きる。
誰に対しても裏表のない、自然体の、「いい奴」でいる。
いい偶然、をキャリアも結びつけるためには
英語、読書
読書
面白がって読むこと。積読を恐れない。
吸収効率が高いかは面白いか、面白くないかで判断していい。
関連分野を固めて読む。繋がりが生まれてくるため。
ノウハウ本ばかり読むのは危険。物事を本質的に考える力が落ちていくため。
攻めの転職では、何を失うかを考える。
大企業の信頼や福利厚生は、それを失った状態を考えることは難しい。
好きなことでも、それでお金をもらうようになると、嫌いになる可能性が高い。
「仕事選びを予定調和させることはできない。自分をオープンに保ち、いろんなことを試し、しっくりくるものに落ち着くしかない」
「内発的な動機」にこだわる
譲れないものは何か
Posted by ブクログ
やはり、山口周さんの本はハズレがない。古書の名言で現在を言語化している書き方が凄く好き。そして何より参考文献が本当にそそられる。ついついポチってしまう。そして転職しようとしている時期なので本当に為になった。座標軸が書かれていく様な感覚で考えが自分の今の状態をまとめやすい。
Posted by ブクログ
転職は焦ってするものではない
「いい偶然」を待つことも大事
「いい偶然」が来たときにそれをつかむ準備も必要
→最低限のロジカル・シンキング
→ストック(読書、英語力)
「いい偶然」を呼び寄せる行動を普段から行う
→第二階層(同僚ゾーン)の人脈を増やす
→「いい人」でいること
一時的に厳しい環境に身を置く(不自由になる)ことで、逆にその後会社に縛られない自由(実力)を身につけることができる
Posted by ブクログ
山口周さんの書籍は2冊目だったが内容も強引さがなく読みやすかった。
キャリア形成のきっかけは80%が偶然であり、
努力はいい偶然を引き寄せるために行うこと、
いい偶然を引き寄せるためには、
好奇心、粘り強さ、柔軟性、楽観性、リスクテークがポイントであり、機会を増やすこととその機会を掴むために能力を培っていくことは
まさにその通りであり、またいい偶然における人脈力にある、人脈の広さ✖️信用の深さを第2階層である同僚ゾーンから広がっていくものとあるので、
今すぐなにもなくても先の機会にむけて力をつけていきかついやな仕事や無駄と思うことも学びを見つけて取り組んでみようと思った。
Posted by ブクログ
【フラットな立場からの転職アドバイス】
・キャリアアンカーで「何が譲れないのか」を明確にすること
・「英語」はやっぱ頑張る
・クランボルツ、偶然を呼び込む為にまずは目の前の仕事、人を大切に。宙ぶらりんの自由に耐えてチャンスを待つ。
転職のリスク、コストをフラットな語り口で伝えてくれるので、肩に力を入れずに読めました。
Posted by ブクログ
クランボルツ教授「キャリア形成の「80%は偶然」というのはとてもしっくりくるし、そのセレンディピティに出会うために、努力を重ねていきたい
巷のキャリア本のように、「専門性を身につけろ」と安易に示すのではなくて、自分が何をしたいのか、何をするのが幸せなのかを問いかけてくる良著
Posted by ブクログ
転職について語る前に、天職とは何かに触れる。「聖マタイの召命」というカラヴァッジョのバロック絵画、イエスが弟子として指名するシーン、その指先には金勘定をする収税人のマタイ。神による使命、つまり天職とは本来神に与えられるものだと。山口周らしく、浅い自己啓発本とは一線を画す出発点が知的刺激もあり心地良い。そこから、クランボルツの研究、キャリア形成の80%が偶然だという調査結果を引く。
転職にどのようなイメージをもつかは、人それぞれの体験に依るだろう。ただ、それを歓迎せざる内在的論理は、企業側の事情に反して、一緒に働く側には共通するものがあるのでは無いだろうか。教育コストの削減、即戦力の確保、外部から多様性を確保する上でも、企業側はキャリア採用に前向きだが、異質性を受け入れる職場は、やはり多少ギクシャクする。年上の新人、かつ高待遇のような歪さ、文化の違いを互いに受け入れ合う事の摩擦。入れ替え自由であるという証明に対する、潜在的忌避感。宮台真司の言う、この「入れ替え自由」な存在に対し、山口周は、その領域は寧ろ狭まっていると指摘。
代替可能な労働と、希少性のある労働については、転職のみならず、同一企業内の人事異動、或いは、企業同士の社会的役割にも言える。たまに耳にする、あなたが休んでも会社は回るという口調は、均質な構成員により代替可能な組織になっている事の証左だ。そうしたい会社と、そうされてはならない労働者は、自らの希少性を競い合うだろう。ダイヤモンドの希少性と論理等しく、さながら労働資本のオッペンハイマーか。
Posted by ブクログ
キャリアと偶然性について述べたクランボルツの論をもとに、山口さんの経験や論を加えた一冊。転職後のフォローも書かれているのが新しい。光文社新書なのに表紙が斬新です。
クランボルツを知っていたり、山口さんの『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』を読んだりした人は物足りなく感じるかもしれません。
Posted by ブクログ
山口周氏の本2冊目
山口周氏の解像度の高いロジカルな分析と引用文献のチョイスが心地よい。
過去に経験した転職の失敗の謎が解けてスッキリした。
キャリア形成で試行錯誤してきた中でぼんやりと見えつつあった方向性が言語化されて明確になった。
Posted by ブクログ
■ひとことで言うと?
転職時には転職動機と失うものを十分意識せよ
■キーポイント
・コナトゥスとエイドス
→コナトゥス:本来の自分らしい自分であろうとする力
→エイドス:自分の姿形や立場などの形相
・人生を見つけるためには、人生を浪費しなければならない。 by アン・モロー・リンドバーグ
→何が好きかはやってみないとわからない
・「好き」と「憧れ」
→好き≠憧れ
→自分は何になりたいのか? < 自分は何がやりたいのか?
・内発的動機と外発的動機
→内発的動機:自分起因による動機(好奇心、使命感など)
→外発的動機:外部起因による動機(報酬、ステータスなど)
→その決定は本当に内発的動機によるものか?
・キャリア・アンカー
→安定・バランス型、自律・挑戦型、管理型、奉仕型
・平均への回帰
→状況は上昇と下降を繰り返す傾向にある
→「耐える」も一つの戦略(あと半年待てないか?)
・自由とは?
→自由には孤独と責任が伴う(自由のコスト)
→自由のために一度不自由を受け入れる
・得るものと失うもの?
→暗黙的に失うもの(社会的信用、保障、安心感など)も意識せよ
・課題先行型と好奇心駆動型
→課題先行型:与えられた課題を解決する
→好奇心駆動型:自ら課題を設定し行動する
→求められるスキルがまったく異なることに注意
・エモーショナル・サイクル・カーブ
→転職後の心は上昇局面と下降局面を経験する
→「仕事に対するリアリティ・ショック」と「組織に対するリアリティ・ショック」
→過去の成功体験と決別し、今を受け入れる
Posted by ブクログ
フォアキャスティングの時代。夢中になれるものに身を任せてオリジナリティのあるキャリアを形成するのが良さそうだ。と新人からアドバイスを求められると答えることにしている。ただし、惰眠とソシャゲにハマるのはやめておこう。
Posted by ブクログ
・転職後は、自分が引きずっている前職の癖やノスタルジーにケリをつけることが必要。
・終身雇用は日本古来のものではなく、むしろ戦後のこと。国策として、伸ばすと決めた産業に対して労働コストを低く抑え続けることで、コスト競争力を高めようとした。
・個人が発揮できる能力は、その仕事についていろいろと試行錯誤を経てみないと結局のところわからない。
・好きと憧れを混同すると、職の選択に後悔する。
・オンリー1ということは、価値を持っているという意味ではない。
・自由を得るには不自由を経験した先にある。そのジレンマを乗り越えられる人が自由を手にできる。
予測不能な時代に対して、いい偶然を招き寄せるための習慣をしていこう、ということ。
Posted by ブクログ
勝ちパターンが存在した20世紀後半は異常な時代。負けパターンが存在するということは、不健全で閉塞感のある社会を生み出す。
リスク回避性が高い日本だからこそ、リスクを取りにいく効果は大きい。
職業選択にあたって、地道な努力を続けられるかどうかぎ最も重要な着眼点になるので、自分は何になりたいのか?という質問よりも自分は何がやりたいのか?何をしていると楽しいのか?という質問の方が重要である。
パーソナリティとフィットしていない組織に属したり仕事に就いたりすることは、一見うまく適応してるように見えても本当の幸せは得られない。仮面が剥がれなくなったピエロのようにアイデンティティクライシスに陥ってしまう。
キャリアの転機はそれほど親しくない人からもたらされる。
本は眠い時には読まない。
食欲がないときに食べるのが健康に良くないのと同じように、欲望を伴わない読書は頭脳をむしろ損ない、記憶にも残らない。
★おすすめ書籍
キャリアアンカー 白桃書房
考える技術・書く技術 ダイヤモンド社
問題解決プロフェッショナル ダイヤモンド社
天才!成功する人々の法則 講談社
Posted by ブクログ
●2025年5月25日、Yahooフリマのクーポンを使うために本探し。以前登録したキーワード「2冊 -斎藤一人」にあった。「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」と「仕事選びのアートとサイエンス」の2冊セットで840円。
Posted by ブクログ
気がついたこと、気になったことはたくさんある。
今までの自分がいやになることはたくさんある。
今の自分もいやになる。
それでも、自分を受け入れ、前に進まなければいけない。
自分も前に進む。
Posted by ブクログ
大手広告代理店からコンサルタントを経た著者の書くことなので、どこか遠い世界の話にも感じました。
しかし、これからの時代、倒産や合併が多く出てくることを考えると、誰にとっても転職のような体験は避けられない時代です。
そういう意味でも、誰が読んでも参考になる部分のある本だと思います。
Posted by ブクログ
好きと得意で仕事を選ぶことは危険である。「好き」は、憧れとしたいこととを区別する必要がある。「得意」は、相対的に何が出来るのかということはファーストキャリア時点で分かるわけがない。そのため、まずは様々なことに手を出す行動が重要なのだ。自由を得るためには不自由を乗り切らなければならない。
Posted by ブクログ
読みやすかった。
哲学や歴史などから様々な引用や例えを持ってきていて、著者の教養の深さに驚いた。
以下印象に残った内容
・「何になりたいのか」と「何をやりたいのか」は全く違う
問題解決が好きだという人に、普段の生活の中で常に問題の解決方法を考えている人は少ない。
放っておいてもやってしまう、人に話したくなる、そういうことが好きなことなのであって、憧れと好きを混同するのはよくない。
・「いまの仕事、いまの人脈をまずは大事に」
このあたりで三段階の人脈について触れている。「いい偶然」をももたらすのは、育ち方など全てを知っている親友ではなく、仕事ぶり程度のことを知っている同僚たち。
・「関連分野を固めて読む」
リーダーシップについての本を読んで、アムンゼンについての本を読む。
興味がある職業の領域の本を読む→好奇心のリトマス試験紙
・「エモーショナル・サイクル・カーブ」
変革が始まると士気は高まるが、進むにつれて様々な障害が浮き彫りになる。
ここを乗り切れば再び上昇曲線になる。
・「二つのリアリティ・ショック」
「『こういう仕事だとは思わなかった』という戸惑い」
→やりたい仕事の周辺作業、つまり雑用は決して無駄ではない。周辺作業からやりたい仕事の本質やコツが見えてくる。
「周辺、つまりコアの仕事ではない領域から参加することを通じて、コア領域の仕事に必要な知識を少しずつ学習していく」
もう一つが「社風や価値観の違いに基づく戸惑い」。フラットな上下関係の職場から、軍隊的な職場に移ると戸惑うのは当たり前。逆も然り。
転職時にはこの二つのリアリティ・ショックは必ず発生する。
このショックを認める、自覚的であることが大事。
そして違和感を、その組織が持っている文化や価値観をまずは受け入れることが大事。
ショックが生み出す下降曲線は長くは続かない。
Posted by ブクログ
おりしも、会社がキャリアプランをどうのこうのと言ってきた時期だったので、読んでみた。
上司(=評価者)と、「もう50代にプランもなにもないだろ!」と意気投合もしたが、そんなサラリーマンの飲みの席でのヨタ話を、理路整然と語ってくれているようで溜飲が下がる思い。
天職は与えられるもの。
一見、受け身のようにも思えるが、そうではなく、与えられたチャンスをものにする、日々の努力と鍛錬の必要性を説いている、至極まっとうな本。
Posted by ブクログ
キャリア選択に関する考察。「すべてはやってみなければわからない」という点に同意です。「憧れ」の仕事と「好き」な仕事は別物。大変だけど楽しい、面倒だけど苦ではない、そういう面があればこそ継続できるように思いました。計画に「価値はない」という考えに対しては、計画通りに進まなかったとき、状況に合わせて方向転換できる柔軟性や自分なりの判断基準を身につけておくことが、真に大切なのではないかと感じました。
Posted by ブクログ
ほぼ、私の考えと合致。上から目線すぎるが、ぜひ学生に読んでもらいたい。
ノウハウ本を読むなんて、差別化したいとか言っててなんやねん、という言葉もあるが、この本自体、ノウハウ本なんじゃないか、と思わなくもない。
ぜひ学生は、読んでから就活を。
山口周さん、最近はやってるから、新しい考え方の人なのかな、と思ったが、完全、ガチよく働く人。
ま、新しいも、古いもないのかもしれません。
英語の勉強と、読書をしよう。笑
Posted by ブクログ
「劣化するオッサン社会の処方箋」
「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか」
と違ってあまりいいとは思えなかった。
Planned happenstanceがもともと好きな言葉だったからかもしれないけど、あまり他の本や他のひととの差異は感じなかった。
良いこと言ってはいるけどね。